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怪物から世界を守るヒロインの最期4
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何も出来ず、私はただ破壊の限りを尽くした。
今の私はきっと、植物の化け物になっているのだろう。
木の根で出来た足で花を踏み荒らし、太い茎で出来た腕で木々をなぎ倒し、その先の街の中へ入る。
そしてまた破壊した。
私の育った街だった。
見知った道を、店を、皆を守るために振るっていた植物の能力で破壊していく。
葉を手裏剣のように飛ばし、茎を鞭のように操って、雑草や街路樹を急成長させる。
私の足元は、人の血ですでに真っ赤になっていった。
「怪物め! やめろ!」
元気な声が聞こえてきた。
火の能力者のヒカルだ。
お願い。
もう私に、人を殺させないで。
この大切な街を壊させないで。
能力者の皆が、私に攻撃を仕掛ける。
もう痛みも感じない植物に覆われた体。
『ごめんね、ナデシコ姉ちゃん』
テルのテレパシーが届いた。
ああ、テルはこうなることを知っていたんだ。
だから、ボスを裏切れないって……。
私を、助けられないってことだったんだね。
「とどめだ! 皆、行くよ!」
ヒカルとフウカとリュウとツキミとテルがいっせいに力を使う。
ヒカルの手から放たれた炎。
フウカが呼び寄せた暴風。
リュウが降らす水の針。
ツキミの鋭い狼の爪。
そしてテルがテレパシーで合図した。
私の体も、植物も全部、裂かれ、射抜かれ、刻まれ、炭と化していく。
私は無力だな。
何も出来ずに、ただ街を壊して、あの子達を危険にさらして……。
せめて、警告が出来たらよかったのに。
「ごめんね」
声にもならない囁き声を最期に、私は目を瞑った。
もう何も見えない、聞こえない。
【完】
今の私はきっと、植物の化け物になっているのだろう。
木の根で出来た足で花を踏み荒らし、太い茎で出来た腕で木々をなぎ倒し、その先の街の中へ入る。
そしてまた破壊した。
私の育った街だった。
見知った道を、店を、皆を守るために振るっていた植物の能力で破壊していく。
葉を手裏剣のように飛ばし、茎を鞭のように操って、雑草や街路樹を急成長させる。
私の足元は、人の血ですでに真っ赤になっていった。
「怪物め! やめろ!」
元気な声が聞こえてきた。
火の能力者のヒカルだ。
お願い。
もう私に、人を殺させないで。
この大切な街を壊させないで。
能力者の皆が、私に攻撃を仕掛ける。
もう痛みも感じない植物に覆われた体。
『ごめんね、ナデシコ姉ちゃん』
テルのテレパシーが届いた。
ああ、テルはこうなることを知っていたんだ。
だから、ボスを裏切れないって……。
私を、助けられないってことだったんだね。
「とどめだ! 皆、行くよ!」
ヒカルとフウカとリュウとツキミとテルがいっせいに力を使う。
ヒカルの手から放たれた炎。
フウカが呼び寄せた暴風。
リュウが降らす水の針。
ツキミの鋭い狼の爪。
そしてテルがテレパシーで合図した。
私の体も、植物も全部、裂かれ、射抜かれ、刻まれ、炭と化していく。
私は無力だな。
何も出来ずに、ただ街を壊して、あの子達を危険にさらして……。
せめて、警告が出来たらよかったのに。
「ごめんね」
声にもならない囁き声を最期に、私は目を瞑った。
もう何も見えない、聞こえない。
【完】
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