好青年の皮を被った関西人が隣に住んでます

みとの

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 隣に学生が住んでいるのを、野田は早い段階から知っていた。
 休日の正午すぎ。ベランダへ通じる窓を開けていると、声が聞こえて来たのだ。


「大丈夫、ちゃんと食べてるよ。学費も払えてるから。心配しないでよ」


 同じように窓を開けた隣の部屋から聞こえて来たのは、おそらく電話中の学生の声だった。親元を離れ一人で暮らす子供を心配する内容が安易に想像できて、野田は自身の経験した学生生活を思い出した。

 親が離婚し、親戚に預けられたのは幼少期。当然、母親との暮らしは裕福ではなかったが、親戚の家に預けられても野田の生活水準が上がることはなかった。

 親戚、とは言うが、血の関係が濃いわけでも、親しく毎年のように顔を合わせていたわけでもない。野田はその親戚家族にとって邪魔な余所者だった。

 中学へ上がった頃から、野田は新聞配達のバイトをするようになった。初めのうちは親戚の家へ寄り付かない口実になると思い始めた仕事だったが、いつからか大学へ行くための貯金を稼ぐ目的へと変じていた。

 高校へ上がってから勉強以外の時間をほぼバイトに費やしていたので、自ずと貯金は増えていった。大学へ行くための金額は、野田が娯楽を捨てた分だけ早く貯まっていった。

 そんな面白味のない学生生活の中で出会ったのが、蓮見だった。野田と違い、裕福な家庭の生まれであった彼は散々に甘やかされて、親の金を湯水のように使う浪費家だった。

 新しいものを買っては数日で飽きて、捨てる。
 主に衣服の類が多かった。同級生の間で蓮見に媚を売っておけば不要になった服が貰える、などという下劣な話が飛び交ったほどだ。

 同級生たちが「お前も愛想よくしとけよ」などと面白がって野田に言ったが、野田は高校生活の間で蓮見からものをもらったことはない。自分から望んで、その状況を避けたのだ。

 他人からの恩恵は意地でも受けない。そういうわけではない。


 甘くて美味い話が、そう簡単にあるわけがない。甘美の味で溢れた逸品には絶対毒が混じっている。


 野田の直感がそれを察知し、極力蓮見には近寄らないようにしていた。

 だが人懐っこく子供っぽい笑みを浮かべる蓮見は、野田の意に反してよく話しかけてくる唯一の同級生であった。関西弁を喋るクラスメイトが面白かったのか、へらへらとだらしない表情で野田の近くにより、延々と他愛ない話をしてくる。野田はそれに無視することなく、律儀に返事を返していた。

 次第に蓮見と話す回数は増えていき、娯楽の少なかった野田にとって、蓮見は気兼ねなく相手ができる友人のような存在になっていた。


 そんなある日、蓮見はバイトに明け暮れる野田に仕事を紹介した。毎日学校とバイト先と親戚の家を往復するだけの生活を送っていた野田に、蓮見は前々から同情していたのだという。

 楽に簡単に大金を稼げる仕事があるんだ、と垂れた目を細めて語った蓮見の言葉を、野田はすんなり良いものに受け取れるようになっていた。学生生活の中で蓮見と築いた関係が、彼の胡散臭い浪費家という印象を曇らせていた。

 紹介されて、赴いた雑居ビルの一室へ踏み行った途端、そうだこういう奴だったと思い出し愕然とした。


 机も椅子も何もない空間。そこで数人が床へ直に座って、何か作業をしている。手元を動かし細かい作業をしている人物たちの顔を見て、それが自分のクラスメイトだということに気づいた。

