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第二部 プロローグ

古書が語る歴史「悲劇の元凶」より

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 「コア」は、あらゆる生命の核。命そのものだ。生物はコアを通じて世界の力を享受し、魔法と呼ばれるものに転換する。

 火、水、風、土、光、そして──闇。

 そして、6つの力それぞれには、その力を特化して享受できる、たったひとつのコアを持って生まれるものが存在する。

――至高の魂クラウン・コア

 各属性のいただきを冠するコアは、他と区別してそう呼ぶ。
 同じ属性の至高の魂クラウン・コアを持つものは、同じ時に複数存在することはできない。至高の魂クラウン・コアの持ち主が死んだとき、新たな主が生まれる。
 彼らと対を成すのは全属性使いコアマスター。それは、神の名残を持つ者たち。しかし、神の魂とは異なる魂を持つ者たちのこと。
 至高の魂クラウン・コアは、正しく神の魂。死を望んだ創世の女神が残した自らの魂。故に、それを持つのは真なる神の子たち。

 ひとつの伝承をここに記す。

 6つの至高の魂クラウン・コアを集めしもの、この世で最もなる力を得ん。
 それ即ち神と呼ばれし。
 神となりし者、新たな世界の創造主とならん。
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