43 / 151
二章 ご寵愛されてます
13.旅の最終日
しおりを挟む
別荘に来て四日目、わたくしとアレクサンテリ陛下は朝食後に湖に出かけていた。
今日はボートに乗るのだ。
手漕ぎボートに乗るのは初めてだったが、アレクサンテリ陛下がご一緒だし、他の護衛の方々も違うボートに乗って周囲にいてくれるようなので安心ではある。
桟橋からボートに乗り込み、わたくしに手を貸してくれながらアレクサンテリ陛下が問いかける。
「レイシーは泳げるのかな?」
「いえ、わたくしは泳いだことはありません」
「わたしは身の安全のために泳ぎも習っている。何かあったらレイシーを助けよう」
心強い言葉に安心しつつ、わたくしは揺れるボートの上に座った。アレクサンテリ陛下がオールを持ってぎこちなく漕ぎ始める。最初はあまり進まなかったが、慣れてくるとアレクサンテリ陛下はボートを自在に動かせるようになっていた。
ボートに乗っていると、白鳥が近寄ってくる。餌など持っていないのでなにもあげられないが、泳いでいる白鳥を見るのはとても楽しかった。
ボートから見える景色も美しく、水は澄んでいて水底まで見えそうだった。
「アレクサンテリ陛下、魚が泳いでいます」
「これは昨日、夕食に出た魚かな?」
「そうかもしれません」
昨日二人で釣った魚は、夕食に出された。
身の部分だけをフライにした魚は癖がなくてとても美味しかった。
泳いでいる魚を見ていると、アレクサンテリ陛下がボートを止める。
ゆらゆらと湖面でボートは揺れながら止まっている。
「寒くはない、レイシー?」
「はい、寒くはありません」
「少しここで休もうか」
湖の周囲には林もあって、遠くには山が見える。自然の中にある湖の真ん中でゆったりと過ごすのも悪くはない。
日差しも今日はそれほど強くなかった。
「アレクサンテリ陛下、白鳥がこちらに泳いできます」
「真っ白できれいだね」
「誰かが餌をやっているのでしょうか。馴れているようですよ」
ボートに近付いてくる白鳥は人間を恐れてはいなかった。
わたくしが手を伸ばすと、その手をまじまじと見つめている。餌がないことを確かめると白鳥は離れていってしまった。
「あの白鳥、背中に雛を乗せています」
「本当だ。白鳥は背中で雛を育てるのか」
泳いで離れていく白鳥の羽根の下の背中に雛が三羽乗っているのを見つけてわたくしが声を上げると、アレクサンテリ陛下も興味深そうに見ていた。
ボートは無事に桟橋に戻って、わたくしとアレクサンテリ陛下は地上に戻った。ボートの揺れがまだ残っているようで、ふわふわとするわたくしに、アレクサンテリ陛下が肘を示して、わたくしはそこに手を添えてエスコートしてもらう。
アレクサンテリ陛下の背が高く、体格もいいので、安定感は抜群だった。
「アレクサンテリ陛下は泳げると仰いましたが、どこで泳ぎの練習をしたのですか?」
「皇宮の池で泳いだよ。いつ何があるか分からないから、泳ぎや剣術も練習させられていた」
「六歳のころには泳げましたか?」
「いや、まだそのころは泳ぎの練習は始まっていなかった。クーデターで逃がされて、保護されて戻ってきてから泳ぎも剣術も習ったね」
わたくしはアレクサンテリ陛下に言ってみる。
「わたくしも泳ぎの練習をしてもいいでしょうか?」
わたくしは皇后になるのだ。泳ぎもできた方がいいかもしれない。何かの際に水の中に落ちてしまうようなこともあるかもしれないだろう。
わたくしがお願いすると、アレクサンテリ陛下は難しい顔をしている。
「レイシーの水着姿が……そうだね、女性の護衛だけをそばにつければ大丈夫かな」
「水着姿を見せるのはよくないのですか?」
「水着は濡れるし、体の線が出てしまうから、他の男性に見せるのは心配だよ」
水着というものを着たことがないわたくしは、どんなものか正直よく分かっていなかった。水の中を泳ぐのだから動きやすい恰好なのだろうし、水の中でも透けないような布地ではあるのだろう。
