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一章 クリスタ嬢との出会い
23.クリスタ嬢のお誕生日ケーキの行き先
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昼食の後に着替えて髪飾りも外してクリスタ嬢がお昼寝をしている間、わたくしはクリスタ嬢の許可を得てクリスタ嬢の本棚の本を読んでいた。童話の絵本は前世で読んだことのあるものがほとんどだったが、創作絵本は前世でも読んだことのないものがあった。
この世界はわたくしの前世の世界の十九世紀くらいとよく似ているようだ。列車の出て来る物語を読んで、わたくしは列車に乗ることを考えた。
黒い蒸気機関車には個室席もあるようだ。
それに、馬車だけでなく、ごく少数だが乗用車もあるようだ。乗用車はまだ浸透していなくて、ほとんどが馬車だが、僅かに流通している乗用車にも乗ってみたいと思う。
「クリスタ嬢のお母様は馬に乗るのが好きって言っていたわ。お母様も馬に乗れるみたい。わたくしも馬に乗れるかしら」
淑女の嗜みとして乗馬もあるのならば、わたくしは馬にも乗ってみたい。
前世では三十歳近いわたくしだったが、精神は肉体に引き摺られるようで、六歳の好奇心のままにクリスタ嬢の部屋の本棚の本はほとんど読み終えてしまった。クリスタ嬢の本棚にはわたくしの本棚にない列車や乗用車の載っている図鑑があったので、ここ数年で列車や乗用車も広まったのだろうと予測できる。
「おねえさま、おてあらいにいきたい」
「急いで行きましょう」
目を覚ましたクリスタ嬢の手を引いてわたくしはお手洗いに走った。お手洗いで用を足して手を洗ったクリスタ嬢は、部屋に戻ってデボラに服を着替えさせてもらって、髪も整えてもらう。
綺麗に編まれた三つ編みにオールドローズ色の薔薇の髪飾りを着けたクリスタ嬢はとても可愛かった。
お茶の時間にはお待ちかねの苺のタルトが持って来られた。大きな円形のタルトを前にクリスタ嬢が目を輝かせている。
「お誕生日おめでとうございます、クリスタ嬢」
「五歳になったね。これからもたくさん食べて、たくさん運動して、大きくなろうね」
「ありがとうございます、おばうえ、おじうえ」
苺のタルトから目を離せないクリスタ嬢の口の端から垂れた涎は、わたくしがさっとナプキンの端で拭いておいた。
「苺のタルトはどれくらい食べたいですか?」
「わたくしがきめていいの?」
「クリスタ嬢のお誕生日だから、どれくらい食べたいか決めていいよ」
両親の言葉にクリスタ嬢は本気で困っている様子だった。
「お父様、お母様、クリスタ嬢はタルトの大きさを言い表せないのではないでしょうか?」
五歳児が角度で答えられるわけがないし、苺のタルトはまだ切られていないので個数で答えるわけにもいかない。
わたくしが助け舟を出すと、両親は給仕に頼んで苺のタルトを八等分に切ってもらった。
「これならば分かりますか?」
「はい、おばうえ! わたくし、ふたつたべたいです!」
「二つですね。クリスタ嬢のお皿に二切れ乗せてあげてください」
やっと苺のタルトを食べることができてクリスタ嬢は嬉しそうだ。
わたくしはお皿の上に一切れ、父と母も一切れずつ取り分けていた。
温かなミルクティーが用意されて、クリスタ嬢が苺のタルトをフォークで切って食べようとする。底のタルト生地が硬くてなかなか切れなくて苦戦しているクリスタ嬢に、母が給仕にナイフを持って来させる。
ナイフで苺のタルトを切ったクリスタ嬢は大きなお口にいっぱい頬張っていた。
わたくしも苺のタルトが上手に切れなかったのでナイフを持ってきてもらう。ナイフで切って食べると、苺の甘酸っぱさと下に敷かれたカスタードとクリームの甘さ、サクサクのタルト生地のバターの香りがとても美味しい。
わたくしもクリスタ嬢も夢中で苺のタルトを食べてしまった。
八等分にされた苺のタルトの二切れをクリスタ嬢が、わたくしと父と母が一切れずつで、合計五個がなくなっている。残りは三切れである。
「残りは夕食の後に食べますか?」
「これ以上はクリスタ嬢も食べられないだろう」
