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火の都サラマン激突編
245話 これからのこと
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バラバラになった身体が――もとに戻っていく。
僕は獲得した因果の掌握を発動、自身の死という結果を捻じ曲げて――なかったことにする。命すらも手の平で転がす、なんて恐ろしいスキルだろうか。
周囲には、リボルの四肢が散らばっていた。
凄まじい高度からの落下、最早――原形はとどめていない。僕は万が一の可能性も消去するため、暴食にて全てを喰らい尽くす。
今のこの瞬間、リボルという男は――世界から姿を消した。
生き返って万全となった今も尚、僕の身体が無意識に震え始める。死んだ瞬間の痛みを脳が記憶しているのか――ツギハギにされているような感覚がある。
いやな余韻が――全身に残っていた。
「……リボルは、こんな生と死の狭間を平然と行き来していたのか」
幸い、セイントラール王宮に人はいなかった。
おそらく、王都上空に空中戦艦が出現したことにより――どこか安全な場所に避難しているのだろう。
その考えを裏付けるかのごとく――僕に近付いて来る人物がいた。
「王都の民は戦闘区域にならない場所――安らぎの満天、その他の施設に移動するよう情報を回しておいたにゃあ」
「ニャニャン、君も無事でよかったよ」
「猫ちゃんは多少の高さくらい、無事に着地できるのにゃあ」
「いや、限度はあるよね」
現状を理解しているのだろう。
ニャニャンはやれやれといった風に大きくため息をつきながら、
「全く、ソラにゃんは無茶しすぎなのね」
「似たようなものじゃないかな。ニャニャンだって――どれだけ綱渡りをしているか、それくらい僕にもわかるよ」
「時間がないから端的に話をしようにゃあ。ソラにゃんに堂々と接触できるのは、リボルにゃん亡き今しかないのね」
「……ニャニャン?」
その言い回しに、不穏な影が垣間見える。
「にゃっちはまだ"Freedom"の潜伏を続ける。リーダー不在となった今、リボルにゃんを心酔仕切っていたやつらが――どうでてくるか、予想もつかないのね」
ニャニャンは言う。
「リボルにゃんという強大な脅威は確かに消えたにゃあ。だけど、他にもヤバいやつらはいるのね。リーダーを倒したという情報は近いうちにギルド内にも出回る。ソラにゃんが倒したという事実も間違いなく――にゃあ。気を付けて、必ず報復が来るはずなのね」
「肝に銘じておくよ。ありがとう、ニャニャン」
「礼なんて不必要なのね。にゃっちはリーダーを殺した天敵を見に来た――それだけなのにゃあ」
ニャニャンが踵を返し、握り拳を掲げる。
「ソラにゃん。全てが終わったら――オフ会、絶対にやろうね」
そう言い残し、ニャニャンは颯爽と姿を消した。
僕は獲得した因果の掌握を発動、自身の死という結果を捻じ曲げて――なかったことにする。命すらも手の平で転がす、なんて恐ろしいスキルだろうか。
周囲には、リボルの四肢が散らばっていた。
凄まじい高度からの落下、最早――原形はとどめていない。僕は万が一の可能性も消去するため、暴食にて全てを喰らい尽くす。
今のこの瞬間、リボルという男は――世界から姿を消した。
生き返って万全となった今も尚、僕の身体が無意識に震え始める。死んだ瞬間の痛みを脳が記憶しているのか――ツギハギにされているような感覚がある。
いやな余韻が――全身に残っていた。
「……リボルは、こんな生と死の狭間を平然と行き来していたのか」
幸い、セイントラール王宮に人はいなかった。
おそらく、王都上空に空中戦艦が出現したことにより――どこか安全な場所に避難しているのだろう。
その考えを裏付けるかのごとく――僕に近付いて来る人物がいた。
「王都の民は戦闘区域にならない場所――安らぎの満天、その他の施設に移動するよう情報を回しておいたにゃあ」
「ニャニャン、君も無事でよかったよ」
「猫ちゃんは多少の高さくらい、無事に着地できるのにゃあ」
「いや、限度はあるよね」
現状を理解しているのだろう。
ニャニャンはやれやれといった風に大きくため息をつきながら、
「全く、ソラにゃんは無茶しすぎなのね」
「似たようなものじゃないかな。ニャニャンだって――どれだけ綱渡りをしているか、それくらい僕にもわかるよ」
「時間がないから端的に話をしようにゃあ。ソラにゃんに堂々と接触できるのは、リボルにゃん亡き今しかないのね」
「……ニャニャン?」
その言い回しに、不穏な影が垣間見える。
「にゃっちはまだ"Freedom"の潜伏を続ける。リーダー不在となった今、リボルにゃんを心酔仕切っていたやつらが――どうでてくるか、予想もつかないのね」
ニャニャンは言う。
「リボルにゃんという強大な脅威は確かに消えたにゃあ。だけど、他にもヤバいやつらはいるのね。リーダーを倒したという情報は近いうちにギルド内にも出回る。ソラにゃんが倒したという事実も間違いなく――にゃあ。気を付けて、必ず報復が来るはずなのね」
「肝に銘じておくよ。ありがとう、ニャニャン」
「礼なんて不必要なのね。にゃっちはリーダーを殺した天敵を見に来た――それだけなのにゃあ」
ニャニャンが踵を返し、握り拳を掲げる。
「ソラにゃん。全てが終わったら――オフ会、絶対にやろうね」
そう言い残し、ニャニャンは颯爽と姿を消した。
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