「アレクサンテリ陛下のお考えの通りに致します」
「泳ぐのならば夏からだな。来年の夏からにしよう」
「はい、お願いします」
それまでに体制を整えておくと返事をしてくれたアレクサンテリ陛下に、わたくしは「ありがとうございます」とお礼を言った。
午後は別荘でゆったりと過ごした。
リビングでわたくしが刺繍をしている横で、アレクサンテリ陛下は書類を見ていた。休暇のはずなのに容赦なく執務が送られてくるこの状況はよくないのかもしれない。
側近や他の文官の方々に仕事を振り分けるようになったとはいえ、まだ振り分け始めたばかりだ。もう少し分担ができてくればアレクサンテリ陛下もゆっくりと休めるのかもしれない。
お茶の時間までわたくしの結婚式の手袋に刺繍をして、刺繍セットを片付けてお茶室に移動すると、アレクサンテリ陛下も書類仕事を終えたようだった。
アレクサンテリ陛下とのお茶の時間はゆっくりと寛ぐことができる。
芋や栗やカボチャのスイーツが並んでいるのは、わたくしの好みに合わせてくれているのだろう。秋に実る芋や栗やカボチャのスイーツがわたくしはとても好きだった。
キッシュとカボチャのタルトを取って食べていると、アレクサンテリ陛下が洋ナシのムースを食べている。アレクサンテリ陛下はどちらかというと果物がお好きなようだ。
「レイシーが食べていると美味しそうに見えるな。それももらおうかな」
「とても美味しいですよ」
カボチャのタルトを取り分けるアレクサンテリ陛下に、わたくしは微笑む。
「レイシーが来るまで食事は生きるために仕方なくしているようなものだった。栄養補給の意味しかなかった。でも、レイシーが一緒に食べてくれると、とても美味しく感じるよ」
「アレクサンテリ陛下……」
セシルを亡くした悲しみで、泣くこともできず、感情も表情もなくしてしまったアレクサンテリ陛下にとっては、食事ですら楽しみではなかったようだ。これまでの分も取り戻せるように、アレクサンテリ陛下には美味しいものをたくさん食べてほしいと思わずにはいられなかった。
旅行前には四泊五日は戸ても長く感じられたのだが、旅行が始まってしまうとあっという間だった。
湖を見下ろす丘の上でお茶もしたし、両親とソフィアともゆっくり過ごせた。釣りもしたし、ボートにも乗った。盛りだくさんの楽しい旅だったが、それも終わりに近付いていた。
夕食を食べ終えると、わたくしはアレクサンテリ陛下をお誘いした。
「部屋のベランダで一緒に過ごしませんか?」
「今日は晴れているし星がきれいに見えると聞いた。一緒に星を見よう」
わたくしのお誘いに乗ってくださったアレクサンテリ陛下に部屋まで送ってもらって、部屋に入ると鏡で髪と服を整えて、カーディガンを羽織ってベランダに出た。アレクサンテリ陛下の部屋とわたくしの部屋はベランダで繋がっているので、アレクサンテリ陛下がベランダに出てくるのが見えた。
ベランダに設置してある椅子に座ると、アレクサンテリ陛下が侍女を呼んで飲み物を準備させる。アレクサンテリ陛下はお酒を飲むようだったが、わたくしは果実水にしてもらった。
葡萄酒をグラスに注ぐアレクサンテリ陛下と果実水を飲むわたくし。
おつまみに出てきたチーズやナッツやドライフルーツは美味しそうだったので少し摘まませてもらう。
「レイシー、星がきれいだよ」
暗くなっている空を見上げると、満天の星空だった。
星が煌めき、大きな月が空に浮かんでいる。
湖を見れば月が鏡のように映っていた。
「今回の旅行、とても楽しかったです。アレクサンテリ陛下、一緒に来られて幸せでした」
「また来よう、レイシー」
「はい、来ましょう」
話していると、アレクサンテリ陛下の手がわたくしの頬に添えられる。目を閉じると、アレクサンテリ陛下がわたくしの唇に触れるだけの口付けをした。
わたくしは子どもではないのだが、それだけで心臓が高鳴ってしまって顔が熱くなる。
