プリンス様は下僕様

沖乃 白夜

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第2話 壊れてしまった日常

前半ー4―

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 ローズ・マリーは素早く腰に帯びていた剣を抜き、彼に切りかかった!!
ひらりと彼はその剣を避ける事は出来たが、意外に剣筋が早い事に驚いた・

しかし、
自分に殺意を持って向かって来た者は殺すー

これが彼の信条であり絶対的なルールである。

「ハーフ・エルフにしては良い剣であったがそれまでだな。
 ―死ねー」

 彼は素早く自らの魔力で剣を作り、ローズ・マリーの首を貫こうとしたが……

「なんだ、手が、身体が動かない」

あまりの事に彼が驚愕していると、悟りを開いた講師が間延びした声で彼に話しかける。

「あぁ、
ローズ・マリー様の方が魔力が強い為に、召喚における主従関係が成立しちゃったみたいですね」
「主従関係?」
 訝しがりながら彼は聞く。

「えぇ、
主従関係が成立すると召喚された者は主人に歯向かう事も、ましてや殺すことなんて出来ませんからね。
主人が帰って良しというまで魔界に戻れませんし。
まぁ、平たく言えば

今日から貴方様はローズ・マリー様の下僕で御座います」


 その瞬間、
ラプサグ王国全土に悲鳴が轟いたらしい。
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