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七章 辺境伯領の特産品を
2.芸術は難しい
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エクムント様のご家族と話をした後で、お茶会は終わって、クリスタちゃんと一緒にわたくしはお見送りに出た。
庭は春風が吹いて、ときに突風になって目を開けていられないこともあったが、それでもお見送りはしなければいけない。
クリスタちゃんはスカートが捲れないように押さえてハインリヒ殿下とノルベルト殿下を見送っていた。
「今度はわたくしが王都に参ります」
「お待ちしております」
「ディッペル家の皆様がいらっしゃるのを楽しみにしています」
「ハインリヒ殿下からいただいたネックレスとイヤリングを付けてお誕生日のお茶会に参加しますわ」
「そうしてくださると嬉しいです」
名残を惜しむクリスタちゃんとハインリヒ殿下は恋人同士のようだ。
「わたくしも詩を学んで、ハインリヒ殿下にプレゼントできるように頑張ります」
「詩……あ、はい。詩ですね。ありがとうございます」
詩と言われてハインリヒ殿下が微妙な顔になったのをわたくしは見逃さなかった。
ハインリヒ殿下とノルベルト殿下が国王陛下の別荘へ帰る馬車に乗ると、ノエル殿下が王都に向かう列車に乗るために駅に向かう馬車に乗る。
「ノエル殿下、今日はとても楽しかったです。ありがとうございました」
「わたくしもクリスタ嬢と過ごせて楽しかったです。次は王都でお会いしましょうね」
「はい、ノエル殿下」
ドレスの裾を踏まないように手で持って優雅に馬車に乗り込むノエル殿下をわたくしとクリスタちゃんで見送った。
続いてカサンドラ様とエクムント様だ。
馬車は身分の順に乗るので、王族のハインリヒ殿下とノルベルト殿下、隣国の王女のノエル殿下の後は、辺境伯のエクムント様とその養母のカサンドラ様の番になる。
エクムント様は馬車でこのままキルヒマン侯爵領に向かうようだった。
「甥御さん、姪御さんと楽しい時間を過ごしてくださいませ」
「しばらく会わないうちに大きくなっていると思います。会うのが楽しみです」
「エクムント様は辺境伯領に帰るのではないのですか?」
「エクムント様はキルヒマン侯爵領に行って、甥御さんと姪御さんに会って来るそうですよ。姪御さんが次のお茶会でお披露目をするそうです。キルヒマン侯爵夫妻から招待されているので、お父様とお母様に話してみましょうね」
「はい、お姉様。楽しみです」
エクムント様の六歳の姪御さんはどんな子なのだろう。気になるところだ。
カサンドラ様とエクムント様をお見送りすると、次は侯爵の番になる。
侯爵の中でもディッペル家に縁の深いキルヒマン侯爵夫妻とエクムント様のお兄様たちと奥方様たちをお見送りすることになった。
「今日の演奏は本当に素晴らしかったです。また聞かせてくださいね」
「エリザベート様のピアノとクリスタ様の歌が息ぴったりでとても美しかったです」
「ありがとうございます、キルヒマン侯爵夫妻」
「またお聞かせできる日を楽しみにしております」
わたくしとクリスタちゃんでご挨拶をすると、クレーメンス殿とドロテーア夫人、イェルク殿とゲルダ夫人も声をかけて来る。
「今日はお会いできてよかったです」
「ご挨拶ができて光栄でした」
「娘のお披露目にはぜひ来てやってください」
「エクムント様の婚約者として、歓迎いたします」
年齢はずっと上なのだが、わたくしを公爵家の娘として、そしてエクムント様の婚約者として認めてくださるクレーメンス殿とドロテーア夫人、イェルク殿とゲルダ夫人にわたくしは胸が暖かくなる。
「喜んで行かせていただきたいと思っております。本日は妹のクリスタのためにありがとうございました」
「本日はわたくしのお誕生日に来て下さってありがとうございました」
わたくしとクリスタちゃんでご挨拶をすると、キルヒマン侯爵一家は三台の馬車にそれぞれ分かれて乗って、キルヒマン侯爵領に帰って行った。
続いて馬車に乗り込むのは、リリエンタール侯爵とレーニちゃんだ。
レーニちゃんはパーティーバッグから手の平に乗るサイズの薔薇の折り紙を取り出して、クリスタちゃんに渡していた。