アレクサンテリ陛下が望むのならば、その先までも進んでもいいはずなのに、わたくしはこれ以上アレクサンテリ陛下に触れられているとおかしくなりそうで怖気づいてしまう。
わたくしの微かな震えに気付いたのか、アレクサンテリ陛下は手を放して、離れていった。
「レイシー、結婚するまでは決してレイシーには清い身でいてもらおうと思う」
「アレクサンテリ陛下がお望みなら……」
「そんなことは言わなくていいよ。レイシーの心の準備が整うのを待っている」
結婚したそのときには。
アレクサンテリ陛下の柘榴の瞳が暗闇の中で光った気がした。
わたくしはその日が待ち遠しいような、怖いような、複雑な気持ちになっていた。
今日はボートに乗るのだ。
手漕ぎボートに乗るのは初めてだったが、アレクサンテリ陛下がご一緒だし、他の護衛の方々も違うボートに乗って周囲にいてくれるようなので安心ではある。
桟橋からボートに乗り込み、わたくしに手を貸してくれながらアレクサンテリ陛下が問いかける。
「レイシーは泳げるのかな?」
「いえ、わたくしは泳いだことはありません」
「わたしは身の安全のために泳ぎも習っている。何かあったらレイシーを助けよう」
心強い言葉に安心しつつ、わたくしは揺れるボートの上に座った。アレクサンテリ陛下がオールを持ってぎこちなく漕ぎ始める。最初はあまり進まなかったが、慣れてくるとアレクサンテリ陛下はボートを自在に動かせるようになっていた。
ボートに乗っていると、白鳥が近寄ってくる。餌など持っていないのでなにもあげられないが、泳いでいる白鳥を見るのはとても楽しかった。
ボートから見える景色も美しく、水は澄んでいて水底まで見えそうだった。
「アレクサンテリ陛下、魚が泳いでいます」
「これは昨日、夕食に出た魚かな?」
「そうかもしれません」
昨日二人で釣った魚は、夕食に出された。
身の部分だけをフライにした魚は癖がなくてとても美味しかった。
泳いでいる魚を見ていると、アレクサンテリ陛下がボートを止める。
ゆらゆらと湖面でボートは揺れながら止まっている。
「寒くはない、レイシー?」
「はい、寒くはありません」
「少しここで休もうか」
湖の周囲には林もあって、遠くには山が見える。自然の中にある湖の真ん中でゆったりと過ごすのも悪くはない。
日差しも今日はそれほど強くなかった。
「アレクサンテリ陛下、白鳥がこちらに泳いできます」
「真っ白できれいだね」
「誰かが餌をやっているのでしょうか。馴れているようですよ」
ボートに近付いてくる白鳥は人間を恐れてはいなかった。
わたくしが手を伸ばすと、その手をまじまじと見つめている。餌がないことを確かめると白鳥は離れていってしまった。
「あの白鳥、背中に雛を乗せています」
「本当だ。白鳥は背中で雛を育てるのか」
泳いで離れていく白鳥の羽根の下の背中に雛が三羽乗っているのを見つけてわたくしが声を上げると、アレクサンテリ陛下も興味深そうに見ていた。
ボートは無事に桟橋に戻って、わたくしとアレクサンテリ陛下は地上に戻った。ボートの揺れがまだ残っているようで、ふわふわとするわたくしに、アレクサンテリ陛下が肘を示して、わたくしはそこに手を添えてエスコートしてもらう。
アレクサンテリ陛下の背が高く、体格もいいので、安定感は抜群だった。
「アレクサンテリ陛下は泳げると仰いましたが、どこで泳ぎの練習をしたのですか?」
「皇宮の池で泳いだよ。いつ何があるか分からないから、泳ぎや剣術も練習させられていた」
「六歳のころには泳げましたか?」
「いや、まだそのころは泳ぎの練習は始まっていなかった。クーデターで逃がされて、保護されて戻ってきてから泳ぎも剣術も習ったね」
わたくしはアレクサンテリ陛下に言ってみる。
「わたくしも泳ぎの練習をしてもいいでしょうか?」
わたくしは皇后になるのだ。泳ぎもできた方がいいかもしれない。何かの際に水の中に落ちてしまうようなこともあるかもしれないだろう。
わたくしがお願いすると、アレクサンテリ陛下は難しい顔をしている。
