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五章 十六歳の性教育
23.アルマスの十八歳のお誕生日
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春が来て、僕とロヴィーサ嬢は王城の庭を散歩した。
庭にはチューリップに桜、春薔薇が咲き乱れている。庭師さんは今年もチューリップの球根を植えて、春に咲くように調整してくれたのだ。
風に揺れる並んだチューリップの花を見ていると、母上のことを考えさせられる。
僕は庭師さんに声をかけてみた。
「母上はどんな風に花を愛でたの?」
「先帝陛下のお妃様は、花を切って部屋に飾ることは好みませんでした」
「そうだったんだ。庭師さんは何度も僕に花束をくれているよね」
「それは先帝陛下にお届けしたかった一心で花を切りました。先帝陛下のお妃様は、『花はすぐに散ってしまうから、無理に持って帰るよりも、明日も見に来た方がいい』と仰っていました」
庭師さんの言葉から、僕の知らなかった母上の姿が想像できる。花を切るよりも自分が毎日出向いて花を見ることを楽しみにしていた母上。
「母上は心優しい方だった」
「王子殿下、チューリップの花束を作りますか?」
「それを聞いてしまったら、チューリップを切ることはできないな」
「そうですか。先帝陛下も最近は庭によくいらっしゃって、花を見ていかれます」
「父上が?」
「私にも声をかけてくださって、しばらくお話しすることもあります」
父上も庭の花を見ながら母上を懐かしんでいる。そこに庭師さんがいて、母上の話をできるのはとても幸せなことだろう。
「庭師さん、父上にたくさん母上の話をしてあげて」
「はい。私の覚えているお妃様のことをお伝えします」
父上にも母上を思い出して心和ませる場があることに僕は安堵していた。
アルマスのお誕生日はバックリーン家で行われる。
バックリーン家にパーティーの主催を任せるのが少し前は不安だったが、今ならばきっと大丈夫だろうと思えるようになった。
ロヴィーサ嬢はとっておきの白地に薄紫のフリルの付いたドレスを纏って、僕は水色に青が差し色になったスーツを着てバックリーン家に向かう。
バックリーン家の庭ではリンクスのにゃんたとメインクーンのねここが仲良くケージに入れられていた。ケージの周りをマンドラゴラが取り囲んで踊って、にゃんたとねここが退屈しないようにしている。
「お招きいただきありがとうございます。本日はよろしくお願いします」
「お越しいただき光栄です。兄のためにありがとうございます」
「兄が皆様のために催し物を計画しております。楽しんでいただけると幸いです」
ロヴィーサ嬢が挨拶をすれば、アクセリとアンニーナ嬢が深々とお辞儀をして返事をする。二人ともしっかりと貴族の教育が行き届いていて、僕はロヴィーサ嬢が誇らしくなる。
アルマスのところに行くと、大広間の壇上にマンドラゴラを並べていた。
袷が斜めになっていて、深いスリットの入ったスレンダーなドレスを着た大根マンドラゴラの群れが並んでいて、壇の下では幾重にもオーガンジーやチュールを重ねたバレエの衣装を着た人参マンドラゴラが並んでいて、その近くにはロンパースを着た蕪マンドラゴラが群れている。
「本日は私の誕生日に来てくださり本当にありがとうございます。感謝を込めて、我が家のマンドラゴラのダンスを披露したいと思います」
アルマス、それ、自分がやりたかっただけだろう。
感謝とか関係なく。
僕は心の中で突っ込んでしまったが、ぐっと堪えて口には出さずにいた。
壇上で大根マンドラゴラがラインダンスを踊り出す。
続いて人参マンドラゴラがバレエを踊る。
最後には蕪マンドラゴラが体操をしていた。
アルマスはこういう奴だった。
マンドラゴラを育てたがったのも、薬として開発するためというよりも、最初はラインダンスを踊らせたいがためだった。