「まだまだ折るのが下手で、これで精一杯なのです。恥ずかしくて皆様の前では出せなかったのですが、クリスタ様にお誕生日のプレゼントとして渡したくて」
「とても嬉しいです。ありがとうございます。お部屋に飾らせていただきます」
「クリスタ様、お誕生日おめでとうございます」
「ありがとうございます、レーニ嬢」
もらった薔薇の折り紙を潰さないように柔らかく握って、クリスタちゃんはレーニちゃんに抱き付いて別れを惜しんでいた。
「レーニ嬢、乗馬の練習が上手くいくといいですね」
「はい。ポニーのヤンで練習させていただきます。ヤンはわたくしが可愛がるので、安心してください」
「よろしくお願いします」
わたくしもレーニちゃんに挨拶をしてレーニちゃんとリリエンタール侯爵を送り出した。
他のお客様も全員見送って、やっと部屋に戻るころには空は夕焼け色になっていた。
疲れ切ったわたくしとクリスタちゃんは、楽な格好に着替えて子ども部屋に行く。
子ども部屋ではふーちゃんとまーちゃんが遊んでいた。
「ふーちゃん、まーちゃん、いい子にしていましたか?」
「お茶の時間にちゃんとおやつは食べられましたか?」
問いかけるわたくしとクリスタちゃんに、ふーちゃんとまーちゃんは笑顔で手を上げて答える。
「あい、わたち、いいこ!」
「あい!」
しかし、ヘルマンさんとレギーナはげっそりとしていた。
「全く食べないし、眠らないし、無理に座らせようとすると大泣きするし、大変でした」
「お腹がペコペコだと思いますよ」
ふーちゃんとまーちゃんは笑顔でわたくしたちに嘘をつくことを覚えていた。
子ども部屋のソファのローテーブルを見れば、手つかずの軽食やケーキと零れたミルクティーがそのままになっている。
零れたミルクティーを拭くような余裕もヘルマンさんとレギーナにはなかったのだろう。
お腹が空いている子どもは機嫌がよくない。泣いたり暴れたりしないように見張っていて、そばについていなければいけなかったら、零れたミルクティーを拭くこともできなかっただろう。
「マルレーン、デボラ、ヘルマンさんとレギーナと少し変わってあげてください」
「ヘルマンさんもレギーナも昼食も食べられていないのではないですか?」
「ありがとうございます、エリザベートお嬢様、クリスタお嬢様」
「その通りです」
お茶会について来てもらっていたマルレーンとデボラにヘルマンさんとレギーナと少しの間交代するように命じて、わたくしはふーちゃんを抱き上げた。クリスタちゃんはまーちゃんを抱き上げる。
零れたミルクティーはマルレーンが拭いて、デボラが新しいミルクティーを入れてくれている。
「ふーちゃん、こんなところに美味しそうなケーキとサンドイッチがあります!」
「まーちゃん、これ、わたくしが食べていいですか?」
「やー! わたちの!」
「まーの!」
わたくしとクリスタちゃんが大袈裟に言うと、すぐに反応してふーちゃんとまーちゃんが手掴みでケーキとサンドイッチを食べ始める。ふーちゃんとまーちゃんを膝の上に乗せて、わたくしとクリスタちゃんで、食べる合間にミルクティーを飲ませる。
お腹がいっぱいになると眠そうにしているふーちゃんとまーちゃんの手を洗って、子ども部屋の子ども用のベッドに寝かせた。
「ねんね、ちないー!」
「やーの! やーの!」
嫌がって暴れる二人にクリスタちゃんがお目目をきらりと光らせる。
「お歌を歌いましょうか?」
「おうた?」
「うー?」
今日披露した隣国の歌を歌い始めたクリスタちゃんに、ふーちゃんとまーちゃんの目がとろんとして、瞼が落ちて来る。
眠ってしまったふーちゃんとまーちゃんをデボラとマルレーンに頼んでわたくしとクリスタちゃんは部屋に戻った。
「お姉様、夕食までの時間で、ノエル殿下にいただいた詩集を訳しませんか?」
「わたくしも詩を勉強しなければいけませんね」
わたくしがノエル殿下やふーちゃんの詩のよさが分からないのは、勉強が足りていないからかもしれない。ノエル殿下が下さった詩集のよさは何となく分かるのに、どうしてノエル殿下やふーちゃんやクリスタちゃんの詩のよさが分からないのか、自分でも悔しくなってしまう。
芸術を解する心がわたくしには足りていないのかもしれない。
