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火の都サラマン激突編
186話 お風呂で自白×2
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食事も終わり、浴場に案内される。
どうやら、この国――サンサンではお風呂も名物の一つらしい。
どこの家にも常設されているようで、国民全員が入浴好きとの話だった。
「はぁ~」
僕は天井を見上げながら、ゆっくりと息を吐き出す。
風花さんの案内してくれた紅桜組の屋敷にある浴場は、もとの世界でいう銭湯のような施設だった。
いくつもの内風呂があり、男女ごとに専用で分かれてある。
中の設備を見るだけでも――どれだけ、入浴に関して力を入れているかがわかる。個人的な感想だが、お風呂好きに悪い人はいないはず。
陽の国サンサン――天晴である。
「ふぁあ~、気持ちいい」
勝手に声が漏れる。
もとの世界では毎日入っていたお風呂だが、オンリー・テイルの世界に来てからは冒険することが多く、入浴する暇などほとんどなかった。
そこで便利な『リペアストーン』というアイテムが手に入ってからは、これで清潔感を保つことが大半だった。
リペアストーンとは、装備を初期状態まで修復してくれるという優れものだ。
初期状態ということは修復=清潔さ、このアイテムの素晴らしいところは身体も綺麗にしてくれるという点である。
かなり高価なアイテムなのだが、現実となった今――清潔さを軽視することだけはできない。
そこから、病気に繋がることだってある。
このリペアストーン、大量にアイテムボックスに入っているので――こちらの国で売ることはできないか、考えてみるのもいいかもしれない。
ある程度、こちらの通貨も手元に置きたい。
居候という身分だけに甘えず、なにかあっても対処できるように、準備だけは少しずつ整えておくほうがいいだろう。
僕は湯船に浮かぶ自身を見つめながら、
「おっぱいが2つかぁ」
僕、女湯に入っていていいのかな。
いやまあ、この身体で男湯に入るのは不可能だが――今は局長の計らいで貸し切り状態となっている。
結局のところ、僕の中身は男――男なのだ。
今後、誰かと入浴時間が被らないように配慮はしないといけない。
せめて、それくらいはしないと申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
色々と考えている間に、時間が経ってしまった。
「……おっと、早く上がらないとだった」
「クーラお姉さん、一緒に入ろうっ!」
その声に振り向くと、ライカがタオルを手に駆け寄って来る。
「ライカっ?!」
「むむぅ、なにその顔――ライカと入るのいやなのっ?」
「そんなイエスかノーの極端な話じゃなくてね」
僕は視線をはずし、湯船に深く沈み込む。
先ほどまで、どちらが先に入浴するか話し合っていたのだが――ライカと風花さんが一緒でいいのでは? と、いった流れを僕が遠回しに断ったのだ。
うーむ、速攻で風呂場を飛び出すか?
一瞬そう考えたが、ライカの今の問いかけのあとにそんなことはできない。イエスと捉えられてしまう。
ライカが勢いよく僕の隣に入り込み、
「じゃぽーんっ! クーラお姉さんの隣ゲットだぁっ!」
「……」
仕方ない、僕は腹をくくって口を開く。
「ライカ」
「んんー、どうしたの?」
「実は僕、男なんだ」
なんかこのシーン記憶にある。
またしても、僕は突拍子もなく――先に結論だけ口走ってしまうのであった。
どうやら、この国――サンサンではお風呂も名物の一つらしい。
どこの家にも常設されているようで、国民全員が入浴好きとの話だった。
「はぁ~」
僕は天井を見上げながら、ゆっくりと息を吐き出す。
風花さんの案内してくれた紅桜組の屋敷にある浴場は、もとの世界でいう銭湯のような施設だった。
いくつもの内風呂があり、男女ごとに専用で分かれてある。
中の設備を見るだけでも――どれだけ、入浴に関して力を入れているかがわかる。個人的な感想だが、お風呂好きに悪い人はいないはず。
陽の国サンサン――天晴である。
「ふぁあ~、気持ちいい」
勝手に声が漏れる。
もとの世界では毎日入っていたお風呂だが、オンリー・テイルの世界に来てからは冒険することが多く、入浴する暇などほとんどなかった。
そこで便利な『リペアストーン』というアイテムが手に入ってからは、これで清潔感を保つことが大半だった。
リペアストーンとは、装備を初期状態まで修復してくれるという優れものだ。
初期状態ということは修復=清潔さ、このアイテムの素晴らしいところは身体も綺麗にしてくれるという点である。
かなり高価なアイテムなのだが、現実となった今――清潔さを軽視することだけはできない。
そこから、病気に繋がることだってある。
このリペアストーン、大量にアイテムボックスに入っているので――こちらの国で売ることはできないか、考えてみるのもいいかもしれない。
ある程度、こちらの通貨も手元に置きたい。
居候という身分だけに甘えず、なにかあっても対処できるように、準備だけは少しずつ整えておくほうがいいだろう。
僕は湯船に浮かぶ自身を見つめながら、
「おっぱいが2つかぁ」
僕、女湯に入っていていいのかな。
いやまあ、この身体で男湯に入るのは不可能だが――今は局長の計らいで貸し切り状態となっている。
結局のところ、僕の中身は男――男なのだ。
今後、誰かと入浴時間が被らないように配慮はしないといけない。
せめて、それくらいはしないと申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
色々と考えている間に、時間が経ってしまった。
「……おっと、早く上がらないとだった」
「クーラお姉さん、一緒に入ろうっ!」
その声に振り向くと、ライカがタオルを手に駆け寄って来る。
「ライカっ?!」
「むむぅ、なにその顔――ライカと入るのいやなのっ?」
「そんなイエスかノーの極端な話じゃなくてね」
僕は視線をはずし、湯船に深く沈み込む。
先ほどまで、どちらが先に入浴するか話し合っていたのだが――ライカと風花さんが一緒でいいのでは? と、いった流れを僕が遠回しに断ったのだ。
うーむ、速攻で風呂場を飛び出すか?
一瞬そう考えたが、ライカの今の問いかけのあとにそんなことはできない。イエスと捉えられてしまう。
ライカが勢いよく僕の隣に入り込み、
「じゃぽーんっ! クーラお姉さんの隣ゲットだぁっ!」
「……」
仕方ない、僕は腹をくくって口を開く。
「ライカ」
「んんー、どうしたの?」
「実は僕、男なんだ」
なんかこのシーン記憶にある。
またしても、僕は突拍子もなく――先に結論だけ口走ってしまうのであった。
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