九尾狐は聖獣ですか?

すぅこ

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ハッピーバースデーですよ

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  サト、シオ、カイト、リック。
4人揃ったところで、誕生日会始めます。

サトの力作の料理を目の前に並べ、カイトから一言。
「友人シオと、新しい仲間サトの誕生日会を始めます。」と、最初にカイトに頼んでもらったケーキを出した。
残念だが、ケーキにロウソクを刺す習慣はないようで、ミニロウソクも売っていないそうだ。
電気を消して、ロウソク『ふー』は叶わなかった。

生クリームで塗られたスポンジの中央に赤い薔薇と葉がクリームとジャムにより立体的にデコレーションされ、縁にはイチゴが沢山トッピングされていた。
そして、長方形のクッキーに『誕生日おめでとうシオ』と、カイトにお願いしたとおり描かれていた。

「おめでとうシオ!」サトは言ったが、シオは何故か、微妙な顔。
「今日はお前の誕生日会でもあるんじゃないのか?」と。
えっ?!とサトは「忘れてた…」
はっ!!とカイトも思ったらしい。慣れないので、言われたとおりにやったのだ。そこまで気が回らなかったらしい。
「……私はいいの。
私はシオの誕生日を祝いたかったの。
私がカイトに頼んだの。だから、気にしないで!
そんな顔しないで楽しんでシオ!」
シオも頑張って準備したサトのため、場の雰囲気を壊したくないと感じたのか、複雑ながら納得した。

……が、サトがシオへのプレゼントを渡した時に、また微妙な顔をした。
受け取り、包装を解き中身を見た。

それは、銀細工の鷹のブローチだった。鷹の目にはサトと同じ黄金の宝石が埋め込まれている。
「似合うと思って。私のカラーが入っているから、離れていても御守りになればと。ブローチなら、邪魔にならないし。お洒落でしょ。」と話す。

シオは目を見開き、次の瞬間ガバッと抱きしめられた。
「お前、コレを買うために、街で私と離れたのか…」と。
それを言われてしまうと、とても申し訳ない気分になる。
「ごめん。」シオが言った。サトが謝ろうとする前に。
「私のために危険な目にあうなんて。」悲しそうに言う。
サトはそっとシオから離れ、ブローチを手に取りシオの胸元に留めた。

「シオを信じています。きっとどこに私がいても見つけてくれると信じています。私もシオに何からあっても必ず見つけて助けます。」と微笑んだ。


カイトとリックもシオにプレゼントを渡した。
シオにというよりも、シオとサトにペアのペンダントだった。
それは2つの月のデザインのペンダントで、合わせれば太陽の形になるものだった。

とてめ嬉しくて、「ありがとう」とカイトとリックに抱きついた。
カイトはポリポリと頬をかいて照れた。
リックは大興奮状態で抱き潰されそうになる前に、カイトとシオが助けてくれた。

シオは私にピンキーリングをくれた。
コレをつけていると、シオの契約聖獣だという証明になり、身元の証明、そして迷子になっても居場所がわかるらしい。
「晴れてシオの正式なペットですね。」と笑顔で言ったら、カイトとリックに可愛そうな目をされた。



温かい食事を食べ、
最後にケーキを分けて食べた。
久しぶりに味わう幸せな誕生日だった。
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