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第二十六章 梅雨の季節
第五百一話 冒険者ギルドの非常事態
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翌日。
イズミとベリアそしてエレノアの3人は、朝一番でマスタングに乗って冒険者ギルドに顔を出している。
その理由はオブリビアのダンジョンで入手したアイテムを鑑定してもらう為である。
鑑定持ちを呼び出したレオンチーノは特別室なる広い部屋へイズミ達を案内すると、副ギルド長と共にアイテムを鑑定及び検品し始める。
「取り敢えず並べていきますので、レオンチーノさん達のペースで鑑定をお願いします」
「分かった」
ブレスレット、ダマスカス鋼のような片手剣、研究書らしい書物、豪華な首飾り、ティラノサウルスな魔物の爪と魔石化した頭蓋、大きな魔石が2個、そしてギベリス2本。
キメラ討伐の礼にトレイズが渡してくれた木箱に入っていた書物と魔道具は、今回秘密にしておく事にした。
帝国関連の問題を相談するならば、冒険者ギルドよりも適任な方が知り合いにいるのだ。
それはそれとして。
現在イズミ達の目の前には、顔面蒼白のレオンチーノ達が居る。
「どうです?」
「ちょっと待ってくれ!コレが本当にオブリビアのダンジョンから出たのか!?」
「正確に言うなら、変異状態のダンジョンで、になりますが」
「これは非常事態だ…公爵様に緊急連絡をしなければ。我々だけでは手に負えん!」
マンシュタインが素早く公爵邸との直通回線のある魔法通信機を用意すると、レオンチーノが魔力を込めて連絡を始める。
「公爵閣下、ヒュミトール冒険者ギルド長のレオンチーノです。緊急でお耳に入れたい事案が御座います…悪い事では御座いません、はい、ご想像の通りで御座います。どの位かですか?金貨で言いますと…5万枚でも足りないかもしれません。かしこまりました、お待ちしております」
連絡を終えたレオンチーノが大きなため息をつくと、イズミ達に告げた。
「これから公爵閣下が確認にいらっしゃいます」
「なら、アイテムは此処に一時保管で良いか?」
「厳重に警備しなければならん、正直私の手には負えない代物ばかりだ。不安なので此処に残っていてはくれないか?」
冒険者ギルド長の頼みを無下には出来ず、イズミ達も暫し残る事に決めた。
それから約1時間後。
公爵閣下が大急ぎで冒険者ギルドに姿を現すと、アイテムの確認にやって来た。
「公爵閣下、お待ちしておりました」
「うむ御苦労。して、例の代物は?」
「此方に」
部屋に入った公爵は、目の前にある巨大な魔石化した頭蓋に衝撃を受けていた。
ほとんど欠けの無い、美しいままの形で魔石化しているのだから、無理もない話ではある。
公爵閣下は御子息と一緒に来ていたらしく、その圧倒的なサイズ感と魔石の煌めきに表情が完全に強張っていた。
そんな公爵様御一行がアイテムに集中している間に、イズミはベリアに1つ確認をしておく。
「良いリアクションをしてくれる…ところでベリア、公爵様の名前ってなんだったっけか?」
「ガーネディアン公爵家だ。現職の公爵様がグラント様、御子息がウィレム様だ…覚えておかないと不敬罪でしょっ引かれるかもしれないぞ」
「人の顔と名前を覚えるのは苦手なんだよ…ありがとな」
実は昨日、魔石化した魔物の頭蓋をグラテミアさん達に見てもらったのだが、反応がイマイチだったのだ。
フラウリアは関心があるのか頭蓋の大きさから魔物の全体像を計算していたが、グラテミアはあっさりとした反応だった。
「偶に居るのよねぇ、骨や身体の一部が魔石化する魔物が。魔石化する位ならレアなアイテムの1つでも落として欲しいわ」
ラミア族にとって魔石は食べて魔力を吸収するものであり、高純度であっても純粋にデカいと食べ難いが勝る事があるのだ。
「オブリビアが都市として復活する為の予算にでもさせるのが良いと思うわ」
フラウリアも一通り調べ終えると自分の研究に戻って行ったので、あまり関心は無いと判断して冒険者ギルドにてお披露目をしたのである。
「どうです?変異中のダンジョンに現れた、出現率の低い魔物の魔石化した頭蓋です」
「こ、こんな頭の大きい魔物が出たのか」
「はい。魔石化していたのはこの1体ですが、ベリアが合計で3体討伐をしております」
「これ程の魔物を1人で?」
公爵がベリアの方を向くと、ベリアは素直に回答をする。
「イズミが魔物の気を引いて、アタイが攻撃を仕掛けたんです。それが上手く決まりました」
「…此処まで状態が良ければ、欲する者は多いだろう。活用せねば公爵家として名折れかもしれぬ」
「冒険者ギルドとしましても、最大限努力致します」
「ウィレムよ、お前が公爵家を継ぐ前に、1つ大仕事を見せられそうだ」
どうやら魔石化した頭蓋に関しては、行先が決まったようである。
後は価格交渉くらいだが、そこは他のアイテムも見終えてからでも良いだろう。
解放されたのはお昼前だった。
希少性の高いアイテムばかりだった為、引き続きアイテムの品定めをしたいがイズミ達の時間を取らせるのは良くないと判断したようだ。
アイテムは公爵家が責任を持って管理する事でまとまり、この部屋に保管する事になった。
