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エレメント正邪激闘編
360話 まさかの人選
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「というわけで、急遽一人以上ギルドの加入が必須なんだ」
ナコとギルド対抗戦についての作戦会議をする。
今日まで付いて来てくれたナコに対して、僕はもうイエスかノーの選択肢を求めることはない。どれだけの危険が待ち受けていようとも、お互いに支え合うことこそが未来を変える力になると信じている。
僕とナコは――共に果てるまで戦う。
「確かに、私たちのギルド二人のままでしたね」
「ゴザルたちと一緒にいたから、大所帯な雰囲気あったよね」
「クーラと二人きりのころが――懐かしいです。今に不満なんてありませんが、あの頃も私の大切な思い出です」
「ありがとう。僕も同じ気持ちだよ」
悪戦苦闘した日々。
この世界の理不尽に抗いながら、僕たちは生き抜いて来た。思い出と言葉にできるのは今が幸せな証拠だろう。
王都がベンジェに支配されたら、日常が脅かされるのは確定している。
国の民を守るため、大切な居場所を失わないため、未だに世界をゲーム感覚で弄ぶ連中に屈するわけにはいかない。
徹底的に――ぶつかってみせる。
「クーラ、ギルドに加入してくれる方に心当たりはあるんですか?」
「全くないんだ」
「リーナさんはいかがでしょう?」
「それも考えたけど、リーナが待ち人に会えていたら――向こうからアクションして来ると思うんだよね」
まだ、親友は転生していないのか。
それとも、会えないまま――いや、別れ際のリーナの目は強く輝いていた。
そんな最低最悪の未来、訪れているわけがない。
候補もなくなり、静かな時間が続く。
そもそも、事情を知って参加するプレイヤーなんて――いるのだろうか。皆、自分の命が第一に決まっている。
例えその選択が世界の命運を分けようとも、関係ないというプレイヤーだって多いだろう。
お手上げ状態の中、ナコが考え込むよう顎に手を当てながら、
「後藤さん」
「えっ?」
「後藤さんは駄目ですか?」
ナコの口から予想外の案が飛び出した。
「あの人なら、事情込みでも参加してくれるかもしれません」
「ま、まあ、そうだね。彼ならありえるかもしれない」
「去り際、借りを返してくれるって言っていましたから」
絶対にそういう意味の借りじゃない気がする。
どちらかというと、僕を完全に抹殺する的な――しかし、ナコの案を即座に否定するわけにはいかない。
1パーセントでもあれば――賭けてみるべきだ。
「最後に、僕が後藤さんの居場所を耳にしたのは――ストーンヴァイスだったかな。探しに行ってみようか」
「はいっ!」
一か八か、接触を――試みてみよう。
ナコとギルド対抗戦についての作戦会議をする。
今日まで付いて来てくれたナコに対して、僕はもうイエスかノーの選択肢を求めることはない。どれだけの危険が待ち受けていようとも、お互いに支え合うことこそが未来を変える力になると信じている。
僕とナコは――共に果てるまで戦う。
「確かに、私たちのギルド二人のままでしたね」
「ゴザルたちと一緒にいたから、大所帯な雰囲気あったよね」
「クーラと二人きりのころが――懐かしいです。今に不満なんてありませんが、あの頃も私の大切な思い出です」
「ありがとう。僕も同じ気持ちだよ」
悪戦苦闘した日々。
この世界の理不尽に抗いながら、僕たちは生き抜いて来た。思い出と言葉にできるのは今が幸せな証拠だろう。
王都がベンジェに支配されたら、日常が脅かされるのは確定している。
国の民を守るため、大切な居場所を失わないため、未だに世界をゲーム感覚で弄ぶ連中に屈するわけにはいかない。
徹底的に――ぶつかってみせる。
「クーラ、ギルドに加入してくれる方に心当たりはあるんですか?」
「全くないんだ」
「リーナさんはいかがでしょう?」
「それも考えたけど、リーナが待ち人に会えていたら――向こうからアクションして来ると思うんだよね」
まだ、親友は転生していないのか。
それとも、会えないまま――いや、別れ際のリーナの目は強く輝いていた。
そんな最低最悪の未来、訪れているわけがない。
候補もなくなり、静かな時間が続く。
そもそも、事情を知って参加するプレイヤーなんて――いるのだろうか。皆、自分の命が第一に決まっている。
例えその選択が世界の命運を分けようとも、関係ないというプレイヤーだって多いだろう。
お手上げ状態の中、ナコが考え込むよう顎に手を当てながら、
「後藤さん」
「えっ?」
「後藤さんは駄目ですか?」
ナコの口から予想外の案が飛び出した。
「あの人なら、事情込みでも参加してくれるかもしれません」
「ま、まあ、そうだね。彼ならありえるかもしれない」
「去り際、借りを返してくれるって言っていましたから」
絶対にそういう意味の借りじゃない気がする。
どちらかというと、僕を完全に抹殺する的な――しかし、ナコの案を即座に否定するわけにはいかない。
1パーセントでもあれば――賭けてみるべきだ。
「最後に、僕が後藤さんの居場所を耳にしたのは――ストーンヴァイスだったかな。探しに行ってみようか」
「はいっ!」
一か八か、接触を――試みてみよう。
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