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第2章 幼年編
627 恐怖の土魔法(後)
しおりを挟む「そんじゃ、いくぞ。
お前らにもっと土の地獄を見せてやるよ。じっくり味わえや」
ズズズーーーッッ!
ズズズーーーッッ!
ズズズーーーッッ!
ズズズーーーッッ!
ズズズーーーッッ!
ズズズーーーッッ!
ズズズーーーッッ!
ウオオオォォーーッ!
すげえええぇぇーー!
観客席席から歓声が巻き起こる。
「「「な、なにをしたー?」」」
「なにってよく見てみろよ。お前らが逃げないように堀を掘ったんだよ」
そおーっ × 13人
「「「な、な、な、なんだこれ!?」」」
幅5メル、深さも5メルの堀。
もちろん堀の底には槍衾。トゲトゲの剣山が待ち構えている。
(実は見た目だけでやわらかいから、もし落ちても潰れるだけで刺さらないよ)
「さて。お前らはもう逃げられないからな。ああ、落ちて死ぬのは自由だぞ」
「「「う、うそだ‥‥」」」
「うそだといいよな。でもな、ヘタレのお前らに死なれるのもまずいんだよなぁ」
「だって魔法軍本部にもさすがにすぐ使えるエリクサーは13個もないだろ」
「てか、お前らのようなヘタレ相手に高価なエリクサー使うわけないよな。クックック」
「回復魔法は俺が発現できるから安心しろ。まあ下手な俺の回復魔法で勘弁しろよな。
ああ、右手と左手逆につけるくらいはいいだろ?クックック」
「「「‥‥」」」
ワハハハハハ
わははははは
アハハハハハ
あははははは
「「魔法軍ーどんな喜劇だよー!」」
「「お前ら最高だよ!」」
「「もっとやれー!」」
「「団長イジメだー!」」
「「アレクーお前未成年者なんだぞー!」」
「「もっと遠慮したれよー!」」
おぉー観客席にもノリノリだよ。
「‥‥あんたの変態に期待してんのよ」
やめてよシルフィ!
いつのまにか13人が固まって、再び俺と対峙してたんだ。
「いいか。このくらいの堀、お前らの団長なら余裕で飛べるんだぞ」
「(フライもできたんですか師匠!?さすがルシウス師匠です!)」
キラキラした目でルシウスを見上げるアリサである。
「(ま、まあなアリサちゃん‥‥)」
(阿呆!要らんこと言いおって!太った今のわしはもう飛べんのじゃ‥‥)
「じゃあいくぞ。もっと土魔法の恐怖を味わおうか」
ダッッッ!
「「「えっ!?なんで下がる!?」」」
わざと13人から50メルほど距離をとったんだ。
「煉瓦バレット!」
ダンダンッッ!
ダンダンッッ!
ダンダンッッ!
ダンダンッッ!
避けやすいように放物線を描いて飛んでくる煉瓦。
「「「これだけ離れてるのに!」」」
「「「なんで届くんだ?」」」
「クックック。大したことじゃない。でもお前らの射程じゃ、ぜんぜん届かないよな」
「「「大丈夫よ。よく見てたら避けれる(わ)!」」」
飛んでくる煉瓦を見ながら避ける魔法士の女子。
「そうだよな。このくらいは避けてくれないとな」
「「「ど、どういう意味よ?」」」
「じゃあこんなのはどうだ?煉瓦バレット」
ダダダンッッ!
ダダダンッッ!
ダダダンッッ!
ダダダンッッ!
もっと高く、10メルの高さから落ちてくる煉瓦の塊。
ズドーーーンッッ!
ズドーーーンッッ!
ズドーーーンッッ!
ズドーーーンッッ!
煉瓦が落下する音って結構衝撃があるよな。
「なによこいつ!無詠唱だわ!」
「当たり前だろ。何が来る、例えば今は煉瓦だってお前らのためにわざわざ言ってあげてんだよ」
「「「う、うそ?」」」
「じゃあもう1段上げるぞ」
ダダダンッッ!
ダダダンッッ!
ダダダンッッ!
ダダダンッッ!
ズドーーーンッッ!
ズドーーーンッッ!
ズドーーーンッッ!
ズドーーーンッッ!
