周回(ループ)令息は断罪お断り致します‼︎

蒼葉

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ループ、6

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 自衛の為に剣術を習い始めて半年。
 腕前は上がっているのだろうか?
 自分では分からない。

「ねぇ、キール」

「何でしょう?」

「これ、腕前レベル上がってる?」

のみで申し上げるのであれば」

 ですよねー。
 別に戦いに行く訳ではないのだから、これはこれでいいのだけれど・・・何だろう、凄く物足りない気がする。

「キール・・・」

「駄目ですよ」

「まだ何も言ってないよ」

「これ以上の剣術はリオン様に必要ありません」

 えーっ・・・。
 ループの為に習っていたけど、最近ちょっと面白くなってきたんだよね。

「ちょっとだけ攻撃用の練習、したいな~」

「公爵様とのお約束はどうされたのです?」
 
 ・自己防衛術以上は習わない。
 ・使うのは木剣のみ。
 ・キール以外に絶対習わない事。

 以上が初期ルール。

 ・攻撃用の練習は絶対に習わない。

 が追加。
 知らない内に、また増えるかもしれないけれど。

「むぅ」

「危険な事をなさるおつもりで?」

「しないって」

 しつこいな。
 防衛だけじゃ駄目な時があるかもしれないじゃん。

「私って危険な事しそうかな?」

「いえ。巻き込まれそうではあります」

 ヤバイ。
 何故か、変な所でキールの感が冴えてる。

「何に巻き込まれるのかな?」

 引きりそうな表情筋をフル稼働。
 平常心。
 まさかループの事分かってる訳ないよね。

「リオン様は困っている人を見過ごす様な方ではないので、ソレ関連で巻き込まれそうです」

 過大評価してくれてるね。
 まぁ、一番初めはで死んだんだけど。

「そこまでお人好しではないよ」

「そうですか」

 納得してなさそうだな。
 これだけループを重ねると、自分本位な部分も出てくる。
 自分の為にのが良い例。

「では、次の修練日で私の攻撃を防ぎ切ったら公爵様にお伺いしてみます」

「ホント⁉︎」

「お伺いするだけです。お教え出来るかは公爵様次第です」

 なら、父様に私からもお願いしておこう。
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