485 / 528
十三章 わたくしの結婚
43.王宮での結婚式
しおりを挟む
学園が春休みに入った最初の日がわたくしの結婚式だった。
わたくしの荷物がクリスタとレーニ嬢と同じ王宮の部屋に運び込まれるのはこれが最後。
結婚式を終えれば荷物は辺境伯家の部屋に移動されている。
前日からわたくしはドキドキしてよく眠れなかった。
結婚式の日は朝から結婚式を挙げて、昼食で披露宴、お茶会では子どもたちにもお披露目をして、晩餐会で結婚の祝いをしてもらう。
スケジュールも決まっていたし、簡単なリハーサルもしておいたので、準備は万端だったが、緊張しないわけではない。
わたくしが眠れないでいると、部屋の灯りを落とした中でクリスタが話しかけてきた。
「お姉様、ついに明日ですね」
「そうなのです。緊張して眠れません」
「わたくしにもお姉様の緊張が伝わってくるようです」
明日もフランツとマリアとデニス殿とゲオルグ殿はお散歩に行きたがるかもしれないが、わたくしは式の準備があるのでお散歩には行けない。これからもディッペル家や辺境伯家や王都に家族たちが揃えば一緒に散歩に行くことになるのだろうが、わたくしはそのときにはもうディッペル家の一員ではない。辺境伯家に嫁いでいるのだ。
「エリザベート嬢が眠れない気持ち、分かる気がします。婚約から十年も待ったのですよね」
フランツが六歳で婚約したので結婚までは十二年待たなければいけないレーニ嬢の言葉は、重みが違う。
レーニ嬢もまだ起きているようだ。
「よく眠れるようにホットミルクを持ってきてもらいましょうか?」
「ホットチョコレートの方がいいかもしれません」
そう言ってくれるクリスタとレーニ嬢に、わたくしは起き上がって廊下にいた使用人にホットミルクを持ってきてくれるように頼んだ。
一度部屋の灯りを点けて、クリスタとレーニ嬢とわたくしでホットミルクを飲む。まだ肌寒い日も多いのて、温かいホットミルクで体が芯から温まる。ふうふうと吹き冷ましながら飲んでいると、蜂蜜が溶かされているようでホットミルクはほんのりと甘かった。
ホットミルクを飲み終わってベッドに入ると眠気が来るような気がする。
「クリスタ、レーニ嬢、お休みなさい」
「お姉様、明日のお姿を楽しみにしていますわ」
「エリザベート嬢、ゆっくり休んでください」
ぐっすりと眠ったわたくしはフランツとマリアとデニス殿とゲオルグ殿の声に起こされたが、お散歩には行かなかった。
「お姉様は準備がありますからね」
「わたくしたちだけで行きましょうね」
クリスタもレーニ嬢もフランツとマリアとデニス殿とゲオルグ殿に言い聞かせている。
わたくしは衣装や装飾品やヴェールや靴の確認をして、結婚式に滞りなく出られるように準備していた。
準備が終わるとわたくしはディッペル家の部屋に朝食を食べに行く。
こうやって王宮のディッペル家の部屋で朝食を取るのもこれが最後になるだろう。
クリスタの顔を見て、フランツの顔を見て、マリアの顔を見て、両親の顔を見て、しみじみとしていると、両親がわたくしに言う。
「エリザベート、いよいよだね」
「人生で一番輝く瞬間かもしれません。結婚式が滞りなく終わりますように」
「ありがとうございます、お父様、お母様」
朝食を終えると、わたくしは衣装を持って別の部屋に移動する。
マルレーンが衣装に着替えるのを手伝ってくれて、髪も整えて結って、頭にはティアラを被り、ヴェールを垂らす。
イヤリングを付けて衣装を整えると、部屋に両親が迎えに来た。
「エクムント殿のところまで送ろう」
「親の務めですからね」
結婚式の日にはエクムント様が迎えに来るのではなく、両親にエクムント様の元まで送ってもらうのだ。
大広間には貴族たちが集まって、一番奥に国王陛下が王妃殿下と共に椅子に座っていて、その前にエクムント様が立っている。
