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ゴミの中の宝石
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コジャクは写真を撮る、っていうのが分かったら近づいてくるし、俺が写真を撮るのが壊滅的に下手だと分かったから、ズーム機能がついてるやつを買って、それで撮れば万事うまくいく気がしてきた。
(コジャクの新しい飼い主を一刻も早く決めてやらないと)
吉井さんおすすめのペットカメラの購入ボタンを押した瞬間、
隣で吉井さんがスマホを見つめながら、くすくす笑っていた。
「え、どうしたの?」
「あ、すみません……うちの子が、ぬいぐるみと遊んでるのが可愛くて」
「ぬいぐるみ……?」
「はい。寂しがる子には、自分と同じぐらいの大きさのぬいぐるみを渡すと安心するって聞いたことがあって。
小さい頃に買ったんですけど……未だにこれで遊んでるみたいで」
画面の中では、白い猫がちょこんと座り、
自分よりひとまわり小さいクマのぬいぐるみに手を伸ばしていた。
前足でちょん、ちょん、と触るたび、
ぬいぐるみが前のめりになって倒れそうになる。
——その度に、猫は慌てて手を出して支える。
まるで「ごめんね、こっちだよ」と言っているみたいに。
「うわ……」
「可愛いですよねぇ」
吉井さんが頬を少し緩ませる。
その笑顔が、猫よりも反則級に可愛い。
(こういう人なんだ……
ちゃんと動物の気持ち考えて、丁寧に育てて……
部屋も綺麗で、暮らしも整ってて……)
胸の奥がふっと締め付けられる。
俺の部屋は……
帰ったらコジャクの毛が散乱してるかもしれないし、
朝のままの洗い物がシンクに残ってるし、
カーテンはもう既にあいつに目をつけられている。
(……この差よ)
思わずため息を飲み込みながら、弁当の唐揚げをつつく。
すると吉井さんがふと、こちらを見た。
「今はもうペットタワーとか好きなものの上に乗ったりしてることが多いんですけどね。」
「ペットタワー……?」
「あ、これです。」
そう言って見せてくれた吉井さんのスマホには確かに何か巨大なものが置かれていた。家具か何かかと思っていたけど、これペットタワーだったのか。
(いや、俺は長く飼うつもりはないし、そんな金もない)
「やっぱ…遊べるものって何か必要なのかな」
俺が軽く呟くと、吉井さんが首をかしげながら優しく説明してくれる。
「はい。動物って、暇だったりストレス溜まると毛が抜けたり、体調崩したりするみたいですよ」
(ダメだ……そんなことになったら……!!
譲渡しづらくなるじゃないか!!)
心の中で俺は全力で叫んでいた。
(ただでさえ動物病院で五桁が飛んだのに、
これ以上金は使えねぇ……!)
けど、吉井さんはそんな俺の黒い計算とは無関係に、にっこり微笑む。
「でも、狐ちゃんって賢いんですよね?
きっと“好きな遊び”とか“好きな場所”があると思うので……」
「……好きな……場所」
頭に、俺の枕の上でふんぞり返る金色の小さな暴君の姿が浮かんだ。
(コジャクの新しい飼い主を一刻も早く決めてやらないと)
吉井さんおすすめのペットカメラの購入ボタンを押した瞬間、
隣で吉井さんがスマホを見つめながら、くすくす笑っていた。
「え、どうしたの?」
「あ、すみません……うちの子が、ぬいぐるみと遊んでるのが可愛くて」
「ぬいぐるみ……?」
「はい。寂しがる子には、自分と同じぐらいの大きさのぬいぐるみを渡すと安心するって聞いたことがあって。
小さい頃に買ったんですけど……未だにこれで遊んでるみたいで」
画面の中では、白い猫がちょこんと座り、
自分よりひとまわり小さいクマのぬいぐるみに手を伸ばしていた。
前足でちょん、ちょん、と触るたび、
ぬいぐるみが前のめりになって倒れそうになる。
——その度に、猫は慌てて手を出して支える。
まるで「ごめんね、こっちだよ」と言っているみたいに。
「うわ……」
「可愛いですよねぇ」
吉井さんが頬を少し緩ませる。
その笑顔が、猫よりも反則級に可愛い。
(こういう人なんだ……
ちゃんと動物の気持ち考えて、丁寧に育てて……
部屋も綺麗で、暮らしも整ってて……)
胸の奥がふっと締め付けられる。
俺の部屋は……
帰ったらコジャクの毛が散乱してるかもしれないし、
朝のままの洗い物がシンクに残ってるし、
カーテンはもう既にあいつに目をつけられている。
(……この差よ)
思わずため息を飲み込みながら、弁当の唐揚げをつつく。
すると吉井さんがふと、こちらを見た。
「今はもうペットタワーとか好きなものの上に乗ったりしてることが多いんですけどね。」
「ペットタワー……?」
「あ、これです。」
そう言って見せてくれた吉井さんのスマホには確かに何か巨大なものが置かれていた。家具か何かかと思っていたけど、これペットタワーだったのか。
(いや、俺は長く飼うつもりはないし、そんな金もない)
「やっぱ…遊べるものって何か必要なのかな」
俺が軽く呟くと、吉井さんが首をかしげながら優しく説明してくれる。
「はい。動物って、暇だったりストレス溜まると毛が抜けたり、体調崩したりするみたいですよ」
(ダメだ……そんなことになったら……!!
譲渡しづらくなるじゃないか!!)
心の中で俺は全力で叫んでいた。
(ただでさえ動物病院で五桁が飛んだのに、
これ以上金は使えねぇ……!)
けど、吉井さんはそんな俺の黒い計算とは無関係に、にっこり微笑む。
「でも、狐ちゃんって賢いんですよね?
きっと“好きな遊び”とか“好きな場所”があると思うので……」
「……好きな……場所」
頭に、俺の枕の上でふんぞり返る金色の小さな暴君の姿が浮かんだ。
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