それにしても、ノエル殿下やふーちゃんやクリスタちゃんの詩は、詩集の詩と違って個性的過ぎる気がするのだ。
それが芸術というものなのだろうか。
芸術は難しい。
わたくしにはまだまだ勉強が必要かもしれなかった。
庭は春風が吹いて、ときに突風になって目を開けていられないこともあったが、それでもお見送りはしなければいけない。
クリスタちゃんはスカートが捲れないように押さえてハインリヒ殿下とノルベルト殿下を見送っていた。
「今度はわたくしが王都に参ります」
「お待ちしております」
「ディッペル家の皆様がいらっしゃるのを楽しみにしています」
「ハインリヒ殿下からいただいたネックレスとイヤリングを付けてお誕生日のお茶会に参加しますわ」
「そうしてくださると嬉しいです」
名残を惜しむクリスタちゃんとハインリヒ殿下は恋人同士のようだ。
「わたくしも詩を学んで、ハインリヒ殿下にプレゼントできるように頑張ります」
「詩……あ、はい。詩ですね。ありがとうございます」
詩と言われてハインリヒ殿下が微妙な顔になったのをわたくしは見逃さなかった。
ハインリヒ殿下とノルベルト殿下が国王陛下の別荘へ帰る馬車に乗ると、ノエル殿下が王都に向かう列車に乗るために駅に向かう馬車に乗る。
「ノエル殿下、今日はとても楽しかったです。ありがとうございました」
「わたくしもクリスタ嬢と過ごせて楽しかったです。次は王都でお会いしましょうね」
「はい、ノエル殿下」
ドレスの裾を踏まないように手で持って優雅に馬車に乗り込むノエル殿下をわたくしとクリスタちゃんで見送った。
続いてカサンドラ様とエクムント様だ。
馬車は身分の順に乗るので、王族のハインリヒ殿下とノルベルト殿下、隣国の王女のノエル殿下の後は、辺境伯のエクムント様とその養母のカサンドラ様の番になる。
エクムント様は馬車でこのままキルヒマン侯爵領に向かうようだった。
「甥御さん、姪御さんと楽しい時間を過ごしてくださいませ」
「しばらく会わないうちに大きくなっていると思います。会うのが楽しみです」
「エクムント様は辺境伯領に帰るのではないのですか?」
「エクムント様はキルヒマン侯爵領に行って、甥御さんと姪御さんに会って来るそうですよ。姪御さんが次のお茶会でお披露目をするそうです。キルヒマン侯爵夫妻から招待されているので、お父様とお母様に話してみましょうね」
「はい、お姉様。楽しみです」
エクムント様の六歳の姪御さんはどんな子なのだろう。気になるところだ。
カサンドラ様とエクムント様をお見送りすると、次は侯爵の番になる。
侯爵の中でもディッペル家に縁の深いキルヒマン侯爵夫妻とエクムント様のお兄様たちと奥方様たちをお見送りすることになった。
「今日の演奏は本当に素晴らしかったです。また聞かせてくださいね」
「エリザベート様のピアノとクリスタ様の歌が息ぴったりでとても美しかったです」
「ありがとうございます、キルヒマン侯爵夫妻」
「またお聞かせできる日を楽しみにしております」
わたくしとクリスタちゃんでご挨拶をすると、クレーメンス殿とドロテーア夫人、イェルク殿とゲルダ夫人も声をかけて来る。
「今日はお会いできてよかったです」
「ご挨拶ができて光栄でした」
「娘のお披露目にはぜひ来てやってください」
「エクムント様の婚約者として、歓迎いたします」
年齢はずっと上なのだが、わたくしを公爵家の娘として、そしてエクムント様の婚約者として認めてくださるクレーメンス殿とドロテーア夫人、イェルク殿とゲルダ夫人にわたくしは胸が暖かくなる。
「喜んで行かせていただきたいと思っております。本日は妹のクリスタのためにありがとうございました」
「本日はわたくしのお誕生日に来て下さってありがとうございました」
わたくしとクリスタちゃんでご挨拶をすると、キルヒマン侯爵一家は三台の馬車にそれぞれ分かれて乗って、キルヒマン侯爵領に帰って行った。
続いて馬車に乗り込むのは、リリエンタール侯爵とレーニちゃんだ。
レーニちゃんはパーティーバッグから手の平に乗るサイズの薔薇の折り紙を取り出して、クリスタちゃんに渡していた。
「まだまだ折るのが下手で、これで精一杯なのです。恥ずかしくて皆様の前では出せなかったのですが、クリスタ様にお誕生日のプレゼントとして渡したくて」
「とても嬉しいです。ありがとうございます。お部屋に飾らせていただきます」