わたくしはエクムント様の前まで両親に連れられてきた。
「エクムント殿、エリザベートをよろしく頼みます」
「どうか、エリザベートのことをお願いします」
エクムント様の前にわたくしを連れてきた両親が、エクムント様に挨拶をする。
「心得ております」
答えたエクムント様の横にわたくしは立った。
ミッドナイトブルーのタキシードに白い手袋、黒い革靴のエクムント様はとても格好いい。並ぶわたくしは白いドレスの左肩と左腰に赤と紫の薔薇を飾り、ドレスには銀糸の刺繍を施して、胸と短めのヴェールの裾には薔薇の花びらが散っている。頭にはティアラを被り、耳にはティアラに合わせたイヤリングを付けている。
花嫁花婿姿をわたくしたちの前で、国王陛下が椅子から立ち上がって、錫杖を床に打ち付けて鳴らす。
「これより辺境伯、エクムント・ヒンケルと、ディッペル公爵家令嬢、エリザベート・ディッペルの結婚式を執り行う」
国王陛下の宣言により、わたくしとエクムント様の結婚式が始まった。
最初に国王陛下の前で誓いの言葉を述べる。
「私、エクムント・ヒンケルはエリザベート・ディッペルを妻とし、健やかなるときも病めるときもいつも共に過ごし、生涯愛することを誓います」
「わたくし、エリザベート・ディッペルはエクムント・ヒンケルを夫とし、健やかなるときも病めるときもいつも共に過ごし、生涯愛することを誓います」
誓いの言葉を述べると、国王陛下から問いかけられる。
「エクムント・ヒンケル、エリザベート・ディッペル、二人は辺境伯領を共同統治し、共に領主となって支え合うことを誓うか?」
「はい、誓います」
「誓います」
「それでは、結婚と、共同統治の宣誓書にサインを」
書類が差し出されてわたくしとエクムント様はそれぞれサインをする。結婚の宣誓書と共同統治の宣誓書にサインをしたものを、確かめて頷く。
「国王である私の名において、エクムント・ヒンケルとエリザベート・ディッペルの結婚及び、辺境伯領の共同統治を認めよう。今生まれた新しい夫婦に祝福を」
国王陛下の言葉に拍手が巻き起こる。
顔を上げて見るとクリスタもレーニ嬢もフランツもマリアも拍手をしているし、両親は涙を押さえているようだった。
「エリザベート嬢、結婚指輪を付けていただけますか?」
「エクムント様もお願いします」
わたくしがエクムント様の指輪をはめて、エクムント様がわたくしの指輪をはめる。
ヴェールを捲られて、エクムント様がわたくしの頬に手を当てる。
誓いのキスだ。
目を瞑ると、柔らかな渇いた感触が唇に感じられた。
エクムント様と唇でキスをした。
舞い上がってしまうわたくしを姫抱きにしてエクムント様が食堂までの廊下を歩く。抱き上げられてわたくしはエクムント様にしっかりとしがみ付いていた。
披露宴は広い食堂で行われた。
結婚式なのでわたくしたちの方がテーブルを回って挨拶をしていく。
国王陛下と王妃殿下のテーブルに行くとお二人とも穏やかにわたくしたちを見守ってくれていた。
「エクムント、エリザベート、おめでとう」
「これからは辺境伯領もますます賑やかになって栄えることでしょう」
「壊血病の予防策を発見し、コスチュームジュエリーの名称を考え、フィンガーブレスレットとネイルアートをオルヒデー帝国に流行らせて、辺境伯領の布のドレスも常に纏ってこの国の流行の最先端となったエリザベートが辺境伯家に嫁いだのだからな」
「国王陛下、わたくしはそんな……」
「謙遜することはない。エリザベートは辺境伯領のためによく考えているのが分かるよ」
手放しで褒められてしまうと恥ずかしくなってしまう。
頬を押さえるわたくしに、エクムント様がわたくしの腰を抱く。
「どんな宝物よりも尊い方を辺境伯領は得ました。大事に致します」
