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エレメント正邪激闘編
400話 当たってるよ×2
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「逃さない、ソラちゃんは逃さないよ」
怒りを溜めていたのか、ナコが冷徹な眼差しにて、
「ホムラお姉ちゃん、いい加減にしてくれませんか」
壺風呂が爆散した。
ナコが拳を振り上げ、力尽くで――破壊したのだ。ひぇあー、アヤメさんに弁償しないといけない。
明らかな特注品、おいくら万円なのか。
だが、さすがはホムラ――ナコの行動を先読み、僕を抱きかかえて離脱していた。華麗に着地したものの慌てた様子である。
「ちょちょ、ナコちゃんっ? 戦闘行為は禁止、失格って聞いてるよねっ?」
「姉妹喧嘩です」
「そんなのありっ?!」
「クーラを離してください」
ナコが戦闘態勢を取る。
いやこれ、ニャニャンの構え――み、見て覚えたの? 魔装デバイスは起動せず肉体のみ、あくまでただの姉妹喧嘩と言い張るつもりか。
ゴザルの制止を期待するが、まだ下を向いたまま――固まっていた。
ギルド対抗戦で見せたニャニャンの動き、同種族ということも相まってか――基本的な動作は驚くくらい様になっている。
ただ、タオル一枚で――その激しい動きはどうなのか。
対するホムラも負けてはおらず、器用に両足のみ精霊憑依をさせて避け続ける。僕をホールドしたままなのに――ナコに全く負けていない。
「大好きなナコちゃんの頼みでも、ソラちゃんに関してだけは私も譲れないよ」
「もう一度だけ言います。クーラを離してください」
「ソラちゃん、私から離れたくないんだってさ」
「いや、僕は一言も言ってないよ」
「ほら、ソラちゃんもこう言ってるでしょ」
「ホムラさん?」
その時、一瞬の隙を突いて――ナコが僕に抱き着いた。
ふにっとした柔らかい感触、間違いなくナコは現状に気付いていない。僕とホムラのことだけに意識が集中していたのだろう。
ナコはフンッと鼻を鳴らしながら、
「掴まえましたっ! ホムラお姉ちゃん、クーラを解放してくださいっ!」
「あー、ナコちゃん大胆だなぁ」
「……どういう意味ですか?」
「タオル」
「え」
「裸、大事なところ――ソラちゃんに当たってるよ」
「はゎ、わぁあ、うあぁ」
大浴場に――ナコの声が響き渡るのであった。
~あとがき~
第400庫となりました。
最新庫までお読みいただいた方、いつも本当にありがとうございます!
最近なんでも値段の高騰がすごく、思わず「ま、マジで?」と、レシートを二度見してしまうのは私だけではないはず…。
季節の変わり目に負けず、健康な日々を過ごしましょう!
あとがき失礼しました、これからもよろしくお願いいたします!
怒りを溜めていたのか、ナコが冷徹な眼差しにて、
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壺風呂が爆散した。
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明らかな特注品、おいくら万円なのか。
だが、さすがはホムラ――ナコの行動を先読み、僕を抱きかかえて離脱していた。華麗に着地したものの慌てた様子である。
「ちょちょ、ナコちゃんっ? 戦闘行為は禁止、失格って聞いてるよねっ?」
「姉妹喧嘩です」
「そんなのありっ?!」
「クーラを離してください」
ナコが戦闘態勢を取る。
いやこれ、ニャニャンの構え――み、見て覚えたの? 魔装デバイスは起動せず肉体のみ、あくまでただの姉妹喧嘩と言い張るつもりか。
ゴザルの制止を期待するが、まだ下を向いたまま――固まっていた。
ギルド対抗戦で見せたニャニャンの動き、同種族ということも相まってか――基本的な動作は驚くくらい様になっている。
ただ、タオル一枚で――その激しい動きはどうなのか。
対するホムラも負けてはおらず、器用に両足のみ精霊憑依をさせて避け続ける。僕をホールドしたままなのに――ナコに全く負けていない。
「大好きなナコちゃんの頼みでも、ソラちゃんに関してだけは私も譲れないよ」
「もう一度だけ言います。クーラを離してください」
「ソラちゃん、私から離れたくないんだってさ」
「いや、僕は一言も言ってないよ」
「ほら、ソラちゃんもこう言ってるでしょ」
「ホムラさん?」
その時、一瞬の隙を突いて――ナコが僕に抱き着いた。
ふにっとした柔らかい感触、間違いなくナコは現状に気付いていない。僕とホムラのことだけに意識が集中していたのだろう。
ナコはフンッと鼻を鳴らしながら、
「掴まえましたっ! ホムラお姉ちゃん、クーラを解放してくださいっ!」
「あー、ナコちゃん大胆だなぁ」
「……どういう意味ですか?」
「タオル」
「え」
「裸、大事なところ――ソラちゃんに当たってるよ」
「はゎ、わぁあ、うあぁ」
大浴場に――ナコの声が響き渡るのであった。
~あとがき~
第400庫となりました。
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最近なんでも値段の高騰がすごく、思わず「ま、マジで?」と、レシートを二度見してしまうのは私だけではないはず…。
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