 そしてこの時になって野田は、自分の教室の空席が、日に日に増えていっていることに気づいた。


 仕事内容も聞かず、嫌な気配を察しそのまま踵を返したことが、野田の後の人生を救ったのである。


 後日、空席だったクラスメイトが何人も退学したと知らされた。教師たちは何も言わなかったが、生徒の間で「ヤバいバイトをしていた」と囁かれていた。

 クラスメイトたちも、野田自身も、その主犯格が蓮見だと知っていた。けれど彼だけは退学させられることなく、普段通りの締まりない顔で学校へ登校していた。


 裕福な家庭、恵まれた環境。

 彼は親の金に守られ、何事もなかったようにクラスメイトたちと会話をする生活を、高校を卒業するまで謳歌したのである。


 極力彼とは関わらないでおこう、と思っていた野田だったが、そういう相手に限って縁が切れないものである。

 大学を卒業して就職して、たまたま再会した彼はついに親からも見捨てられて、惨めな姿になっていた。

 それでも胡散臭い笑みを絶やすことなく、かつてどん底へ友人を沈めようとしていたことも忘れたかのように、野田へ猫のように擦り寄った。

 泊めてぇ、お腹すいたぁ、恵んでぇ。
 そう言いながら両手を出す蓮見を無下にできないのが、野田の性格だった。

 一回きりと思い、相手をしたのも間違いだったのだろう。学生時代に無理をした分、良い企業に就職し金銭的に余裕もあった。その驕りが、蓮見との関係を続けるハメになったのだと後悔した。


 ***


 仕事を終えて自分の部屋へ行くには、まず旺太の部屋前を通らねばならない。
 鞄から鍵を取り出しながら、隣人の窓から灯りが漏れていないことを確認する。ここ数日、彼は早朝になるまで自分の部屋へ帰っていないようだった。

 新しいバイトをはじめて、家へ帰る時間が減ったのか。もしくは隣人である野田の異様な性格に嫌気がさして、友人の家を転々としているのか。

 考えただけで落ち込み肩が重くなる。はぁ、と深くため息をついて、解錠した扉を引き開けた。

 入った玄関の電気をつけて真っ先に目に入るのは、旺太が履かずに置いていったスニーカーである。

 野田はそれをどうすることもできなくて、玄関の隅に揃えて並べている。それだけしか並べられていない玄関を見れば、まるで部屋の中に誰かいるのでは、と思ってしまう。だがそんなことありえない、とわかっている野田は眉間に皺を寄せて、またため息をついた。

 旺太のために“おさがり”だと偽って買ったスニーカーなのだ。彼が使う以外に使い道はなく、自分が履くわけにもいかない。しかも渡しに行こうにも、彼はなかなか部屋に帰って来ていない様子。

 かと言って処分するのも嫌だった。捨ててしまえば最後、野田の部屋だけではなく、心にも残っている旺太の痕跡を消してしまうような気がして、苦しかった。


「……はぁ」


 何度目かもわからないため息をつきながら、野田は玄関先に座り込む。頭を押さえながら旺太のスニーカーを見下ろし、ああ、200万を上げるなど言わなければよかったと唇を噛む。

 それでも野田は、旺太にどうしても、それを渡してやりたかった。


 蓮見に対して持つ同情とは違う。たまたま見つけた、過去の自分と同じ境遇の青年に、野田は自然と心を寄せていた。


 隣人の青年が、自社の入ったビルで清掃員として働いていると知った時は、まだ何も思っていなかった。慣れない仕事に苦戦して叱責されているのを尻目に、淡々と自分の仕事を進めていた。

 清掃以外にコンビニでバイトをしていると知った時、わずかに胸を打たれた。ビルで真剣に床掃除をしているのを見かけた、その日の晩にコンビニで働いている時などもあり、全く赤の他人であるにも関わらず彼の健康面を案じてしまうほどに彼の存在が気になった。

 ただ単に、同じ境遇を経験して、彼の気持ちがよくわかるから。

 それだけで抱く感情なのだと思っていた。


 ビルのエントランス。寝る間も惜しんでバイトを山ほど入れているのだろう。清掃の仕事中に眠い目を擦っている旺太の姿を見れば、野田は彼に無関心でいられなくなった。

 わかるよ、と心の中で彼の心中を察し、鞄の中に詰め込んでいた好物のチョコを気づけば差し出していたのだった。


「……気色悪いやろな」


 小さく呟き立ち上がる。またため息をつこうとして、どうにか堪えて飲み込んだ。

 赤の他人。つい最近知り合ったはずのやつに、いきなり援助してもらえることになったとしたら。
 野田は旺太の状況を自分に置き換えてみて鳥肌を浮かべる。いくら苦学生だからと言っても、迂闊に手を出して良いか悪いかの分別はついている。野田の感情に急かされ起こした行動は、気味が悪いものだと誰だって嫌悪し、疑うだろう。