「レイシーの水着姿が……そうだね、女性の護衛だけをそばにつければ大丈夫かな」
「水着姿を見せるのはよくないのですか?」
「水着は濡れるし、体の線が出てしまうから、他の男性に見せるのは心配だよ」
水着というものを着たことがないわたくしは、どんなものか正直よく分かっていなかった。水の中を泳ぐのだから動きやすい恰好なのだろうし、水の中でも透けないような布地ではあるのだろう。
「アレクサンテリ陛下のお考えの通りに致します」
「泳ぐのならば夏からだな。来年の夏からにしよう」
「はい、お願いします」
それまでに体制を整えておくと返事をしてくれたアレクサンテリ陛下に、わたくしは「ありがとうございます」とお礼を言った。
午後は別荘でゆったりと過ごした。
リビングでわたくしが刺繍をしている横で、アレクサンテリ陛下は書類を見ていた。休暇のはずなのに容赦なく執務が送られてくるこの状況はよくないのかもしれない。
側近や他の文官の方々に仕事を振り分けるようになったとはいえ、まだ振り分け始めたばかりだ。もう少し分担ができてくればアレクサンテリ陛下もゆっくりと休めるのかもしれない。
お茶の時間までわたくしの結婚式の手袋に刺繍をして、刺繍セットを片付けてお茶室に移動すると、アレクサンテリ陛下も書類仕事を終えたようだった。
アレクサンテリ陛下とのお茶の時間はゆっくりと寛ぐことができる。
芋や栗やカボチャのスイーツが並んでいるのは、わたくしの好みに合わせてくれているのだろう。秋に実る芋や栗やカボチャのスイーツがわたくしはとても好きだった。
キッシュとカボチャのタルトを取って食べていると、アレクサンテリ陛下が洋ナシのムースを食べている。アレクサンテリ陛下はどちらかというと果物がお好きなようだ。
「レイシーが食べていると美味しそうに見えるな。それももらおうかな」
「とても美味しいですよ」
カボチャのタルトを取り分けるアレクサンテリ陛下に、わたくしは微笑む。
「レイシーが来るまで食事は生きるために仕方なくしているようなものだった。栄養補給の意味しかなかった。でも、レイシーが一緒に食べてくれると、とても美味しく感じるよ」
「アレクサンテリ陛下……」
セシルを亡くした悲しみで、泣くこともできず、感情も表情もなくしてしまったアレクサンテリ陛下にとっては、食事ですら楽しみではなかったようだ。これまでの分も取り戻せるように、アレクサンテリ陛下には美味しいものをたくさん食べてほしいと思わずにはいられなかった。
旅行前には四泊五日は戸ても長く感じられたのだが、旅行が始まってしまうとあっという間だった。
湖を見下ろす丘の上でお茶もしたし、両親とソフィアともゆっくり過ごせた。釣りもしたし、ボートにも乗った。盛りだくさんの楽しい旅だったが、それも終わりに近付いていた。
夕食を食べ終えると、わたくしはアレクサンテリ陛下をお誘いした。
「部屋のベランダで一緒に過ごしませんか?」
「今日は晴れているし星がきれいに見えると聞いた。一緒に星を見よう」
わたくしのお誘いに乗ってくださったアレクサンテリ陛下に部屋まで送ってもらって、部屋に入ると鏡で髪と服を整えて、カーディガンを羽織ってベランダに出た。アレクサンテリ陛下の部屋とわたくしの部屋はベランダで繋がっているので、アレクサンテリ陛下がベランダに出てくるのが見えた。
ベランダに設置してある椅子に座ると、アレクサンテリ陛下が侍女を呼んで飲み物を準備させる。アレクサンテリ陛下はお酒を飲むようだったが、わたくしは果実水にしてもらった。
葡萄酒をグラスに注ぐアレクサンテリ陛下と果実水を飲むわたくし。
おつまみに出てきたチーズやナッツやドライフルーツは美味しそうだったので少し摘まませてもらう。
「レイシー、星がきれいだよ」
暗くなっている空を見上げると、満天の星空だった。
星が煌めき、大きな月が空に浮かんでいる。
湖を見れば月が鏡のように映っていた。
「今回の旅行、とても楽しかったです。アレクサンテリ陛下、一緒に来られて幸せでした」
