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第十三章 陰謀の気配
閑話 ジーヴルの楽しみ
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氷の精霊であるジーヴルには、ここ最近楽しみにしている事がある。
それは、縁あって入手した真に美味な酒。
入手のきっかけとなったエレナは勤勉で氷魔法の会得に妥協無く、Sランク冒険者のゾルダから指導を受けている。
まだまだ魔法を効率的には扱えていないが、同じ姿の氷像であれば15mクラスを一気に8つは作れるようになった。
1つしっかりとした物が作れれば、複数作り出すのは簡単だと言ったゾルダの言葉を鵜呑みにして、試しにエレナがやってみたら出来たのだ。
それを見たエレナの父親とゾルダは開いた口が塞がらないと言った感じであったが、私としては嬉しかった。
氷魔法は使えると便利なのに、使える者が少な過ぎるのだ。
水魔法に少しの状態変化を加えるだけなのに、何故かそれが出来ない者が多過ぎる。
「そもそも、何故水が凍るのかを理解出来ないと駄目なのかもしれませんね」
ジーヴルの目の前で氷を作り、グラスに入れるエレナが言った。
「ここの子供達に水を冷たくすると氷が出来ると説明しても、この地域では水が凍る程寒くなりませんので想像がし難いのです」
冷えたグラスにお酒を注ぎ、軽くかき混ぜて一口飲んだ。
「ジーヴル様、こうやって飲んでも美味しいですよ」
「うーん…氷はもっと細かくと言うか、小粒な氷を沢山入れた方が良いかもしれんな」
「この位の大きさですか?」
「うむ、その大きさが良いだろう」
ここ数千年は無かった、面白い人間達との交流はジーヴルにとって新鮮なものだった。
あのアーティファクトの持ち主、イズミは女神の気まぐれの被害者であるが、本人は気にしないように努めているようにも見えた。
しかし、旅を楽しんでいるのも本心のようだった。
「ジーヴル」
精霊仲間からの念話が来た。
「どうした?」
「あの男…ラミア族の卵を盗んだ人間達を倒し、ハーピーと一緒にハルハンディアに行くようだ」
本当に面白い男だ。
自ら進んで面倒事に首を突っ込んでいるとは。
それとも、あの女神の影響か?
「卵の大きさからして、多分次の長になる」
「ククク…本当に面倒事に愛されておるな」
酒を飲み干したジーヴルの呟きにエレナが反応する。
「ジーヴル様、どうかなさいました?」
「あぁ。イズミと言う男は、もう面倒事に巻き込まれたようじゃ」
「もうですか?ここを出発してまだ7日ですよ?」
そう笑いながらエレナが氷魔法の練習を始める。
「ある魔族の卵に手を出した馬鹿者を成敗したようじゃ…領外での話ではあるが」
エレナはむせた。
「それは大問題ですね…国の存亡の危機ですらあります」
表情豊かなエレナを眺めているジーヴルだったが、おちゃらけて答えた。
「あの男なら何とかするだろう。他領から話が来るまで黙っておいた方が利口じゃぞ?」
まだ貴族が絡んでいるか分からないのだ。
変な情報をエレナに渡すと混乱させてしまう。
「…そうですね。今私が動いても怪しまれるだけかもしれません。氷魔法の練習と、ダンスも練習しないといけませんね」
ジーヴルは暫く退屈しない日々が続くと実感しながら、エレナが用意してくれた椅子に座り微睡んだ。
それは、縁あって入手した真に美味な酒。
入手のきっかけとなったエレナは勤勉で氷魔法の会得に妥協無く、Sランク冒険者のゾルダから指導を受けている。
まだまだ魔法を効率的には扱えていないが、同じ姿の氷像であれば15mクラスを一気に8つは作れるようになった。
1つしっかりとした物が作れれば、複数作り出すのは簡単だと言ったゾルダの言葉を鵜呑みにして、試しにエレナがやってみたら出来たのだ。
それを見たエレナの父親とゾルダは開いた口が塞がらないと言った感じであったが、私としては嬉しかった。
氷魔法は使えると便利なのに、使える者が少な過ぎるのだ。
水魔法に少しの状態変化を加えるだけなのに、何故かそれが出来ない者が多過ぎる。
「そもそも、何故水が凍るのかを理解出来ないと駄目なのかもしれませんね」
ジーヴルの目の前で氷を作り、グラスに入れるエレナが言った。
「ここの子供達に水を冷たくすると氷が出来ると説明しても、この地域では水が凍る程寒くなりませんので想像がし難いのです」
冷えたグラスにお酒を注ぎ、軽くかき混ぜて一口飲んだ。
「ジーヴル様、こうやって飲んでも美味しいですよ」
「うーん…氷はもっと細かくと言うか、小粒な氷を沢山入れた方が良いかもしれんな」
「この位の大きさですか?」
「うむ、その大きさが良いだろう」
ここ数千年は無かった、面白い人間達との交流はジーヴルにとって新鮮なものだった。
あのアーティファクトの持ち主、イズミは女神の気まぐれの被害者であるが、本人は気にしないように努めているようにも見えた。
しかし、旅を楽しんでいるのも本心のようだった。
「ジーヴル」
精霊仲間からの念話が来た。
「どうした?」
「あの男…ラミア族の卵を盗んだ人間達を倒し、ハーピーと一緒にハルハンディアに行くようだ」
本当に面白い男だ。
自ら進んで面倒事に首を突っ込んでいるとは。
それとも、あの女神の影響か?
「卵の大きさからして、多分次の長になる」
「ククク…本当に面倒事に愛されておるな」
酒を飲み干したジーヴルの呟きにエレナが反応する。
「ジーヴル様、どうかなさいました?」
「あぁ。イズミと言う男は、もう面倒事に巻き込まれたようじゃ」
「もうですか?ここを出発してまだ7日ですよ?」
そう笑いながらエレナが氷魔法の練習を始める。
「ある魔族の卵に手を出した馬鹿者を成敗したようじゃ…領外での話ではあるが」
エレナはむせた。
「それは大問題ですね…国の存亡の危機ですらあります」
表情豊かなエレナを眺めているジーヴルだったが、おちゃらけて答えた。
「あの男なら何とかするだろう。他領から話が来るまで黙っておいた方が利口じゃぞ?」
まだ貴族が絡んでいるか分からないのだ。
変な情報をエレナに渡すと混乱させてしまう。
「…そうですね。今私が動いても怪しまれるだけかもしれません。氷魔法の練習と、ダンスも練習しないといけませんね」
ジーヴルは暫く退屈しない日々が続くと実感しながら、エレナが用意してくれた椅子に座り微睡んだ。
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