「クリスタ様、お誕生日おめでとうございます」
「ありがとうございます、レーニ嬢」
もらった薔薇の折り紙を潰さないように柔らかく握って、クリスタちゃんはレーニちゃんに抱き付いて別れを惜しんでいた。
「レーニ嬢、乗馬の練習が上手くいくといいですね」
「はい。ポニーのヤンで練習させていただきます。ヤンはわたくしが可愛がるので、安心してください」
「よろしくお願いします」
わたくしもレーニちゃんに挨拶をしてレーニちゃんとリリエンタール侯爵を送り出した。
他のお客様も全員見送って、やっと部屋に戻るころには空は夕焼け色になっていた。
疲れ切ったわたくしとクリスタちゃんは、楽な格好に着替えて子ども部屋に行く。
子ども部屋ではふーちゃんとまーちゃんが遊んでいた。
「ふーちゃん、まーちゃん、いい子にしていましたか?」
「お茶の時間にちゃんとおやつは食べられましたか?」
問いかけるわたくしとクリスタちゃんに、ふーちゃんとまーちゃんは笑顔で手を上げて答える。
「あい、わたち、いいこ!」
「あい!」
しかし、ヘルマンさんとレギーナはげっそりとしていた。
「全く食べないし、眠らないし、無理に座らせようとすると大泣きするし、大変でした」
「お腹がペコペコだと思いますよ」
ふーちゃんとまーちゃんは笑顔でわたくしたちに嘘をつくことを覚えていた。
子ども部屋のソファのローテーブルを見れば、手つかずの軽食やケーキと零れたミルクティーがそのままになっている。
零れたミルクティーを拭くような余裕もヘルマンさんとレギーナにはなかったのだろう。
お腹が空いている子どもは機嫌がよくない。泣いたり暴れたりしないように見張っていて、そばについていなければいけなかったら、零れたミルクティーを拭くこともできなかっただろう。
「マルレーン、デボラ、ヘルマンさんとレギーナと少し変わってあげてください」
「ヘルマンさんもレギーナも昼食も食べられていないのではないですか?」
「ありがとうございます、エリザベートお嬢様、クリスタお嬢様」
「その通りです」
お茶会について来てもらっていたマルレーンとデボラにヘルマンさんとレギーナと少しの間交代するように命じて、わたくしはふーちゃんを抱き上げた。クリスタちゃんはまーちゃんを抱き上げる。
零れたミルクティーはマルレーンが拭いて、デボラが新しいミルクティーを入れてくれている。
「ふーちゃん、こんなところに美味しそうなケーキとサンドイッチがあります!」
「まーちゃん、これ、わたくしが食べていいですか?」
「やー! わたちの!」
「まーの!」
わたくしとクリスタちゃんが大袈裟に言うと、すぐに反応してふーちゃんとまーちゃんが手掴みでケーキとサンドイッチを食べ始める。ふーちゃんとまーちゃんを膝の上に乗せて、わたくしとクリスタちゃんで、食べる合間にミルクティーを飲ませる。
お腹がいっぱいになると眠そうにしているふーちゃんとまーちゃんの手を洗って、子ども部屋の子ども用のベッドに寝かせた。
「ねんね、ちないー!」
「やーの! やーの!」
嫌がって暴れる二人にクリスタちゃんがお目目をきらりと光らせる。
「お歌を歌いましょうか?」
「おうた?」
「うー?」
今日披露した隣国の歌を歌い始めたクリスタちゃんに、ふーちゃんとまーちゃんの目がとろんとして、瞼が落ちて来る。
眠ってしまったふーちゃんとまーちゃんをデボラとマルレーンに頼んでわたくしとクリスタちゃんは部屋に戻った。
「お姉様、夕食までの時間で、ノエル殿下にいただいた詩集を訳しませんか?」
「わたくしも詩を勉強しなければいけませんね」
わたくしがノエル殿下やふーちゃんの詩のよさが分からないのは、勉強が足りていないからかもしれない。ノエル殿下が下さった詩集のよさは何となく分かるのに、どうしてノエル殿下やふーちゃんやクリスタちゃんの詩のよさが分からないのか、自分でも悔しくなってしまう。
芸術を解する心がわたくしには足りていないのかもしれない。
それにしても、ノエル殿下やふーちゃんやクリスタちゃんの詩は、詩集の詩と違って個性的過ぎる気がするのだ。
それが芸術というものなのだろうか。
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