「ユストゥスとテレーゼ夫人にもそう言ってやってくれ」
「ディッペル公爵夫妻は寂しくなられるでしょうね」
子どもが大人になって家を出て行くのは仕方がないことだが、両親にとってわたくしは最初の子どもだったし、わたくし一人だけを育てようと思っていた時期もあったくらいだから思い入れは大きいだろう。
後で両親にも挨拶に行かなければいけないと思いながらクリスタとハインリヒ殿下の席に挨拶に行く。
ハインリヒ殿下もクリスタもわたくしとエクムント様が来ると席から立ち上がってくれた。
「お姉様、本当に美しい花嫁です。エクムント様、お姉様をよろしくお願いします」
「私の全てを懸けて大事にします」
「エクムント殿、エリザベート嬢、本当におめでとうございます」
「ありがとうございます」
祝いの言葉は何度言われても嬉しい。
わたくしもエクムント様の妻になったのだと実感がわく。
続いてディッペル家の両親のところへ行くと、ハンカチを握りしめて涙ぐんでいるのが分かる。
「エリザベート、世界で一番綺麗だよ」
「エクムント殿、素晴らしい誓いの言葉でした。エリザベートをよろしくお願いします」
「どんなことがあろうともエリザベート嬢と一緒にこれから乗り越えていきたいと思っています」
「エクムント様、『エリザベート』と呼んでください。わたくしはもうエクムント様の妻なのです」
「そうでした。エリザベート」
呼び捨てにされるのが親しみと愛情を持っていてとても暖かい。わたくしはエクムント様の手を強く握りしめた。
わたくしの荷物がクリスタとレーニ嬢と同じ王宮の部屋に運び込まれるのはこれが最後。
結婚式を終えれば荷物は辺境伯家の部屋に移動されている。
前日からわたくしはドキドキしてよく眠れなかった。
結婚式の日は朝から結婚式を挙げて、昼食で披露宴、お茶会では子どもたちにもお披露目をして、晩餐会で結婚の祝いをしてもらう。
スケジュールも決まっていたし、簡単なリハーサルもしておいたので、準備は万端だったが、緊張しないわけではない。
わたくしが眠れないでいると、部屋の灯りを落とした中でクリスタが話しかけてきた。
「お姉様、ついに明日ですね」
「そうなのです。緊張して眠れません」
「わたくしにもお姉様の緊張が伝わってくるようです」
明日もフランツとマリアとデニス殿とゲオルグ殿はお散歩に行きたがるかもしれないが、わたくしは式の準備があるのでお散歩には行けない。これからもディッペル家や辺境伯家や王都に家族たちが揃えば一緒に散歩に行くことになるのだろうが、わたくしはそのときにはもうディッペル家の一員ではない。辺境伯家に嫁いでいるのだ。
「エリザベート嬢が眠れない気持ち、分かる気がします。婚約から十年も待ったのですよね」
フランツが六歳で婚約したので結婚までは十二年待たなければいけないレーニ嬢の言葉は、重みが違う。
レーニ嬢もまだ起きているようだ。
「よく眠れるようにホットミルクを持ってきてもらいましょうか?」
「ホットチョコレートの方がいいかもしれません」
そう言ってくれるクリスタとレーニ嬢に、わたくしは起き上がって廊下にいた使用人にホットミルクを持ってきてくれるように頼んだ。
一度部屋の灯りを点けて、クリスタとレーニ嬢とわたくしでホットミルクを飲む。まだ肌寒い日も多いのて、温かいホットミルクで体が芯から温まる。ふうふうと吹き冷ましながら飲んでいると、蜂蜜が溶かされているようでホットミルクはほんのりと甘かった。
ホットミルクを飲み終わってベッドに入ると眠気が来るような気がする。
「クリスタ、レーニ嬢、お休みなさい」
「お姉様、明日のお姿を楽しみにしていますわ」
「エリザベート嬢、ゆっくり休んでください」
ぐっすりと眠ったわたくしはフランツとマリアとデニス殿とゲオルグ殿の声に起こされたが、お散歩には行かなかった。
