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キノコノコノコ
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とりあえず、変なロボット『カンカン』と旅の道連れになってしまった訳だが、このロボット、何ができるのだろう?「何が出来る?」と聞いても『万能自立思考型ロボット』しか言わないし、なんでも出来るは逆に信憑性がない。『何でも』とは、どこからどこまでの事を言っているかが明確ではないからだ。
「おい、カンカン。お前具体的にできることはなんなんだ?」
「ピピッ!カンカンは自立思考型……」
「あ~、繰り返しね。ゲームで言うところの同じ事しか喋れないプログラムね。ハイハイ」
「ギュピ!?カンカンは極めてユウシュウなロボットなのデスヨ!」
カンカンはガチャガチャと自分の脚を動かして当たりを駆け回った。
……置いていこうかな…コイツ……
木々の生い茂った道路を進んで行くと、道端に赤い笠に白い斑点模様のついたキノコが生えていた。
「キノコ…か、食べれるかな?」
肩からかけている自動小銃にセーフティをかけて道路に置き、例の端末を取り出す。いつも通り、横のスイッチを押して、飛び出た針をキノコに突き刺して情報を見ようと思ったのだが……
「………あれ?」
横のスイッチを入れても針が飛び出ないどころか、反応すらしない。
……え、故障した?
結構なトンデモ技術を使われた端末だったので、大分頑丈なのでは?と思っていたのだが……それとも水気にやられてしまった?……いやいや、ここらの水分はミズボぐらいなものだし……
ウンウンと頭を抱えていると、肩からひょこっとカンカンが出てきた。
「どうやらその機械は充電切れのようデスね!カンカンが充電シマス」
「え?出来るのか?」
「イエサー、カンカンは体内に太陽光発電装置、風力発電装置等々、発電機関を内蔵しておりマス!カンカンはスリープモードでなければ半永久的に活動可能なのデス!」
そういうと、カンカンは円柱を横にしたようなデザインの体の上部をパカりと開く。
「おそらくその端末はこの端子で充電可能デス。しかし、充電中カンカンは強制的にスリープモードになってしまいマス。マスター、その間はどうぞご自分の身はご自分で守ってくだサイ」
「お前に心配されなくても、拾った命を捨てるような事はしないさ」
カチャリ、と上部に端末を差し込む。するとカンカンはピピーッと音を立てて、沈黙した。スリープモードとやらに入ったのだろう。
とりあえず、端末が充電出来るまでは行動が出来ないので、リュックに詰め込んできた簡易テントを張る。道路のど真ん中に堂々テントを張るのも何か抵抗があったので、道の隅っこ、草木の生えた高層ビルがちょうど影を作っているところにテントを張った。
「ま、こんなものかな」
アウトドアなど出来る環境ではなかったので、少々上手く組み立てられるか不安だったが、さすが簡易テント。子供でも組み立てられるような作りだった。素直にありがたい。
テントは割と布に近いような素材で、風通しが良いのだが、思いっきり叩くと、どうやらダイラタンシー現象のような法則を発動して、防弾すら出来るのだとか……いやはや、俺が施設に保護(何度も言うが監禁に近い)されてた数年の間に良くもまぁ、ここまで技術が進歩したものだ。
……ちょっとだけ浦島太郎の気分がわかったような気がした。
テント内は意外と快適で、硬いアスファルトの地面に引いているにも関わらず敷布団のような柔らかさがあった。そして中はひんやりと涼しい。小銃のベルトを外し、セーフティがかかっている事を確認して置く。ぐでーっと横になると、ぐぅ~っと腹の虫が鳴いた。
「……そういえば、ミズボで水分は取れてたけど、食料は取れて無かったなぁ……」
先程のキノコが頭に浮かぶ。
キノコかぁ……山の幸とも言えるのだろうか?いや、道路に生えてるから道路の幸?
