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大好きな幼なじみに牙をむき始める姉妹。がおがお☆

六話目 お前ら、申し送りしてるだろ! ~葛からほのかへのバトンタッチ~

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 うわ……股間の辺りがぬるぬると、変な感じだ。
 風呂、入るか……。

 アダルトグッスの潤滑ローション?みたいな物を、『かずらのお尻 Mark1』に入れたのかもしれない。

 あ、違うか。
 一番最初に塗ってた方か。
 
 恐る恐るって感じなら、嫌なら触らなきゃいいのに。
 でも、指が上下する感覚がすっごく……あああ!
 葛のジト目、嫌われる、避けられる……ふぅ。
 何とかなった、けどもうホントヤバいかも。

 そういえば、一番はじめのMark3?は、明らかにサイズ違いだった。アダルトグッズ、そんなに差があるのか?

 痛いくらいに押し付けられても、先っぽが入るか入らないかの所から、全く進まなくて。

 二回ほど試して、入らない事に腹が立ったのか、どこかくじいたのかゴロゴロと床で暴れる音がしては、

「Mark3が可哀想でしょ!縮ませてよ優ちゃん!」
「あ、ああ!入っていかないよ!いったーい!ばかぁ!」

 とか、昔の口調で騒いでたのは何だったんだろう。
 なぜ僕が怒られる……。

 それにああやって本気で煽ってくるから、本当は葛の?!とか思ってしまったけれど、ほのかの例もあったし、葛も全力でからかってくるからなぁ……。

 でも本当に痛かったけど、ぐぐぐ!って進んで、先っぽの先っぽが包まれていくの、ヤバかった……。

 最後、逃げようとした時に弾みでふち近くまで入った時は首とか背中にビリビリが走ったし……。

 葛もその時にまた叫んで、転げ回ってたみたいだけど。
 そんなに大事なら、使わなきゃいいのに。
 全く、もう。

 でも、やめてくれ!もうほんとにヤバイ!って叫んで腰をずらさなかったらあのまま出ちゃって……クス!って笑われてイジられて……先っぽ優ちゃんとか……こっわ!

 何にしても、物は大事にしないとね。

 安い買い物じゃなかったろうし(多分)、グッズでも無理矢理、はよくない。

 あれ?そうすると次回また僕にMarkナンバーが?!
 ……部屋の鍵、変えようかな。

 ううう、またモヤモヤしてきた!

 けど、そうだよ!
 今しちゃおう!
 
 多分、この感じだとすぐに終わる。
 でも一回で足りるかなぁ……はぁ。
 まあ、この際だ!
 二回くらいすれば、大賢者モードだぁ!

 そそくさとPCのモニター前に座る。
 画面はさっきの、一覧画面のままだ。

 うっ!
 このお尻……葛に近……だ、ダメだって!
 あああ、ヤバイ!股間がっ!いっ、痛い!
 でも別の!別のぉ!早く!
 葛の顔、見れなくなるだろ!

 胸……胸なら……うわ!
 ほのかの甘い声、本気の邪魔を思い出した!
 
『ん、あ!お兄ちゃん……いじわる!いじ、わるぅ!
わかってるんで、しょ?』
『ほのかのおっぱい……お兄ちゃんだけのおっぱい、もっと好きにしていいよ?お兄ちゃんだけのほのかだよ?』

 ……一回目はほのかの声、二回目は葛のお尻で……、
あ、あほか!それができたら苦労してない!

 お兄ちゃんのメッキ、誰か補強してよ!


 ●


 ん?これ、いいかも!
 
 動画一覧のタイトル画像で、水着を着たお姉さんが肩ひもを両腕の二の腕に垂らし、もう我慢できない!と言わんばかりの色っぽい表情を浮かべている。

 女子の、もう我慢できない!って表情が本当にこれなのかどうかは見た事がないからわからないけど。

 でも。

 彼女ができるってどんな感じなんだろう。

 もし、恋人になって愛を育んでいって……心も体も重ね合えたら、僕もこんな表情を見せてもらえるのだろうか。

 もっと自分を磨かないとダメかもしれない。
 欠点を見直して。
 努力をして。
 その先に、スタートがあるのだろうから。

 ……あ、収まったかも。

 背もたれに体重を掛けて、ゆっくりときしませる。
 
 ほのかと葛。
 大切で大好きで、愛おしい、と思う。
 でも、この感情は……恋愛感情とは違う気がする。

『お兄ちゃん、お兄ちゃん!ギュッとしてぇ!』
『優ちゃん、頑張ったね!いい子いい子!』

 僕に数え切れない程の力を、笑顔をくれた妹分達。

 あの子達の笑顔を、幸せを、これからの未来を。
 守って、見届けたい。
 
 今は早く、僕から巣立って行けばいい。
 寂しいけれど、さ。

「感傷的になっちゃったな。こんな所を見られたらまた、サークルの女子に……きゃああああぁぁぁ!!ほのか!いつからいたんだよ!!」
「お兄ちゃん……!!この動画のお姉さん、サークルの女子にそんなに似てたの?!サークルの女子で、あぅあぅ、ぴゅぴゅぴゅっ!ってしちゃったの?!」

 ほのかが、頬を膨らませて、顔を真っ赤にして。
 僕を横から、見上げている。
 ややややや、ヤバい!

「ほのかぁ!ち、違うんだ!まだ、何もしてない!それに、これには深い訳もあってだな……!」
「じゃあ、これからぴゅるぴゅるするつもりだったんじゃん!ほのかがいるのに!ほのか達を差し置いてっ!そういうの、いくないっ!」

 ほのかは眼鏡を外して、勉強机に、がんっ!と置いた。

「いや、お兄ちゃんは妹分のほのかや葛をそういう目で見たくないんだって!」
「さっき、葛からチャット来たよ。お兄ちゃん、葛の中の奥で、ぴゅっぴゅしようとしたって!ハート付きだよ!」
「葛!ギガ盛りでトッピングしてくれちゃってるよ!」
「かくなる上はっ!本気で、オシオキです!!」

 髪留めでバッチンバッチン!とサイドで纏め、ほのかの可愛い顔が浮かび上がってくる。

「構想一ヶ月、弱!おっぱいパンと同時に開発されていたお尻グッズMarkシリーズたいこー対抗すべく!改良に改良を重ねて生み出されたこの子達、『1番気持ちーの、私のお口だよね?』壱号、弐号……参号!出撃だよっ!!」
「お前ら!絶対に、作戦会議とか申し送りしてるだろ!」
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