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【第8.5部〜アイドル編2】
第7話 結ばれない2人
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私は心が壊れそうだった。吉田監督と約束してから5日経ったが、潤とは何の進展も無かった。それどころか潤が付き合っているのは、今の主演女優である林葉菜月だった事が分かったのだ。
最初は確信が持てなかった。だからストーカーみたいだと思いながらも2人の後をつけると、個室の小料理屋に入って行った。それだけなら飲みに来たか食事しに来ただけだと思えたが、2人が出て来たのは早朝だった。
潤があの女を一晩中抱いていたのかと思うと、胸が締め付けられる様に痛かった。こんな気持ちにさせられるくらいなら、時間なんて戻ら無ければ良かった。思い出は思い出のままであれば良かったのだ。
「もう耐えられない…」
その時、何故かふと思い出した。
『魔法箱』
その中から指輪を1つ取り出した。「視える人」この魔法道具は、指輪をはめた者が描く未来を指し示すアイテムだ。私には不要だと眠らせていたのだ。
“アイテムの装着を確認致しました。使用しますか?”
(お願い、潤と結婚する未来を視せて!)
“今の貴女が綾瀬潤と結婚出来る確率は0%です”
(何で?どうして結婚出来ないの?)
“綾瀬潤を攻略するルートに入る為には条件があります。その内の1つが、主演女優になる事です。しかし主演女優の配役が決まっているこの状況で、貴女がこの状況からでも主演女優になる方法には3つのルートがあります”
(それは何?勿体ぶらずに教えて頂戴!)
“①吉田監督と寝る②大和翔と寝る③矢沢Pと寝るの3択です”
(はぁ?何よそれ?絶対に嫌だわ)
だって、潤に綺麗な身体のままで恋人になれなければ意味が無い。でも、それ以前に恋人にすらなれなければ意味が無い。それに、私は「絶世の美女」称号持ちだ。そもそも、彼らに抱かれ無ければ主演女優になれないなんて話がおかしい。だってこの私だよ?この称号を鼻に掛けた事は無かったけど、納得がいかない。
アーシャに再び時間を戻してもらおうと思ったが、その前に確かめる事がある。どうせ時間が戻れば無かった事になるのだ。本当に抱かれたら主演女優になるのかを見極めたい。時間を戻すのはそれからでも遅くは無い。私は吉田監督を呼び出して会いに行く事にした。
「どうしたの、Mizukiちゃん?もう処女では失くなったのかな?」
「…ダメでした。フラれちゃったみたいです…」
「キミを振る男が存在のかね?勿体無い。ソイツはキミの素晴らしさを理解していない。ソイツにはキミは勿体なさすぎる」
「はい…だから、慰めて下さい…」
初めてラブホに入って行為に及んだ。最初は痛くて歯を食いしばっているだけだったが、何度も体位を変えられて腰を動かされているうちに、我慢出来ない高揚感に襲われて中イキした。それから自分でも上に乗って腰を動かすと、ピンポイントで敏感な部分に当たり、直ぐにイってしまった。
「はぁ、はぁ、はぁ…気持ちいいです…もっとして下さい。もっと…。でも、私…主演女優になりたかったなぁ…」
「大丈夫だよ、Mizukiちゃん。ボクの力で何とかしてあげるよ」
「本当ですか?有難う御座います!」
私は舌を絡めて抱き合った。
それから数日後、主演女優の林葉菜月のスキャンダルが報道されて、主演を降板すると言う記事が載った。その穴埋めとして起用されたのが新人女優であるMizuki、つまり私だった。
主演になり潤に挨拶をすると、明らかに以前とは違う態度で接して来たのだ。私が話しかけても相手にしてもらえなかったが、今では潤からデートのお誘いがある様になった。私は潤に告白すると、その日のうちに潤に抱かれた。あまり早いと軽い女と思われないか心配したが、それよりも早く潤と1つになりたかった。私の苦しみが癒やされた気がした。潤は、監督に抱かれてまで手に入れたかった人だ。しかし吉田監督は私を手放そうとはせず、私は監督と愛人関係を続けていた。止めれば降板させると脅されたからだ。潤との愛が深まるにつれて、その事が重くのしかかり、心を苦しめた。潤を、最愛の人を裏切っている。それは私の心を壊れるまで追い詰めた。映画の撮影がクランクアップして、大成功を収めると、潤からプロポーズされた。私は潤への罪悪感に耐えられず、首を吊った。
【Bad End】
指輪が視せた未来だった。
「何なのこれ?詰みじゃないの?」
他の男に抱かれている罪悪感に耐えて自殺しなければ、潤と結ばれると言う事だ。だが私の性格的にそれは無理だ。
私は次の日、吉田監督に女官役の降板を申し入れた。
「あの約束も反故にすると言う事だな?それがどう言う意味を持つか分かって言っているのか?」
「分かっています。申し訳ありません」
吉田監督からは、もう2度とこの業界で働けると思うなよ!と罵られた。私は泣きながら、その現場を後にすると、その日のうちに事務所に退職届を出して退所した。
「アナト、これからどうするの?」
「アメリカに行くわ。チャックを頼ってみる」
「綾瀬くんの事はもう良いの?」
「…アメリカに行ったら、潤に会わなくて済むわ。でも…諦めた訳じゃない。必ず私に振り向かせてみせる」
私はパスポートを用意した。
「来夢、一緒に来てくれるでしょう?」
「勿論よ。アナトと一緒にいるわ」
『飛翔』
空中を蹴って宙に舞い上がり、アメリカを目指して高速飛翔した。
最初は確信が持てなかった。だからストーカーみたいだと思いながらも2人の後をつけると、個室の小料理屋に入って行った。それだけなら飲みに来たか食事しに来ただけだと思えたが、2人が出て来たのは早朝だった。
潤があの女を一晩中抱いていたのかと思うと、胸が締め付けられる様に痛かった。こんな気持ちにさせられるくらいなら、時間なんて戻ら無ければ良かった。思い出は思い出のままであれば良かったのだ。
「もう耐えられない…」
その時、何故かふと思い出した。
『魔法箱』
その中から指輪を1つ取り出した。「視える人」この魔法道具は、指輪をはめた者が描く未来を指し示すアイテムだ。私には不要だと眠らせていたのだ。
“アイテムの装着を確認致しました。使用しますか?”
(お願い、潤と結婚する未来を視せて!)
“今の貴女が綾瀬潤と結婚出来る確率は0%です”
(何で?どうして結婚出来ないの?)
“綾瀬潤を攻略するルートに入る為には条件があります。その内の1つが、主演女優になる事です。しかし主演女優の配役が決まっているこの状況で、貴女がこの状況からでも主演女優になる方法には3つのルートがあります”
(それは何?勿体ぶらずに教えて頂戴!)
“①吉田監督と寝る②大和翔と寝る③矢沢Pと寝るの3択です”
(はぁ?何よそれ?絶対に嫌だわ)
だって、潤に綺麗な身体のままで恋人になれなければ意味が無い。でも、それ以前に恋人にすらなれなければ意味が無い。それに、私は「絶世の美女」称号持ちだ。そもそも、彼らに抱かれ無ければ主演女優になれないなんて話がおかしい。だってこの私だよ?この称号を鼻に掛けた事は無かったけど、納得がいかない。
アーシャに再び時間を戻してもらおうと思ったが、その前に確かめる事がある。どうせ時間が戻れば無かった事になるのだ。本当に抱かれたら主演女優になるのかを見極めたい。時間を戻すのはそれからでも遅くは無い。私は吉田監督を呼び出して会いに行く事にした。
「どうしたの、Mizukiちゃん?もう処女では失くなったのかな?」
「…ダメでした。フラれちゃったみたいです…」
「キミを振る男が存在のかね?勿体無い。ソイツはキミの素晴らしさを理解していない。ソイツにはキミは勿体なさすぎる」
「はい…だから、慰めて下さい…」
初めてラブホに入って行為に及んだ。最初は痛くて歯を食いしばっているだけだったが、何度も体位を変えられて腰を動かされているうちに、我慢出来ない高揚感に襲われて中イキした。それから自分でも上に乗って腰を動かすと、ピンポイントで敏感な部分に当たり、直ぐにイってしまった。
「はぁ、はぁ、はぁ…気持ちいいです…もっとして下さい。もっと…。でも、私…主演女優になりたかったなぁ…」
「大丈夫だよ、Mizukiちゃん。ボクの力で何とかしてあげるよ」
「本当ですか?有難う御座います!」
私は舌を絡めて抱き合った。
それから数日後、主演女優の林葉菜月のスキャンダルが報道されて、主演を降板すると言う記事が載った。その穴埋めとして起用されたのが新人女優であるMizuki、つまり私だった。
主演になり潤に挨拶をすると、明らかに以前とは違う態度で接して来たのだ。私が話しかけても相手にしてもらえなかったが、今では潤からデートのお誘いがある様になった。私は潤に告白すると、その日のうちに潤に抱かれた。あまり早いと軽い女と思われないか心配したが、それよりも早く潤と1つになりたかった。私の苦しみが癒やされた気がした。潤は、監督に抱かれてまで手に入れたかった人だ。しかし吉田監督は私を手放そうとはせず、私は監督と愛人関係を続けていた。止めれば降板させると脅されたからだ。潤との愛が深まるにつれて、その事が重くのしかかり、心を苦しめた。潤を、最愛の人を裏切っている。それは私の心を壊れるまで追い詰めた。映画の撮影がクランクアップして、大成功を収めると、潤からプロポーズされた。私は潤への罪悪感に耐えられず、首を吊った。
【Bad End】
指輪が視せた未来だった。
「何なのこれ?詰みじゃないの?」
他の男に抱かれている罪悪感に耐えて自殺しなければ、潤と結ばれると言う事だ。だが私の性格的にそれは無理だ。
私は次の日、吉田監督に女官役の降板を申し入れた。
「あの約束も反故にすると言う事だな?それがどう言う意味を持つか分かって言っているのか?」
「分かっています。申し訳ありません」
吉田監督からは、もう2度とこの業界で働けると思うなよ!と罵られた。私は泣きながら、その現場を後にすると、その日のうちに事務所に退職届を出して退所した。
「アナト、これからどうするの?」
「アメリカに行くわ。チャックを頼ってみる」
「綾瀬くんの事はもう良いの?」
「…アメリカに行ったら、潤に会わなくて済むわ。でも…諦めた訳じゃない。必ず私に振り向かせてみせる」
私はパスポートを用意した。
「来夢、一緒に来てくれるでしょう?」
「勿論よ。アナトと一緒にいるわ」
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