……不味そうだなぁ……
VТIHによって汚染されている食料でも「抗体持ち」の俺からすれば何ら問題は無い。のだが、体調に影響するものならば話は別だ。あのキノコがたとえVТIHに汚染された殺人キノコであったとしても俺は死なない。しかし、あれが元々吐き気やめまいを促す効果のあるキノコならば、その効果は直に受けてしまう。
……うん、やめておこう。あの端末の充電が出来たら確認して食べよう。
……っと思っていたのだが。
ぐぅ~~っと1度なった腹が鳴り止まない。そして一度気になってしまうと、人間はその事が気がかりで仕方なくなってしまう生き物だ。例えば、「家の電気を消し忘れたかも」と気になり初めてしまえば、すぐにでも確認したくなってしまう。それは空腹においても同じ。一度気にしてしまったものだから、先程以上に空腹が気になって仕方なくなってしまった。
「………焼いたりすれば食べれるかな?」
いや、でも体調を崩したら大変だし……でも空腹で力が出なくなったらいざって時に困るだろうし……あぁ、でも体調……あぁ、空腹………でも体調…………
気が付いたらキノコを手に取っていた。
「……えぇい!この際毒でもなんでも食ってやる!」
とりあえず、そこら辺の植物をブチブチと引き抜いて、施設から持ってきたリュックを漁り、着火装置を取り出す。シュボッと火をつけたら、割と簡単に植物は燃えた。この辺に水気がなかったのが幸いしたのかな?
とりあえず、名称不明、味不明のキノコを枝に刺してマシュマロを燃やす要領で燃やす。
じゅわ~といい香りがただよってきた。
「なんか普通に食べれそうだなぁ」
恐る恐る口にすると……
「う、美味い!?」
あんだけ慎重になっているのがアホに思えてくるぐらい美味い。よく噛んで飲み込み、久々に満たされた気分になった。
「ふぃ~、食べたなぁ……」
日も傾き、そのまま夜になった。カンカンは未だに端末を充電しているらしく、沈黙している。
そして俺はと言うと、先程の満たされた気分とは正反対に、吐き気と頭痛と目眩と腹痛と幻聴に悩まされていた。
「おぇぇぇぇぇ……うぇぇぇぇぇぇ……」
どうやら食べたキノコは味の良い毒キノコだったらしい。腹は痙攣したようにギュルルと鳴り、頭は太鼓のバチで叩かれているようにガンガン痛み、視界はグラグラ揺れ、常に吐き気がしている。
……最悪だ、食べなきゃよかった。
「か、カンカン…まだ、スリープモード……か?」
「………」
なんの反応も無い。まだ端末を充電しているのだろう。
もはや立ち上がれる程の力も出ず、這いずるような体勢でテントの外に出ては吐いて、戻っては、うずくまってを繰り返していた。
視界が揺れ、何かが見える。幻影も見え始めた……のか?
ゆらゆら揺れる視界に立っているのは……誰……だ?
「____?____?………____……」
……話かけられて…いる…?誰……な…んだ?
