17 / 59
第17話 「イエス、マム!」
しおりを挟む
そうこうして森の奥へと進む二人の目の前に、見覚えのある光景が広がった。
上空から森をスプーンでくり抜いたかのようにぽっかりと開けた空間。そしてその中央にはこじんまりとした泉があった。
先ほどまでの陰湿な雰囲気とは打って変わって、静謐な泉の周りには魔物たちの気配がまるでない。
本人は頑なに否定していたが、此処は昨日ルーイがクレハと出会った泉に他ならなかった。
「………………」
ルーイの脳裏に浮かぶのは、昨日泉で見たクレハのしなやかな肢「ルーイ様」「ひゃい!」
先程まで隣にいたはずのクレハが音も立てず背後に回り込んでいた。
立ち尽くすルーイの股下を、アダマスの大鎌が刃が上にして通されている。
「私とルーイ様は先ほどがはじめまして、でしたね?」
「イエス、マム」
「貴方の頭の中に浮かんでいるであろう映像は、全て妄想、幻想の類に間違いありませんね?」
「アイ、マム」
「しかし、それは私にとって些か不愉快な映像のようです。即刻削除してください。さもなければ……」
つつっ、と大鎌がルーイのズボンを妖艶に撫でた。
頬を汗がダバダバと伝う。
夏場に暑さで掻くようなカラッとしたものではなく、恐怖や焦りから来るネバっとした汗だ。
「よろしいですね?」
「イエス、マム!」
ルーイは最敬礼した。無論、下半身は一切動かさず、上半身のみで。
スッと大鎌が股下から抜けた。その切っ先が手違いででズボンに擦れ、一ミリほどの穴が空いてしまっていたが、ルーイは一生そのことをクレハに言及しないだろう。
ルーイが恐る恐るクレハを流し見る。
その時にはもう、先ほどの絶対零度の氷結を感じさせる雰囲気は霧散していた。
ともかく。
「……少し休憩しよう。ここから〝魔女の庭〟までは目と鼻の先だ」
「そうですね」
休息を提案するルーイ。
クレハは頷き、泉まで歩いていき跪いて顔を洗う。
対してルーイは、泉から遠ざかり倒れていた巨木に腰掛けた。
その様子に疑問を抱いたクレハが声を掛ける。
「こちらに来ないのですか? この泉の水は清潔ですし、冷たくて気持ちいいですよ」
「水が苦手なんだ」
「ここは深くないので、溺れる心配はないかと思いますが」
「そういう話じゃないんだ」
クレハが首を傾げる。
「……別に隠すことでもなんでもないんだが、オレは孤児で、ババアに拾われてこの島で育ったんだ。それ以前の記憶はないんだが、どうも昔なんかあったんだろうな。水が怖いんだ」
ルーイにも理由が分からなかった。
物心ついた頃には、もう水が怖かった。
記憶もない頃に溺れた経験でもあるのか、雨の中に何日も放置されていたのか。
幼い頃は風呂の度に大泣きするので、カトレアは大変な苦労をしたのだという。
「今はある程度平気になったけど、昔はシャワーですら身体が震えてたもんだ」
「そうだったのですか。それであんなに……」
「……昨日は悪かったな」
「いえ、気にしていませんから」
自然と昨日の邂逅について話す二人。
そこでルーイは、疑問に思っていたことを聞いてみた。
「昨日もここに来てただろ。もしかして、一人で〝封印の祠〟へと向かっていたのか」
「……えぇ、そうです」
クレハが頷く。
立ち上がってルーイの傍まで歩くと、対面にあった平らな岩に腰掛けた。
「カトレア様のご自宅でもお話したように、そもそも私は一人で〝封印の祠〟へと向かう予定でした。昨日プイスに着いた私は、街に滞在もせず早速向かったのですが……」
クレハの表情を見れば、その先の言葉など聞くまでもなかった。
「そりゃ初見で辿り着けるほど甘くねぇな」
「おっしゃる通りです。〝魔女の庭〟のことは調べてはいましたが、想定以上でした。一時間と進めずに諦めた私は引き返し、こちらで今と同じように休んでいたのです」
「そこにオレが現れた、っと」
「最初は貴方もろとも焼き尽くしてやろうかと本気で考えました」
ギロリ、と睨まれる。はは、と乾いた笑顔でルーイは頭を掻いた。
クレハは一息ついて続ける。
「引き上げた私はカトレア様に相談しました。どなたか頼れそうな者はいないか、と。そこでカトレア様が提案してくれたのが貴方、というわけです」
