4 / 5
キノコノコノコ
しおりを挟む
とりあえず、変なロボット『カンカン』と旅の道連れになってしまった訳だが、このロボット、何ができるのだろう?「何が出来る?」と聞いても『万能自立思考型ロボット』しか言わないし、なんでも出来るは逆に信憑性がない。『何でも』とは、どこからどこまでの事を言っているかが明確ではないからだ。
「おい、カンカン。お前具体的にできることはなんなんだ?」
「ピピッ!カンカンは自立思考型……」
「あ~、繰り返しね。ゲームで言うところの同じ事しか喋れないプログラムね。ハイハイ」
「ギュピ!?カンカンは極めてユウシュウなロボットなのデスヨ!」
カンカンはガチャガチャと自分の脚を動かして当たりを駆け回った。
……置いていこうかな…コイツ……
木々の生い茂った道路を進んで行くと、道端に赤い笠に白い斑点模様のついたキノコが生えていた。
「キノコ…か、食べれるかな?」
肩からかけている自動小銃にセーフティをかけて道路に置き、例の端末を取り出す。いつも通り、横のスイッチを押して、飛び出た針をキノコに突き刺して情報を見ようと思ったのだが……
「………あれ?」
横のスイッチを入れても針が飛び出ないどころか、反応すらしない。
……え、故障した?
結構なトンデモ技術を使われた端末だったので、大分頑丈なのでは?と思っていたのだが……それとも水気にやられてしまった?……いやいや、ここらの水分はミズボぐらいなものだし……
ウンウンと頭を抱えていると、肩からひょこっとカンカンが出てきた。
「どうやらその機械は充電切れのようデスね!カンカンが充電シマス」
「え?出来るのか?」
「イエサー、カンカンは体内に太陽光発電装置、風力発電装置等々、発電機関を内蔵しておりマス!カンカンはスリープモードでなければ半永久的に活動可能なのデス!」
そういうと、カンカンは円柱を横にしたようなデザインの体の上部をパカりと開く。
「おそらくその端末はこの端子で充電可能デス。しかし、充電中カンカンは強制的にスリープモードになってしまいマス。マスター、その間はどうぞご自分の身はご自分で守ってくだサイ」
「お前に心配されなくても、拾った命を捨てるような事はしないさ」
カチャリ、と上部に端末を差し込む。するとカンカンはピピーッと音を立てて、沈黙した。スリープモードとやらに入ったのだろう。
とりあえず、端末が充電出来るまでは行動が出来ないので、リュックに詰め込んできた簡易テントを張る。道路のど真ん中に堂々テントを張るのも何か抵抗があったので、道の隅っこ、草木の生えた高層ビルがちょうど影を作っているところにテントを張った。
「ま、こんなものかな」
アウトドアなど出来る環境ではなかったので、少々上手く組み立てられるか不安だったが、さすが簡易テント。子供でも組み立てられるような作りだった。素直にありがたい。
テントは割と布に近いような素材で、風通しが良いのだが、思いっきり叩くと、どうやらダイラタンシー現象のような法則を発動して、防弾すら出来るのだとか……いやはや、俺が施設に保護(何度も言うが監禁に近い)されてた数年の間に良くもまぁ、ここまで技術が進歩したものだ。
……ちょっとだけ浦島太郎の気分がわかったような気がした。
テント内は意外と快適で、硬いアスファルトの地面に引いているにも関わらず敷布団のような柔らかさがあった。そして中はひんやりと涼しい。小銃のベルトを外し、セーフティがかかっている事を確認して置く。ぐでーっと横になると、ぐぅ~っと腹の虫が鳴いた。
「……そういえば、ミズボで水分は取れてたけど、食料は取れて無かったなぁ……」
先程のキノコが頭に浮かぶ。
キノコかぁ……山の幸とも言えるのだろうか?いや、道路に生えてるから道路の幸?