マンドラゴラ品評会のときと違って、今回はきっちりと音楽も用意されている。一糸乱れぬマンドラゴラたちのダンスに、会場内は拍手に包まれた。
「あのマンドラゴラの衣装、素敵ですね」
「大根マンドラゴラの衣装のエキゾチックなこと」
「人参マンドラゴラはエレガントでした」
「蕪マンドラゴラ、可愛かったですね。私も欲しいものです」
なんと、アルマスの考えたダンスはお客に大好評だった。
「バックリーン家ではマンドラゴラの衣装作りも手掛けるようになりました。皆様、お気に召した衣装がありましたら、ぜひ注文をどうぞ」
宣伝までしてアルマスは抜け目がない。
ダンスが終わってようやく僕はアルマスのところに挨拶に行くことができた。
「アルマス、お誕生日おめでとう。マンドラゴラにダンスを踊らせるなんて思わなかったよ」
「私の成人のお誕生日だから好きにさせてもらいました。マンドラゴラの衣装を宣伝したかったので」
「いい宣伝になったと思うよ」
人間のダンスの中にも入って行って、大根マンドラゴラと人参マンドラゴラのペアや、人参マンドラゴラと蕪マンドラゴラのペアで踊っているマンドラゴラが足元をちょこちょこしているのに、貴族たちは目を奪われている。
「あの衣装は全部作らせたの?」
「マンドラゴラの衣装用の工場を建てたんです。これからのバックリーン家の収入になると思いまして」
本当にアルマスは賢い。
自分のお誕生日の場を使ってバックリーン家の事業を宣伝するなんて、僕ならば考えつかない。お誕生日の場は自分が祝われる厳粛な場所だと王家のお誕生日を見て骨身にしみ込んでいるのだ。
「アルマス様、宣伝は大成功ですね。最高のお誕生日になったのではないですか?」
「ロヴィーサ様ありがとうございます。私は高等学校を卒業すればバックリーン家を出ていく身。弟や妹たちに残していきたいものがあったのです」
高等学校を卒業すればアルマスはハーヤネン家のヘンリッキと結婚する。ヘンリッキはハーヤネン家の嫡男になっているので、アルマスがハーヤネン家に婿入りすることになっている。
バックリーン家に残るのはまだ十四歳のアクセリと十三歳のアンニーナ嬢の二人だ。
可愛い弟妹のために、バックリーン家が少しでも潤うようにアルマスは事業の宣伝をすることで、財産を増やすすべを残していくつもりなのだ。
「まだ一年以上あるのに気が早くない?」
「もう一年しかないと私は考えます。事業を軌道に乗せるまでは時間がかかるもの。弟と妹には、しっかりと事業が固まってから渡したいのです」
しっかりとした考えに僕はアルマスを尊敬してしまった。
自分のお誕生日でマンドラゴラのダンスを披露するような突飛なことをするアルマスだが、それは全部計算されていた。
僕にはそんなことはできない。
「アルマス、うまくいったみたいだな。バックリーン家には注文が殺到しそうだよ」
「そうなると嬉しいな」
ヘンリッキがやって来てアルマスの隣りに立つ。アルマスは目を細めてヘンリッキに寄り添っていた。
仲睦まじい婚約者同士の様子に、僕はロヴィーサ嬢の手を取る。
「踊りましょう」
「お話はもういいのですか?」
「ロヴィーサ嬢と踊りたいのです」
僕もロヴィーサ嬢とイチャイチャしたくなったのだ。手を引かれてロヴィーサ嬢がステップを踏む。ロヴィーサ嬢の軽い足取りに、僕もステップを踏んで踊り出す。
マンドラゴラも混じったダンスの輪の中で、僕とロヴィーサ嬢は踊り続けた。
踊り付かれて料理と飲み物を取りに行くと、ハーヤネン家で食べた腸詰にしていないソーセージが置かれていた。
「これは、ハーヤネン家のソーセージ」
「レシピを聞いたのでしょうね」
「僕がこのソーセージを好きだから用意してくれたのでしょうか?」
「そうかもしれませんよ」
アルマスとヘンリッキはあれだけ仲がいいのだからレシピの交換くらいはしているだろう。
ミエト家ではセシーリア嬢とユリウス義兄上が料理を習っているように、アクセリとアンニーナ嬢もハーヤネン家の料理を習っているのかもしれない。
