我らダンジョン攻略部〜もしも現実世界にダンジョンができたら〜

一日千秋

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61話 千夏将人

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俺の名前は千夏将人、16歳。

神奈川県秦野市で生まれ、育ったのももちろんここ秦野。家族構成は両親と俺、妹、弟が2人と祖父母の8人家族となっている。家族との仲は一言で言うと普通である。

俺の家族は良いように言ったら自由であるが、悪く言えば無関心という感じだろうか。

これをやりたいと言えばやらしてくれるが辞めたいと言えば辞められる。
兄弟は何やってるかわからないし、あまり話さない。いつだって兄弟の話は親から聞く情報しかないのだ。

母も俺ら兄弟を祖父母に預けてママさんバレーに行くし、父も休みの日はゲームをしているし。


まぁ俺も自由に友達のところに遊びにいくし、帰るのも遅く帰っても何も言われない。
ご飯だけ置いてあるだけだ。


今まで不幸だとも感じたことない、むしろ幸せだ。


でも、物足りない感じがした。特に感情が。


だから俺はオタクになったのだ。


そこには好奇心、興奮、嫉妬、感動、友情、いろんな感情がある、未知の情報や空想の生物、何だってあるから子供の俺は夢中だった。


そうやって自分の心が壊れないように自分で感情を見つけていたんじゃないかと思う。


そんなオタクとしてこの町で生きてきた。



そして、俺は何か変わりたいと思った。
だからこの町から出て近くの高校じゃなく、電車で15分というほどよく離れている石田高校に入学したのだ。

偏差値は中くらいだろうか、一応しっかり勉強したので入試は余裕だった。

塾に通わせてくれた親に感謝しかない。


高校に入って数ヶ月、クラスでも少しずつ友達ができて楽しくやっていたんだが何が物足りない。


部活にも入るつもりはなかったんだけど、なぜか思い立って自分の部活を作る事にした。


自分の好きな異世界漫画を語れる部活。
石田高校異世界漫画研究部を発足したのだ。


たまたま友達のてっちゃんがサッカー部辞めるって聞いたから誘ったらすぐ入ってくれた。マジでラッキーだ。

そして、てっちゃんが少しだけ話したことのあると言うトシくんが入部してくれることになった。

とりあえず3人部員がいれば大丈夫とのことで部活はできたのであった。


日々、好きな漫画を読み、語り合って平和な時間が流れていた。

が、ある日突然、秦野にダンジョンができたのだ。


あぁ、これは最高な展開だ。
待ち望んでいた非日常感が押し寄せてきた。


そこから俺はダンジョンに潜り始め、スキルを手に入れて戦闘していく楽しさを知った。


最初はバールと剣で戦っていたが、途中あの総大将と戦ってからナックルを使う肉弾戦に変更した。


そこから俺は肉弾戦の楽しさを知ってしまった。

相手との距離にハラハラするし、紙一重で攻撃を避けた瞬間のスリルと相手を拳で吹っ飛ばした時の爽快感が麻薬のようだった。麻薬やったことないけど、多分そんな感じだろう。
脳内麻薬というやつか。



最近は時間があったらいろんな種類の格闘技の動画を漁っている。

日本の動画は柔道、合気道、空手、相撲。
中国は少林拳各種、太極拳の実戦用。
韓国はテコンドー。
タイはムエタイ。
インドはマルマディ(急所格闘術)。
ブラジルはブラジリアン柔術、カポエイラ。
アメリカはMMA、ボクシング、サブミッションレスリング。
ロシアはシステマ。
軍隊格闘術の動画はクラヴ・マガ、自衛隊徒手格闘術、ロシア軍徒手、フランス軍格闘術、陸軍徒手格闘術。

などなど知らないものもあるが手当たり次第に見ていってシンプルな動きのものを真似ていく事にする。

そして、アイツと実践していく。


最近のルーティンは朝学校に行く前にアイツと組み手をしてから登校して、帰りにまたアイツと組み手をするという鬼畜日程を送っている。


動画を観てシャドーをして挑む、ついでにアイツの体術も盗み見て実践していく。毎日毎日とことんやる。
ルーティンになってしまえばこっちのものだ。


見て修正して、実践。今はSNSもあるし、AIもある。なんでも1人でこなせてしまう。


最悪アイツに聞く。毎回記憶はないみたいだけどなんだかんだ少しなら答えてくれるんだよな。


使えるものは何でも使ってこの世界を生き抜いていける力をもっと付けてやる。

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