7 / 36
ep6. 仲間を探せ会議
しおりを挟む
控えの間に戻ったカナデは、椅子に座って思いっきり頭を後ろに仰け反らせた。
(緊張した! 人生で一番かってくらい、緊張したー!)
脱力しまくっている奏に、マイラが水を差し出した。
「お疲れぇ。何にも覚えて無い割に頑張ったじゃん」
水を受け取り、一気に飲み干す。
「あのゲームのお陰だよ。ゲームの中にも、王様に謁見するシーン、あっただろ。あれを思い出して、台詞とかマルパクった」
自分でも、よくあれだけ流暢に話せたと感心する。
セスティがカナデの肩に手を置いた。
「すまなかった。結局、カナデにオメガ献上の件を飲ませる運びになってしまったね。俺がもっと巧く、話を持っていけたら良かったんだけど」
「セスのせいじゃないよ。あの場じゃ、飲むしかなかったよ、どう考えても」
貴族連中の反応を思い出すと、他に方法など思いつかない。
少なくとも、あの場では最善だったと思う。
リアナとマイラが顔を合わせて微笑んでいるのが見えた。
何となく、首を傾げる。
「ふふ。記憶がなくても、やっぱりカナはカナのままねって、思っただけですわ」
リアナが嬉しそうに笑う。
最推し令嬢が可愛く笑っている姿は、なんだか嬉しくなる。
「私たちはね、カナを只の献上品にする気は無いのだよ」
マイラが得意げな顔をする。
セスティが力強く頷いた。
「国王陛下の前では、ああ言ったが、打開策は模索しているんだ。次の『儀式』に挑める我々でなければ成し得ないからね」
「ですから、迅速に話し合いたいのですわ。それに、キルリスやジンジルの居場所も探さなければなりませんもの。早くアルを起こさなければいけませんし、忙しくなりますわよ」
カナデの手を握るリアナは、とても嬉しそうだ。
「そう、だな。ところでさ、次の儀式って、何時なの?」
急に照れ臭くなって、違う話題を振り、わざと目を逸らした。
さっきのローリスの話では、神様が啓示した三年後は、今年だと言っていた。
逸らした先でセスと目が合った。
「約半年後だよ。今が四月で、儀式は十月だ。だから少し、焦ってもいるんだ」
セスティが、さりげなくリアナの手をカナデから引き離す。
大変不服な顔で、リアナが恨めしそうにセスティを睨みつけた。
「この二年、マイがカナを探してくれている間に、俺とリアはキルとジルを探していたけど、一向に見つからない。特にキルは逃げている節がある」
「逃げてる? セスから?」
セスティが考え込んだ。
「俺からというより、王都から、というべきかな。魔力の反応がどんどん離れていっているんだよ」
セスティの話に違和感を覚えた。
(逃げるかな、あのキルが。ゲームの中で、一番『儀式』に疑問を抱いていたのは、キルだ。もしかして何か、探してる?)
ゲームの中では、『儀式』に参加するために王都にやってきたキルリスが、仲間になるべく自分から主人公に接触してくる。
大精霊と人の間の子である彼は、神様の正体が自分と同じ精霊ではないかと疑っているのだ。
『だとしたら、かなり横暴だと思わない? 神様じゃなくて、人の方が』
あのキルリスの台詞は、カナデの心に強く残っていた。
「なぁ、鈴城……じゃなくて、マイラ。あのゲームの内容って、どこまでこの世界とリンクしているんだ?」
マイラが半目の半笑いでカナデを眺めた。
「恥ずかしそうにマイラって呼ぶカナが面白い」
「じゃぁ、ずっと鈴城のまんまでいいか?」
正直、カナデとしては鈴城の方が呼びやすい。
不貞腐れた顔をして見せると、マイラがぷぷっと笑った。
「それは嫌だにゃぁ。ゲームの内容は、なるべく事実を組み込んであるよ。キャラの性格も本人に近い作り方してる。さすがに全部ではないけどねぇ」
「なら、充分、参考にしていいってことだよな」
二人の会話を聞いていたリアナがうずうずした様子でマイラに迫った。
「ねぇ、その乙女ゲェムというもの、私もやってみたいですわ。皆が出てくるのでしょう? とても面白そうですもの」
キラキラした目で迫るリアナを、マイラが遠ざけた。