……不味そうだなぁ……
VТIHによって汚染されている食料でも「抗体持ち」の俺からすれば何ら問題は無い。のだが、体調に影響するものならば話は別だ。あのキノコがたとえVТIHに汚染された殺人キノコであったとしても俺は死なない。しかし、あれが元々吐き気やめまいを促す効果のあるキノコならば、その効果は直に受けてしまう。
……うん、やめておこう。あの端末の充電が出来たら確認して食べよう。
……っと思っていたのだが。
ぐぅ~~っと1度なった腹が鳴り止まない。そして一度気になってしまうと、人間はその事が気がかりで仕方なくなってしまう生き物だ。例えば、「家の電気を消し忘れたかも」と気になり初めてしまえば、すぐにでも確認したくなってしまう。それは空腹においても同じ。一度気にしてしまったものだから、先程以上に空腹が気になって仕方なくなってしまった。
「………焼いたりすれば食べれるかな?」
いや、でも体調を崩したら大変だし……でも空腹で力が出なくなったらいざって時に困るだろうし……あぁ、でも体調……あぁ、空腹………でも体調…………
気が付いたらキノコを手に取っていた。
「……えぇい!この際毒でもなんでも食ってやる!」
とりあえず、そこら辺の植物をブチブチと引き抜いて、施設から持ってきたリュックを漁り、着火装置を取り出す。シュボッと火をつけたら、割と簡単に植物は燃えた。この辺に水気がなかったのが幸いしたのかな?
とりあえず、名称不明、味不明のキノコを枝に刺してマシュマロを燃やす要領で燃やす。
じゅわ~といい香りがただよってきた。
「なんか普通に食べれそうだなぁ」
恐る恐る口にすると……
「う、美味い!?」
あんだけ慎重になっているのがアホに思えてくるぐらい美味い。よく噛んで飲み込み、久々に満たされた気分になった。
「ふぃ~、食べたなぁ……」
日も傾き、そのまま夜になった。カンカンは未だに端末を充電しているらしく、沈黙している。
そして俺はと言うと、先程の満たされた気分とは正反対に、吐き気と頭痛と目眩と腹痛と幻聴に悩まされていた。
「おぇぇぇぇぇ……うぇぇぇぇぇぇ……」
どうやら食べたキノコは味の良い毒キノコだったらしい。腹は痙攣したようにギュルルと鳴り、頭は太鼓のバチで叩かれているようにガンガン痛み、視界はグラグラ揺れ、常に吐き気がしている。
……最悪だ、食べなきゃよかった。
「か、カンカン…まだ、スリープモード……か?」
「………」
なんの反応も無い。まだ端末を充電しているのだろう。
もはや立ち上がれる程の力も出ず、這いずるような体勢でテントの外に出ては吐いて、戻っては、うずくまってを繰り返していた。
視界が揺れ、何かが見える。幻影も見え始めた……のか?
ゆらゆら揺れる視界に立っているのは……誰……だ?
「____?____?………____……」
……話かけられて…いる…?誰……な…んだ?
「____……____?……____??」
歪む視界の焦点を懸命にしぼると、女性?の影が見えた。
「……____。____」
ふわり、と体が浮いた気がした。口元に何かを流し込まれると、おぼつかない視界が随分まともになってきた。見ると、真顔の女性の顔が見えた。飲まされた液体の効果か、少しづつ体調が戻ってきた。
そのまま、地面に寝かされたのだろうか?ひんやりとしたアスファルトの感触がした。
女性はくるりと背中を向けると、そのまま立ち去ろうとしていた。
……ようやく出会えた…生き残り……気だるさの残る体を懸命に動かす。
「ま……待っ……て………きみ……は……「抗体」をもって……」
女性は、声が聞こえたのか振り返ると口元を動かす。相変わらず何を言ってるのかは聞き取れない。
そのまま視界は真っ暗になった。
……夢を見ていた気がする。歌が聞こえた。今はいないはずの母がよく口ずさんでいた歌だった。……少し気になるのは、その歌の声が、母のものでは無いことだったが……
少し低めの声で歌われる懐かしい歌を聞きながら、夢とも現実ともつかない微睡みの間を俺はさまよっていた。
「おい、カンカン。お前具体的にできることはなんなんだ?」
「ピピッ!カンカンは自立思考型……」
「あ~、繰り返しね。ゲームで言うところの同じ事しか喋れないプログラムね。ハイハイ」
「ギュピ!?カンカンは極めてユウシュウなロボットなのデスヨ!」
カンカンはガチャガチャと自分の脚を動かして当たりを駆け回った。
……置いていこうかな…コイツ……
木々の生い茂った道路を進んで行くと、道端に赤い笠に白い斑点模様のついたキノコが生えていた。
「キノコ…か、食べれるかな?」
肩からかけている自動小銃にセーフティをかけて道路に置き、例の端末を取り出す。いつも通り、横のスイッチを押して、飛び出た針をキノコに突き刺して情報を見ようと思ったのだが……
「………あれ?」
横のスイッチを入れても針が飛び出ないどころか、反応すらしない。
……え、故障した?