 やめよう、忘れよう。今までのこと。
 今後旺太とマンション内ですれ違っても、些細な挨拶だけで済ませよう。本来それだけの関係だった。

 使い慣れた故郷での方言も、彼の前ではもう二度と使わないと決意し、部屋の中へ上がった。



「おーい、オータくーん」



 いないの~?と間延びした声が外から聞こえてくる。聞き慣れた舌ったらずな話し方は、すぐに蓮見だとわかった。

 野田に来るなと言われてから来なくなっていたが、どうやら学生の旺太の部屋にまで上がり込もうとしているらしい。彼はあくまで誰かに寄生しながらでしか生きていけないようだ。自分で働く気がさらさらない様に、野田はさっき堪えたはずのため息を盛大に吐き出した。


「あれー? いないなぁ……ああでもそっか、今日バイトかぁ。そっちに持っていけばよかったかなぁ」


 たらたらと紡がれる独り言を扉越しに聞きながら、野田は首に巻いていたネクタイを解く。


「例のバイト代、ちょっと早いけどもってきたんだけどなぁ」


 スーッと息を吸い込む。
 手にしていた、解いたばかりのネクタイを持ったまま、吸った息も吐かずに扉を押し開けた。

 バンっ!と扉を壊す勢いで外へ出ると、野田は旺太の部屋前に立っていた蓮見の髪を片手で鷲掴む。彼が短く「ぎゃっ」と悲鳴を上げるのを聞きながら、力任せに彼の顔を旺太の部屋の扉に押しつけた。


「ふぁあああ、ひよたかきゅんかえってたのぁ?」


 ありったけの力で顔面を押さえつけられているからか、蓮見はうまく言葉を紡げていない。はっきりした言葉は理解できないが、野田にとって今はそんなこと、どうでもよかった。

 ぎりぎり、と歯を軋ませる。奥歯を強く噛むと同時に、蓮見の髪を掴む手に力がこもった。爪先が彼の頭皮へ食い込んでいく。


「お前……! またやったんか……!」
「ひゃにがぁ?」
「高校ん時とはちゃうんやぞ! 親の助けがないお前じゃ、もう一発退場や!」


 その時、蓮見のジーンズのポケットから茶封筒が落ちた。その弾みで中身が辺りに散らばる。


 そのあまりの量に、野田は息を呑んで眉根を寄せた。
 蓮見を押しつけていた力が、わずかに緩むほどの驚愕の量だった。

 散らばったのは、一万円札。野田がざっと見ただけでも30枚近くはある。蓮見が旺太にバイトの紹介をしていた時の会話を思い出しながら、野田は「おまえ……」と低く腹から声を絞り出した。


「これ、何日分なん」
「みっかと、きょうのまえばらいぶん」


 顔を扉から浮かせ、口を動かせるようになった蓮見は、一度「ふーっ」と息を吐いて言った。


 前払い? と怪訝に訊ねれば、蓮見は「そうだよぉ」とニヤリと目を歪めて笑う。顔面を強く打ちつけられたせいか、彼の鼻には僅かに血が滲んでいた。


「お金ってやっぱり怖いねぇ。清貴くんの喋り方とか性格なんかよりもずっと怖い」
「……」
「清貴くんと違って分別がない馬鹿な子だったよ、あのこ」


 噛み締めた奥歯がピシッと音を鳴らす。

 頭で考えることを放棄した野田は、蓮見の掴んだ頭をそのまま再度、鉄製の扉へ打ちつけた。

 鈍い打撃音が響く。ぐえ、と鳴いたのを最後に、蓮見は散らばった一万円札の上へ転がった。

 蓮見の髪から離した自分の手を見て、爪先が血で滲んでいることに気づく。その色を隠すように指先を握り込み、野田は踵を返してマンションの階段を駆け下りた。
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