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第十七章 臨時の同盟
第二百三十話 帽子を買う
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ステーキセットを食べていると、本日は自由行動のベリアが店に入って来た。
どうやら肉の匂いに釣られてやって来たようだ。
イズミを見つけると、ズカズカと歩いてイズミの向かい側の席に座った。
「イズミもこの匂いに釣られたのか?」
「それもあるが、店員の帽子が気になったのさ」
「あぁ、目印ね」
ベリアも椅子に座りステーキセットを頼むと、ハルフォードへ目を向けた。
「で、この男は誰?」
「ハルフォードと言います。冒険者をしてまして、四つ目牛を討伐したパーティーの1人です」
イズミが答える前に、ハルフォードが名乗った。
ステーキを食べ終えたイズミが水を飲んで口内をリフレッシュさせると、改めてハルに確認をした。
「で、眠るドラゴンとやらに思い当たる節があるのか?」
「唐突ですね…まだ洞窟に投げた石が音を立てた段階ですから、何とも言えませんね。しかし、とても危険な香りを仲間内で感じましてね」
「ご忠告ありがとう。話は終わりだな」
イズミは無理矢理に話を切り終えるが、ベリアの食事が終わるまで待った方が良いような気がしてきた。
互いにフリーとはいえ、自分の用事が済んだからサヨナラは白状過ぎると思ったのだ。
「お待たせしました!ステーキセットです!」
店員がベリアのステーキセットを持って来たタイミングで、店員に帽子の事を聞いてみた。
「ちょっと良いかい?その帽子なのだが」
「はい?」
振り返った店員に帽子について聞くと、あっさりと教えてくれた。
「この帽子は店長の弟さんが作った物です。この店のフロア担当は目印として、この帽子を被る事になっています」
「デザインが気に入ってね。旅用に1つ購入は出来るかい?」
「少々お待ち下さいね、店長?」
店員が厨房へ入って行くと、細身の男を連れて来た。
「このお客さんが、帽子を旅用に1つ買いたいって」
「…何に使うのです?」
細身の男が質問をして来たので、素直に回答をしておく。
「日光で視界を遮られるのを防いだり、小雨で顔が濡れにくい状態を作りたい」
「本当の旅用なのですね、では寸法を測ります」
男は紐を取り出して頭のサイズを確認すると、価格の試算を始める。
「このサイズでしたら、安い革で銀貨で30枚、上質な革でしたら最低でも倍は見て頂ければ」
「そうか…」
イズミは布袋から金貨を1枚取り出し、テーブルに置いた。
ワンオフ品は作っていると地味に追加工程があったりするよのだ。
多めに出しておけば、後で追加を言われても渡した金額で事足りる。
そう踏んだのだ。
「色は派手で無ければ有り難い。戦闘に巻き込まれた時に目立たないのが理想だ」
「金貨!お釣りの準備にお時間がかかりますが…よろしいでしょうか?」
「釣りは大丈夫です、色々と手間のかかる仕事なのは分かりますから。良い帽子を頼みます」
ベリアがステーキを食べ終えたので、一緒に会計を済ませる。
「2日程お時間が掛かります」
「分かりました。では2日後に」
イズミが店を出ようとすると、入口に立っている女性店員が笑顔で挨拶をする。
「ありがとう御座いました!お客さん帽子を買ったの?」
「あぁ、自分にも似合うと良いのだが」
「うーん、茶色系か灰色なら似合いそう。副店長に言っておくね」
そんな意見と行動を約束する店員が面白くて、イズミは思わず笑ってしまった。
「そうか、では頼むとしよう。ほいよ」
イズミはコイントスの要件で店員に金貨を1枚渡した。
「チップ代わりだ」
「どうも~、って金貨!?お客さん太っ腹だね!」
またどうぞ!と声掛けをする店員の声を聞いたイズミとベリアは、通りにあった武器屋の前で解散し自由行動に戻る。
「イズミ、さっきの冒険者だけどさ…悪い奴じゃないと思う」
ベリアが去り際に言ったので、イズミも返事をしておいた。
「だろうな」
イズミは自分に人を見る眼力はあまり無いと自己分析をして、ベリアの意見に乗っかる。
良い冒険者と出会いもあるが、ギルドが係ると厄介で面倒が勝るだけなのだ。
この国の冒険者ギルドが真っ当である事を祈りつつ、イズミは宿屋へと歩き始めた。
どうやら肉の匂いに釣られてやって来たようだ。
イズミを見つけると、ズカズカと歩いてイズミの向かい側の席に座った。
「イズミもこの匂いに釣られたのか?」
「それもあるが、店員の帽子が気になったのさ」
「あぁ、目印ね」
ベリアも椅子に座りステーキセットを頼むと、ハルフォードへ目を向けた。
「で、この男は誰?」
「ハルフォードと言います。冒険者をしてまして、四つ目牛を討伐したパーティーの1人です」
イズミが答える前に、ハルフォードが名乗った。
ステーキを食べ終えたイズミが水を飲んで口内をリフレッシュさせると、改めてハルに確認をした。
「で、眠るドラゴンとやらに思い当たる節があるのか?」
「唐突ですね…まだ洞窟に投げた石が音を立てた段階ですから、何とも言えませんね。しかし、とても危険な香りを仲間内で感じましてね」
「ご忠告ありがとう。話は終わりだな」
イズミは無理矢理に話を切り終えるが、ベリアの食事が終わるまで待った方が良いような気がしてきた。
互いにフリーとはいえ、自分の用事が済んだからサヨナラは白状過ぎると思ったのだ。
「お待たせしました!ステーキセットです!」
店員がベリアのステーキセットを持って来たタイミングで、店員に帽子の事を聞いてみた。
「ちょっと良いかい?その帽子なのだが」
「はい?」
振り返った店員に帽子について聞くと、あっさりと教えてくれた。
「この帽子は店長の弟さんが作った物です。この店のフロア担当は目印として、この帽子を被る事になっています」
「デザインが気に入ってね。旅用に1つ購入は出来るかい?」
「少々お待ち下さいね、店長?」
店員が厨房へ入って行くと、細身の男を連れて来た。
「このお客さんが、帽子を旅用に1つ買いたいって」
「…何に使うのです?」
細身の男が質問をして来たので、素直に回答をしておく。
「日光で視界を遮られるのを防いだり、小雨で顔が濡れにくい状態を作りたい」
「本当の旅用なのですね、では寸法を測ります」
男は紐を取り出して頭のサイズを確認すると、価格の試算を始める。
「このサイズでしたら、安い革で銀貨で30枚、上質な革でしたら最低でも倍は見て頂ければ」
「そうか…」
イズミは布袋から金貨を1枚取り出し、テーブルに置いた。
ワンオフ品は作っていると地味に追加工程があったりするよのだ。
多めに出しておけば、後で追加を言われても渡した金額で事足りる。
そう踏んだのだ。
「色は派手で無ければ有り難い。戦闘に巻き込まれた時に目立たないのが理想だ」
「金貨!お釣りの準備にお時間がかかりますが…よろしいでしょうか?」
「釣りは大丈夫です、色々と手間のかかる仕事なのは分かりますから。良い帽子を頼みます」
ベリアがステーキを食べ終えたので、一緒に会計を済ませる。
「2日程お時間が掛かります」
「分かりました。では2日後に」
イズミが店を出ようとすると、入口に立っている女性店員が笑顔で挨拶をする。
「ありがとう御座いました!お客さん帽子を買ったの?」
「あぁ、自分にも似合うと良いのだが」
「うーん、茶色系か灰色なら似合いそう。副店長に言っておくね」
そんな意見と行動を約束する店員が面白くて、イズミは思わず笑ってしまった。
「そうか、では頼むとしよう。ほいよ」
イズミはコイントスの要件で店員に金貨を1枚渡した。
「チップ代わりだ」
「どうも~、って金貨!?お客さん太っ腹だね!」
またどうぞ!と声掛けをする店員の声を聞いたイズミとベリアは、通りにあった武器屋の前で解散し自由行動に戻る。
「イズミ、さっきの冒険者だけどさ…悪い奴じゃないと思う」
ベリアが去り際に言ったので、イズミも返事をしておいた。
「だろうな」
イズミは自分に人を見る眼力はあまり無いと自己分析をして、ベリアの意見に乗っかる。
良い冒険者と出会いもあるが、ギルドが係ると厄介で面倒が勝るだけなのだ。
この国の冒険者ギルドが真っ当である事を祈りつつ、イズミは宿屋へと歩き始めた。
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