「また来よう、レイシー」
「はい、来ましょう」
話していると、アレクサンテリ陛下の手がわたくしの頬に添えられる。目を閉じると、アレクサンテリ陛下がわたくしの唇に触れるだけの口付けをした。
わたくしは子どもではないのだが、それだけで心臓が高鳴ってしまって顔が熱くなる。
アレクサンテリ陛下が望むのならば、その先までも進んでもいいはずなのに、わたくしはこれ以上アレクサンテリ陛下に触れられているとおかしくなりそうで怖気づいてしまう。
わたくしの微かな震えに気付いたのか、アレクサンテリ陛下は手を放して、離れていった。
「レイシー、結婚するまでは決してレイシーには清い身でいてもらおうと思う」
「アレクサンテリ陛下がお望みなら……」
「そんなことは言わなくていいよ。レイシーの心の準備が整うのを待っている」
結婚したそのときには。
アレクサンテリ陛下の柘榴の瞳が暗闇の中で光った気がした。
わたくしはその日が待ち遠しいような、怖いような、複雑な気持ちになっていた。
166
あなたにおすすめの小説
元貧乏貴族の大公夫人、大富豪の旦那様に溺愛されながら人生を謳歌する!
楠ノ木雫
恋愛
貧乏な実家を救うための結婚だった……はずなのに!?
貧乏貴族に生まれたテトラは実は転生者。毎日身を粉にして領民達と一緒に働いてきた。だけど、この家には借金があり、借金取りである商会の商会長から結婚の話を出されてしまっている。彼らはこの貴族の爵位が欲しいらしいけれど、結婚なんてしたくない。
けれどとある日、奴らのせいで仕事を潰された。これでは生活が出来ない。絶体絶命だったその時、とあるお偉いさんが手紙を持ってきた。その中に書いてあったのは……この国の大公様との結婚話ですって!?
※他サイトにも投稿しています。
前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のソフィーナは、非常に我が儘で傲慢で、どしうようもないクズ令嬢だった。そんなソフィーナだったが、事故の影響で前世の記憶をとり戻す。
前世では体が弱く、やりたい事も何もできずに短い生涯を終えた彼女は、過去の自分の行いを恥、真面目に生きるとともに前世でできなかったと事を目いっぱい楽しもうと、新たな人生を歩み始めた。
外を出て美味しい空気を吸う、綺麗な花々を見る、些細な事でも幸せを感じるソフィーナは、険悪だった兄との関係もあっという間に改善させた。
もちろん、本人にはそんな自覚はない。ただ、今までの行いを詫びただけだ。そう、なぜか彼女には、人を魅了させる力を持っていたのだ。
そんな中、この国の王太子でもあるファラオ殿下の15歳のお誕生日パーティに参加する事になったソフィーナは…
どうしようもないクズだった令嬢が、前世の記憶を取り戻し、次々と周りを虜にしながら本当の幸せを掴むまでのお話しです。
カクヨムでも同時連載してます。
よろしくお願いします。
悪役令嬢なので最初から愛されないことはわかっていましたが、これはさすがに想定外でした。
ふまさ
恋愛
──こうなることがわかっていれば、はじめから好きになんてならなかったのに。
彩香だったときの思いが、ふと蘇り、フェリシアはくすりと笑ってしまった。
ありがとう、前世の記憶。おかげでわたしは、クライブ殿下を好きにならずにすんだわ。
だからあるのは、呆れと、怒りだけだった。
※『乙女ゲームのヒロインの顔が、わたしから好きな人を奪い続けた幼なじみとそっくりでした』の、ifストーリーです。重なる文章があるため、前作は非公開とさせていただきました。読んでくれたみなさま、ありがとうございました。
王子様とずっと一緒にいる方法
秋月真鳥
恋愛
五歳のわたくし、フィーネは姉と共に王宮へ。
そこで出会ったのは、襲われていた六歳の王太子殿下。
「フィーネ・エルネスト、助太刀します! お覚悟ー!」
身長を超える大剣で暗殺者を一掃したら、王子様の学友になっちゃった!