結構なトンデモ技術を使われた端末だったので、大分頑丈なのでは?と思っていたのだが……それとも水気にやられてしまった?……いやいや、ここらの水分はミズボぐらいなものだし……
ウンウンと頭を抱えていると、肩からひょこっとカンカンが出てきた。
「どうやらその機械は充電切れのようデスね!カンカンが充電シマス」
「え?出来るのか?」
「イエサー、カンカンは体内に太陽光発電装置、風力発電装置等々、発電機関を内蔵しておりマス!カンカンはスリープモードでなければ半永久的に活動可能なのデス!」
そういうと、カンカンは円柱を横にしたようなデザインの体の上部をパカりと開く。
「おそらくその端末はこの端子で充電可能デス。しかし、充電中カンカンは強制的にスリープモードになってしまいマス。マスター、その間はどうぞご自分の身はご自分で守ってくだサイ」
「お前に心配されなくても、拾った命を捨てるような事はしないさ」
カチャリ、と上部に端末を差し込む。するとカンカンはピピーッと音を立てて、沈黙した。スリープモードとやらに入ったのだろう。
とりあえず、端末が充電出来るまでは行動が出来ないので、リュックに詰め込んできた簡易テントを張る。道路のど真ん中に堂々テントを張るのも何か抵抗があったので、道の隅っこ、草木の生えた高層ビルがちょうど影を作っているところにテントを張った。
「ま、こんなものかな」
アウトドアなど出来る環境ではなかったので、少々上手く組み立てられるか不安だったが、さすが簡易テント。子供でも組み立てられるような作りだった。素直にありがたい。
テントは割と布に近いような素材で、風通しが良いのだが、思いっきり叩くと、どうやらダイラタンシー現象のような法則を発動して、防弾すら出来るのだとか……いやはや、俺が施設に保護(何度も言うが監禁に近い)されてた数年の間に良くもまぁ、ここまで技術が進歩したものだ。
……ちょっとだけ浦島太郎の気分がわかったような気がした。
テント内は意外と快適で、硬いアスファルトの地面に引いているにも関わらず敷布団のような柔らかさがあった。そして中はひんやりと涼しい。小銃のベルトを外し、セーフティがかかっている事を確認して置く。ぐでーっと横になると、ぐぅ~っと腹の虫が鳴いた。
「……そういえば、ミズボで水分は取れてたけど、食料は取れて無かったなぁ……」
先程のキノコが頭に浮かぶ。
キノコかぁ……山の幸とも言えるのだろうか?いや、道路に生えてるから道路の幸?
……不味そうだなぁ……
VТIHによって汚染されている食料でも「抗体持ち」の俺からすれば何ら問題は無い。のだが、体調に影響するものならば話は別だ。あのキノコがたとえVТIHに汚染された殺人キノコであったとしても俺は死なない。しかし、あれが元々吐き気やめまいを促す効果のあるキノコならば、その効果は直に受けてしまう。
……うん、やめておこう。あの端末の充電が出来たら確認して食べよう。
……っと思っていたのだが。
ぐぅ~~っと1度なった腹が鳴り止まない。そして一度気になってしまうと、人間はその事が気がかりで仕方なくなってしまう生き物だ。例えば、「家の電気を消し忘れたかも」と気になり初めてしまえば、すぐにでも確認したくなってしまう。それは空腹においても同じ。一度気にしてしまったものだから、先程以上に空腹が気になって仕方なくなってしまった。
「………焼いたりすれば食べれるかな?」
いや、でも体調を崩したら大変だし……でも空腹で力が出なくなったらいざって時に困るだろうし……あぁ、でも体調……あぁ、空腹………でも体調…………
気が付いたらキノコを手に取っていた。
「……えぇい!この際毒でもなんでも食ってやる!」
とりあえず、そこら辺の植物をブチブチと引き抜いて、施設から持ってきたリュックを漁り、着火装置を取り出す。シュボッと火をつけたら、割と簡単に植物は燃えた。この辺に水気がなかったのが幸いしたのかな?