「なるほどな……ってあれ? じゃあ、オレを街まで運んでくれたのもクレハなのか?」
「どれだけ捨て置こうと葛藤したことか」
また睨まれる。へへ、と乾いた笑顔でルーイは頭を掻いた。
そこでルーイは、新たに浮かんだ疑問を投げ掛けた。
「オレを担いで森を抜けたのか?」
「そんなわけないでしょう。転移魔術を使いました」
「ほーん……すげぇな、アレって上級魔術だろ」
「……魔術にはほんの少し馴染みがありましたので」
どことなく誤魔化しの雰囲気を感じたが、特に気にすることなくルーイは続ける。
「なら、どうして学者なんてやってるんだ? 国王近衛隊にだって、良い待遇で入れそうなものだと思うが」
「御冗談を。私では末席を汚すことすら叶いません。何より私には……」
そこで口を閉ざすクレハ。
顔に浮かんだ表情は、固い決意をした者だけが浮かべられるようなものだったが、島以外の世界を知らないルーイにはどういった感情かまでは読み取れなかった。
「……いえ。私は魔術よりも学問に興味があったので」
「へぇー」
さして気にした風もなく答えたルーイだったが、それよりも気になることがあった。
(それにしては実戦慣れし過ぎているんだよなぁ……)
いくら普段から様々な場所を探索をしているとはいっても、一介の学者風情がここまで実戦慣れするものだろうか。
疑問が脳裏に浮かぶが、先ほど出会ったばかりの自分に言えることのほうが少ないのだろう。
ルーイは何も聞かないことにした。
それにあくまで自分は依頼として同行するだけだ。
目の前の少女の事情を深く検索する必要もないだろう。
「……まぁ、アレだ。とにかく昨日は助かったよ、ありがとうな」
「お気になさらず」
「けど、門に捨てるくらいなら、もう少し手厚く扱ってくれても良かったんじゃないか?」
「焚き火の燃料にしても良かったのですが?」
ルーイは苦虫を噛み潰したような顔をした。
ジト目だったクレハが瞑目する。そして、目を開いた時には真剣な表情を浮かべていた。
「そろそろ行きましょうか。暗くなる前に着いておきたいですし」
「そうだな。行くか」
二人は泉を後にし、更に奥地へと進んでいく。
〝魔女の庭〟は目と鼻の先だ。
上空から森をスプーンでくり抜いたかのようにぽっかりと開けた空間。そしてその中央にはこじんまりとした泉があった。
先ほどまでの陰湿な雰囲気とは打って変わって、静謐な泉の周りには魔物たちの気配がまるでない。
本人は頑なに否定していたが、此処は昨日ルーイがクレハと出会った泉に他ならなかった。
「………………」
ルーイの脳裏に浮かぶのは、昨日泉で見たクレハのしなやかな肢「ルーイ様」「ひゃい!」
先程まで隣にいたはずのクレハが音も立てず背後に回り込んでいた。
立ち尽くすルーイの股下を、アダマスの大鎌が刃が上にして通されている。
「私とルーイ様は先ほどがはじめまして、でしたね?」
「イエス、マム」
「貴方の頭の中に浮かんでいるであろう映像は、全て妄想、幻想の類に間違いありませんね?」
「アイ、マム」
「しかし、それは私にとって些か不愉快な映像のようです。即刻削除してください。さもなければ……」
つつっ、と大鎌がルーイのズボンを妖艶に撫でた。
頬を汗がダバダバと伝う。
夏場に暑さで掻くようなカラッとしたものではなく、恐怖や焦りから来るネバっとした汗だ。
「よろしいですね?」
「イエス、マム!」
ルーイは最敬礼した。無論、下半身は一切動かさず、上半身のみで。
スッと大鎌が股下から抜けた。その切っ先が手違いででズボンに擦れ、一ミリほどの穴が空いてしまっていたが、ルーイは一生そのことをクレハに言及しないだろう。
ルーイが恐る恐るクレハを流し見る。
その時にはもう、先ほどの絶対零度の氷結を感じさせる雰囲気は霧散していた。
ともかく。
「……少し休憩しよう。ここから〝魔女の庭〟までは目と鼻の先だ」
「そうですね」
休息を提案するルーイ。
クレハは頷き、泉まで歩いていき跪いて顔を洗う。
対してルーイは、泉から遠ざかり倒れていた巨木に腰掛けた。
その様子に疑問を抱いたクレハが声を掛ける。
「こちらに来ないのですか? この泉の水は清潔ですし、冷たくて気持ちいいですよ」
「水が苦手なんだ」
「ここは深くないので、溺れる心配はないかと思いますが」
「そういう話じゃないんだ」
クレハが首を傾げる。
「……別に隠すことでもなんでもないんだが、オレは孤児で、ババアに拾われてこの島で育ったんだ。それ以前の記憶はないんだが、どうも昔なんかあったんだろうな。水が怖いんだ」
ルーイにも理由が分からなかった。
物心ついた頃には、もう水が怖かった。
記憶もない頃に溺れた経験でもあるのか、雨の中に何日も放置されていたのか。
幼い頃は風呂の度に大泣きするので、カトレアは大変な苦労をしたのだという。
「今はある程度平気になったけど、昔はシャワーですら身体が震えてたもんだ」
「そうだったのですか。それであんなに……」
「……昨日は悪かったな」
「いえ、気にしていませんから」
自然と昨日の邂逅について話す二人。
そこでルーイは、疑問に思っていたことを聞いてみた。
「昨日もここに来てただろ。もしかして、一人で〝封印の祠〟へと向かっていたのか」
「……えぇ、そうです」
クレハが頷く。
立ち上がってルーイの傍まで歩くと、対面にあった平らな岩に腰掛けた。
「カトレア様のご自宅でもお話したように、そもそも私は一人で〝封印の祠〟へと向かう予定でした。昨日プイスに着いた私は、街に滞在もせず早速向かったのですが……」
クレハの表情を見れば、その先の言葉など聞くまでもなかった。
「そりゃ初見で辿り着けるほど甘くねぇな」
「おっしゃる通りです。〝魔女の庭〟のことは調べてはいましたが、想定以上でした。一時間と進めずに諦めた私は引き返し、こちらで今と同じように休んでいたのです」
「そこにオレが現れた、っと」
「最初は貴方もろとも焼き尽くしてやろうかと本気で考えました」
ギロリ、と睨まれる。はは、と乾いた笑顔でルーイは頭を掻いた。
クレハは一息ついて続ける。
「引き上げた私はカトレア様に相談しました。どなたか頼れそうな者はいないか、と。そこでカトレア様が提案してくれたのが貴方、というわけです」
「なるほどな……ってあれ? じゃあ、オレを街まで運んでくれたのもクレハなのか?」
「どれだけ捨て置こうと葛藤したことか」
また睨まれる。へへ、と乾いた笑顔でルーイは頭を掻いた。
そこでルーイは、新たに浮かんだ疑問を投げ掛けた。
「オレを担いで森を抜けたのか?」
「そんなわけないでしょう。転移魔術を使いました」
「ほーん……すげぇな、アレって上級魔術だろ」
「……魔術にはほんの少し馴染みがありましたので」
どことなく誤魔化しの雰囲気を感じたが、特に気にすることなくルーイは続ける。
「なら、どうして学者なんてやってるんだ? 国王近衛隊にだって、良い待遇で入れそうなものだと思うが」
「御冗談を。私では末席を汚すことすら叶いません。何より私には……」
そこで口を閉ざすクレハ。
顔に浮かんだ表情は、固い決意をした者だけが浮かべられるようなものだったが、島以外の世界を知らないルーイにはどういった感情かまでは読み取れなかった。
「……いえ。私は魔術よりも学問に興味があったので」
「へぇー」
さして気にした風もなく答えたルーイだったが、それよりも気になることがあった。
(それにしては実戦慣れし過ぎているんだよなぁ……)
いくら普段から様々な場所を探索をしているとはいっても、一介の学者風情がここまで実戦慣れするものだろうか。
疑問が脳裏に浮かぶが、先ほど出会ったばかりの自分に言えることのほうが少ないのだろう。
ルーイは何も聞かないことにした。
それにあくまで自分は依頼として同行するだけだ。
目の前の少女の事情を深く検索する必要もないだろう。
「……まぁ、アレだ。とにかく昨日は助かったよ、ありがとうな」
「お気になさらず」
「けど、門に捨てるくらいなら、もう少し手厚く扱ってくれても良かったんじゃないか?」
「焚き火の燃料にしても良かったのですが?」
ルーイは苦虫を噛み潰したような顔をした。
ジト目だったクレハが瞑目する。そして、目を開いた時には真剣な表情を浮かべていた。
「そろそろ行きましょうか。暗くなる前に着いておきたいですし」
「そうだな。行くか」
二人は泉を後にし、更に奥地へと進んでいく。
〝魔女の庭〟は目と鼻の先だ。
0
あなたにおすすめの小説
転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜
まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、
専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活
現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。
しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。
彼は大陸一の富を誇る名門貴族――
ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。
カイルに与えられたのは
・世界一とも言える圧倒的な財力
・財力に比例して増大する規格外の魔力
そして何より彼を驚かせたのは――
彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。
献身的なエルフのメイド長リリア。
護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。
さらに個性豊かな巨乳メイドたち。
カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。
すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――
「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」
領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、
時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、
最強の御曹司カイルは
世界一幸せなハーレムを築いていく。
最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。
古代文明の最強王、5000年後に転生すると魔法が弱体化しすぎていたのでもう一度最強になります。~底辺貴族からの成り上がり~
しNぱ
ファンタジー
5000年前、魔法文明マギア魔導王国を築き、
魔法体系そのものを創造した王アーケ・マギアス・マギアは、
さらなる魔法の発展を求め、自らの魂を未来へ送る転生魔法を発動した。成熟した古代魔法を超える研究が進んだ世界を見たいという純粋な探求心から、5000年後の世界へと意識を沈めた。
目覚めた先は、スケルド男爵家三男レイフとしての赤子の身体だった。産まれた瞬間から記憶を持つ彼は、質素な家と薄い魔力の流れを前に、未来の魔法研究が古代よりも大きく退化していることに気づく。最底辺と呼ばれる家に生まれながらも、家族は温かく、彼の異常な魔力量を希望として受け入れた。
幼少期から魔力操作を自然に行い、三歳で石を浮かせ、五歳で光魔法を自在に扱うなど、古代王としての力を隠しながら成長する。外では古代魔法を使わず、転生者であることを悟られないよう慎重に振る舞いながら、未来の魔法体系を観察し続けた。
十歳になると身体強化などの古代魔法を最低限だけ使い、父との剣術訓練でも圧倒的な動きを見せるが、本来の力は隠したまま過ごす。そして十六歳、高等魔導学園に入学したレイフは、初日の実技試験で無詠唱魔法や術式無効化を用いて試験官を圧倒し、最底辺男爵家ながらA級判定を受ける。
その姿を見たストラング公爵家の令嬢エリナは、彼に強い興味を抱く。5000年後の世界は古代より魔法が退化していたが、だからこそ発展の余地がある。レイフは古代王としての知識をもとに、もう一度魔法の未来を切り開くことを決意する。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる