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幸せの日々。

距離は遠くても、心はそばに。

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キングへ告白し、2年待たせるよと言われ、付き合うことに。私にとって初めて、1人だけを愛することとなる。

大阪と秋田という遠距離恋愛。私は付き合って1カ月経った頃会いに行きたいと行った。

1人で、大阪へ。

キングとは、オンラインのビデオ通話でお互いの顔は知っていたから、と思い会いたい一心で旅立った。
後から、顔だけ見て好みじゃなかったら帰るってことも出来たんだよ?って言われた。信じていたから、そんなこと考えもしなかったって言ったら笑われたけどw

クズだけど、素直だからね。
好きな人には好き。疑わないんだ。

そこで、初めて、キングとえっちした。キングは、俺の初めては結婚する相手とって決めていたんだって恥ずかしそうに言った。

あなたはカッコいい。

私は付き合った翌年、卒業して神奈川へ上京。就職をした。
東京で待ってるよ、キング。

それから2年、私は2つの職場で結構な底辺を知った。居酒屋の正社員と、個人向け投資用不動産会社の営業をした。

両方、1年未満でやめたけど、色々なこと、人を見た。

嫌味を言う人、悪口を言う人、人に売りつけるために手段を選ばない人、1000万プレイヤー、経営者、経理、など。

私は分からなかった。
悠々自適に暮らしてきた私に、怒りの感情も、競争心も物欲も、ほとんどなかった。

だから、営業の世界では生きていけなかった。
何より、何回同じことを聞いても覚えられなかった。居酒屋でもそう。それで、やる気ないって怒られたし、成績も伸びず、先輩をとことんなやませた。

でも辞める時には、
「私が経験したことよりは辛いことはない」と思えるようになっていた。

それから、キングと付き合い初めて2年半。お互いの両親にも挨拶を終え、、、
ついに念願の同棲がはじまる。

リアルSAOのような出会い。

お互いがお互いを認め合い、受け止め合い、暮らしている。
お互いがお互いのために想いを貫いている。

幸せ。

私は生まれてから初めて、
本当に幸せを感じた。

私はキングと生きていくんだ。

キングの奨学金を返し終わったら結婚しよう。
そして、28歳で1人目の子どもを授かろう。

そんな計画で毎日を過ごしている。

3年と2カ月が経ったある日、
地雷を踏んだ。




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