二つの家はずっと仲がよくいられるだろう。
それを感じさせるように、腸詰にされていないソーセージはハーヤネン家と同じ味がした。
庭にはチューリップに桜、春薔薇が咲き乱れている。庭師さんは今年もチューリップの球根を植えて、春に咲くように調整してくれたのだ。
風に揺れる並んだチューリップの花を見ていると、母上のことを考えさせられる。
僕は庭師さんに声をかけてみた。
「母上はどんな風に花を愛でたの?」
「先帝陛下のお妃様は、花を切って部屋に飾ることは好みませんでした」
「そうだったんだ。庭師さんは何度も僕に花束をくれているよね」
「それは先帝陛下にお届けしたかった一心で花を切りました。先帝陛下のお妃様は、『花はすぐに散ってしまうから、無理に持って帰るよりも、明日も見に来た方がいい』と仰っていました」
庭師さんの言葉から、僕の知らなかった母上の姿が想像できる。花を切るよりも自分が毎日出向いて花を見ることを楽しみにしていた母上。
「母上は心優しい方だった」
「王子殿下、チューリップの花束を作りますか?」
「それを聞いてしまったら、チューリップを切ることはできないな」
「そうですか。先帝陛下も最近は庭によくいらっしゃって、花を見ていかれます」
「父上が?」
「私にも声をかけてくださって、しばらくお話しすることもあります」
父上も庭の花を見ながら母上を懐かしんでいる。そこに庭師さんがいて、母上の話をできるのはとても幸せなことだろう。
「庭師さん、父上にたくさん母上の話をしてあげて」
「はい。私の覚えているお妃様のことをお伝えします」
父上にも母上を思い出して心和ませる場があることに僕は安堵していた。
アルマスのお誕生日はバックリーン家で行われる。
バックリーン家にパーティーの主催を任せるのが少し前は不安だったが、今ならばきっと大丈夫だろうと思えるようになった。
ロヴィーサ嬢はとっておきの白地に薄紫のフリルの付いたドレスを纏って、僕は水色に青が差し色になったスーツを着てバックリーン家に向かう。
バックリーン家の庭ではリンクスのにゃんたとメインクーンのねここが仲良くケージに入れられていた。ケージの周りをマンドラゴラが取り囲んで踊って、にゃんたとねここが退屈しないようにしている。
「お招きいただきありがとうございます。本日はよろしくお願いします」
「お越しいただき光栄です。兄のためにありがとうございます」
「兄が皆様のために催し物を計画しております。楽しんでいただけると幸いです」
ロヴィーサ嬢が挨拶をすれば、アクセリとアンニーナ嬢が深々とお辞儀をして返事をする。二人ともしっかりと貴族の教育が行き届いていて、僕はロヴィーサ嬢が誇らしくなる。
アルマスのところに行くと、大広間の壇上にマンドラゴラを並べていた。
袷が斜めになっていて、深いスリットの入ったスレンダーなドレスを着た大根マンドラゴラの群れが並んでいて、壇の下では幾重にもオーガンジーやチュールを重ねたバレエの衣装を着た人参マンドラゴラが並んでいて、その近くにはロンパースを着た蕪マンドラゴラが群れている。
「本日は私の誕生日に来てくださり本当にありがとうございます。感謝を込めて、我が家のマンドラゴラのダンスを披露したいと思います」
アルマス、それ、自分がやりたかっただけだろう。
感謝とか関係なく。
僕は心の中で突っ込んでしまったが、ぐっと堪えて口には出さずにいた。
壇上で大根マンドラゴラがラインダンスを踊り出す。
続いて人参マンドラゴラがバレエを踊る。
最後には蕪マンドラゴラが体操をしていた。
アルマスはこういう奴だった。
マンドラゴラを育てたがったのも、薬として開発するためというよりも、最初はラインダンスを踊らせたいがためだった。
マンドラゴラ品評会のときと違って、今回はきっちりと音楽も用意されている。一糸乱れぬマンドラゴラたちのダンスに、会場内は拍手に包まれた。
