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エレメント正邪激闘編
419話 Aブロック対戦カード
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Aブロックの試合が間もなく開始する。
僕たちBブロックの出番は先の方、本戦参加者に用意された専用の観覧席にて――試合の様子を見ることが可能となる。
Aブロックの第一試合は以下となっている。
・ "Sisters" VS "美・少女隊"
・ "Nightmares" VS "Iron Flowers"
勝ち抜いたギルドが、2日目の準決勝に進める。
歓声を背にしながら、琴葉たちが舞台上に進んで行く。予選と同じくして、この本戦も命のやり取りは禁止となってはいない。
生かす殺す、その決定権は――無論、勝利者側にある。
琴葉率いる"Sisters"は3人、対する"美・少女隊"は5人、最小参加人数Vs最大参加人数と数では圧倒的に不利だが、本戦までいくと一人一人の実力も重要となる。達人同士とあらばジョブ同士の相性、順番も大事な要素となり得るだろう。
先日の宣言通り、琴葉は――先鋒だった。
「おいおい。剣士と呪術師かぁ? 相性悪すぎんだろ、下手したら呪法で完全に封殺されて終わるんじゃねぇか」
「先鋒、僕の妹なんだ」
「ひゃはっ、相当な手練れってのは見てわかるが――大丈夫かぁ?」
後藤さんの指摘は最もである。
剣士は攻防共に安定したジョブだが、それはあくまで物理面という意味合いが強い。魔法に関する耐性は弱々なのである。
呪術師は呪物というアイテムを消費して使用する呪法というスキルを持っている。呪物の種類によって様々な特殊効果を放つことが可能だった。ゲーム時、モンスター相手にデバフを付与する後方支援がメインのプレイスタイルとなっていたが、対象を人間相手に変えるだけで脅威となり得るのはリボルが実証済みである。
"美・少女隊"のリーダー、セルビがほくそ笑んでいるのが見て取れる。
勝利を確信した顔付き、この本戦に来ているメンバーなだけあって――あの呪術師も相当な実力者なのだろう。
しかし、ジョブの相性は――達人同士だからこそ作用する。
「触術師クーラ、あの剣士が――妹というのか? 洗練された立ち姿、お前の周囲は化け物揃いだな」
「戦いたいとか言わないでね」
「興味はあるが、無闇矢鱈に食い散らかす趣味はない。我には倒すべき相手、武者ゴザルとの再戦が待っているからな」
「初耳だけど、許可取ってるの?」
「本戦が終了次第、申し込むつもりだ」
ゴザル、追加試合がありそうだよ。
「お姉様、おじちゃん、話してる場合じゃないの――試合が始まるのっ!」
イリスが興奮気味に叫ぶ。
おじちゃんに対し、フレイムの眉が少しピクリとしていたが――もう訂正するのも面倒になったのか完全にスルーである。
舞台中央、審判が大きく手を掲げ、
「第1試合、開始っ!」
王都の未来はどうなるのか。
今この瞬間――全ギルド、威信を賭けた本戦が始まるのであった。
僕たちBブロックの出番は先の方、本戦参加者に用意された専用の観覧席にて――試合の様子を見ることが可能となる。
Aブロックの第一試合は以下となっている。
・ "Sisters" VS "美・少女隊"
・ "Nightmares" VS "Iron Flowers"
勝ち抜いたギルドが、2日目の準決勝に進める。
歓声を背にしながら、琴葉たちが舞台上に進んで行く。予選と同じくして、この本戦も命のやり取りは禁止となってはいない。
生かす殺す、その決定権は――無論、勝利者側にある。
琴葉率いる"Sisters"は3人、対する"美・少女隊"は5人、最小参加人数Vs最大参加人数と数では圧倒的に不利だが、本戦までいくと一人一人の実力も重要となる。達人同士とあらばジョブ同士の相性、順番も大事な要素となり得るだろう。
先日の宣言通り、琴葉は――先鋒だった。
「おいおい。剣士と呪術師かぁ? 相性悪すぎんだろ、下手したら呪法で完全に封殺されて終わるんじゃねぇか」
「先鋒、僕の妹なんだ」
「ひゃはっ、相当な手練れってのは見てわかるが――大丈夫かぁ?」
後藤さんの指摘は最もである。
剣士は攻防共に安定したジョブだが、それはあくまで物理面という意味合いが強い。魔法に関する耐性は弱々なのである。
呪術師は呪物というアイテムを消費して使用する呪法というスキルを持っている。呪物の種類によって様々な特殊効果を放つことが可能だった。ゲーム時、モンスター相手にデバフを付与する後方支援がメインのプレイスタイルとなっていたが、対象を人間相手に変えるだけで脅威となり得るのはリボルが実証済みである。
"美・少女隊"のリーダー、セルビがほくそ笑んでいるのが見て取れる。
勝利を確信した顔付き、この本戦に来ているメンバーなだけあって――あの呪術師も相当な実力者なのだろう。
しかし、ジョブの相性は――達人同士だからこそ作用する。
「触術師クーラ、あの剣士が――妹というのか? 洗練された立ち姿、お前の周囲は化け物揃いだな」
「戦いたいとか言わないでね」
「興味はあるが、無闇矢鱈に食い散らかす趣味はない。我には倒すべき相手、武者ゴザルとの再戦が待っているからな」
「初耳だけど、許可取ってるの?」
「本戦が終了次第、申し込むつもりだ」
ゴザル、追加試合がありそうだよ。
「お姉様、おじちゃん、話してる場合じゃないの――試合が始まるのっ!」
イリスが興奮気味に叫ぶ。
おじちゃんに対し、フレイムの眉が少しピクリとしていたが――もう訂正するのも面倒になったのか完全にスルーである。
舞台中央、審判が大きく手を掲げ、
「第1試合、開始っ!」
王都の未来はどうなるのか。
今この瞬間――全ギルド、威信を賭けた本戦が始まるのであった。
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