「あー、リアはプレイしても楽しくないかもね。あれ、カナが楽しめるように作ってあるから」
「どうして私では、楽しくないんですの? カナが楽しいのなら、私もきっと楽しめますわ」
マイラの言わんとすることは、わかる。悪役令嬢役で自分が出てくると知ったら、リアナは怒りそうだ。
「そもそも何で乙女ゲだったのかが、俺的には気になるんだけど」
「記憶を失くしているかもしれないカナに情報を伝えるためだよぅ。乙女ゲって性格とか世界観とか伝えやすいから。あーでも、BLゲーのが良かったか」
ニンマリと笑われて、何も言えなくなる。
確かにオメガバースなこの世界なら、そっちの方が助かったかもしれない。正直、BL系はあまり知識がない。
(でも、運命の番くらいは知ってるぞ。セスがそうなら、本当なら俺はセスと結婚してるってことだよな)
男同士で結婚する姿が、全く想像できない。けれど、同じベッドに寝ていた時、あまりにも幸せで何もかもどうでもいいと思った、あの感覚は覚えている。
(恋愛に性別なんか、関係ないか。きっとゲームをプレイしていた時から俺はセスのこと、好きだったんだ)
自分の反応を振り返ると、妙に納得できてしまう。
ちらりとリアナを窺う。マイラと話をしているリアナの横顔は、やっぱり可愛い。
(でも、リアを好きだと思った気持ちも、本当なんだよな。今だって、リアに手を握られると照れるし、嬉しい)
自分の手を見詰める。さっき、何気なく触れたリアナの手の感覚が残っている。
(俺って浮気性? 二人とも好きとか、やっぱり最低?)
変なところで悩んでしまう。
(悩んでも、仕方ないか。俺は神様に献上される生贄なんだし。皆が何か考えてくれているみたいだけど。次は失敗できないんだから、いざとなったら食われる覚悟しとかないとな)
オメガを献上というのが、どういう意味なのかよくわからないが、何があってもいい覚悟だけはしておこうと思った。
「そういえばさ、マイラは何で俺が記憶を失くしているって知ってたんだ? ここからいなくなる時には、俺ってもう記憶なかったの?」
マイラがリアナと目を合わせた。
「カナの記憶が無いってわかったのは、日本に行ってからだよ。けど、可能性は考えてた。ジルが、そうだったから」
「ジルが? ジルの行方は、まだわからないんだろ?」
「実は、ジルとは一度、接触しているんだ。その後、また行方不明になってしまってね。彼は元々、知己でない者に対する警戒心が強かったから」
セスティの話には納得できた。
この国で敵う者はないとまで称された最強魔剣士は、無口で人見知りで、極度の方向音痴だ。
(ゲームでも道に迷っているジルを主人公が道案内してあげるのが、出会いイベントだったなぁ)
「確かジルが一番仲が良いのって、キルだよな。一緒にいたり、しないかな」
「可能性は、なくもないね。記憶が戻っていればの話だけど」
セスティの言葉に力がない。
どのみち、どちらも見つからないのでは意味がないと考えているのだろう。
「やっぱり、アルを起こすのが最優先だにゃぁ」
首を傾げるカナデに、マイラが説明してくれた。
「アルは、ちょっとすごい精霊と契約してる魔術師なんだよ。精霊を介せば、キルの居場所がわかるかもだにゃ」
確かにゲームの中でも、結界師で精霊術師という肩書だった。皇子様は現実でも強キャラ設定であるらしい。
「そうだね。カナも帰ってきたことだし、明日はカナにアルの状態を診てもらうのも、良いね」
頷くセスティに、カナデは控えめに一言添えた。
「俺、何もできないよ。まだ魔力とかよく分からないし、魔法の使い方も思い出せない」
「明日はただ、アルを診てくれれば、それでいいよ」
「それじゃ、役に立たないだろ。何か一つくらい、出来ることがあればいいけどさ」
セスティがカナデの肩に手を添える。
「焦らなくても、俺たちが傍にいれば、きっと思い出す。思い出さなくても、カナなら使えるようになるよ」
セスティの優しい眼差しと手の熱が嬉しくて愛おしくて、カナデは自然と頷いていた。
(緊張した! 人生で一番かってくらい、緊張したー!)
脱力しまくっている奏に、マイラが水を差し出した。
「お疲れぇ。何にも覚えて無い割に頑張ったじゃん」
水を受け取り、一気に飲み干す。
「あのゲームのお陰だよ。ゲームの中にも、王様に謁見するシーン、あっただろ。あれを思い出して、台詞とかマルパクった」
自分でも、よくあれだけ流暢に話せたと感心する。
セスティがカナデの肩に手を置いた。
「すまなかった。結局、カナデにオメガ献上の件を飲ませる運びになってしまったね。俺がもっと巧く、話を持っていけたら良かったんだけど」
「セスのせいじゃないよ。あの場じゃ、飲むしかなかったよ、どう考えても」
貴族連中の反応を思い出すと、他に方法など思いつかない。
少なくとも、あの場では最善だったと思う。
リアナとマイラが顔を合わせて微笑んでいるのが見えた。
何となく、首を傾げる。
「ふふ。記憶がなくても、やっぱりカナはカナのままねって、思っただけですわ」
リアナが嬉しそうに笑う。
最推し令嬢が可愛く笑っている姿は、なんだか嬉しくなる。
「私たちはね、カナを只の献上品にする気は無いのだよ」
マイラが得意げな顔をする。
セスティが力強く頷いた。
「国王陛下の前では、ああ言ったが、打開策は模索しているんだ。次の『儀式』に挑める我々でなければ成し得ないからね」
「ですから、迅速に話し合いたいのですわ。それに、キルリスやジンジルの居場所も探さなければなりませんもの。早くアルを起こさなければいけませんし、忙しくなりますわよ」
カナデの手を握るリアナは、とても嬉しそうだ。
「そう、だな。ところでさ、次の儀式って、何時なの?」
急に照れ臭くなって、違う話題を振り、わざと目を逸らした。
さっきのローリスの話では、神様が啓示した三年後は、今年だと言っていた。
逸らした先でセスと目が合った。
「約半年後だよ。今が四月で、儀式は十月だ。だから少し、焦ってもいるんだ」
セスティが、さりげなくリアナの手をカナデから引き離す。
大変不服な顔で、リアナが恨めしそうにセスティを睨みつけた。
「この二年、マイがカナを探してくれている間に、俺とリアはキルとジルを探していたけど、一向に見つからない。特にキルは逃げている節がある」
「逃げてる? セスから?」
セスティが考え込んだ。
「俺からというより、王都から、というべきかな。魔力の反応がどんどん離れていっているんだよ」
セスティの話に違和感を覚えた。
(逃げるかな、あのキルが。ゲームの中で、一番『儀式』に疑問を抱いていたのは、キルだ。もしかして何か、探してる?)
ゲームの中では、『儀式』に参加するために王都にやってきたキルリスが、仲間になるべく自分から主人公に接触してくる。
大精霊と人の間の子である彼は、神様の正体が自分と同じ精霊ではないかと疑っているのだ。
『だとしたら、かなり横暴だと思わない? 神様じゃなくて、人の方が』
あのキルリスの台詞は、カナデの心に強く残っていた。
「なぁ、鈴城……じゃなくて、マイラ。あのゲームの内容って、どこまでこの世界とリンクしているんだ?」
マイラが半目の半笑いでカナデを眺めた。
「恥ずかしそうにマイラって呼ぶカナが面白い」
「じゃぁ、ずっと鈴城のまんまでいいか?」
正直、カナデとしては鈴城の方が呼びやすい。
不貞腐れた顔をして見せると、マイラがぷぷっと笑った。
「それは嫌だにゃぁ。ゲームの内容は、なるべく事実を組み込んであるよ。キャラの性格も本人に近い作り方してる。さすがに全部ではないけどねぇ」
「なら、充分、参考にしていいってことだよな」
二人の会話を聞いていたリアナがうずうずした様子でマイラに迫った。
「ねぇ、その乙女ゲェムというもの、私もやってみたいですわ。皆が出てくるのでしょう? とても面白そうですもの」
キラキラした目で迫るリアナを、マイラが遠ざけた。
「あー、リアはプレイしても楽しくないかもね。あれ、カナが楽しめるように作ってあるから」
「どうして私では、楽しくないんですの? カナが楽しいのなら、私もきっと楽しめますわ」
マイラの言わんとすることは、わかる。悪役令嬢役で自分が出てくると知ったら、リアナは怒りそうだ。
「そもそも何で乙女ゲだったのかが、俺的には気になるんだけど」
「記憶を失くしているかもしれないカナに情報を伝えるためだよぅ。乙女ゲって性格とか世界観とか伝えやすいから。あーでも、BLゲーのが良かったか」
ニンマリと笑われて、何も言えなくなる。
確かにオメガバースなこの世界なら、そっちの方が助かったかもしれない。正直、BL系はあまり知識がない。
(でも、運命の番くらいは知ってるぞ。セスがそうなら、本当なら俺はセスと結婚してるってことだよな)
男同士で結婚する姿が、全く想像できない。けれど、同じベッドに寝ていた時、あまりにも幸せで何もかもどうでもいいと思った、あの感覚は覚えている。
(恋愛に性別なんか、関係ないか。きっとゲームをプレイしていた時から俺はセスのこと、好きだったんだ)
自分の反応を振り返ると、妙に納得できてしまう。
ちらりとリアナを窺う。マイラと話をしているリアナの横顔は、やっぱり可愛い。
(でも、リアを好きだと思った気持ちも、本当なんだよな。今だって、リアに手を握られると照れるし、嬉しい)
自分の手を見詰める。さっき、何気なく触れたリアナの手の感覚が残っている。
(俺って浮気性? 二人とも好きとか、やっぱり最低?)