とりあえず、名称不明、味不明のキノコを枝に刺してマシュマロを燃やす要領で燃やす。
じゅわ~といい香りがただよってきた。
「なんか普通に食べれそうだなぁ」
恐る恐る口にすると……
「う、美味い!?」
あんだけ慎重になっているのがアホに思えてくるぐらい美味い。よく噛んで飲み込み、久々に満たされた気分になった。
「ふぃ~、食べたなぁ……」
日も傾き、そのまま夜になった。カンカンは未だに端末を充電しているらしく、沈黙している。
そして俺はと言うと、先程の満たされた気分とは正反対に、吐き気と頭痛と目眩と腹痛と幻聴に悩まされていた。
「おぇぇぇぇぇ……うぇぇぇぇぇぇ……」
どうやら食べたキノコは味の良い毒キノコだったらしい。腹は痙攣したようにギュルルと鳴り、頭は太鼓のバチで叩かれているようにガンガン痛み、視界はグラグラ揺れ、常に吐き気がしている。
……最悪だ、食べなきゃよかった。
「か、カンカン…まだ、スリープモード……か?」
「………」
なんの反応も無い。まだ端末を充電しているのだろう。
もはや立ち上がれる程の力も出ず、這いずるような体勢でテントの外に出ては吐いて、戻っては、うずくまってを繰り返していた。
視界が揺れ、何かが見える。幻影も見え始めた……のか?
ゆらゆら揺れる視界に立っているのは……誰……だ?
「____?____?………____……」
……話かけられて…いる…?誰……な…んだ?
「____……____?……____??」
歪む視界の焦点を懸命にしぼると、女性?の影が見えた。
「……____。____」
ふわり、と体が浮いた気がした。口元に何かを流し込まれると、おぼつかない視界が随分まともになってきた。見ると、真顔の女性の顔が見えた。飲まされた液体の効果か、少しづつ体調が戻ってきた。
そのまま、地面に寝かされたのだろうか?ひんやりとしたアスファルトの感触がした。
女性はくるりと背中を向けると、そのまま立ち去ろうとしていた。
……ようやく出会えた…生き残り……気だるさの残る体を懸命に動かす。
「ま……待っ……て………きみ……は……「抗体」をもって……」
女性は、声が聞こえたのか振り返ると口元を動かす。相変わらず何を言ってるのかは聞き取れない。
そのまま視界は真っ暗になった。
……夢を見ていた気がする。歌が聞こえた。今はいないはずの母がよく口ずさんでいた歌だった。……少し気になるのは、その歌の声が、母のものでは無いことだったが……
少し低めの声で歌われる懐かしい歌を聞きながら、夢とも現実ともつかない微睡みの間を俺はさまよっていた。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。
そこで待っていたのは、最悪の出来事――
けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。
でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
妻が通う邸の中に
月山 歩
恋愛
最近妻の様子がおかしい。昼間一人で出掛けているようだ。二人に子供はできなかったけれども、妻と愛し合っていると思っている。僕は妻を誰にも奪われたくない。だから僕は、妻の向かう先を調べることににした。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
可愛らしい人
はるきりょう
恋愛
「でも、ライアン様には、エレナ様がいらっしゃるのでは?」
「ああ、エレナね。よく勘違いされるんだけど、エレナとは婚約者でも何でもないんだ。ただの幼馴染み」
「それにあいつはひとりで生きていけるから」
女性ながらに剣術を学ぶエレナは可愛げがないという理由で、ほとんど婚約者同然の幼馴染から捨てられる。
けれど、
「エレナ嬢」
「なんでしょうか?」
「今日の夜会のパートナーはお決まりですか?」
その言葉でパートナー同伴の夜会に招待されていたことを思い出した。いつものとおりライアンと一緒に行くと思っていたので参加の返事を出していたのだ。
「……いいえ」
当日の欠席は著しく評価を下げる。今後、家庭教師として仕事をしていきたいと考えるのであれば、父親か兄に頼んででも行った方がいいだろう。
「よければ僕と一緒に行きませんか?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる