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もふもふの都開国編
301話 純白
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「お互い生きていて良かっ――いや、生きていたっていう? 今息してたらどっちでもいっカ! それで、今日はなにしに来た?」
「国作りを手伝って欲しいんだ」
僕は初手から――本題を切り出す。
マイマイ相手に、変に取り繕っても仕方ない。彼女はお金を積めば依頼を受けてくれるという人種では――ないのだ。
おそらく、ゲーム時から――そのスタンスは変わらないだろう。
彼女は生産職プレイヤーの中でも5本指に入る天才、ゲーム時の調合・合成は小数点まで細部にこだわることが可能であり、その数値によってできあがるアイテムの質が変化するという特性があった。
マイマイは合成に関してのスペシャリストである。
特にホームに関するもの――インテリア、建造物、それらの類は驚くほどに純度が高く耐久性に優れていた。
はたして、どんな要求をしてくるだろう。
「いいヨ」
「えっ?」
「手伝ってもいいヨ」
「マジで?」
「なにその面、マイマイはいいヨって言っている」
身構えていただけに、僕は一気に脱力する。
マイマイの言葉とは思えない――信じられない一言であった。
ゲーム時はどこぞのネームドの素材を100個単位で取ってこいなど、ボスが極稀にしかドロップしないアイテムを延々周回させられたりなど、地獄に近い要求をしてくるのが常だった。
一体、どういう風の吹き回しなのか。
「天凪璃々」
不意に、マイマイが呟く。
「ソラたんの隣にいるの――天凪璃々じゃないのカっ!」
ヒットした。
僕の狙いが――完全にヒットした瞬間だった。万が一に備えて、ゴザルを連れて来たのが正解も正解、大正解だった。
そう、マイマイも僕と同じく――オンリー・テイルのアニメの大ファン、特に第3期の天凪璃々の演じるヒロイン役が大好きなのである。
マイマイはゴザルを隅々まで見回しながら、
「本物、本物、本物ネっ! 普通のキャラ作成だけでこんな瓜二つになるわけない。マイマイは本物だと確信しているヨっ!!」
「え、えぇっ」
ゴザルが狼狽えている。
「さらにさらーにっ! マイマイは見た目だけではない部分も追求するヨっ!!」
マイマイのターンは継続する。
遠慮のえの字もなく、ゴザルに密着して匂いまで嗅ぎ始めた。しかも、裾を豪快にたくし上げて――である。
ずばり、パンティが丸見えになっていた。
「すんすん。めっちゃ乙女な香り、絶対に本人以外ありえないネっ!」
「……そ、ソラ」
ゴザルが涙目で僕に助けを求める。
初対面の相手、あまりの勢いのよさに困惑しているようだった。
僕は視線を下に向けつつ――深く頷き返す。
「ゴザル、白だったんだね」
「今はそこじゃないでしょ、馬鹿バカ馬鹿ぁっ!」
男の性である。
「国作りを手伝って欲しいんだ」
僕は初手から――本題を切り出す。
マイマイ相手に、変に取り繕っても仕方ない。彼女はお金を積めば依頼を受けてくれるという人種では――ないのだ。
おそらく、ゲーム時から――そのスタンスは変わらないだろう。
彼女は生産職プレイヤーの中でも5本指に入る天才、ゲーム時の調合・合成は小数点まで細部にこだわることが可能であり、その数値によってできあがるアイテムの質が変化するという特性があった。
マイマイは合成に関してのスペシャリストである。
特にホームに関するもの――インテリア、建造物、それらの類は驚くほどに純度が高く耐久性に優れていた。
はたして、どんな要求をしてくるだろう。
「いいヨ」
「えっ?」
「手伝ってもいいヨ」
「マジで?」
「なにその面、マイマイはいいヨって言っている」
身構えていただけに、僕は一気に脱力する。
マイマイの言葉とは思えない――信じられない一言であった。
ゲーム時はどこぞのネームドの素材を100個単位で取ってこいなど、ボスが極稀にしかドロップしないアイテムを延々周回させられたりなど、地獄に近い要求をしてくるのが常だった。
一体、どういう風の吹き回しなのか。
「天凪璃々」
不意に、マイマイが呟く。
「ソラたんの隣にいるの――天凪璃々じゃないのカっ!」
ヒットした。
僕の狙いが――完全にヒットした瞬間だった。万が一に備えて、ゴザルを連れて来たのが正解も正解、大正解だった。
そう、マイマイも僕と同じく――オンリー・テイルのアニメの大ファン、特に第3期の天凪璃々の演じるヒロイン役が大好きなのである。
マイマイはゴザルを隅々まで見回しながら、
「本物、本物、本物ネっ! 普通のキャラ作成だけでこんな瓜二つになるわけない。マイマイは本物だと確信しているヨっ!!」
「え、えぇっ」
ゴザルが狼狽えている。
「さらにさらーにっ! マイマイは見た目だけではない部分も追求するヨっ!!」
マイマイのターンは継続する。
遠慮のえの字もなく、ゴザルに密着して匂いまで嗅ぎ始めた。しかも、裾を豪快にたくし上げて――である。
ずばり、パンティが丸見えになっていた。
「すんすん。めっちゃ乙女な香り、絶対に本人以外ありえないネっ!」
「……そ、ソラ」
ゴザルが涙目で僕に助けを求める。
初対面の相手、あまりの勢いのよさに困惑しているようだった。
僕は視線を下に向けつつ――深く頷き返す。
「ゴザル、白だったんだね」
「今はそこじゃないでしょ、馬鹿バカ馬鹿ぁっ!」
男の性である。
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