変なところで悩んでしまう。
(悩んでも、仕方ないか。俺は神様に献上される生贄なんだし。皆が何か考えてくれているみたいだけど。次は失敗できないんだから、いざとなったら食われる覚悟しとかないとな)
オメガを献上というのが、どういう意味なのかよくわからないが、何があってもいい覚悟だけはしておこうと思った。
「そういえばさ、マイラは何で俺が記憶を失くしているって知ってたんだ? ここからいなくなる時には、俺ってもう記憶なかったの?」
マイラがリアナと目を合わせた。
「カナの記憶が無いってわかったのは、日本に行ってからだよ。けど、可能性は考えてた。ジルが、そうだったから」
「ジルが? ジルの行方は、まだわからないんだろ?」
「実は、ジルとは一度、接触しているんだ。その後、また行方不明になってしまってね。彼は元々、知己でない者に対する警戒心が強かったから」
セスティの話には納得できた。
この国で敵う者はないとまで称された最強魔剣士は、無口で人見知りで、極度の方向音痴だ。
(ゲームでも道に迷っているジルを主人公が道案内してあげるのが、出会いイベントだったなぁ)
「確かジルが一番仲が良いのって、キルだよな。一緒にいたり、しないかな」
「可能性は、なくもないね。記憶が戻っていればの話だけど」
セスティの言葉に力がない。
どのみち、どちらも見つからないのでは意味がないと考えているのだろう。
「やっぱり、アルを起こすのが最優先だにゃぁ」
首を傾げるカナデに、マイラが説明してくれた。
「アルは、ちょっとすごい精霊と契約してる魔術師なんだよ。精霊を介せば、キルの居場所がわかるかもだにゃ」
確かにゲームの中でも、結界師で精霊術師という肩書だった。皇子様は現実でも強キャラ設定であるらしい。
「そうだね。カナも帰ってきたことだし、明日はカナにアルの状態を診てもらうのも、良いね」
頷くセスティに、カナデは控えめに一言添えた。
「俺、何もできないよ。まだ魔力とかよく分からないし、魔法の使い方も思い出せない」
「明日はただ、アルを診てくれれば、それでいいよ」
「それじゃ、役に立たないだろ。何か一つくらい、出来ることがあればいいけどさ」
セスティがカナデの肩に手を添える。
「焦らなくても、俺たちが傍にいれば、きっと思い出す。思い出さなくても、カナなら使えるようになるよ」
セスティの優しい眼差しと手の熱が嬉しくて愛おしくて、カナデは自然と頷いていた。
7
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけです!
名前が * ゆるゆ になりました。
これからもどうぞよろしくお願い致します!
表紙や動画はAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。
悪役令息(Ω)に転生したので、破滅を避けてスローライフを目指します。だけどなぜか最強騎士団長(α)の運命の番に認定され、溺愛ルートに突入!
