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第二十四章 暴走を止めろ
第四百三十四話 オブリンドに到着
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翌日。
イズミ達は無事にオブリビアに最も近い村、オブリンドに到着した。
光の教会の本隊は3日前に到着したらしく、村で買い出しや臨時の奉仕活動に勤しんでいるとヴィラードが教えてくれた。
ダンジョン探索用の魔道具を運ぶ冒険者パーティーは明日の到着予定で、旅路で魔物と戦闘になる事も無く順調そのものとの事なので一安心だ。
「オブリビアへの出発は?」
「冒険者パーティーと合流してから詰める事になるが、恐らく2~3日後だ」
「2人は本隊に合流するんだろ?」
「そうなるな。あの乗り物での移動が快適過ぎて、これからの馬車移動がより辛く感じるだろう…」
「一度経験してしまったからな、諦めるしか無いだろう」
テレジアとヴィラードとの旅路はオブリンドで終わったので、イズミはベリアと相談してオブリビアに早乗り出来ないか確認をする事にした。
村で待つのも良いが、小さな村に調査部隊が何十人と屯するのは負担が大きいと思ったのだ。
「2人程度は誤差の範囲ですが、オブリビアの様子がおかしいそうでして…教会の方と一緒に向かった方が良いかと」
ベリアと共に冒険者ギルドの小さな建物にて話を聞くと、そんな事を言われたので具体的な情報を流してもらう。
「様子がおかしいとは?」
「はい、一昨日オブリビアから戻って来た冒険者パーティーからの報告なのですが…空を飛んでいた鳥が突然死したり、突然魔物特有の臭いが漂って来たり。辺りを探しても魔物は見当たらなかったそうです」
普段とは違う感覚を覚えた冒険者パーティーは、調査を切り上げて戻って来たそうだ。
「イズミ、コレってマスタングの言っていた魔力溜まりの揺らぎに関係が?」
「何とも言えないな。因果関係までは分からない」
「一度調査から戻って来た冒険者パーティーに話を聞いてみるか?酒でも渡せば喜んで教えてくれるぞ」
「そうしよう。酒は俺の分を出そう」
ベリアは冒険者パーティーが拠点にしている店を尋ねると、自分達が前回宿泊した宿屋の経営する食事処だった。
マスタングを宿屋近くの馬車置き場に停め食事処に入ると、冒険者ギルドの職員が教えてくれたパーティーの特徴と一致する客が居たので、早速声をかける。
「一昨日オブリビアから戻って来たのって、オタクらかい?」
「そうだが、それが何か?」
「突然の事で恐縮なのだが、調査中の話を聞きたくてな」
近くの椅子を持ったイズミ達が冒険者パーティーのテーブル席に近付き、持参した酒を1本置いた。
「タダで話してくれとは言わんさ」
「こりゃ、上物か?」
イズミの置いた酒を見たパーティーは目の色を変え、自分用のグラスを用意して試飲する。
「美味いな…ドワーフ酒の独特な香りはしないし、飲みやすさが段違いだ」
「特級品だからかな」
「と、特級!?」
パーティー全員が一口飲んでから酒の詳細を告げると、面白いように驚いてくれた。
「そんな酒を俺達にくれるって事は、そんなに大事なのか?」
「そうだ。光の教会とも、ダンジョン疑惑の調査とも関係があると俺は踏んでる」
「なら俺達が昨日感じた事を、出来る限り話すよ」
グラスをテーブルに置いた日焼けした肌の男が、自前の地図を取り出して説明を始めた。
「まず自己紹介を…俺はコンロッドだ。俺達はオブリビアの大通りから入って、奥にある領主の屋敷や金持ちの住んでいた建物跡地近辺の調査をしていたんだ。大通りは相も変わらず荒れ放題だったが違和感は無かった」
コンロッドは大通りの奥辺りにグラスを置いた。
「この辺りだ。この辺りから調査を始めて直ぐに、ペリエが鳥の死骸を見つけたんだ」
ペリエと呼ばれた女が、話の続きをしてくれた。
「そう、最初に見つけたのは死骸は3羽分だったのだけど。もう少し奥に進んだ時に空を見たら、飛んでいた鳥達が突然落っこちて来たの!それがこの辺り」
ペリエは鳥達が落下したおおよその場所に銅貨を置く。
またコンロッドの説明に戻る。
「俺達が調査の依頼を受け始めてから6年が経つが、こんな事は初めてだった。だがまだ日も昇りきって無かったから調査を続けたんだよ。魔物の臭いをハッキリと認識したのが此処だ」
銀貨を取り出したコンロッドが置いた場所は、領主の屋敷の少し手前だった。
「魔物の臭いと言ってもゴブリンやオークのじゃねぇ…もっとこう、腐卵臭や腐敗臭みたいな感じだ。夕方頃に何処からか漂ってくる事はあったが、真っ昼間から臭いがしたのは初めてだった」
「鼻が曲がりそうになりながら辺りを軽く調べたけど、人が居た痕跡は確認出来なかったわ…領主の屋敷の敷地内に入ったかって?建物内は入口から見ただけになるけど一応。その時には鼻が馬鹿になってたけど」
一通り話し終えたのか、コンロッドは酒を再度グラスに注ぐと口に含んだ。
「やっぱ美味いなぁ!」
「情報をありがとう。その酒は1本丸ごとやるよ」
「マジで!?」
店内に響くような大声で喜ぶコンロッドを、ペリエが抑え込む。
「コンロッド、デカい声出さないで…良いのかい?」
「勿論、二言はないさ」
「ありがとう!大切に飲むわね」
話には参加しなかった残りのパーティーと共に酒を飲み始めたので、イズミ達は感謝の言葉を述べてから椅子を戻した。
そのまま店を出るのも悪いと思い、別の席に座り料理を頼んだ。
イズミ達は無事にオブリビアに最も近い村、オブリンドに到着した。
光の教会の本隊は3日前に到着したらしく、村で買い出しや臨時の奉仕活動に勤しんでいるとヴィラードが教えてくれた。
ダンジョン探索用の魔道具を運ぶ冒険者パーティーは明日の到着予定で、旅路で魔物と戦闘になる事も無く順調そのものとの事なので一安心だ。
「オブリビアへの出発は?」
「冒険者パーティーと合流してから詰める事になるが、恐らく2~3日後だ」
「2人は本隊に合流するんだろ?」
「そうなるな。あの乗り物での移動が快適過ぎて、これからの馬車移動がより辛く感じるだろう…」
「一度経験してしまったからな、諦めるしか無いだろう」
テレジアとヴィラードとの旅路はオブリンドで終わったので、イズミはベリアと相談してオブリビアに早乗り出来ないか確認をする事にした。
村で待つのも良いが、小さな村に調査部隊が何十人と屯するのは負担が大きいと思ったのだ。
「2人程度は誤差の範囲ですが、オブリビアの様子がおかしいそうでして…教会の方と一緒に向かった方が良いかと」
ベリアと共に冒険者ギルドの小さな建物にて話を聞くと、そんな事を言われたので具体的な情報を流してもらう。
「様子がおかしいとは?」
「はい、一昨日オブリビアから戻って来た冒険者パーティーからの報告なのですが…空を飛んでいた鳥が突然死したり、突然魔物特有の臭いが漂って来たり。辺りを探しても魔物は見当たらなかったそうです」
普段とは違う感覚を覚えた冒険者パーティーは、調査を切り上げて戻って来たそうだ。
「イズミ、コレってマスタングの言っていた魔力溜まりの揺らぎに関係が?」
「何とも言えないな。因果関係までは分からない」
「一度調査から戻って来た冒険者パーティーに話を聞いてみるか?酒でも渡せば喜んで教えてくれるぞ」
「そうしよう。酒は俺の分を出そう」
ベリアは冒険者パーティーが拠点にしている店を尋ねると、自分達が前回宿泊した宿屋の経営する食事処だった。
マスタングを宿屋近くの馬車置き場に停め食事処に入ると、冒険者ギルドの職員が教えてくれたパーティーの特徴と一致する客が居たので、早速声をかける。
「一昨日オブリビアから戻って来たのって、オタクらかい?」
「そうだが、それが何か?」
「突然の事で恐縮なのだが、調査中の話を聞きたくてな」
近くの椅子を持ったイズミ達が冒険者パーティーのテーブル席に近付き、持参した酒を1本置いた。
「タダで話してくれとは言わんさ」
「こりゃ、上物か?」
イズミの置いた酒を見たパーティーは目の色を変え、自分用のグラスを用意して試飲する。
「美味いな…ドワーフ酒の独特な香りはしないし、飲みやすさが段違いだ」
「特級品だからかな」
「と、特級!?」
パーティー全員が一口飲んでから酒の詳細を告げると、面白いように驚いてくれた。
「そんな酒を俺達にくれるって事は、そんなに大事なのか?」
「そうだ。光の教会とも、ダンジョン疑惑の調査とも関係があると俺は踏んでる」
「なら俺達が昨日感じた事を、出来る限り話すよ」
グラスをテーブルに置いた日焼けした肌の男が、自前の地図を取り出して説明を始めた。
「まず自己紹介を…俺はコンロッドだ。俺達はオブリビアの大通りから入って、奥にある領主の屋敷や金持ちの住んでいた建物跡地近辺の調査をしていたんだ。大通りは相も変わらず荒れ放題だったが違和感は無かった」
コンロッドは大通りの奥辺りにグラスを置いた。
「この辺りだ。この辺りから調査を始めて直ぐに、ペリエが鳥の死骸を見つけたんだ」
ペリエと呼ばれた女が、話の続きをしてくれた。
「そう、最初に見つけたのは死骸は3羽分だったのだけど。もう少し奥に進んだ時に空を見たら、飛んでいた鳥達が突然落っこちて来たの!それがこの辺り」
ペリエは鳥達が落下したおおよその場所に銅貨を置く。
またコンロッドの説明に戻る。
「俺達が調査の依頼を受け始めてから6年が経つが、こんな事は初めてだった。だがまだ日も昇りきって無かったから調査を続けたんだよ。魔物の臭いをハッキリと認識したのが此処だ」
銀貨を取り出したコンロッドが置いた場所は、領主の屋敷の少し手前だった。
「魔物の臭いと言ってもゴブリンやオークのじゃねぇ…もっとこう、腐卵臭や腐敗臭みたいな感じだ。夕方頃に何処からか漂ってくる事はあったが、真っ昼間から臭いがしたのは初めてだった」
「鼻が曲がりそうになりながら辺りを軽く調べたけど、人が居た痕跡は確認出来なかったわ…領主の屋敷の敷地内に入ったかって?建物内は入口から見ただけになるけど一応。その時には鼻が馬鹿になってたけど」
一通り話し終えたのか、コンロッドは酒を再度グラスに注ぐと口に含んだ。
「やっぱ美味いなぁ!」
「情報をありがとう。その酒は1本丸ごとやるよ」
「マジで!?」
店内に響くような大声で喜ぶコンロッドを、ペリエが抑え込む。
「コンロッド、デカい声出さないで…良いのかい?」
「勿論、二言はないさ」
「ありがとう!大切に飲むわね」
話には参加しなかった残りのパーティーと共に酒を飲み始めたので、イズミ達は感謝の言葉を述べてから椅子を戻した。
そのまま店を出るのも悪いと思い、別の席に座り料理を頼んだ。
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