その後ベリアは冒険者ギルドの職員から呼ばれ別室へ連れて行かれたので、イズミとエレノアはマスタングの元へ向かって歩き出した。
イズミとベリアそしてエレノアの3人は、朝一番でマスタングに乗って冒険者ギルドに顔を出している。
その理由はオブリビアのダンジョンで入手したアイテムを鑑定してもらう為である。
鑑定持ちを呼び出したレオンチーノは特別室なる広い部屋へイズミ達を案内すると、副ギルド長と共にアイテムを鑑定及び検品し始める。
「取り敢えず並べていきますので、レオンチーノさん達のペースで鑑定をお願いします」
「分かった」
ブレスレット、ダマスカス鋼のような片手剣、研究書らしい書物、豪華な首飾り、ティラノサウルスな魔物の爪と魔石化した頭蓋、大きな魔石が2個、そしてギベリス2本。
キメラ討伐の礼にトレイズが渡してくれた木箱に入っていた書物と魔道具は、今回秘密にしておく事にした。
帝国関連の問題を相談するならば、冒険者ギルドよりも適任な方が知り合いにいるのだ。
それはそれとして。
現在イズミ達の目の前には、顔面蒼白のレオンチーノ達が居る。
「どうです?」
「ちょっと待ってくれ!コレが本当にオブリビアのダンジョンから出たのか!?」
「正確に言うなら、変異状態のダンジョンで、になりますが」
「これは非常事態だ…公爵様に緊急連絡をしなければ。我々だけでは手に負えん!」
マンシュタインが素早く公爵邸との直通回線のある魔法通信機を用意すると、レオンチーノが魔力を込めて連絡を始める。
「公爵閣下、ヒュミトール冒険者ギルド長のレオンチーノです。緊急でお耳に入れたい事案が御座います…悪い事では御座いません、はい、ご想像の通りで御座います。どの位かですか?金貨で言いますと…5万枚でも足りないかもしれません。かしこまりました、お待ちしております」
連絡を終えたレオンチーノが大きなため息をつくと、イズミ達に告げた。
「これから公爵閣下が確認にいらっしゃいます」
「なら、アイテムは此処に一時保管で良いか?」
「厳重に警備しなければならん、正直私の手には負えない代物ばかりだ。不安なので此処に残っていてはくれないか?」
冒険者ギルド長の頼みを無下には出来ず、イズミ達も暫し残る事に決めた。
それから約1時間後。
公爵閣下が大急ぎで冒険者ギルドに姿を現すと、アイテムの確認にやって来た。
「公爵閣下、お待ちしておりました」
「うむ御苦労。して、例の代物は?」
「此方に」
部屋に入った公爵は、目の前にある巨大な魔石化した頭蓋に衝撃を受けていた。
ほとんど欠けの無い、美しいままの形で魔石化しているのだから、無理もない話ではある。
公爵閣下は御子息と一緒に来ていたらしく、その圧倒的なサイズ感と魔石の煌めきに表情が完全に強張っていた。
そんな公爵様御一行がアイテムに集中している間に、イズミはベリアに1つ確認をしておく。
「良いリアクションをしてくれる…ところでベリア、公爵様の名前ってなんだったっけか?」
「ガーネディアン公爵家だ。現職の公爵様がグラント様、御子息がウィレム様だ…覚えておかないと不敬罪でしょっ引かれるかもしれないぞ」
「人の顔と名前を覚えるのは苦手なんだよ…ありがとな」
実は昨日、魔石化した魔物の頭蓋をグラテミアさん達に見てもらったのだが、反応がイマイチだったのだ。
フラウリアは関心があるのか頭蓋の大きさから魔物の全体像を計算していたが、グラテミアはあっさりとした反応だった。
「偶に居るのよねぇ、骨や身体の一部が魔石化する魔物が。魔石化する位ならレアなアイテムの1つでも落として欲しいわ」
ラミア族にとって魔石は食べて魔力を吸収するものであり、高純度であっても純粋にデカいと食べ難いが勝る事があるのだ。
「オブリビアが都市として復活する為の予算にでもさせるのが良いと思うわ」
フラウリアも一通り調べ終えると自分の研究に戻って行ったので、あまり関心は無いと判断して冒険者ギルドにてお披露目をしたのである。
「どうです?変異中のダンジョンに現れた、出現率の低い魔物の魔石化した頭蓋です」
「こ、こんな頭の大きい魔物が出たのか」
「はい。魔石化していたのはこの1体ですが、ベリアが合計で3体討伐をしております」
「これ程の魔物を1人で?」
公爵がベリアの方を向くと、ベリアは素直に回答をする。
「イズミが魔物の気を引いて、アタイが攻撃を仕掛けたんです。それが上手く決まりました」
「…此処まで状態が良ければ、欲する者は多いだろう。活用せねば公爵家として名折れかもしれぬ」
「冒険者ギルドとしましても、最大限努力致します」
「ウィレムよ、お前が公爵家を継ぐ前に、1つ大仕事を見せられそうだ」
どうやら魔石化した頭蓋に関しては、行先が決まったようである。
後は価格交渉くらいだが、そこは他のアイテムも見終えてからでも良いだろう。
解放されたのはお昼前だった。
希少性の高いアイテムばかりだった為、引き続きアイテムの品定めをしたいがイズミ達の時間を取らせるのは良くないと判断したようだ。
アイテムは公爵家が責任を持って管理する事でまとまり、この部屋に保管する事になった。
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