「お姉様は準備がありますからね」
「わたくしたちだけで行きましょうね」
クリスタもレーニ嬢もフランツとマリアとデニス殿とゲオルグ殿に言い聞かせている。
わたくしは衣装や装飾品やヴェールや靴の確認をして、結婚式に滞りなく出られるように準備していた。
準備が終わるとわたくしはディッペル家の部屋に朝食を食べに行く。
こうやって王宮のディッペル家の部屋で朝食を取るのもこれが最後になるだろう。
クリスタの顔を見て、フランツの顔を見て、マリアの顔を見て、両親の顔を見て、しみじみとしていると、両親がわたくしに言う。
「エリザベート、いよいよだね」
「人生で一番輝く瞬間かもしれません。結婚式が滞りなく終わりますように」
「ありがとうございます、お父様、お母様」
朝食を終えると、わたくしは衣装を持って別の部屋に移動する。
マルレーンが衣装に着替えるのを手伝ってくれて、髪も整えて結って、頭にはティアラを被り、ヴェールを垂らす。
イヤリングを付けて衣装を整えると、部屋に両親が迎えに来た。
「エクムント殿のところまで送ろう」
「親の務めですからね」
結婚式の日にはエクムント様が迎えに来るのではなく、両親にエクムント様の元まで送ってもらうのだ。
大広間には貴族たちが集まって、一番奥に国王陛下が王妃殿下と共に椅子に座っていて、その前にエクムント様が立っている。
わたくしはエクムント様の前まで両親に連れられてきた。
「エクムント殿、エリザベートをよろしく頼みます」
「どうか、エリザベートのことをお願いします」
エクムント様の前にわたくしを連れてきた両親が、エクムント様に挨拶をする。
「心得ております」
答えたエクムント様の横にわたくしは立った。
ミッドナイトブルーのタキシードに白い手袋、黒い革靴のエクムント様はとても格好いい。並ぶわたくしは白いドレスの左肩と左腰に赤と紫の薔薇を飾り、ドレスには銀糸の刺繍を施して、胸と短めのヴェールの裾には薔薇の花びらが散っている。頭にはティアラを被り、耳にはティアラに合わせたイヤリングを付けている。
花嫁花婿姿をわたくしたちの前で、国王陛下が椅子から立ち上がって、錫杖を床に打ち付けて鳴らす。
「これより辺境伯、エクムント・ヒンケルと、ディッペル公爵家令嬢、エリザベート・ディッペルの結婚式を執り行う」
国王陛下の宣言により、わたくしとエクムント様の結婚式が始まった。
最初に国王陛下の前で誓いの言葉を述べる。
「私、エクムント・ヒンケルはエリザベート・ディッペルを妻とし、健やかなるときも病めるときもいつも共に過ごし、生涯愛することを誓います」
「わたくし、エリザベート・ディッペルはエクムント・ヒンケルを夫とし、健やかなるときも病めるときもいつも共に過ごし、生涯愛することを誓います」
誓いの言葉を述べると、国王陛下から問いかけられる。
「エクムント・ヒンケル、エリザベート・ディッペル、二人は辺境伯領を共同統治し、共に領主となって支え合うことを誓うか?」
「はい、誓います」
「誓います」
「それでは、結婚と、共同統治の宣誓書にサインを」
書類が差し出されてわたくしとエクムント様はそれぞれサインをする。結婚の宣誓書と共同統治の宣誓書にサインをしたものを、確かめて頷く。
「国王である私の名において、エクムント・ヒンケルとエリザベート・ディッペルの結婚及び、辺境伯領の共同統治を認めよう。今生まれた新しい夫婦に祝福を」
国王陛下の言葉に拍手が巻き起こる。
顔を上げて見るとクリスタもレーニ嬢もフランツもマリアも拍手をしているし、両親は涙を押さえているようだった。
「エリザベート嬢、結婚指輪を付けていただけますか?」
「エクムント様もお願いします」
わたくしがエクムント様の指輪をはめて、エクムント様がわたくしの指輪をはめる。