「____……____?……____??」
歪む視界の焦点を懸命にしぼると、女性?の影が見えた。
「……____。____」
ふわり、と体が浮いた気がした。口元に何かを流し込まれると、おぼつかない視界が随分まともになってきた。見ると、真顔の女性の顔が見えた。飲まされた液体の効果か、少しづつ体調が戻ってきた。
そのまま、地面に寝かされたのだろうか?ひんやりとしたアスファルトの感触がした。
女性はくるりと背中を向けると、そのまま立ち去ろうとしていた。
……ようやく出会えた…生き残り……気だるさの残る体を懸命に動かす。
「ま……待っ……て………きみ……は……「抗体」をもって……」
女性は、声が聞こえたのか振り返ると口元を動かす。相変わらず何を言ってるのかは聞き取れない。
そのまま視界は真っ暗になった。
……夢を見ていた気がする。歌が聞こえた。今はいないはずの母がよく口ずさんでいた歌だった。……少し気になるのは、その歌の声が、母のものでは無いことだったが……
少し低めの声で歌われる懐かしい歌を聞きながら、夢とも現実ともつかない微睡みの間を俺はさまよっていた。
「おい、カンカン。お前具体的にできることはなんなんだ?」
「ピピッ!カンカンは自立思考型……」
「あ~、繰り返しね。ゲームで言うところの同じ事しか喋れないプログラムね。ハイハイ」
「ギュピ!?カンカンは極めてユウシュウなロボットなのデスヨ!」
カンカンはガチャガチャと自分の脚を動かして当たりを駆け回った。
……置いていこうかな…コイツ……
木々の生い茂った道路を進んで行くと、道端に赤い笠に白い斑点模様のついたキノコが生えていた。
「キノコ…か、食べれるかな?」
肩からかけている自動小銃にセーフティをかけて道路に置き、例の端末を取り出す。いつも通り、横のスイッチを押して、飛び出た針をキノコに突き刺して情報を見ようと思ったのだが……
「………あれ?」
横のスイッチを入れても針が飛び出ないどころか、反応すらしない。
……え、故障した?
結構なトンデモ技術を使われた端末だったので、大分頑丈なのでは?と思っていたのだが……それとも水気にやられてしまった?……いやいや、ここらの水分はミズボぐらいなものだし……
ウンウンと頭を抱えていると、肩からひょこっとカンカンが出てきた。
「どうやらその機械は充電切れのようデスね!カンカンが充電シマス」
「え?出来るのか?」
「イエサー、カンカンは体内に太陽光発電装置、風力発電装置等々、発電機関を内蔵しておりマス!カンカンはスリープモードでなければ半永久的に活動可能なのデス!」
そういうと、カンカンは円柱を横にしたようなデザインの体の上部をパカりと開く。
「おそらくその端末はこの端子で充電可能デス。しかし、充電中カンカンは強制的にスリープモードになってしまいマス。マスター、その間はどうぞご自分の身はご自分で守ってくだサイ」
「お前に心配されなくても、拾った命を捨てるような事はしないさ」
カチャリ、と上部に端末を差し込む。するとカンカンはピピーッと音を立てて、沈黙した。スリープモードとやらに入ったのだろう。
とりあえず、端末が充電出来るまでは行動が出来ないので、リュックに詰め込んできた簡易テントを張る。道路のど真ん中に堂々テントを張るのも何か抵抗があったので、道の隅っこ、草木の生えた高層ビルがちょうど影を作っているところにテントを張った。
「ま、こんなものかな」
アウトドアなど出来る環境ではなかったので、少々上手く組み立てられるか不安だったが、さすが簡易テント。子供でも組み立てられるような作りだった。素直にありがたい。
テントは割と布に近いような素材で、風通しが良いのだが、思いっきり叩くと、どうやらダイラタンシー現象のような法則を発動して、防弾すら出来るのだとか……いやはや、俺が施設に保護(何度も言うが監禁に近い)されてた数年の間に良くもまぁ、ここまで技術が進歩したものだ。
……ちょっとだけ浦島太郎の気分がわかったような気がした。
テント内は意外と快適で、硬いアスファルトの地面に引いているにも関わらず敷布団のような柔らかさがあった。そして中はひんやりと涼しい。小銃のベルトを外し、セーフティがかかっている事を確認して置く。ぐでーっと横になると、ぐぅ~っと腹の虫が鳴いた。
「……そういえば、ミズボで水分は取れてたけど、食料は取れて無かったなぁ……」
先程のキノコが頭に浮かぶ。
キノコかぁ……山の幸とも言えるのだろうか?いや、道路に生えてるから道路の幸?