「あのマンドラゴラの衣装、素敵ですね」
「大根マンドラゴラの衣装のエキゾチックなこと」
「人参マンドラゴラはエレガントでした」
「蕪マンドラゴラ、可愛かったですね。私も欲しいものです」
なんと、アルマスの考えたダンスはお客に大好評だった。
「バックリーン家ではマンドラゴラの衣装作りも手掛けるようになりました。皆様、お気に召した衣装がありましたら、ぜひ注文をどうぞ」
宣伝までしてアルマスは抜け目がない。
ダンスが終わってようやく僕はアルマスのところに挨拶に行くことができた。
「アルマス、お誕生日おめでとう。マンドラゴラにダンスを踊らせるなんて思わなかったよ」
「私の成人のお誕生日だから好きにさせてもらいました。マンドラゴラの衣装を宣伝したかったので」
「いい宣伝になったと思うよ」
人間のダンスの中にも入って行って、大根マンドラゴラと人参マンドラゴラのペアや、人参マンドラゴラと蕪マンドラゴラのペアで踊っているマンドラゴラが足元をちょこちょこしているのに、貴族たちは目を奪われている。
「あの衣装は全部作らせたの?」
「マンドラゴラの衣装用の工場を建てたんです。これからのバックリーン家の収入になると思いまして」
本当にアルマスは賢い。
自分のお誕生日の場を使ってバックリーン家の事業を宣伝するなんて、僕ならば考えつかない。お誕生日の場は自分が祝われる厳粛な場所だと王家のお誕生日を見て骨身にしみ込んでいるのだ。
「アルマス様、宣伝は大成功ですね。最高のお誕生日になったのではないですか?」
「ロヴィーサ様ありがとうございます。私は高等学校を卒業すればバックリーン家を出ていく身。弟や妹たちに残していきたいものがあったのです」
高等学校を卒業すればアルマスはハーヤネン家のヘンリッキと結婚する。ヘンリッキはハーヤネン家の嫡男になっているので、アルマスがハーヤネン家に婿入りすることになっている。
バックリーン家に残るのはまだ十四歳のアクセリと十三歳のアンニーナ嬢の二人だ。
可愛い弟妹のために、バックリーン家が少しでも潤うようにアルマスは事業の宣伝をすることで、財産を増やすすべを残していくつもりなのだ。
「まだ一年以上あるのに気が早くない?」
「もう一年しかないと私は考えます。事業を軌道に乗せるまでは時間がかかるもの。弟と妹には、しっかりと事業が固まってから渡したいのです」
しっかりとした考えに僕はアルマスを尊敬してしまった。
自分のお誕生日でマンドラゴラのダンスを披露するような突飛なことをするアルマスだが、それは全部計算されていた。
僕にはそんなことはできない。
「アルマス、うまくいったみたいだな。バックリーン家には注文が殺到しそうだよ」
「そうなると嬉しいな」
ヘンリッキがやって来てアルマスの隣りに立つ。アルマスは目を細めてヘンリッキに寄り添っていた。
仲睦まじい婚約者同士の様子に、僕はロヴィーサ嬢の手を取る。
「踊りましょう」
「お話はもういいのですか?」
「ロヴィーサ嬢と踊りたいのです」
僕もロヴィーサ嬢とイチャイチャしたくなったのだ。手を引かれてロヴィーサ嬢がステップを踏む。ロヴィーサ嬢の軽い足取りに、僕もステップを踏んで踊り出す。
マンドラゴラも混じったダンスの輪の中で、僕とロヴィーサ嬢は踊り続けた。
踊り付かれて料理と飲み物を取りに行くと、ハーヤネン家で食べた腸詰にしていないソーセージが置かれていた。
「これは、ハーヤネン家のソーセージ」
「レシピを聞いたのでしょうね」
「僕がこのソーセージを好きだから用意してくれたのでしょうか?」
「そうかもしれませんよ」
アルマスとヘンリッキはあれだけ仲がいいのだからレシピの交換くらいはしているだろう。
ミエト家ではセシーリア嬢とユリウス義兄上が料理を習っているように、アクセリとアンニーナ嬢もハーヤネン家の料理を習っているのかもしれない。
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