転生したら倉庫キャラ♀でした。

ともQ

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エレメント正邪激闘編

383話 ギルド対抗戦(予選) その7

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 現在、僕のレベルは以下となっている。


 ネーム   Kura
 ジョブ   触術師(レベル63)
 種族    人族
 保有スキル 触手×2 暴食 触診 


 白雪との修行を積み重ね、僕は――強くなった。
 レベルが上がったのはもちろん、魔力操作と魔力感知も以前に比べて、遥かに成長したことは間違いない。

 ……しかしながら、後藤さんやフレイムと比べると未熟の一言に尽きる。

 強者の域にはまだまだ達していない。
 それはつまり、ニャニャン相手に真正面から素直にぶつかり合うのは――得策ではないということだ。
 情けない話ではあるが、一対一で勝つことは不可能に近い。

「触術師、動きを読み切るのが――難しいにゃあ」
「僕の先制を簡単に避けて、とてもそうには見えないな」

 ニャニャンは身軽に、後方に一足飛びする。
 そこに――先回りするものがいた。
 そう、一対一で勝つことは不可能かもしれないが、僕には最高のパートナーがいる。
 ニャニャンの着地点、ナコがハッピーを大きく振り被り、

「ニャニャンさん、クーラに矛先を向けるなら――容赦はしません」
「おっとぉ、これはヤバいのね」

 命までは取りたくない。
 そんな甘いことを言っている状況ではないのだ。殺し合った果てに、命が残っているか否か、僕たちはその境界線上に立っている。
 直撃すれば即死に等しい一撃、

「ナコにゃん、強くなったにゃあ」

 ニャニャンが空中で旋回する。
 ハッピーを置物かなにかのように、軽く手を付いて威力を流した。ナコがバランスを崩して――前のめりになる。
 ニャニャンはさらに身体を捻り、

「でも、知識が乏しすぎる。拳闘士のような素早さの高い相手に、そんな威力盛り盛りの一撃は舐めてるとしか思えないにゃあ」
「……っ、ぅぁ、あっ」

 ナコの顔面を蹴り飛ばした。
 そのまま、まるでナコを地面のように扱い、反対方向にいる僕に――恐ろしい速度で迫って来た。
 僕は前方に触手を展開、攻撃を防ぐべく守りに徹するが、

「遅すぎるのね」

 腹部を――拳で貫かれる。
 触手を通り抜けたのかと錯覚する速さ、僕は勢いよく後方に吹き飛ばされる。一瞬の攻防戦、力の差を歴然とさせる光景となった。
 ニャニャンは倒れる僕たちの中心で構えを取り、

「さぁて、第2ラウンド――始めようにゃあ」

 強すぎる。
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