周回(ループ)令息は断罪お断り致します‼︎

蒼葉

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ループ、27

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 ヒクリと国王の頬が引き攣るのを見てしまい、気の毒になる。

「り、リヴァイ・・・息災で何よりだ」

「有難う御座います。陛下も御壮健そうけんで何よりで御座います」

「席を用意させよう。宰相フレンはどうする?」

「殿下に許可をいただけるのであれば・・・」

「構わないよ」

「では失礼致します」

 疲れた顔をした父様とは反対に、母様は始終ニコニコしている。
 それが国王の恐怖心をあおっているのか青褪めている。

「陛下」

「な、何だ?」

「御説明を」

 うん。先日の事だね。
 促しながらも、私の手を取って握っていてくれる。

「リオン、大丈夫か?」

「はい。母に慰めていただきましたので」

 国王にも慰めてもらっているけれど、黙っていよう・・・平穏の為に。





 当日から処遇決定までの経緯を全て聞き終え、何故か母様は黙ったまま。

「リヴァイ?」

「去勢しましょう」

「はっ⁉︎」

る事しか頭にない第2王子さるは去勢するのが一番です。公爵家の影ウチが調べた結果、ユーリクソと既に体の関係があると報告を受けております。そんな罪人が謹慎だけ・・・舐めてます?」

「関係済みだと⁉︎」

「王家の影は無能ですか?かなり前からの関係だそうです」

 母様以外、全員絶句。
 そんな尻軽だったっけ?ユーリって。

「執事長‼︎カルヴァイスを謁見の間に呼び出せ‼︎見張っている影も呼べ‼︎」

 国王の激怒に、執事長を筆頭に使用人達も慌てて城へ走って行ってしまった。
 執事長・・・走っちゃ駄目でしょう。





 結果、国王を先頭に第1王子、父様、母様、何故か私全員が謁見の間へと向かう事に。
 内容が内容なだけに、行きたく無い。
 悶々と渋っている間に辿り着いてしまった。

 騎士二人に護られた入口を開け放ち中へと入る。
 普段は入ることの無い謁見の間はおごそかな雰囲気で入るのを躊躇ためらわれた。
 
「第2王子殿下、御成です」

 監視している護衛と共に現れた第2王子は、ここにいる全員を見て不思議そうな顔をする。

「父上、何用でしょう?」

 作法に則り玉座に座る国王に礼をした後、思わず第2王子は先に口を出してしまった。

「カルヴァイス殿下」

「宰相、よい。カルヴァイス、お前に聞きたい事がある」

「何でしょう?」

「単刀直入に聞く。件の男爵家の子息と体の関係が既にあるそうだな?真実か?」

「ど、どうしてその様な事を聞かれるのです⁉︎」

「真実かそうでないかを聞いている。言っておくが嘘を言えば、国王への虚偽として重い罪を背負う事になる。心して答えよ」

 最終通告に第2王子の顔が青褪めだした。
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