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25 勇者救出 2
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グランド将軍に連れられ俺は勇者の元へ向かっていた。ナビから教えられるレートとグランド将軍が通っているルートが同じことからグランド将軍はちゃんと案内をしてくれていることがわかる。
「俺が言うのもあれだが、こんなことして大丈夫なのか?」
「よくねーだろーな。超良くて国外追放、悪くて極刑だな。まぁ、多分殺されるだろーけどな」
「じゃあ、何で俺を案内してるんだ?」
「勇者を無理やりっていう上の意見に俺は反対だったしな……しかも、どうせあのまま戦ってもお前相手じゃ持って10秒ってとこだったし。なら潔く連れてくのが良いって判断しただけだ」
ふむ、嘘もいって無いし、こいつはいいやつそうだな。こんな奴が極刑になるなんてどうかしてる。勇者を救出したら、まずこの国の勇者に隷属の腕輪を着けさせた奴等に神罰を落とすとするか。
「おい、何処にいこうとしてる!」
グランド将軍と同じ鎧をつけた男が俺たちに声をかけてきた。実力もグランド将軍と同じくらいだし、こいつも将軍か?
「お、レーナン将軍か。こいつを勇者の元に案内しようとしてるとこだ」
「そんな訳のわからんやつを勇者のとこに案内するとは。正気か、グランド将軍!」
「正気だ。邪魔をしないでくれ」
「そんな訳にいくか!言葉で聞かぬようなら武力行使もいとわぬぞ!」
「止めとけ、お前じゃこいつ相手に10秒も持たん」
「ふざけるな、我は帝国最強の四将軍の一人だぞ!」
「同じ四将軍の一人の俺が10秒も持つ気がしねーんだよ」
「腑抜けたか、グランド将軍!!どけ」
レーナン将軍と呼ばれる男が俺に斬りかかってきた。……太刀筋はそこまで悪くない。流石に帝国の将軍と言われるだけあるな。だけど、やっぱり期待はずれだ。
「遅いんだよな……」
この言葉はレーナン将軍に聞こえることは無かっただろう。
俺は眼前に迫り来る剣を紙一重で交わし、そのままの流れで相手の顎を一発殴った。それだけでレーナン将軍の脳は震え、意識を失い、地に伏してしまった。
「…おいおい、全く何が起こったかわからなかったぞ。こりゃ10秒どころか1秒も持たねぇーな」
「よし、邪魔者もいなくなったし、引き続き勇者の元に向かおうか」
レーナン将軍というアクシデントはあったが、無事勇者の元に辿り着く事が出来た。
「……何しに来たんだ?」
勇者は怯えたようにそう言ってきた。
「逢坂 真。お前を助けに来た」
「!?…本当に助けてくれるのか?」
「もちろんだ」
「それよりお前、隷属の腕輪はどうすんだ?それは着けたやつ以外取り外せねーぞ?」
グランド将軍はそう言ってきた。ナビ、何とかなるか?
《勿論です。腕輪に触れて魔力を流し込めば壊れます。しかし、一瞬で大量の魔力を込めないといけません。でも、マスターなら余裕です。》
そんなんでいいのか。
俺は、勇者が閉じ込められていた檻をねじ曲げ、勇者の腕輪に触り魔力を流した。
バキィィィィィィィン
清々しい音と共に腕輪が壊れた。
「頑丈に作られた檻がひん曲げられたことにも驚いたが、隷属の腕輪があんな簡単に壊れるなんてな。さっきから驚きの連続だな…」
「あ、ありがとうございます」
勇者は心から感謝しているようだった。
「気にするな。隷属の腕輪を着けて無理やり言うこと聞かせようとした、この国が気にくわなかっただけだ。あと、せっかくの同郷だし、助けてやろうと思ってな…」
「え、あなたも日本から来たんですか?」
「お前も、勇者だったのか?!」
しまった、今のは失言だったな。素性を少し明かしてしまった。
《そうですね。仮面を着けてるので顔は見られていませんから、まだ大丈夫ですが。》
「まぁ、そうだな。俺は日本からきた。だけど、勇者ではないぞ。」
「そうなんですか……。でも、ここからどうするんですか?さっきから兵士達が騒いでる音が聞こえるんですけど……。逃げるにしても、少し大変じゃないですか?」
「そうだな。ここまでは案内したが、勇者を助けた後どうする気だったんだ?ここには、転移とか封じる結界が張られてるぞ。しかも王城だから5枚ぐらい張られてる筈だ」
確かに結界が張られてるな。だが、俺を止められるほどじゃない。
《マスターを止められる結界って神じゃないと使えない気がするんですけど》
「《結界破壊》」
パリィィィイン
清々しい音と共に結界が全て消し飛んだ。
「さぁ結界も無くなったし《集団転移》」
俺は、集団転移で近くの草原に転移した。
「………ここは?」
「近くの草原だ」
「あんな一瞬で転移するなんて……もう、驚き通り越してあきれるな」
「じゃあ、俺にはやることがあるから。ちょっと行ってくる」
「やること?」
「愚か者に神罰を落としにな」
俺は再び転移をして王城に戻った。
「俺が言うのもあれだが、こんなことして大丈夫なのか?」
「よくねーだろーな。超良くて国外追放、悪くて極刑だな。まぁ、多分殺されるだろーけどな」
「じゃあ、何で俺を案内してるんだ?」
「勇者を無理やりっていう上の意見に俺は反対だったしな……しかも、どうせあのまま戦ってもお前相手じゃ持って10秒ってとこだったし。なら潔く連れてくのが良いって判断しただけだ」
ふむ、嘘もいって無いし、こいつはいいやつそうだな。こんな奴が極刑になるなんてどうかしてる。勇者を救出したら、まずこの国の勇者に隷属の腕輪を着けさせた奴等に神罰を落とすとするか。
「おい、何処にいこうとしてる!」
グランド将軍と同じ鎧をつけた男が俺たちに声をかけてきた。実力もグランド将軍と同じくらいだし、こいつも将軍か?
