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もふもふの都開国編
252話 不意打ち
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「それでは、報酬についての話をしていこう」
カレアスが進行役を買って出る。
今、この会議場には――各国の王が出揃っていた。
アクアニアスの王、ウォータス。ストーンヴァイスの王、イワンドゥ。どちらもカレアスより年代は一回りほど上、三十代半ばくらいだ。
ゲーム時の設定では、どちらも癖者――端的に言うと性格に難がある。
「モーフル様、ウォータス様、イワンドゥ様。お初にお目にかかります。僕は"Kingly"代表のクーラです」
「"Nightmares"からは、現在リーダーが不在のため――代理のゴザルです」
僕たちは片膝をついて敬礼をする。
カレアスと言うところであった――気を付けないといけない。あくまで、王としての呼び名はモーフルなのだ。
各国の王一人一人に、護衛であろう騎士が付き従っている。
先ほど、ゴザルと見た騎士が――ウォータスの傍らにいた。
おかしいな、僕たちは横を通り過ぎてここに来たはずだ。
見間違い、ではないはず――僕の知らない裏口でも存在するのだろうか?
「あなたたちが、世界の救世主ですか」
ウォータスが言う。
「一言で――美しい。こんなにも粒揃いとは予想もしていませんでしたよ。戦闘能力も高いとなれば、最早言うことなしですね。是非とも、私の騎士の一員に加わってほしいところです」
「ありがたいお言葉ですが、僕たちは冒険者です。性格上縛られることが苦手でして」
「ほっほっほ、そうでしたな」
ウォータスは笑いながら、
「理由は――それだけではないでしょう? プレイヤーだから、という意味もあるのではないですか? 違いますかね?」
予想外、直球で――ぶち込んで来る。
「ウォータス王、一体なにを言っておられるのだ?」
「モーフル殿、それは私のセリフですよ。この際、知らないフリをするのは――やめませんかね? イワンドゥ殿、あなたもです」
「……ふむ、それもそうだな」
黙っていたイワンドゥが呟く。
「我輩もプレイヤーの存在については理解している。知るキッカケになったのは我輩の国を守ってくれたものからだ」
「……どうやら、知らぬ存ぜぬは通用しないようだな。俺はフレイムドルフの部下に囚われた時、偶然プレイヤーの存在を耳にしただけだ」
「まあ、そういうことにしておきましょうか」
すでに、進行役は――移っていた。
「それで、クーラ殿、ゴザル殿――あなたたちが望む報酬、プレイヤーとして望む報酬はなんですか?」
ウォータスは笑顔のまま――問いかけるのであった。
カレアスが進行役を買って出る。
今、この会議場には――各国の王が出揃っていた。
アクアニアスの王、ウォータス。ストーンヴァイスの王、イワンドゥ。どちらもカレアスより年代は一回りほど上、三十代半ばくらいだ。
ゲーム時の設定では、どちらも癖者――端的に言うと性格に難がある。
「モーフル様、ウォータス様、イワンドゥ様。お初にお目にかかります。僕は"Kingly"代表のクーラです」
「"Nightmares"からは、現在リーダーが不在のため――代理のゴザルです」
僕たちは片膝をついて敬礼をする。
カレアスと言うところであった――気を付けないといけない。あくまで、王としての呼び名はモーフルなのだ。
各国の王一人一人に、護衛であろう騎士が付き従っている。
先ほど、ゴザルと見た騎士が――ウォータスの傍らにいた。
おかしいな、僕たちは横を通り過ぎてここに来たはずだ。
見間違い、ではないはず――僕の知らない裏口でも存在するのだろうか?
「あなたたちが、世界の救世主ですか」
ウォータスが言う。
「一言で――美しい。こんなにも粒揃いとは予想もしていませんでしたよ。戦闘能力も高いとなれば、最早言うことなしですね。是非とも、私の騎士の一員に加わってほしいところです」
「ありがたいお言葉ですが、僕たちは冒険者です。性格上縛られることが苦手でして」
「ほっほっほ、そうでしたな」
ウォータスは笑いながら、
「理由は――それだけではないでしょう? プレイヤーだから、という意味もあるのではないですか? 違いますかね?」
予想外、直球で――ぶち込んで来る。
「ウォータス王、一体なにを言っておられるのだ?」
「モーフル殿、それは私のセリフですよ。この際、知らないフリをするのは――やめませんかね? イワンドゥ殿、あなたもです」
「……ふむ、それもそうだな」
黙っていたイワンドゥが呟く。
「我輩もプレイヤーの存在については理解している。知るキッカケになったのは我輩の国を守ってくれたものからだ」
「……どうやら、知らぬ存ぜぬは通用しないようだな。俺はフレイムドルフの部下に囚われた時、偶然プレイヤーの存在を耳にしただけだ」
「まあ、そういうことにしておきましょうか」
すでに、進行役は――移っていた。
「それで、クーラ殿、ゴザル殿――あなたたちが望む報酬、プレイヤーとして望む報酬はなんですか?」
ウォータスは笑顔のまま――問いかけるのであった。
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