「「「が、我慢しろ!こんな魔力が続くわけがない!」」」
「クックック。そうかな。石礫!」
煉瓦から当たっても軽く痛いくらいの小粒の石礫にして。
その代わり、頭上からも水平からも乱れ撃つ。
バラバラバラバラ‥‥
バラバラバラバラ‥‥
バラバラバラバラ‥‥
バラバラバラバラ‥‥
バラバラバラバラ‥‥
バラバラバラバラ‥‥
バラバラバラバラ‥‥
バラバラバラバラ‥‥
バラバラバラバラ‥‥
バラバラバラバラ‥‥
「「キャーーッ!」」
「「痛い!」」
「「痛い痛い!」」
「「痛い痛い痛い!」」
「いいかお前ら、教えといてやる」
拡声魔法を通して説明しながら攻撃を続ける俺。
「籠城戦と同じなんだよ。彼我の戦力に差があるときは今のお前らと同じなんだよ。集まってひたすら攻撃から身を守るだろ?」
「でもな、攻める側がさらに圧倒的に強かったら‥‥これも今と同じなんだよ。
弱いお前らは集まってくれたほうが楽なんだよ。そのほうが早く終わるだろ。こんなふうに」
「石礫バレット絨毯爆撃!」
バラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラバラ‥‥
小石を頭上から雨のように落としたんだ。もちろん小石だから多少のたんこぶができるくらい?
「「「痛い痛い痛いー」」」
「「「キャーーーーッッ!」」」
蜘蛛の子を散らすように四方八方に逃げる13人。
「逃げられると思ってるのかよ?」
ズズズーーッッ!
堀を埋める。
ズズズーーッッ!
土壁を隆起させる。
「「な、な、なんだ!?壁ができたぞ!」」
13人の真ん中に土壁を発現したよ。ヘタレの13人を分断するように。
「「「えっ?!」」」
「「ど、ど、どうしよう?」」
「「おーい、無事か?」」
6人と7人に別れる魔法士たち。
「どうよ。仲間半分見えないだろ」
「「「‥‥」」」
「だけどな、悲鳴だけは聞こえるよな」
「「「うわあぁぁぁ!」」」
片方の6人の足場を歩けないように泥土にしたんだ。
「「「キャーーーー!」」」
6人はただ泥土でもがき続けるだけ。
ただその様子が一切わからない7人には悲鳴が聞こえるのみ。
「今な、あっちはもうすぐ落ちるだよ。あ・そ・こ・に」
そう言った俺はまた堀と槍衾を発現したんだ。
ズズズーーーッッ!
「串刺しはさぞや痛いだろうな」
ズズズーーッッ!
6人の泥土をさらに柔らかく、底なし沼っぽく沈めてみたんだ。
ズブズブと沈んでいく6人……。
「「「キャーーーー!」」」
「「「やめてくれーーーー!」」」
「「「助けてーーーー!」」」
「いいねー。あっちはもうすぐ落ちて全員穴だらけになるぞ」
仲間の恐怖する声だけが聞こえるから、パニックになるんだろうね。
「「やめろー!こんなことが許されるものか!」」
「「ここは魔法軍本部なんだぞ!」」
「「虐待だわ!」」
「違うぞ。お前らが最初に言った指導ってやつだぞ?」
「「くっ!」」
「それとな。よく見ろよ。ここには皇帝を始め、陸軍、海軍、騎士団、冒険者が全部いるんだぞ?
今やってることがダメなら止められるだろうが!」
周りを見てようやく青い顔をする13人。
「それとな、俺の指導は許されてるんだぞ。
なんせお前らの嫌いなルシウスのおっさんは俺のダチだしな。
なぁおっさん、こいつら最後まで指導していいんだろ?」
「クックック好きにせいアレク」
あークックックが俺よりめっちゃ様になってるよ!
「「ウソ!?」」
「「軍団長お許しをーーー!」」
「「ルシウス様お許しください!」」
「「「ごめんなさい!ごめんなさい!」」」
「「「助けてください!」」」
「「「もう悪口はいいません。」」」
「「「まじめに修練します!」」」
ダーーーーンッッ!
6人の悲鳴が突然聞こえなくなったんだ。
(聞こえないように土塀で上から覆ったからね。中は真っ黒だから6人は怖いだろうな)
「あーあ、6人‥‥残念だったな」
「「「う、うそ‥‥」」」
「「「ま、まさか‥‥」」」
「さて、残ったお前ら7人はどうがいい?6人と同じ槍衾で身体中穴だらけ?石で手足切断もできるぞ?」
「腰に手つけて肩に脚付けてやろうか?」
ジョョョョーーーッッ‥‥
ジョョョョーーーッッ‥‥
ジョョョョーーーッッ‥‥
ジョョョョーーーッッ‥‥
「なんだよいい大人が漏らしやがって」
「じゃあお前ら窒息にするか。そしたら綺麗なまんまいけるからな。今度生まれ変わったら真面目な魔法士になれよ」
「「「やめてー!もうちゃんとするから!」」」
「「「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」」」
ズズッ ズズッ ズズズーーッッ!
「あばよ」
「「「あ、あ、足が抜けない!」」」
「「「ああーーー出られない!」」」
「「「助けてくださーーーい!」」」
「「「ごめんなさーーーい!」」」
ダーーーーーンッッッ!
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