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16 初・ダンジョン

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 「パフィンまでの護衛ご苦労だった。お前達は全員見事合格だ。パーティーランクに関してもどちらともCランクまで昇格とする」

 ふぅ、無事Cランクに昇格できたな。短い期間とはいえ同じ護衛依頼を行ったアル達も無事昇格出来て良かったな。

 「ここでお別れだな。それじゃあな」

 「ああ、町で会ったら声かけてくれ。それじゃあまた会おう」

 俺達は、アル達と別れ近くの食事処で食事をとっていた。

 「これからどうしますか?」

 「今日は、この街に着いたばかりだし散策とかして休もうか。明日は、パフィンで一番簡単のダンジョンに行ってみよう。ポーション類は結局ゴブリン討伐の時にほとんど使わなかったし買わなくていいな。でも、ダンジョン攻略中に携帯食料なんて美味しくないもの食べたくないし、食料買い込むぞ!俺の物品収納アイテムボックス(本当は無限収納インベントリだけどな)に入れればかさばらないしな」

 「ダンジョン内で美味しいもの食べてたら周りの冒険者から恨まれそうですね……」

 「まぁ、何かあっても俺が何とかするから大丈夫だ」

 「ハクさんなら本当に何かあっても大丈夫そうですよね……」

 それから俺達は町の散策をしたり、食料を買い込みその日を終えた。

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 「これがダンジョンの入り口か…」

 「そうですね。ここがパフィンで一番簡単なダンジョン、地下型ダンジョンの"ヒスイ"です。最終階層は20層みたいですね」

 「周り見て思ったんだが明らかにCランクに届いてなさそうな冒険者がいる気がするがダンジョンはCランク以上推奨じゃなかったか?」

 「別に入るのが禁止されてる訳じゃないですし。浅い階層なら別に問題ないと思いますよ」

 「そんなもんか。まあ、気にせず入るか。楽しみだな~。どんな敵が出てくるんだろう?」

 「ハクさんバトルジャンキー見たいですよ」

 しょうがないじゃないか。リーデスト様に色々な武術教えて貰ったから実践で使って見たいんだよ。今までの敵は楽勝すぎてほとんど使えなかったからな。

 「ダンジョンの中は……………特に変わったとこないな?」

 「確かに普通の地下洞窟みたいですね」

 「おっ、でもゴブリンいるな」

 「えっ!どこですか?」

 「あそこの曲がり角にいるな。ファイヤーボール」

俺が放ったファイヤーボールはきれいに曲がって曲がり角にいたゴブリンに直撃した。

 「倒れたみたいだな。じゃあ進むか」

 「ハクさんいたら魔物とばったり出くわすとか無さそうですね…」

 倒したゴブリンの所に行くとそこにはゴブリンの死骸はなく、牙のようなものが落ちていた。
 とりあえず鑑定してみるか。

 ゴブリンの牙
 脆いため武器に加工するのには向かない。使い道は特に無い。

 ゴブリンの牙のようだ。なるほど、ダンジョンで魔物を倒すとこうなるのか。

 「先に進むか」

 「そうですね」

 それから、俺達は順調に進んでいって5階層の最後にたどり着いた。

 「やけにここら辺冒険者多いな」

 「多分ここにボスモンスターがいるんですよ。ほら、あそこの大きな扉の前に並んでますし」

 そういえばアイラさんがいってたな。

 「しょうがない、自分達の番になるまで並ぶか」


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 「ようやく俺達の番か、長かったな」

 「浅い階層ですからね。でも3時間も待つとは思いませんでしたね」

 「ホントにな。じゃあ入るか」

 扉を開け中に入ると中には二足歩行の豚がいた。 

 《あれはオークという魔物です。ゴブリン等と比べ力が強い魔物です。しかし知能が低いため力任せの攻撃をしてきます。》

 知能が低いのか~。しかも力任せとか、期待外れだな。

 「そいつは、ソフィアが相手してくれ。魔法の練習だと思って」

 「えっわかりました、ファイヤーアロー」

 ソフィアが唱えた魔法によって、火の矢が飛んでいきオークの心臓を貫き絶命した。
 あっけなかったな~。ボスモンスターだからもっと強いと思ってたんだが。まぁ、パフィンで一番簡単なダンジョンの最初の階層ボスだししかたないか。

 「どうでした!ハクさん」

 「おう、よかったぞ。ファイヤーアローの無詠唱も出来るようになったんだな」

 「はい、練習しましたから!」

 「これからも怠けず頑張れよ」

 「はいっ!」

 ソフィアは努力を惜しまない人間みたいだな。

 《……どちらかというと、ハク様に誉めてもらいたいから頑張っているのかと。本当にマスターは鈍感ですね。》

 ナビ、何か言ったか?

 《いえ、何も》

 にしても3時間待って決着10秒って。何かすごい時間無駄にした気分だな。

 《階層ボスは倒したあと復活まで時間がありますからね。前に階層ボスに挑んだ人がいくら早く倒しても復活までは門は開きませんから。ここの階層の場合オークの復活は15分ですね》

 そうだったのか。
 おっ、何かオークがやられたとこに何か落ちてる。

 オークの肉
 普通の豚肉よりも油がのっておりとても美味しい。

 何だと。あんな見た目して美味しいだと、、これは食べるしかない!!

 「おい、ソフィア今からオークの肉食べるぞ!」

 「いきなりですね、まぁ私もオーク肉好きなのでいいですけど」

 「じゃあ今から焼くぞ~」

 俺は、無限収納インベントリから鉄板を取り出し火魔法で火力を調整しながら肉を焼いていった。

  〈料理スキルLV.1を獲得しました。〉

 「焼けたぞ~」

 「美味しそうですね、じゃあいただきましょう」

 ぱくっ、

 「うっまぁ!」

 「ん~~やっぱりオーク肉美味しいですね」

 めっちゃ油が甘い。こんなの日本にいたときに食べようと思ったらいくらするんだ?これからオークを見つけたら積極的に倒していこう。この味はヤバい。

 それから後片付けをして、俺達は次の階層にむかった。





 
 
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