ヴェールを捲られて、エクムント様がわたくしの頬に手を当てる。
誓いのキスだ。
目を瞑ると、柔らかな渇いた感触が唇に感じられた。
エクムント様と唇でキスをした。
舞い上がってしまうわたくしを姫抱きにしてエクムント様が食堂までの廊下を歩く。抱き上げられてわたくしはエクムント様にしっかりとしがみ付いていた。
披露宴は広い食堂で行われた。
結婚式なのでわたくしたちの方がテーブルを回って挨拶をしていく。
国王陛下と王妃殿下のテーブルに行くとお二人とも穏やかにわたくしたちを見守ってくれていた。
「エクムント、エリザベート、おめでとう」
「これからは辺境伯領もますます賑やかになって栄えることでしょう」
「壊血病の予防策を発見し、コスチュームジュエリーの名称を考え、フィンガーブレスレットとネイルアートをオルヒデー帝国に流行らせて、辺境伯領の布のドレスも常に纏ってこの国の流行の最先端となったエリザベートが辺境伯家に嫁いだのだからな」
「国王陛下、わたくしはそんな……」
「謙遜することはない。エリザベートは辺境伯領のためによく考えているのが分かるよ」
手放しで褒められてしまうと恥ずかしくなってしまう。
頬を押さえるわたくしに、エクムント様がわたくしの腰を抱く。
「どんな宝物よりも尊い方を辺境伯領は得ました。大事に致します」
「ユストゥスとテレーゼ夫人にもそう言ってやってくれ」
「ディッペル公爵夫妻は寂しくなられるでしょうね」
子どもが大人になって家を出て行くのは仕方がないことだが、両親にとってわたくしは最初の子どもだったし、わたくし一人だけを育てようと思っていた時期もあったくらいだから思い入れは大きいだろう。
後で両親にも挨拶に行かなければいけないと思いながらクリスタとハインリヒ殿下の席に挨拶に行く。
ハインリヒ殿下もクリスタもわたくしとエクムント様が来ると席から立ち上がってくれた。
「お姉様、本当に美しい花嫁です。エクムント様、お姉様をよろしくお願いします」
「私の全てを懸けて大事にします」
「エクムント殿、エリザベート嬢、本当におめでとうございます」
「ありがとうございます」
祝いの言葉は何度言われても嬉しい。
わたくしもエクムント様の妻になったのだと実感がわく。
続いてディッペル家の両親のところへ行くと、ハンカチを握りしめて涙ぐんでいるのが分かる。
「エリザベート、世界で一番綺麗だよ」
「エクムント殿、素晴らしい誓いの言葉でした。エリザベートをよろしくお願いします」
「どんなことがあろうともエリザベート嬢と一緒にこれから乗り越えていきたいと思っています」
「エクムント様、『エリザベート』と呼んでください。わたくしはもうエクムント様の妻なのです」
「そうでした。エリザベート」
呼び捨てにされるのが親しみと愛情を持っていてとても暖かい。わたくしはエクムント様の手を強く握りしめた。
299
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
『悪役令嬢は、二度目の人生で無言を貫く。~処刑回避のために黙っていただけなのに、なぜか冷徹宰相様から「君こそ運命の人だ」と溺愛さています~』
放浪人
恋愛
「もう、余計なことは喋りません(処刑されたくないので!)」
王太子の婚約者エリスは、無実の罪を着せられた際、必死に弁解しようと叫び散らした結果「見苦しい」と断罪され、処刑されてしまった。 死に戻った彼女は悟る。「口は災いの元。二度目の人生は、何があっても口を閉ざして生き延びよう」と。
しかし、断罪の場で恐怖のあまり沈黙を貫いた結果、その姿は「弁解せず耐え忍ぶ高潔な令嬢」として称賛されてしまう。 さらに、人間嫌いの冷徹宰相クラウスに「私の静寂を理解する唯一の女性」と盛大な勘違いをされ、求婚されてしまい……!?
