狂った世界に中指を立てて笑う

キセイ

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第四章 雨はお好きですか?

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その後、風紀室で根岸君の委員会加入資料を作成して書いてもらい今日は終了。
帰ってきた時、何故か風紀の客用ソファに優雅に座る葉谷君が居て根岸君と風紀加入について言い合っていたけど......問題ないだろう。

あれはもはや痴話喧嘩だよ。

風紀室で痴話喧嘩なんて犬も食わないから委員長が直々に2人の首根っこを掴んで風紀室から追い出していた。


「おいコラ、どこほっつき歩いてたんだよ。こちとらクソ大変だったっつうのによぉ」


そしていそいそと帰ろうとしていた僕も首根っこを捕まれソファに座らされた。


「僕の仕事は終わっているので帰っていいですか?」

「ダメだ。.....お前は泣きべそかく部下たちを見て何も思わねぇのか?」

「??.....可哀想ですね」

「それだけかよ。もっと手伝ってやろうとかよぉ.....ねぇのか?」

「ないです。もう一度言いますが僕の仕事は終わってるんですよ」

「はぁ.....ダメだ。委員長命令。部下達を手伝ってやれ」

「なっ、横暴です!!というか!!僕が一番多く仕事を片したんですけど!?彼らの3倍は優にこなしています!」

「うるせぇ!!いいか!?絶対に帰んなよ!いや、お前は奥の部屋でやれ」


もはや監視じゃん!
くっ、この独裁者め......顔にありありと書いてあるよ。「俺様が帰れねぇのにお前が帰れるわけねぇだろ」と。


「はぁ.....仕事終わらない人は奥の部屋に来てください。手伝います」


諦めてそれだけ言って奥の部屋に引っ込む。
これはまた残業かな。
そういえば昨日も同じようなことあった気が....。


用意したお茶を両手に遠い目をしているとガチャりという音と共に黒髪の前髪一部分を赤く染め軽く立たせた闘鶏のような生徒が......トサカ君じゃん。


「トサカ君がまだ残ってるってことは.....報告書の作成ですか?」

「ああその通り。悪いな」

「ではさっさと終わらせましょう。それで、今日はどんな報告書を?」

「情報部の対応だ。なんでも一昨日見つかった首吊り死体について聞きたいとかなんとか......全くウザってぇ野郎だったな、情報部の奴らは」

「へぇ、そうなんですか。僕はまだ情報部の対応したことないので知らないのですが。まぁ話を聞いているかぎり関わりたくはないですね」

「関わらねぇのが一番だ」

「今後気をつけます。......その情報部になんて言ったんですか?」

「黙れっつって追い返した」

「.......ならそれを書けばいいんじゃないですか?情報部が風紀室に今日見つかった首吊り死体について聞きに来た。それを追い返したため問題なし、とか。っていうか報告書いらないんじゃないですか?それだけのことなら」

「いらねぇか?」

「だって情報部がここに話を聞きに来るのはもう日常茶飯事扱いされてません?他の委員達に聞いてみたらどうです?何か話した訳でもないですし特に報告書にあげなくてもそれくらいなら口頭報告でいいと思います」

「.....」

「はい、解散!」

「.....」


しかしトサカ君は難しい顔をしていた。迷っているような感じだ。


「どうしたんですか?」

「いや、本当に口頭報告で済ませていいのか....」

「大丈夫ですよ。委員長も大して気にとめない内容でしょうし」

「だが.....後から必要な情報になるかもしれない。後から委員長の不利になるようなことになったら俺は俺を許せねぇ!」

「......えぇ~??」


ちょっと待って??
トサカ君って委員長になにか特別な思いがおありなの??


「その、トサカ君は委員長を......尊敬(?)しているのですか?」


ここで恋愛的に好きなのかと聞くのは少し怖い。トサカ君は恋愛より喧嘩だ!っていうようなイメージだから恋愛系の話をされるとちょっと反応に困るかな......。

だけど、僕の心配をよそにトサカ君はブンブンと首を縦に振った。


「委員長――緋賀さんは俺の目標だ」

「あぁ、強さに憧れてるんですね」

「あの人の強さはバケモノ級だぜ!?会長の方が強ぇとか言うやつもいるが、俺は絶対に緋賀さんの方が強ぇと思ってる!異能だけに頼らず近接戦も鍛えてて、生身でザントと戦ったこともあるんだぜ!?」


おぉぉ.....これがガチファンってやつかぁ。瞳がキラキラしてるよ。


ガチャッ


「おい登坂、まだ一条に聞いてんのか?」

「はっ、い.......え」

「確か情報部の相手してたよな?んなもん報告書に書かなくていい」

「わかっ.....は、い」


ん~......デジャブ。
トサカ君のこの反応.....
思わず彼を生暖かい目で見つめてしまう。

ソファからスタッと立ちキビキビと退室して行ったトサカ君だが、内心穏やかではなさそうな雰囲気だった。

そしてトサカ君が居なくなった為委員長と二人っきりになる。


「委員長は自分を慕ってくれるいい部下を持ちましたね」

「なんだぁ?自分を褒めてんのか」

「誰が僕のことだと言ったんですか。トサカ君のことですよ。彼....委員長を尊敬してるそうです。良かったですね」

「あったり前だろ?俺様は尊敬するに値する人間だからな」


思ったけど、委員長って結構ナルシ入ってるよね。だけど思ったことを口には出さず、「そうですね」と流しておいた。

こういうのは突っ込んだら負け。









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