「お、レーナン将軍か。こいつを勇者の元に案内しようとしてるとこだ」
「そんな訳のわからんやつを勇者のとこに案内するとは。正気か、グランド将軍!」
「正気だ。邪魔をしないでくれ」
「そんな訳にいくか!言葉で聞かぬようなら武力行使もいとわぬぞ!」
「止めとけ、お前じゃこいつ相手に10秒も持たん」
「ふざけるな、我は帝国最強の四将軍の一人だぞ!」
「同じ四将軍の一人の俺が10秒も持つ気がしねーんだよ」
「腑抜けたか、グランド将軍!!どけ」
レーナン将軍と呼ばれる男が俺に斬りかかってきた。……太刀筋はそこまで悪くない。流石に帝国の将軍と言われるだけあるな。だけど、やっぱり期待はずれだ。
「遅いんだよな……」
この言葉はレーナン将軍に聞こえることは無かっただろう。
俺は眼前に迫り来る剣を紙一重で交わし、そのままの流れで相手の顎を一発殴った。それだけでレーナン将軍の脳は震え、意識を失い、地に伏してしまった。
「…おいおい、全く何が起こったかわからなかったぞ。こりゃ10秒どころか1秒も持たねぇーな」
「よし、邪魔者もいなくなったし、引き続き勇者の元に向かおうか」
レーナン将軍というアクシデントはあったが、無事勇者の元に辿り着く事が出来た。
「……何しに来たんだ?」
勇者は怯えたようにそう言ってきた。
「逢坂 真。お前を助けに来た」
「!?…本当に助けてくれるのか?」
「もちろんだ」
「それよりお前、隷属の腕輪はどうすんだ?それは着けたやつ以外取り外せねーぞ?」
グランド将軍はそう言ってきた。ナビ、何とかなるか?
《勿論です。腕輪に触れて魔力を流し込めば壊れます。しかし、一瞬で大量の魔力を込めないといけません。でも、マスターなら余裕です。》
そんなんでいいのか。
俺は、勇者が閉じ込められていた檻をねじ曲げ、勇者の腕輪に触り魔力を流した。
バキィィィィィィィン
清々しい音と共に腕輪が壊れた。
「頑丈に作られた檻がひん曲げられたことにも驚いたが、隷属の腕輪があんな簡単に壊れるなんてな。さっきから驚きの連続だな…」
「あ、ありがとうございます」
勇者は心から感謝しているようだった。
「気にするな。隷属の腕輪を着けて無理やり言うこと聞かせようとした、この国が気にくわなかっただけだ。あと、せっかくの同郷だし、助けてやろうと思ってな…」
「え、あなたも日本から来たんですか?」
「お前も、勇者だったのか?!」
しまった、今のは失言だったな。素性を少し明かしてしまった。
《そうですね。仮面を着けてるので顔は見られていませんから、まだ大丈夫ですが。》
「まぁ、そうだな。俺は日本からきた。だけど、勇者ではないぞ。」
「そうなんですか……。でも、ここからどうするんですか?さっきから兵士達が騒いでる音が聞こえるんですけど……。逃げるにしても、少し大変じゃないですか?」
「そうだな。ここまでは案内したが、勇者を助けた後どうする気だったんだ?ここには、転移とか封じる結界が張られてるぞ。しかも王城だから5枚ぐらい張られてる筈だ」
確かに結界が張られてるな。だが、俺を止められるほどじゃない。
《マスターを止められる結界って神じゃないと使えない気がするんですけど》
「《結界破壊》」
パリィィィイン
清々しい音と共に結界が全て消し飛んだ。
「さぁ結界も無くなったし《集団転移》」
俺は、集団転移で近くの草原に転移した。
「………ここは?」
「近くの草原だ」
「あんな一瞬で転移するなんて……もう、驚き通り越してあきれるな」
「じゃあ、俺にはやることがあるから。ちょっと行ってくる」
「やること?」
「愚か者に神罰を落としにな」
俺は再び転移をして王城に戻った。
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