Perverse second

伊吹美香

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episode 1

初恋

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毎月毎月、三崎の売上をチェックし。



着々と数字を上げてきている彼女の名前に喜びを感じ、同時に絶対に抜かれるものかと張り合いにした。



半期に一度あるかないかの本社出張では三崎の姿を探した。



何の因果か一度も会うことはなかったけど。



本社での三崎の評判が上がれば上がるほど、初めて彼女を見た時の笑顔がチラついて、本当の彼女とのギャップに溜め息が出た。



無理しなくていいのに。



自分を解放してやっていいのに。



誰かが本当の彼女を見つけてくれればいいのに。



けれどやっぱり、それは俺の役目でありたい。



たくさんの矛盾と嫉妬ともどかしさが俺を支配していくけれど、結果として。



離れていては何もしてあげられないんだ。



俺が今しなくてはならないことは。



その時が来た時に守ってやれるように。



救ってやれるように。



それだけの力をつけておくことだ。



たとえ未だに嫌われていたとしても…。



そう思いながら仕事に打ち込み。



そしてやっと、その時が訪れた…。

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