「フィーネ嬢、わたしと過ごしませんか?」
「王子様と一緒にいられるの!?」
毎日お茶して、一緒にお勉強して。
姉の恋の応援もして。
王子様は優しくて賢くて、まるで絵本の王子様みたい。
でも、王子様はいつか誰かと結婚してしまう。
そうしたら、わたくしは王子様のそばにいられなくなっちゃうの……?
「ずっとわたしと一緒にいる方法があると言ったら、フィーネ嬢はどうしますか?」
え? ずっと一緒にいられる方法があるの!?
――これは、五歳で出会った二人が、時間をかけて育む初恋の物語。
彼女はまだ「恋」を知らない。けれど、彼はもう決めている――。
※貧乏子爵家の天真爛漫少女×策略王子の、ほのぼのラブコメです。
※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
見た目は子供、頭脳は大人。 公爵令嬢セリカ
しおしお
恋愛
四歳で婚約破棄された“天才幼女”――
今や、彼女を妻にしたいと王子が三人。
そして隣国の国王まで参戦!?
史上最大の婿取り争奪戦が始まる。
リュミエール王国の公爵令嬢セリカ・ディオールは、幼い頃に王家から婚約破棄された。
理由はただひとつ。
> 「幼すぎて才能がない」
――だが、それは歴史に残る大失策となる。
成長したセリカは、領地を空前の繁栄へ導いた“天才”として王国中から称賛される存在に。
灌漑改革、交易路の再建、魔物被害の根絶……
彼女の功績は、王族すら遠く及ばないほど。
その名声を聞きつけ、王家はざわついた。
「セリカに婿を取らせる」
父であるディオール公爵がそう発表した瞬間――
なんと、三人の王子が同時に立候補。
・冷静沈着な第一王子アコード
・誠実温和な第二王子セドリック
・策略家で負けず嫌いの第三王子シビック
王宮は“セリカ争奪戦”の様相を呈し、
王子たちは互いの足を引っ張り合う始末。
しかし、混乱は国内だけでは終わらなかった。
セリカの名声は国境を越え、
ついには隣国の――
国王まで本人と結婚したいと求婚してくる。
「天才で可愛くて領地ごと嫁げる?
そんな逸材、逃す手はない!」
国家の威信を賭けた婿争奪戦は、ついに“国VS国”の大騒動へ。
当の本人であるセリカはというと――
「わたし、お嫁に行くより……お昼寝のほうが好きなんですの」
王家が焦り、隣国がざわめき、世界が動く。
しかしセリカだけはマイペースにスイーツを作り、お昼寝し、領地を救い続ける。
これは――
婚約破棄された天才令嬢が、
王国どころか国家間の争奪戦を巻き起こしながら
自由奔放に世界を変えてしまう物語。
【完結】愛を知らない伯爵令嬢は執着激重王太子の愛を一身に受ける。
扇 レンナ
恋愛
スパダリ系執着王太子×愛を知らない純情令嬢――婚約破棄から始まる、極上の恋
伯爵令嬢テレジアは小さな頃から両親に《次期公爵閣下の婚約者》という価値しか見出してもらえなかった。
それでもその利用価値に縋っていたテレジアだが、努力も虚しく婚約破棄を突きつけられる。
途方に暮れるテレジアを助けたのは、留学中だったはずの王太子ラインヴァルト。彼は何故かテレジアに「好きだ」と告げて、熱烈に愛してくれる。
その真意が、テレジアにはわからなくて……。
*hotランキング 最高68位ありがとうございます♡
▼掲載先→ベリーズカフェ、エブリスタ、アルファポリス
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる