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衝撃的な出会い①
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1995年4月、入学式前のオリエンテーション。
僕は仁科陽斗。僕の通う高校は、県内ではいわずと知れた私立進学校。エスカレーター式に進学した僕は、見慣れた敷地内の中、高等部校舎へ向かった。
見慣れた土地ではあっても、いつもと違う校舎、これから始まる学校生活に胸を踊らせ、壮大な桜並木がより一層輝いて見えた。
◇
今日の楽しみは何と言ってもクラス発表。これから3年間を共に過ごすクラスメイトが誰なのか、期待せずにはいられない。と言うより「コウヘイが一緒だったらな」という淡い期待を持っていた。
コウヘイは中学生活3年間のクラスメイト。
小柄で色黒、明るく元気なサッカー部だった。中学時代には告白こそしていないものの、僕の好意はきっと伝わっていることだろう。それくらい、何かと言えば接点を持とうと努力していた。
そう、僕の恋愛対象は男性である。
物心ついた頃から女性にはそういう関心が全くなく、いつも惹かれるのは男性。そのゲイという指向はオープンにはしておらず、どちらかと言えば隠している。
ただ、この時点では性欲というものは微塵もない、穢れを知らない純粋な15歳だった。
◇
校舎に入り、生徒が群がっている所へ向かった。マンモス校なだけに、実に23クラスもあるので、そのクラスの数だけ紙が貼り出されている。
「この中から探すのは一苦労、、」と思っていた矢先
「おーい、あっくん!!俺と一緒だぜーー!!」
声をかけてきたのは、ユウスケだった。
ユウスケは、中学では他のクラスだったけども、僕と同じくエスカレーターで進学した友達である。
知ってる顔がいるのは嬉しいと思いながらも、他のメンツがどうなっているのかを確認するため貼り紙を見た。
そこにはコウヘイの名前はない。
「コウヘイと一緒じゃない3年間なんて...もう高校生活に希望が持てない......」
ユウスケと一緒に教室へ向かうものの、頭の中はコウヘイのことで一杯で、ユウスケの話なんてほとんど聞いていなかった。
いざ、初めて入る自分の教室。中に居る生徒の内、知っている顔はユウスケを含めて6人。その内の1人、程野くんが僕の右隣の席だった。程野くんとはほとんど話したことはなかったが、中学でユウスケのクラスメイトだったため顔はよく知っていた。挨拶だけしてから席に座る。
登校初日は、生徒それぞれの性格がよく分かる構図になっていた。初対面にも関わらず誰とでも気さくに話せる生徒、じっと俯きながら座っている生徒、寝てるのかどうか分からないが伏せている生徒、読書をしている生徒。
僕は割と大人しい部類で人見知りをするタイプだったが、ユウスケが傍に来てくれて、穂波くんと3人でうまく過ごすことができた。
他愛もない話をしながら時間が過ぎるのを待っていたが、いざホームルームが始まろうとする直前、アイツが教室へ入ってきた。
「あーーー、間に合った~~!!」
皆に聞こえるような大きな声を発し、僕の右斜め前の席に座ったソイツに、僕も他の生徒も皆注目した。デカイ図体の肩から下ろされた真っ青なカバンのせいもあったに違いない。
その真っ青なナイロンのバッグには、学校の名前がローマ字で白くプリントされていて「何かの運動部であろう」ことは皆にも容易に想像できた。
◇
我が校は、有名大学への進学校でありながら、運動部にも力を入れている。そのため高校からは野球、剣道、柔道、ラグビー、水泳、各方面からの特待生を受け入れていた。
後から判ったことだが、うちのクラスには野球、剣道、サッカーでそれぞれ1人ずつ特待生がいた。そしてソイツはサッカー部の特待生だったらしい。
特待生たちはどこか異質で、周囲となるべく距離を置こうとしているタイプが多いなというのが印象的だった。今思えば、彼らには彼らなりの思いや事情があったのかも知れない。
ソイツは、どこか偉そうに自分を強く見せようとしている印象があり、物の言い方がぶっきらぼうだった。
僕が交わるようなタイプではないなというのが正直な印象だったが、右斜め前の席というのが何とも不吉だった。
僕は仁科陽斗。僕の通う高校は、県内ではいわずと知れた私立進学校。エスカレーター式に進学した僕は、見慣れた敷地内の中、高等部校舎へ向かった。
見慣れた土地ではあっても、いつもと違う校舎、これから始まる学校生活に胸を踊らせ、壮大な桜並木がより一層輝いて見えた。
◇
今日の楽しみは何と言ってもクラス発表。これから3年間を共に過ごすクラスメイトが誰なのか、期待せずにはいられない。と言うより「コウヘイが一緒だったらな」という淡い期待を持っていた。
コウヘイは中学生活3年間のクラスメイト。
小柄で色黒、明るく元気なサッカー部だった。中学時代には告白こそしていないものの、僕の好意はきっと伝わっていることだろう。それくらい、何かと言えば接点を持とうと努力していた。
そう、僕の恋愛対象は男性である。
物心ついた頃から女性にはそういう関心が全くなく、いつも惹かれるのは男性。そのゲイという指向はオープンにはしておらず、どちらかと言えば隠している。
ただ、この時点では性欲というものは微塵もない、穢れを知らない純粋な15歳だった。
◇
校舎に入り、生徒が群がっている所へ向かった。マンモス校なだけに、実に23クラスもあるので、そのクラスの数だけ紙が貼り出されている。
「この中から探すのは一苦労、、」と思っていた矢先
「おーい、あっくん!!俺と一緒だぜーー!!」
声をかけてきたのは、ユウスケだった。
ユウスケは、中学では他のクラスだったけども、僕と同じくエスカレーターで進学した友達である。
知ってる顔がいるのは嬉しいと思いながらも、他のメンツがどうなっているのかを確認するため貼り紙を見た。
そこにはコウヘイの名前はない。
「コウヘイと一緒じゃない3年間なんて...もう高校生活に希望が持てない......」
ユウスケと一緒に教室へ向かうものの、頭の中はコウヘイのことで一杯で、ユウスケの話なんてほとんど聞いていなかった。
いざ、初めて入る自分の教室。中に居る生徒の内、知っている顔はユウスケを含めて6人。その内の1人、程野くんが僕の右隣の席だった。程野くんとはほとんど話したことはなかったが、中学でユウスケのクラスメイトだったため顔はよく知っていた。挨拶だけしてから席に座る。
登校初日は、生徒それぞれの性格がよく分かる構図になっていた。初対面にも関わらず誰とでも気さくに話せる生徒、じっと俯きながら座っている生徒、寝てるのかどうか分からないが伏せている生徒、読書をしている生徒。
僕は割と大人しい部類で人見知りをするタイプだったが、ユウスケが傍に来てくれて、穂波くんと3人でうまく過ごすことができた。
他愛もない話をしながら時間が過ぎるのを待っていたが、いざホームルームが始まろうとする直前、アイツが教室へ入ってきた。
「あーーー、間に合った~~!!」
皆に聞こえるような大きな声を発し、僕の右斜め前の席に座ったソイツに、僕も他の生徒も皆注目した。デカイ図体の肩から下ろされた真っ青なカバンのせいもあったに違いない。
その真っ青なナイロンのバッグには、学校の名前がローマ字で白くプリントされていて「何かの運動部であろう」ことは皆にも容易に想像できた。
◇
我が校は、有名大学への進学校でありながら、運動部にも力を入れている。そのため高校からは野球、剣道、柔道、ラグビー、水泳、各方面からの特待生を受け入れていた。
後から判ったことだが、うちのクラスには野球、剣道、サッカーでそれぞれ1人ずつ特待生がいた。そしてソイツはサッカー部の特待生だったらしい。
特待生たちはどこか異質で、周囲となるべく距離を置こうとしているタイプが多いなというのが印象的だった。今思えば、彼らには彼らなりの思いや事情があったのかも知れない。
ソイツは、どこか偉そうに自分を強く見せようとしている印象があり、物の言い方がぶっきらぼうだった。
僕が交わるようなタイプではないなというのが正直な印象だったが、右斜め前の席というのが何とも不吉だった。
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