父と母の言葉に、クリスタ嬢がもじもじとしながら申し出る。
「わたくしのケーキなのよね? わたくしがのこりのさんこも、きめていいのよね?」
「そうですよ。どうしますか、クリスタ嬢」
「明日に取っておいてもいいし、今日の夕食後に食べてもいいよ」
クリスタ嬢に選択権を与える母と父に、クリスタ嬢は意外なことを口にした。
「エクムントさまが、わたくしとおねえさまに、しろいバラをくれたの。エクムントさまにさしあげてもいいですか?」
「エクムントがクリスタ嬢とエリザベートに花をくれたのか」
「それはお礼をしなければいけませんね。分かりました、一切れはエクムントにあげることにしましょう」
父も母もクリスタ嬢の提案に賛成してくれている。
「のこりのふたつは、デボラとマルレーンにあげたいの。ふたりとも、わたくしのおせわをしてくれるし、わたくしのおたんじょうびをいっしょにおいわいしたいの」
「クリスタお嬢様、そんなもったいない」
「わたくしたちになど、いいのですよ」
食堂に来ていたデボラとマルレーンは遠慮しているが、両親はクリスタ嬢の願いを受け止めた。
「それでは、デボラとマルレーンにあげることにしよう」
「デボラとマルレーンは食卓を一緒にはできないので、後で食べてもらうことにしていいですか?」
「はい、ありがとうございます、おじうえ、おばうえ」
クリスタ嬢の優しい気持ちにわたくしは感動していた。
「クリスタ嬢はなんていい子なのでしょう」
「エリザベートの自慢の従妹ですね」
「クリスタ嬢が優しく育っていて私も嬉しいよ」
メイドであるデボラとマルレーンにまで自分のお誕生日のケーキを分けようとするなんて、わたくしには全く考えつかなかった。
『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』でも、クリスタ嬢は使用人にも友人にも分け隔てなく接していたことを思い出す。本来ならば貴族としての資質を問われるようなことなのだが、お誕生日に白い薔薇の花を持って来てくれたエクムント様や普段からお世話になっているデボラやマルレーンにお礼がしたいという気持ちは、わたくしも大切にしてあげたかった。両親もきっとそんな気持ちで今回だけは特別にエクムント様やデボラやマルレーンに苺のタルトを分けることを許してくれたのではないだろうか。
楽しいお茶会の終わりにはわたくしは両親にお願いをしていた。
「クリスタ嬢の本棚にプレゼントされた本で、列車や乗用車を見ました。わたくし、本物の列車や乗用車を見てみたいです」
「乗用車は手に入れられないが、列車なら駅に行けば見られるな」
「列車でみんなで旅に出るというのも悪くありませんね」
お願いしてみるものである。
わたくしは列車に乗せてもらえるかもしれなくなっていた。
「わたくし、うまにのりたい!」
「わたくしも馬に乗りたいです。お母様も、クリスタ嬢のお母様も乗っていたのでしょう?」
わたくしが列車に乗ってみたいように、クリスタ嬢は馬に乗ってみたかったようだ。クリスタ嬢のお願いを聞いて、父と母は顔を見合わせている。
「列車で郊外の牧場に行こうか」
「わたくしも久しぶりに乗馬をしたいですわ。乗馬も淑女の嗜みです。エリザベートとクリスタ嬢に乗馬を始めさせるころなのかもしれません」
「二人に乗馬はまだ早いよ」
「馬に慣れさせるだけでもいいでしょう?」
五歳のクリスタ嬢と六歳のわたくしは少し早いかもしれないが、馬に慣れるために牧場に連れて行ってもらえそうな雰囲気になっている。
列車に乗って牧場に行くのはとても楽しそうだ。
「ポニーなら二人も乗れるかもしれないな」
「二人が乗馬に興味があるなら、牧場から公爵家にポニーを買い取るのもいいですね」
乗馬をするだけの敷地はないが、公爵家でも厩舎で馬を飼っている。公爵家の馬は足の長い背の高いサラブレッドで、六歳と五歳のわたくしとクリスタ嬢が乗るには大きすぎるが、ポニーならば肩までの高さが百四十七センチ以下なので、わたくしとクリスタ嬢も乗れるかもしれない。
公爵家にポニーを飼うとなると、頻繁にわたくしとクリスタ嬢は乗馬ができるようになるだろう。
「エリザベートとクリスタ嬢のために乗馬服とヘルメットを準備しないといけないね」
「大急ぎで注文しましょう」
父も母もクリスタ嬢とわたくしと出かける牧場の旅を楽しみにしているようだった。
この世界はわたくしの前世の世界の十九世紀くらいとよく似ているようだ。列車の出て来る物語を読んで、わたくしは列車に乗ることを考えた。
黒い蒸気機関車には個室席もあるようだ。
それに、馬車だけでなく、ごく少数だが乗用車もあるようだ。乗用車はまだ浸透していなくて、ほとんどが馬車だが、僅かに流通している乗用車にも乗ってみたいと思う。
「クリスタ嬢のお母様は馬に乗るのが好きって言っていたわ。お母様も馬に乗れるみたい。わたくしも馬に乗れるかしら」
淑女の嗜みとして乗馬もあるのならば、わたくしは馬にも乗ってみたい。
前世では三十歳近いわたくしだったが、精神は肉体に引き摺られるようで、六歳の好奇心のままにクリスタ嬢の部屋の本棚の本はほとんど読み終えてしまった。クリスタ嬢の本棚にはわたくしの本棚にない列車や乗用車の載っている図鑑があったので、ここ数年で列車や乗用車も広まったのだろうと予測できる。
「おねえさま、おてあらいにいきたい」
「急いで行きましょう」
目を覚ましたクリスタ嬢の手を引いてわたくしはお手洗いに走った。お手洗いで用を足して手を洗ったクリスタ嬢は、部屋に戻ってデボラに服を着替えさせてもらって、髪も整えてもらう。
綺麗に編まれた三つ編みにオールドローズ色の薔薇の髪飾りを着けたクリスタ嬢はとても可愛かった。
お茶の時間にはお待ちかねの苺のタルトが持って来られた。大きな円形のタルトを前にクリスタ嬢が目を輝かせている。
「お誕生日おめでとうございます、クリスタ嬢」
「五歳になったね。これからもたくさん食べて、たくさん運動して、大きくなろうね」
「ありがとうございます、おばうえ、おじうえ」
苺のタルトから目を離せないクリスタ嬢の口の端から垂れた涎は、わたくしがさっとナプキンの端で拭いておいた。
「苺のタルトはどれくらい食べたいですか?」
「わたくしがきめていいの?」
「クリスタ嬢のお誕生日だから、どれくらい食べたいか決めていいよ」
両親の言葉にクリスタ嬢は本気で困っている様子だった。
「お父様、お母様、クリスタ嬢はタルトの大きさを言い表せないのではないでしょうか?」
五歳児が角度で答えられるわけがないし、苺のタルトはまだ切られていないので個数で答えるわけにもいかない。
わたくしが助け舟を出すと、両親は給仕に頼んで苺のタルトを八等分に切ってもらった。
「これならば分かりますか?」
「はい、おばうえ! わたくし、ふたつたべたいです!」
「二つですね。クリスタ嬢のお皿に二切れ乗せてあげてください」
やっと苺のタルトを食べることができてクリスタ嬢は嬉しそうだ。
わたくしはお皿の上に一切れ、父と母も一切れずつ取り分けていた。
温かなミルクティーが用意されて、クリスタ嬢が苺のタルトをフォークで切って食べようとする。底のタルト生地が硬くてなかなか切れなくて苦戦しているクリスタ嬢に、母が給仕にナイフを持って来させる。
ナイフで苺のタルトを切ったクリスタ嬢は大きなお口にいっぱい頬張っていた。
わたくしも苺のタルトが上手に切れなかったのでナイフを持ってきてもらう。ナイフで切って食べると、苺の甘酸っぱさと下に敷かれたカスタードとクリームの甘さ、サクサクのタルト生地のバターの香りがとても美味しい。
わたくしもクリスタ嬢も夢中で苺のタルトを食べてしまった。
八等分にされた苺のタルトの二切れをクリスタ嬢が、わたくしと父と母が一切れずつで、合計五個がなくなっている。残りは三切れである。
「残りは夕食の後に食べますか?」
「これ以上はクリスタ嬢も食べられないだろう」
父と母の言葉に、クリスタ嬢がもじもじとしながら申し出る。
「わたくしのケーキなのよね? わたくしがのこりのさんこも、きめていいのよね?」
「そうですよ。どうしますか、クリスタ嬢」
「明日に取っておいてもいいし、今日の夕食後に食べてもいいよ」
クリスタ嬢に選択権を与える母と父に、クリスタ嬢は意外なことを口にした。
