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幼なじみのお兄ちゃんへの気持ち。

28 お兄ちゃん妄想に走ってる。チャンスだね! ~幼なじみは不退転~

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 ツイスターって、あれだろ?

 場合によっては組んずほぐれつみたいな、あの!

「ツイスターゲームって密着が多いゲームじゃないのか?!参加した事ないけど!」
「あらあら可愛い事言ってるわね。粗相しながら教えてあげるわよ」
「おおお!じゃあほのかと葛で手取り腰取り、はむはむ取り教えてあげようではありませんかっ!」
「粗相とはむはむ、多分そのゲームに必要ないよね?!」

 何でいちいちエロい表現をしてくるんだよ!
 と、いうかだな!
 
「僕にゲームを覚えさせる前に、お兄ちゃんへの思いやりを覚えろ!何で『泥棒捕まえましたぁ!』みたいに拘束されてるんだよ!」
「あらあら?こんなに大切に思っているのに、わかってないのね」
「そーだそーだ!等価交換として、『いちゃラブ』をよーきゅーする!」

 ぐぅ!

 そんな返しされたら、反論しづらいじゃないか!
 大事にされてるのは分かってるけども!

「はいはい優ちゃん。時間は有限よ?始めましょうか」
「いや、だから!ゲームの前に話を!」
「はいはいはい!お兄ちゃん!ツイスターゲームって親しい人同士がやると、心と体がリラックスできて良いらしいよ?大事なお話の前に、柔らかく整えようよ!」

 なぬ?
 そうなのか?

 確かに親しい人間同士だったら、多少密着しても照れ笑い苦笑いで済むかもしれないし、ネタみたいに笑えたりするのかもしれないし……ん?

 親しい人間に、この格好か?
 何かのプレイの間違いじゃないのか?!

「はい、優ちゃんから。まずは右手を青色」
「目隠しで見えませんが?!」
「文句は見苦しいわよ?手ぐらい出しなさいよ、もう。はい時間切れ。オシオキね」
「手が縛られてなきゃ出せたけどな!」

 シートが敷いてあるのさえ見えてないよ!

「もう、しょうがないなあ。お兄ちゃんが可哀そうだから手は前で縛ってあげる」
「『縛らない』という選択肢はないの?」

 だが。

 遊び気分だろうし、今日は窮地を救ってもらったから強く言いづらい。

 そして、何故か。

 準備運動なのか、『んしょ!』とか『ほ』などと掛け声が聞こえてくる。

 ツイスターゲームってそんなに準備が必要なの?!

「なあ、お兄ちゃんはほのかと葛とお話したいなあ」
「ええと私は……左手はこうで。優ちゃん、跨ぐわよ」
「あ、はい」

 スルーかい!
 




 僕は本当に、こうなるとダメだなあ。

 結局はこうして、毎度の如く二人のしたいようにさせてしまう。

 でも、さ。

 僕が、自分よりほのかと葛を優先してあげる事で、二人の笑顔が見れるのなら。
 やっぱり、それでもいいと思ってしまうんだ。



 
(また、お兄ちゃん妄想に走ってる。チャンスだね!)
(そうね。今日は『一口ずつ勝負』はお預けね。短時間勝負、夢オチ大作戦一直線するわよ?一回だけね)
(ほのかが『うでたま』さんで、葛が『すりこぎ』さんで行く?)
(交代でいいでしょ?優ちゃんに『今、ほのかと葛のグッズ、どっち?』とか)




 いつか。
 いつか、さ。




” もう、お兄ちゃんは私達に甘々だったよね! ”
” 優ちゃん、今から『お嫁さんになって』とかいう顔しても、売約済みよ? ”




 とか、言われちゃったらさ。

 僕はどんな顔をするんだろうな。
 きっとまたお兄ちゃんぶってやせ我慢するんだろうな。

 ん?
 やせ我慢?





(はあ……お兄ちゃんの気持ちがわかって、カッコいいとこ見せられちゃったから、心も体もキュンキュンだよう)
(今日は我慢ね。私もこの感じだと、するりといけそうだけど……でもここまで来たらここは優ちゃんの意思でぐっぽり!ぐっぽぐっぽ!ってしてもらいたくならない?)
(確かに!お兄ちゃんが荒ぶってめちゃめちゃに動いてさ、『ほのかのそこ、行き止まりなのぉ!ごんごんしちゃダメぇ!壊れちゃうよぉ!』とか……おおお!)
(ぐびり……それはまあ、いつかのお楽しみにして、と)
(ごくり……そうだね、行っちゃおうか☆)





「はい!ほのかもお兄ちゃん跨ぐね!」

 え?
 しまった、また考え込んでしまってた。

「ちなみに私達は今、グッズを用意した状態でほぼ全裸で跨っております」
「跨っておりまっす!」

 は?
 はああああああああ?!

 
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