……不味そうだなぁ……
VТIHによって汚染されている食料でも「抗体持ち」の俺からすれば何ら問題は無い。のだが、体調に影響するものならば話は別だ。あのキノコがたとえVТIHに汚染された殺人キノコであったとしても俺は死なない。しかし、あれが元々吐き気やめまいを促す効果のあるキノコならば、その効果は直に受けてしまう。
……うん、やめておこう。あの端末の充電が出来たら確認して食べよう。
……っと思っていたのだが。
ぐぅ~~っと1度なった腹が鳴り止まない。そして一度気になってしまうと、人間はその事が気がかりで仕方なくなってしまう生き物だ。例えば、「家の電気を消し忘れたかも」と気になり初めてしまえば、すぐにでも確認したくなってしまう。それは空腹においても同じ。一度気にしてしまったものだから、先程以上に空腹が気になって仕方なくなってしまった。
「………焼いたりすれば食べれるかな?」
いや、でも体調を崩したら大変だし……でも空腹で力が出なくなったらいざって時に困るだろうし……あぁ、でも体調……あぁ、空腹………でも体調…………
気が付いたらキノコを手に取っていた。
「……えぇい!この際毒でもなんでも食ってやる!」
とりあえず、そこら辺の植物をブチブチと引き抜いて、施設から持ってきたリュックを漁り、着火装置を取り出す。シュボッと火をつけたら、割と簡単に植物は燃えた。この辺に水気がなかったのが幸いしたのかな?
とりあえず、名称不明、味不明のキノコを枝に刺してマシュマロを燃やす要領で燃やす。
じゅわ~といい香りがただよってきた。
「なんか普通に食べれそうだなぁ」
恐る恐る口にすると……
「う、美味い!?」
あんだけ慎重になっているのがアホに思えてくるぐらい美味い。よく噛んで飲み込み、久々に満たされた気分になった。
「ふぃ~、食べたなぁ……」
日も傾き、そのまま夜になった。カンカンは未だに端末を充電しているらしく、沈黙している。
そして俺はと言うと、先程の満たされた気分とは正反対に、吐き気と頭痛と目眩と腹痛と幻聴に悩まされていた。
「おぇぇぇぇぇ……うぇぇぇぇぇぇ……」
どうやら食べたキノコは味の良い毒キノコだったらしい。腹は痙攣したようにギュルルと鳴り、頭は太鼓のバチで叩かれているようにガンガン痛み、視界はグラグラ揺れ、常に吐き気がしている。
……最悪だ、食べなきゃよかった。
「か、カンカン…まだ、スリープモード……か?」
「………」
なんの反応も無い。まだ端末を充電しているのだろう。
もはや立ち上がれる程の力も出ず、這いずるような体勢でテントの外に出ては吐いて、戻っては、うずくまってを繰り返していた。
視界が揺れ、何かが見える。幻影も見え始めた……のか?
ゆらゆら揺れる視界に立っているのは……誰……だ?
「____?____?………____……」
……話かけられて…いる…?誰……な…んだ?
「____……____?……____??」
歪む視界の焦点を懸命にしぼると、女性?の影が見えた。
「……____。____」
ふわり、と体が浮いた気がした。口元に何かを流し込まれると、おぼつかない視界が随分まともになってきた。見ると、真顔の女性の顔が見えた。飲まされた液体の効果か、少しづつ体調が戻ってきた。
そのまま、地面に寝かされたのだろうか?ひんやりとしたアスファルトの感触がした。
女性はくるりと背中を向けると、そのまま立ち去ろうとしていた。
……ようやく出会えた…生き残り……気だるさの残る体を懸命に動かす。
「ま……待っ……て………きみ……は……「抗体」をもって……」
女性は、声が聞こえたのか振り返ると口元を動かす。相変わらず何を言ってるのかは聞き取れない。
そのまま視界は真っ暗になった。
……夢を見ていた気がする。歌が聞こえた。今はいないはずの母がよく口ずさんでいた歌だった。……少し気になるのは、その歌の声が、母のものでは無いことだったが……
少し低めの声で歌われる懐かしい歌を聞きながら、夢とも現実ともつかない微睡みの間を俺はさまよっていた。
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