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ep10. 眠りの皇子様を目覚めさせる方法
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治癒院には既にリアナとマイラが到着していた。
手を繋いで馬車から降りてきたセスティとカナデを、マイラが生暖かい目で眺めていた。
「相変わらずラブラブだにゃぁ。隠す気、ある?」
ずかずかと近付いてきたリアナが二人の手を握り離した。
「全くありませんわよね。今、この状況で二人が運命の番だと発覚したらどれだけ問題になるか、わかっていらっしゃるのかしら」
低く唸るような声は潜めているせいもあって、とても怖い。
「ごめん……」
「カナに怒っているんじゃありませんの」
リアナがセスティを見上げ、睨みつける。
「うん、ごめん。これからは、気を付けるよ」
ニヤニヤしながら、セスティが頭を掻く。
締まりのない顔で謝るセスティに、リアナの怒りは収まらない様子だ。
「馬車の中で良いことでもあったかにゃぁ」
半笑いのマイラに揶揄われて、カナデはぐっと口を噤んだ。
リアナがカナデの手を取り、歩き出した。
「急ぎますわよ。時間は限られているのですから」
急ぎ足のリアナに引っ張られながらカナデも歩き出す。
「ヤキモチだにゃぁ」
後ろで呟いたマイラの言葉にリアナが更に怒り肩になった気がした。
治癒院の中は、ほぼ顔パスで通過できた。王族とその婚約者の侯爵令嬢がいるのだから当然だろうと思う。
治癒院は教会のような造りの建物だ。円形の建造物が放射状に広がっている。中央の部屋の天井はステンドグラスになっていて、陽の光が美しく降り注ぐ。
部屋の中央に配置された真っ白のベッドにステンドグラスの青や赤の光が差し込んで、幻想的な雰囲気を醸し出していた。
そのベッドで眠っているのが、アルバート=オーラ=フォーサイスだ。
「あれは、ヒロインの扱いじゃないのか?」
「その反応、間違ってない」
思わずツッコミを入れたカナデに瞬時に同意したのはマイラだった。
眠るアルバートの顔を覗き込む。
ゲームに登場する攻略対象と同じ顔をしていた。
(アルも王族なだけあって、セスに負けないくらいイケメンなんだよな)
ユグドラシル帝国は、この世界の国境を守る結界を一手に担う大国だ。この世界の中心にある国と言って過言でない。ムーサ王国は、属国とまではいわないが、それに準じた立場にある。
そんな大帝国の第一皇子で王位継承者である彼がムーサ王国に交換留学に来た理由は、『儀式』に参加するためだった。だが、ゲームの中ではもう一つの理由が描かれていた。
「起きたら起きたで、面倒だにゃぁ」
本気の溜息を吐いているマイラの反応が総てを物語っている。
俺様な性格で、何でもできる天才肌なアルバートは凡人の気持ちが理解できない。上に立つ人間がそれではいけないと、現国王に修行に出されたわけだ。
「マイがそんなことを言っては、アルが可哀想よ。幼馴染なんだから、もっと親身になってあげなくてはいけないわ」
リアナの言葉に、カナデはマイラを振り返った。
「子供の頃から知っているからこそ、面倒なんだよ。アルってば『儀式』の時、一番最初に結界破られてぶっ倒れたでしょ。思い出したら、いじけるんだろうなって。慰めるの、めんどい」
心底嫌そうな顔をするマイラを眺める。
「マイラって、ユグドラシル帝国の人間なのか?」
「ん? そだよ。言ってなかったっけ? 私もアルと一緒に交換留学でムーサ王国に来たんだよ」
当然のように言われても、知らない。
カナデにとって、鈴城舞は知っていても、マイラについては何も知らないのと同じだ。
「聞いてないよ。今のところ、俺の知識ってあの乙女ゲ頼りなんだけど。なんで乙女ゲの中に自分を入れなかったんだ?」
「私はカナデを召喚するために日本で一緒に過ごしてたんだよ。自分を乙女ゲのキャラに加えるのは不自然にゃ」
そういわれるとそうかもしれないが、釈然としない。
リアナがアルバートの顔を覗き込んで悲し気に睫毛を伏した。
「アルはこの二年、全く目を覚ましませんのよ。一体、どれだけの強い封印を掛けられたのかしら」
「二年間か。飛ばされた場所は、どこだったんだ?」
自分の中に断片的に浮かび上がった記憶を思い出す。
確かアルバートも黒い渦に飲み込まれて飛ばされていた。
「王都だよ。アルだけは、すぐに発見できたんだ。治療も早期に始められたんだけどね。今のところ、効果はない」
セスティがリアナと同じような表情で俯く。
カナデは眠るアルバートに近寄った。ぐっと顔を寄せてみる。胸の上に耳を当ててみた。心臓の拍動は安定している。その近くに、別の拍動が聞こえる。魔力の核が動いている証なのだろう。