「君の沈黙は、愛の肯定だね?」(違います、怖くて固まっているだけです!) 「この国の危機を、一目で見抜くとは」(ただ臭かったから鼻を押さえただけです!)
怯えて黙っているだけの元悪役令嬢と、彼女の沈黙を「深遠な知性」と解釈して溺愛する最強宰相。 転生ヒロインの妨害も、隣国の陰謀も、全て「無言」で解決(?)していく、すれ違いロマンティック・コメディ! 最後はちゃんと言葉で愛を伝えて、最高のハッピーエンドを迎えます。
【完結160万pt】王太子妃に決定している公爵令嬢の婚約者はまだ決まっておりません。王位継承権放棄を狙う王子はついでに側近を叩き直したい
宇水涼麻
恋愛
ピンク髪ピンク瞳の少女が王城の食堂で叫んだ。
「エーティル様っ! ラオルド様の自由にしてあげてくださいっ!」
呼び止められたエーティルは未来の王太子妃に決定している公爵令嬢である。
王太子と王太子妃となる令嬢の婚約は簡単に解消できるとは思えないが、エーティルはラオルドと婚姻しないことを軽く了承する。
その意味することとは?
慌てて現れたラオルド第一王子との関係は?
なぜこのような状況になったのだろうか?
ご指摘いただき一部変更いたしました。
みなさまのご指摘、誤字脱字修正で読みやすい小説になっていっております。
今後ともよろしくお願いします。
たくさんのお気に入り嬉しいです!
大変励みになります。
ありがとうございます。
おかげさまで160万pt達成!
↓これよりネタバレあらすじ
第一王子の婚約解消を高らかに願い出たピンクさんはムーガの部下であった。
親類から王太子になることを強要され辟易しているが非情になれないラオルドにエーティルとムーガが手を差し伸べて王太子権放棄をするために仕組んだのだ。
ただの作戦だと思っていたムーガであったがいつの間にかラオルドとピンクさんは心を通わせていた。
勘当された悪役令嬢は平民になって幸せに暮らしていたのになぜか人生をやり直しさせられる
千環
恋愛
第三王子の婚約者であった侯爵令嬢アドリアーナだが、第三王子が想いを寄せる男爵令嬢を害した罪で婚約破棄を言い渡されたことによりスタングロム侯爵家から勘当され、平民アニーとして生きることとなった。
なんとか日々を過ごす内に12年の歳月が流れ、ある時出会った10歳年上の平民アレクと結ばれて、可愛い娘チェルシーを授かり、とても幸せに暮らしていたのだが……道に飛び出して馬車に轢かれそうになった娘を助けようとしたアニーは気付けば6歳のアドリアーナに戻っていた。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
【完結】これをもちまして、終了とさせていただきます
楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。
伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。
そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。
「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」
神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。
「お話はもうよろしいかしら?」
王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。
※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m
【完結】【35万pt感謝】転生したらお飾りにもならない王妃のようなので自由にやらせていただきます
宇水涼麻
恋愛
王妃レイジーナは出産を期に入れ替わった。現世の知識と前世の記憶を持ったレイジーナは王子を産む道具である現状の脱却に奮闘する。
さらには息子に殺される運命から逃れられるのか。
中世ヨーロッパ風異世界転生。
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる