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第二十二章 一斉捜査
第三百七十四話 情報は筒抜けです
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ケーキを持ってベリアの部屋の扉をノックすると、装備類を外したラフな格好のベリアが扉を開けて部屋内へと招き入れる。
簡素なテーブルには酒が置かれており、他の荷物はベッド横に並べられていた。
「イズミ、どんな菓子を用意してくれたんだ?」
「まあまあ、椅子に座って待っててくれ」
急かすベリアを落ち着かせると、ショルダーバッグから皿とフォークを出して並べ、最後にケーキを置いて見せた。
「おぉ~!何かスゲェな」
「イチゴ…ベリーのショートケーキだ」
この世界でもイチゴと呼ぶのか不明なので、ベリーと呼んでおく。
カットされた状態で実体化されているので、断面から生クリームとスポンジ生地の層が綺麗に見える。
生クリームの層にもベリーが入っており、ケーキの持つ鮮やかさが際立っているのが良い。
「コレ…食べて良いのか?」
「勿論。ご褒美にはうってつけの一品だ」
初めて食べるケーキに緊張しているのか、フォークで生クリームとスポンジ生地を取ると、恐る恐る口へと運んだ。
「!!」
ケーキを食べたベリアの目が見開き、尻尾がピンと伸びたかと思えばブンブンと揺れ出す。
無言のまま味わい尽くすように、一口づつ噛み締めるように食べるので、イズミはベッドの端に座り静かに待つ。
美味しい菓子を食べている時に、余計な言葉は必要無いのだ。
「…ベリーが甘い」
食べている途中でポツリと呟くと、ケーキの天辺に乗っている丸々1個のベリーへフォークを向かわせる。
「酸っぱいだけじゃないんだ…こんなに甘いベリーがあるなんて」
あっと言う間に最後の一口を食べ終えたベリアが、イズミの座っている方へ顔を向ける。
「こんなに美味い菓子は、生まれて初めて食べたぞ!」
「そりゃ良かった、ご褒美になったか?」
「勿論だ!」
満面の笑みのベリアを見たイズミも、釣られて笑みを浮かべる。
「それでなんだけどさ…お代わりってある?」
「そう言うと思ったよ」
イズミはマスタングが実体化していた残りのショートケーキを取り出し、綺麗に平らげられた皿へ乗せる。
「一応、これが用意した最後のケーキだ」
「やりぃ!」
「じゃ、また明日な」
大喜びで再びケーキを食べ始めたベリアを横目に、イズミはベリアの部屋から出てゆく。
静かに扉を閉めて廊下を見渡してから、自分の部屋へと歩き出す。
部屋に入ったイズミはショルダーバッグをテーブルに置くと、背伸びをしてからジャケットを脱ぎ椅子に掛け装備を外す。
「さて、改めて夕飯を食べに行くか」
一度椅子に座り一息ついてから、夕飯を食べ損ねていた事を思い出したイズミは、腕時計を外しポケットに押し込むと立ち上がる。
「面白い菓子を用意したそうだな」
突然聞こえた声に驚いたイズミは反射的にマグナムへを手を伸ばすが、先程脱いでいるので右手は何も掴まない。
ベッドを見ると枕元に野良猫が丸まっていた。
「…どうやって入ったんだ?」
「我は何処にでも居れる故、容易な事よ」
野良猫は大きな欠伸をすると、イズミへと顔を向ける事なく話を続ける。
「不用心な男だなイズミよ。我が見ている場でショートケーキなる菓子を実体化するなど、女神達に見せびらかしているようなものだぞ」
「見てたのか」
「左様、我の目で見た物は女神にも見ているのだ。ベリアも女神の加護を持っておるから、今晩の夢にでも現れてお告げとしてケーキを所望されるだろうな」
「まるでアンタは俺の監視役みたいだな」
「そのようなものだ。ジーヴルが人間の娘と契約を交わした時から、女神達はお主らの事を気にかけていた。ベリアが風の女神の加護を授かった時点で、我に久方ぶりの使命が与えられた」
野良猫の話しぶりからして、もう自分達の動きは女神には筒抜けのようなものらしい。
見られて困る生き方はしていないつもりだが、少し小っ恥ずかしい所がある。
真っ当に生きていれば、特に問題は無いだろう。
「じゃ、俺達も女神様達も野良猫さんも良好な関係性…ウィン・ウィンでありたいものだな」
「良い判断だ。美味しいご飯を期待しているぞ」
野良猫は起き出すと、壁など無かったかのように通り抜けて去っていった。
簡素なテーブルには酒が置かれており、他の荷物はベッド横に並べられていた。
「イズミ、どんな菓子を用意してくれたんだ?」
「まあまあ、椅子に座って待っててくれ」
急かすベリアを落ち着かせると、ショルダーバッグから皿とフォークを出して並べ、最後にケーキを置いて見せた。
「おぉ~!何かスゲェな」
「イチゴ…ベリーのショートケーキだ」
この世界でもイチゴと呼ぶのか不明なので、ベリーと呼んでおく。
カットされた状態で実体化されているので、断面から生クリームとスポンジ生地の層が綺麗に見える。
生クリームの層にもベリーが入っており、ケーキの持つ鮮やかさが際立っているのが良い。
「コレ…食べて良いのか?」
「勿論。ご褒美にはうってつけの一品だ」
初めて食べるケーキに緊張しているのか、フォークで生クリームとスポンジ生地を取ると、恐る恐る口へと運んだ。
「!!」
ケーキを食べたベリアの目が見開き、尻尾がピンと伸びたかと思えばブンブンと揺れ出す。
無言のまま味わい尽くすように、一口づつ噛み締めるように食べるので、イズミはベッドの端に座り静かに待つ。
美味しい菓子を食べている時に、余計な言葉は必要無いのだ。
「…ベリーが甘い」
食べている途中でポツリと呟くと、ケーキの天辺に乗っている丸々1個のベリーへフォークを向かわせる。
「酸っぱいだけじゃないんだ…こんなに甘いベリーがあるなんて」
あっと言う間に最後の一口を食べ終えたベリアが、イズミの座っている方へ顔を向ける。
「こんなに美味い菓子は、生まれて初めて食べたぞ!」
「そりゃ良かった、ご褒美になったか?」
「勿論だ!」
満面の笑みのベリアを見たイズミも、釣られて笑みを浮かべる。
「それでなんだけどさ…お代わりってある?」
「そう言うと思ったよ」
イズミはマスタングが実体化していた残りのショートケーキを取り出し、綺麗に平らげられた皿へ乗せる。
「一応、これが用意した最後のケーキだ」
「やりぃ!」
「じゃ、また明日な」
大喜びで再びケーキを食べ始めたベリアを横目に、イズミはベリアの部屋から出てゆく。
静かに扉を閉めて廊下を見渡してから、自分の部屋へと歩き出す。
部屋に入ったイズミはショルダーバッグをテーブルに置くと、背伸びをしてからジャケットを脱ぎ椅子に掛け装備を外す。
「さて、改めて夕飯を食べに行くか」
一度椅子に座り一息ついてから、夕飯を食べ損ねていた事を思い出したイズミは、腕時計を外しポケットに押し込むと立ち上がる。
「面白い菓子を用意したそうだな」
突然聞こえた声に驚いたイズミは反射的にマグナムへを手を伸ばすが、先程脱いでいるので右手は何も掴まない。
ベッドを見ると枕元に野良猫が丸まっていた。
「…どうやって入ったんだ?」
「我は何処にでも居れる故、容易な事よ」
野良猫は大きな欠伸をすると、イズミへと顔を向ける事なく話を続ける。
「不用心な男だなイズミよ。我が見ている場でショートケーキなる菓子を実体化するなど、女神達に見せびらかしているようなものだぞ」
「見てたのか」
「左様、我の目で見た物は女神にも見ているのだ。ベリアも女神の加護を持っておるから、今晩の夢にでも現れてお告げとしてケーキを所望されるだろうな」
「まるでアンタは俺の監視役みたいだな」
「そのようなものだ。ジーヴルが人間の娘と契約を交わした時から、女神達はお主らの事を気にかけていた。ベリアが風の女神の加護を授かった時点で、我に久方ぶりの使命が与えられた」
野良猫の話しぶりからして、もう自分達の動きは女神には筒抜けのようなものらしい。
見られて困る生き方はしていないつもりだが、少し小っ恥ずかしい所がある。
真っ当に生きていれば、特に問題は無いだろう。
「じゃ、俺達も女神様達も野良猫さんも良好な関係性…ウィン・ウィンでありたいものだな」
「良い判断だ。美味しいご飯を期待しているぞ」
野良猫は起き出すと、壁など無かったかのように通り抜けて去っていった。
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