「エクムントさまが、わたくしとおねえさまに、しろいバラをくれたの。エクムントさまにさしあげてもいいですか?」
「エクムントがクリスタ嬢とエリザベートに花をくれたのか」
「それはお礼をしなければいけませんね。分かりました、一切れはエクムントにあげることにしましょう」
父も母もクリスタ嬢の提案に賛成してくれている。
「のこりのふたつは、デボラとマルレーンにあげたいの。ふたりとも、わたくしのおせわをしてくれるし、わたくしのおたんじょうびをいっしょにおいわいしたいの」
「クリスタお嬢様、そんなもったいない」
「わたくしたちになど、いいのですよ」
食堂に来ていたデボラとマルレーンは遠慮しているが、両親はクリスタ嬢の願いを受け止めた。
「それでは、デボラとマルレーンにあげることにしよう」
「デボラとマルレーンは食卓を一緒にはできないので、後で食べてもらうことにしていいですか?」
「はい、ありがとうございます、おじうえ、おばうえ」
クリスタ嬢の優しい気持ちにわたくしは感動していた。
「クリスタ嬢はなんていい子なのでしょう」
「エリザベートの自慢の従妹ですね」
「クリスタ嬢が優しく育っていて私も嬉しいよ」
メイドであるデボラとマルレーンにまで自分のお誕生日のケーキを分けようとするなんて、わたくしには全く考えつかなかった。
『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』でも、クリスタ嬢は使用人にも友人にも分け隔てなく接していたことを思い出す。本来ならば貴族としての資質を問われるようなことなのだが、お誕生日に白い薔薇の花を持って来てくれたエクムント様や普段からお世話になっているデボラやマルレーンにお礼がしたいという気持ちは、わたくしも大切にしてあげたかった。両親もきっとそんな気持ちで今回だけは特別にエクムント様やデボラやマルレーンに苺のタルトを分けることを許してくれたのではないだろうか。
楽しいお茶会の終わりにはわたくしは両親にお願いをしていた。
「クリスタ嬢の本棚にプレゼントされた本で、列車や乗用車を見ました。わたくし、本物の列車や乗用車を見てみたいです」
「乗用車は手に入れられないが、列車なら駅に行けば見られるな」
「列車でみんなで旅に出るというのも悪くありませんね」
お願いしてみるものである。
わたくしは列車に乗せてもらえるかもしれなくなっていた。
「わたくし、うまにのりたい!」
「わたくしも馬に乗りたいです。お母様も、クリスタ嬢のお母様も乗っていたのでしょう?」
わたくしが列車に乗ってみたいように、クリスタ嬢は馬に乗ってみたかったようだ。クリスタ嬢のお願いを聞いて、父と母は顔を見合わせている。
「列車で郊外の牧場に行こうか」
「わたくしも久しぶりに乗馬をしたいですわ。乗馬も淑女の嗜みです。エリザベートとクリスタ嬢に乗馬を始めさせるころなのかもしれません」
「二人に乗馬はまだ早いよ」
「馬に慣れさせるだけでもいいでしょう?」
五歳のクリスタ嬢と六歳のわたくしは少し早いかもしれないが、馬に慣れるために牧場に連れて行ってもらえそうな雰囲気になっている。
列車に乗って牧場に行くのはとても楽しそうだ。
「ポニーなら二人も乗れるかもしれないな」
「二人が乗馬に興味があるなら、牧場から公爵家にポニーを買い取るのもいいですね」
乗馬をするだけの敷地はないが、公爵家でも厩舎で馬を飼っている。公爵家の馬は足の長い背の高いサラブレッドで、六歳と五歳のわたくしとクリスタ嬢が乗るには大きすぎるが、ポニーならば肩までの高さが百四十七センチ以下なので、わたくしとクリスタ嬢も乗れるかもしれない。
公爵家にポニーを飼うとなると、頻繁にわたくしとクリスタ嬢は乗馬ができるようになるだろう。
「エリザベートとクリスタ嬢のために乗馬服とヘルメットを準備しないといけないね」
「大急ぎで注文しましょう」
父も母もクリスタ嬢とわたくしと出かける牧場の旅を楽しみにしているようだった。
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