(今のところ、俺にできることって何もないけど)
顔を離して、アルバートの額に指をあてた。
バチン、と何かが弾ける音がして、白い稲妻が走った。少し大きな静電気が起こったような感覚だ。鎖が切れるような感触があった。
「一体、何ですの」
驚くリアナが一歩下がる。
セスティとマイラが身構える。
アルバートの全身を覆うように流れていた魔力が渦を巻く。本人を覆いくるむように円状に流れ始めた魔力が炎のように四方に散り始めた。
只々驚き動けないでいるカナデの体を、セスティが庇いながら後ろに下げる。
「魔力が暴走している。マイラ、何とか出来るか?」
「そういわれても、こんなの中和術でもなきゃ、どうしようもないよ」
「中和術はダメだ。アルの魔力が中和されたら核が壊れる」
「どのみち、使える人いないにゃ!」
セスティとマイラの会話の内容はよくわからないが、魔力をどうにかすればいいらしい。カナデは持ってきていた神笛を取り出した。
「よくわかんないけど、やってみるよ」
吹き口に、唇を添える。
(アルの気持ちが鎮まるようなローテンポの曲が良い。乙女ゲのアルルートに流れてた、あの曲)
国元に帰るアルが主人公と別れるシーンで、見送りをさせずに帰らせる。彼女の背中を見送りながら、アルは一人涙するバッドエンドの曲だ。
(強がりのアルが主人公に泣き顔を見られたくなくて、わざと先に帰すんだよな。悲しい曲だけど、俺は好きな曲だ)
耳コピで覚えた曲だから、うまく再現できているかわからない。所々に自分なりのアレンジを加えて、吹き繋げる。
「魔力の炎が、鎮まっていく」
セスティの声が聞こえて、アルバートの方に目を向けた。
畝っていた魔力が静かにアルバートの体の中に納まっていく。やがて、暴走していた魔力がアルバートを覆うように流れて、消えていった。
マイラが恐る恐る近付いて、アルバートの顔を覗き込んだ。
同じように近づこうとするリアナの肩を、セスティが後ろから引き留めた。
「アル、起きたかにゃ?」
マイラがアルバートの唇を指の背で押した。
ゆっくりと目を開いたアルバートが、バツの悪い顔で、笑った。
「何だよ、起きて最初に見る顔がマイラって、最高だな。キスで起こしてくれるんじゃないのか?」
「ふざけるな、だよ。起きていようが寝ていようが、キスなんかしないにゃ」
伸びてきたアルバートの手を、パシンと叩く。
「おはよう、アルバート」
「おはよう。お前って、相変わらずなのな」
叩かれた手でマイラの手を強く握る。
それは恋人同士の甘い馴れ合いなどではない、同志の再会の握手に見えた。
手を繋いで馬車から降りてきたセスティとカナデを、マイラが生暖かい目で眺めていた。
「相変わらずラブラブだにゃぁ。隠す気、ある?」
ずかずかと近付いてきたリアナが二人の手を握り離した。
「全くありませんわよね。今、この状況で二人が運命の番だと発覚したらどれだけ問題になるか、わかっていらっしゃるのかしら」
低く唸るような声は潜めているせいもあって、とても怖い。
「ごめん……」
「カナに怒っているんじゃありませんの」
リアナがセスティを見上げ、睨みつける。
「うん、ごめん。これからは、気を付けるよ」
ニヤニヤしながら、セスティが頭を掻く。
締まりのない顔で謝るセスティに、リアナの怒りは収まらない様子だ。
「馬車の中で良いことでもあったかにゃぁ」
半笑いのマイラに揶揄われて、カナデはぐっと口を噤んだ。
リアナがカナデの手を取り、歩き出した。
「急ぎますわよ。時間は限られているのですから」
急ぎ足のリアナに引っ張られながらカナデも歩き出す。
「ヤキモチだにゃぁ」
後ろで呟いたマイラの言葉にリアナが更に怒り肩になった気がした。
治癒院の中は、ほぼ顔パスで通過できた。王族とその婚約者の侯爵令嬢がいるのだから当然だろうと思う。
治癒院は教会のような造りの建物だ。円形の建造物が放射状に広がっている。中央の部屋の天井はステンドグラスになっていて、陽の光が美しく降り注ぐ。
部屋の中央に配置された真っ白のベッドにステンドグラスの青や赤の光が差し込んで、幻想的な雰囲気を醸し出していた。
そのベッドで眠っているのが、アルバート=オーラ=フォーサイスだ。
「あれは、ヒロインの扱いじゃないのか?」
「その反応、間違ってない」
思わずツッコミを入れたカナデに瞬時に同意したのはマイラだった。
眠るアルバートの顔を覗き込む。
ゲームに登場する攻略対象と同じ顔をしていた。
(アルも王族なだけあって、セスに負けないくらいイケメンなんだよな)
ユグドラシル帝国は、この世界の国境を守る結界を一手に担う大国だ。この世界の中心にある国と言って過言でない。ムーサ王国は、属国とまではいわないが、それに準じた立場にある。
そんな大帝国の第一皇子で王位継承者である彼がムーサ王国に交換留学に来た理由は、『儀式』に参加するためだった。だが、ゲームの中ではもう一つの理由が描かれていた。
「起きたら起きたで、面倒だにゃぁ」
本気の溜息を吐いているマイラの反応が総てを物語っている。
俺様な性格で、何でもできる天才肌なアルバートは凡人の気持ちが理解できない。上に立つ人間がそれではいけないと、現国王に修行に出されたわけだ。
「マイがそんなことを言っては、アルが可哀想よ。幼馴染なんだから、もっと親身になってあげなくてはいけないわ」
リアナの言葉に、カナデはマイラを振り返った。
「子供の頃から知っているからこそ、面倒なんだよ。アルってば『儀式』の時、一番最初に結界破られてぶっ倒れたでしょ。思い出したら、いじけるんだろうなって。慰めるの、めんどい」
心底嫌そうな顔をするマイラを眺める。
「マイラって、ユグドラシル帝国の人間なのか?」
「ん? そだよ。言ってなかったっけ? 私もアルと一緒に交換留学でムーサ王国に来たんだよ」
当然のように言われても、知らない。
カナデにとって、鈴城舞は知っていても、マイラについては何も知らないのと同じだ。
「聞いてないよ。今のところ、俺の知識ってあの乙女ゲ頼りなんだけど。なんで乙女ゲの中に自分を入れなかったんだ?」
「私はカナデを召喚するために日本で一緒に過ごしてたんだよ。自分を乙女ゲのキャラに加えるのは不自然にゃ」
そういわれるとそうかもしれないが、釈然としない。
リアナがアルバートの顔を覗き込んで悲し気に睫毛を伏した。
「アルはこの二年、全く目を覚ましませんのよ。一体、どれだけの強い封印を掛けられたのかしら」
「二年間か。飛ばされた場所は、どこだったんだ?」
自分の中に断片的に浮かび上がった記憶を思い出す。
確かアルバートも黒い渦に飲み込まれて飛ばされていた。
「王都だよ。アルだけは、すぐに発見できたんだ。治療も早期に始められたんだけどね。今のところ、効果はない」
セスティがリアナと同じような表情で俯く。
カナデは眠るアルバートに近寄った。ぐっと顔を寄せてみる。胸の上に耳を当ててみた。心臓の拍動は安定している。その近くに、別の拍動が聞こえる。魔力の核が動いている証なのだろう。
(今のところ、俺にできることって何もないけど)
顔を離して、アルバートの額に指をあてた。
バチン、と何かが弾ける音がして、白い稲妻が走った。少し大きな静電気が起こったような感覚だ。鎖が切れるような感触があった。
「一体、何ですの」
驚くリアナが一歩下がる。
セスティとマイラが身構える。
アルバートの全身を覆うように流れていた魔力が渦を巻く。本人を覆いくるむように円状に流れ始めた魔力が炎のように四方に散り始めた。
只々驚き動けないでいるカナデの体を、セスティが庇いながら後ろに下げる。
「魔力が暴走している。マイラ、何とか出来るか?」
「そういわれても、こんなの中和術でもなきゃ、どうしようもないよ」
「中和術はダメだ。アルの魔力が中和されたら核が壊れる」
「どのみち、使える人いないにゃ!」
セスティとマイラの会話の内容はよくわからないが、魔力をどうにかすればいいらしい。カナデは持ってきていた神笛を取り出した。
「よくわかんないけど、やってみるよ」
吹き口に、唇を添える。
(アルの気持ちが鎮まるようなローテンポの曲が良い。乙女ゲのアルルートに流れてた、あの曲)
国元に帰るアルが主人公と別れるシーンで、見送りをさせずに帰らせる。彼女の背中を見送りながら、アルは一人涙するバッドエンドの曲だ。
(強がりのアルが主人公に泣き顔を見られたくなくて、わざと先に帰すんだよな。悲しい曲だけど、俺は好きな曲だ)
耳コピで覚えた曲だから、うまく再現できているかわからない。所々に自分なりのアレンジを加えて、吹き繋げる。
「魔力の炎が、鎮まっていく」
セスティの声が聞こえて、アルバートの方に目を向けた。
畝っていた魔力が静かにアルバートの体の中に納まっていく。やがて、暴走していた魔力がアルバートを覆うように流れて、消えていった。
マイラが恐る恐る近付いて、アルバートの顔を覗き込んだ。
同じように近づこうとするリアナの肩を、セスティが後ろから引き留めた。
「アル、起きたかにゃ?」
マイラがアルバートの唇を指の背で押した。
ゆっくりと目を開いたアルバートが、バツの悪い顔で、笑った。
「何だよ、起きて最初に見る顔がマイラって、最高だな。キスで起こしてくれるんじゃないのか?」
「ふざけるな、だよ。起きていようが寝ていようが、キスなんかしないにゃ」
伸びてきたアルバートの手を、パシンと叩く。
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