貴方に贈る花束を

小鳥遊 華凜

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散策

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わたしは休日の昼から出掛けていた。
朝は苦手だから支度をしていると昼頃になってしまうのはご了承願いたい。

「なんかないかなぁー。」

独り言を言いながら散策していると後ろから声をかけられた。同じ学部の誰だろう?

「よぉ!ーー。
今日はーーとは一緒じゃないんだな」

やばい、本当に誰だろう。学部が同じなのは覚えているのに名前がでてこない。そんなわたしに気づかずに男は話を続ける。大半を聞き流していたが予定を聞かれた際に「気分転換に散策してるだけ」と答えたら「近くに改装した植物園があるから興味があるなら行ってみるといいよ」と教えてくれた。

「いい情報を教えてくれてありがとう。
ところで何でわたしに話しかけてきたの?」

素気なく聞いてしまったがどうでもいい。
わたしは興味のない人間に関してはどうにも冷たくなってしまうがそれを含めて愛してくれている人がいるからどうでもいいのだ。

「いや、理由を聞かれると…。
うーん、休みの日でも一緒だと噂のお前らが別々なこともあるんだなぁと興味本意で声を
かけただけだな。」

要するに好奇心から声をかけられたのかと若干呆れつつも納得した。
改めて植物園の詳しい情報を聞いて彼にお礼を言った後にわたしはその場所に向かうことにした。
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