皇女殿下の飛空艇~皇女殿下は鬼畜な艇長にしごかれています~

うにおいくら

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第三章 嘆きの迷宮

ダンジョン

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 翌日である。クロード達六人はダンジョンの入り口を背に立っていた。
その彼らの目の前には飛行艇ミカサを背にしたシバとアキトが立っていた。

「もう一度確認するが、今回の探検は三日間で良いんだな」
とシバがクロードに念押しするように聞いた。

「うん」
とクロードは笑顔で応えた。

「それでは明々後日しあさっての朝迎えに来る」
とシバは納得したようにうなずいた。
今更彼らの事を心配する必要は無いのだが、今回彼らが初めて三十階層より先に進むというのでどうしても気になって仕方がなかった。

「よろしくぅ!!」
とシバのそんな思いを知ってか知らずか、クロードは元気よく答えた。

「判った…それにしてもなんだか嬉しそうだな?」
とシバもいつもよりクロードが楽しそうにしている事に気が付いた。

「うん。やっとね。三十階層から先に行けるからね」
とクロードは満面の笑みを浮かべた。

「そうか……でも絶対に無理はしないように。冒険は家に帰ってくるまでが冒険だからな」
とシバは念を押すように言った。

「判っているよ。艇長。それでもとりあえずは四十階層までは行ってみたいかな。それ以上は様子を見てからにするよ」
とクロードは再び笑って言った。

――ま、四十階層位までならクロード達なら大丈夫だろう。いざとなったらチートのソフィアもいるし――

とシバはそう思いながらソフィアに目をやると、そこには誰が見てもやる気満々な女騎士が居た。

――う~ん……これが一番心配だ。引き際を間違わなければ良いのだが……――

と逆に若干の不安を覚えてしまった。力はあるが冒険ビギナーのソフィアが心配だった。経験の浅さは致命傷になりかねない。

 そう思い今度はコーネルに視線を移すと、彼と視線が合った。コーネルは黙ってうなずいた。ソフィアがチートである事は知らないが、シバの不安は汲み取ってくれたようだった。

――コーネルがちゃんと見ていてくれるか――

と取り敢えずシバはコーネルを信じる事にした。


「じゃあ、行ってくるね」
という言葉を残して、クロードを先頭に六人の冒険者はダンジョンの中へと入っていった。

「この程度のダンジョンなら大丈夫だろう」
とアキトがシバに声を掛けた。アキトにもシバの気持ちが伝わったようだ。

「ああ、ここのモンスターならそれほど心配はしていない。あいつらはシルバー級になったばかりだが、コーネル達が入った今のパーティならプラチナム級のパーティにも引けを取らんだろう……ただ……」

「ただ? なんだ?」
とアキトは首を傾げて聞き返した。

「お前も知っているだろう……あそこは精神をやられるんだよ」

「ああ、そうだったな」
アキトも納得したようにうなずいた。

 二人は六人が消えたダンジョンの入り口をしばらく黙って見つめていた。
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