水凪しおん
BL
貧乏男爵家の三男リヒトには秘密があった。
それは、自分が乙女ゲームの「悪役令息」であり、現代日本から転生してきたという記憶だ。
家は没落寸前、自身の立場は断罪エンドへまっしぐら。
そんな破滅フラグを回避するため、前世の知識を活かして領地改革に奮闘するリヒトだったが、彼が生まれ持った「Ω」という性は、否応なく運命の渦へと彼を巻き込んでいく。
ある夜会で出会ったのは、氷のように冷徹で、王国最強と謳われる騎士団長のカイ。
誰もが恐れるαの彼に、なぜかリヒトは興味を持たれてしまう。
「関わってはいけない」――そう思えば思うほど、抗いがたいフェロモンと、カイの不器用な優しさがリヒトの心を揺さぶる。
これは、運命に翻弄される悪役令息が、最強騎士団長の激重な愛に包まれ、やがて国をも動かす存在へと成り上がっていく、甘くて刺激的な溺愛ラブストーリー。
後宮に咲く美しき寵后
不来方しい
BL
フィリの故郷であるルロ国では、真っ白な肌に金色の髪を持つ人間は魔女の生まれ変わりだと伝えられていた。生まれた者は民衆の前で焚刑に処し、こうして人々の安心を得る一方、犠牲を当たり前のように受け入れている国だった。
フィリもまた雪のような肌と金髪を持って生まれ、来るべきときに備え、地下の部屋で閉じ込められて生活をしていた。第四王子として生まれても、処刑への道は免れられなかった。
そんなフィリの元に、縁談の話が舞い込んでくる。
縁談の相手はファルーハ王国の第三王子であるヴァシリス。顔も名前も知らない王子との結婚の話は、同性婚に偏見があるルロ国にとって、フィリはさらに肩身の狭い思いをする。
ファルーハ王国は砂漠地帯にある王国であり、雪国であるルロ国とは真逆だ。縁談などフィリ信じず、ついにそのときが来たと諦めの境地に至った。
情報がほとんどないファルーハ王国へ向かうと、国を上げて祝福する民衆に触れ、処刑場へ向かうものだとばかり思っていたフィリは困惑する。
狼狽するフィリの元へ現れたのは、浅黒い肌と黒髪、サファイア色の瞳を持つヴァシリスだった。彼はまだ成人にはあと二年早い子供であり、未成年と婚姻の儀を行うのかと不意を突かれた。
縁談の持ち込みから婚儀までが早く、しかも相手は未成年。そこには第二王子であるジャミルの思惑が隠されていて──。
ふしだらオメガ王子の嫁入り
金剛@キット
BL
初恋の騎士の気を引くために、ふしだらなフリをして、嫁ぎ先が無くなったペルデルセ王子Ωは、10番目の側妃として、隣国へ嫁ぐコトが決まった。孤独が染みる冷たい後宮で、王子は何を思い生きるのか?
お話に都合の良い、ユルユル設定のオメガバースです。
新年に余り物でおせちを作ったら、冷酷と噂の騎士団長様に「運命の番」だと求婚されました
水凪しおん
BL
料理人だった俺が転生したのは、男性オメガというだけで家族に虐げられる不遇の青年カイ。
新年くらいはと前世の記憶を頼りに作ったのは、この世界にはない『おせち料理』だった。
それを偶然口にしたのは、氷のように冷酷と噂される最強の騎士団長リアム。
「お前は俺の運命の番だ」
彼の屋敷に保護され、俺の作る料理が彼の心を溶かしていく。
不器用で、だけどまっすぐな愛情を注いでくれる彼と、美味しい料理で紡ぐ、甘くて温かい異世界スローライフ。
悪役令息(Ω)に転生した俺、破滅回避のためΩ隠してαを装ってたら、冷徹α第一王子に婚約者にされて溺愛されてます!?
水凪しおん
BL
前世の記憶を持つ俺、リオネルは、BL小説の悪役令息に転生していた。
断罪される運命を回避するため、本来希少なΩである性を隠し、出来損ないのαとして目立たず生きてきた。
しかし、突然、原作のヒーローである冷徹な第一王子アシュレイの婚約者にされてしまう。
これは破滅フラグに違いないと絶望する俺だが、アシュレイの態度は原作とどこか違っていて……?
追放されたおまけの聖女♂は冷徹王太子の腕の中から離してもらえない〜今さら戻れと言われても、もうこの人の魔力しか受け付けません!〜
たら昆布
BL
聖女のおまけで召喚されたと思われて追放された不憫受けが拾われて愛される話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる