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第三章 嘆きの迷宮
ゴースト
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「あそこだ!」
とクロードが指をさすとブラウンが、バレーボール程度の大きさの火の玉を放った。
それは空中で炸裂すると轟音を響かせた。
「フハハハハ……見破られていたか……」
と魔導士の姿をしたゴーストが現れた。
「ち! こいつは話をしやがるのか。今回は面倒かもだな」
とブラウンが呟いた。会話が出来るモンスターはそれなりに知能を持っているので、ネームドほどではないにしろ倒すのが面倒であったりする。
「そうだな。このダンジョンは階層レベルのモンスターの設定が案外いい加減だったりするからな」
とクロードはうなずくとゆっくりと鞘から剣を抜いて構えた。
「相手は魔導士のゴーストだ。マリア! 頼む!」
「判ったわ」
とマリアは応えると全員に魔法防御のバフを付与した。そしてブラウンとフローラに魔法強化。クロードとソフィアの剣に聖なる魔法を付与した。ゴーストには剣だけで戦うのは分が悪すぎた。物理攻撃はほぼ効かない。マリアの魔法付与のおかげでこの二人はそれなりに戦うことができた。
ちなみにソフィアは魔法力もチートであったので剣から魔法に切り替えても良かったのだが、この階層レベルでそれをやると、またクロードが拗ねそうなので剣での戦いを続行した。ソフィアが魔法も堪能であるということをマリアは知っていたが、敢えて黙って魔法を付与していた。
パーティの後方から魔法職の二人は各々魔法を放っていた。ブラウンは『聖なる光の魔法』、フローラが『ヒール』と光属性・聖属性魔法を次々に打ち込んだ。
この二人の魔法攻撃力は相当なものでゴーストは一撃食らうたびに、クロードたちの目にも分かるぐらいのダメージを受けていた。
「ほほぉ、案外、効いているな」
とブラウンは呟いた。
その状況を見て
「このまま押し切れ!」
とクロードが魔法職二人に声をかけた。
「おう!」
とブラウンが返事をしたすぐ後、間髪容れずに聖属性魔法『ホーリーライト』を放った。同時にマリアが止めに杖を掲げ
「ブレッシング!」
と叫んで聖属性の『神の祝福』をお見舞いした。
ゴーストは断末魔の叫びを残して消えた。
「あっけなかったな……」
とブラウンがほっとしたようにクロードに声をかけた。
「まぁね。まだ十一階層だからな」
とクロードは剣を鞘に納めながら応えた。
「そうだったな」
とブラウンも気を引き締めるようにうなずいた。
「ところで『ブレッシング』って高位の聖属性魔法だろ?」
とクロードは声を潜めてブラウンに確認した。
「そうだけど……あれは俺も少し驚いた。マリアって相当魔力強いぞ……」
とブラウンは初めて目の当たりにしたマリアの魔法の威力に「少し」と言いながら驚愕していた。
「いや、あんな高位の魔法をこんなところで喰らわすなんて、大盤振る舞いにも程があるなって思わないか?」
「え? 言われてみればそうだけど……驚く場所がそこか?」
ブラウンはクロードの顔をマジマジと見つめながら聞いた。
「え? おかしい?」
とクロードは『意味が分からない』とでも言いたげな表情で首を傾げた。
「いや……まぁ、良い。それよりもマリアのあれはなんだ? ゴブリンの時との差はなんだ? あんな神々しさは微塵も無かったぞ」
ブラウンは面倒くさくなって話題を変えた。
「それな。ゴーストの十分の一でも良いからゴブリンにも情けを掛けて欲しいもんだよな」
「そうそう。あれではゴブリンがかわいそうすぎる」
とクロードとブラウンは頷き合った。
それも横目で見ていたマリアは眉間に手を当てて首を振りながら無言で歩いて行った。
――ほっとけ! お前らだけには言われたくないわ――
と半ば呆れながら……。
とクロードが指をさすとブラウンが、バレーボール程度の大きさの火の玉を放った。
それは空中で炸裂すると轟音を響かせた。
「フハハハハ……見破られていたか……」
と魔導士の姿をしたゴーストが現れた。
「ち! こいつは話をしやがるのか。今回は面倒かもだな」
とブラウンが呟いた。会話が出来るモンスターはそれなりに知能を持っているので、ネームドほどではないにしろ倒すのが面倒であったりする。
「そうだな。このダンジョンは階層レベルのモンスターの設定が案外いい加減だったりするからな」
とクロードはうなずくとゆっくりと鞘から剣を抜いて構えた。
「相手は魔導士のゴーストだ。マリア! 頼む!」
「判ったわ」
とマリアは応えると全員に魔法防御のバフを付与した。そしてブラウンとフローラに魔法強化。クロードとソフィアの剣に聖なる魔法を付与した。ゴーストには剣だけで戦うのは分が悪すぎた。物理攻撃はほぼ効かない。マリアの魔法付与のおかげでこの二人はそれなりに戦うことができた。
ちなみにソフィアは魔法力もチートであったので剣から魔法に切り替えても良かったのだが、この階層レベルでそれをやると、またクロードが拗ねそうなので剣での戦いを続行した。ソフィアが魔法も堪能であるということをマリアは知っていたが、敢えて黙って魔法を付与していた。
パーティの後方から魔法職の二人は各々魔法を放っていた。ブラウンは『聖なる光の魔法』、フローラが『ヒール』と光属性・聖属性魔法を次々に打ち込んだ。
この二人の魔法攻撃力は相当なものでゴーストは一撃食らうたびに、クロードたちの目にも分かるぐらいのダメージを受けていた。
「ほほぉ、案外、効いているな」
とブラウンは呟いた。
その状況を見て
「このまま押し切れ!」
とクロードが魔法職二人に声をかけた。
「おう!」
とブラウンが返事をしたすぐ後、間髪容れずに聖属性魔法『ホーリーライト』を放った。同時にマリアが止めに杖を掲げ
「ブレッシング!」
と叫んで聖属性の『神の祝福』をお見舞いした。
ゴーストは断末魔の叫びを残して消えた。
「あっけなかったな……」
とブラウンがほっとしたようにクロードに声をかけた。
「まぁね。まだ十一階層だからな」
とクロードは剣を鞘に納めながら応えた。
「そうだったな」
とブラウンも気を引き締めるようにうなずいた。
「ところで『ブレッシング』って高位の聖属性魔法だろ?」
とクロードは声を潜めてブラウンに確認した。
「そうだけど……あれは俺も少し驚いた。マリアって相当魔力強いぞ……」
とブラウンは初めて目の当たりにしたマリアの魔法の威力に「少し」と言いながら驚愕していた。
「いや、あんな高位の魔法をこんなところで喰らわすなんて、大盤振る舞いにも程があるなって思わないか?」
「え? 言われてみればそうだけど……驚く場所がそこか?」
ブラウンはクロードの顔をマジマジと見つめながら聞いた。
「え? おかしい?」
とクロードは『意味が分からない』とでも言いたげな表情で首を傾げた。
「いや……まぁ、良い。それよりもマリアのあれはなんだ? ゴブリンの時との差はなんだ? あんな神々しさは微塵も無かったぞ」
ブラウンは面倒くさくなって話題を変えた。
「それな。ゴーストの十分の一でも良いからゴブリンにも情けを掛けて欲しいもんだよな」
「そうそう。あれではゴブリンがかわいそうすぎる」
とクロードとブラウンは頷き合った。
それも横目で見ていたマリアは眉間に手を当てて首を振りながら無言で歩いて行った。
――ほっとけ! お前らだけには言われたくないわ――
と半ば呆れながら……。
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