36 / 38
第36話 第9章 遅すぎた再会⑤
しおりを挟む
「ごめんなさいね。みっともないところを見せちゃって」
梅子は、涙を拭うと恥ずかしそうに笑った。
「いえ、とんでもございません」
「あなたには、お礼を言わないといけない。どうもありがとう。おかげで、夫の最後の想いを知ることができました」
梅子は、一度言葉を切り、遠い目で天井を見た。
「昔のことなんですけどね。夫はチャンプルー料理が大好きだって、言ったんですよ。どうして、他に美味しい料理はあるでしょうって聞くと、首を振って肩をすくめたんです。
分かってねえな。チャンプルー料理は、ただうめえだけじゃねえよ。色んな食材を混ぜ合わせて、味を作るだろう。これって何だか、人間が目指すべき理想に感じねえか。助け合って、一つのことを成すのは素晴らしいもんだ。でも、現実は難しい。人は争ってばかりで、助け合えないことって多いだろう。スゲーよな、チャンプルー料理は、人ができねえことをあっさり実現しやがる。沢山の食材が喧嘩をせずに、美味い料理になってる。これって、平和な味っていえねえかって。
何を馬鹿なことをって思うんですけどね、何だかこの料理を食べると、その言葉が染みてくるんです」
黒羽は、深く頷いた。
「僕にも分かる気がします。山城さんはきっと、平和への想いと梅子さんへの想いを込めたんだと思います。
様々な国の食材と料理の技法を駆使することで、喧嘩しないでこの料理みたいに仲良くなれよって言ってるような気がしますよ。それに、そう」
俺ぇは、沢山の経験を得て、料理の腕前がこんなに上がったぜ。どうだ、すげぇだろ。
そんな言葉をいう山城の顔が、黒羽には見える気がした。
「ええ、黒羽さん。続きの言葉は言わずとも分かります。あの人は、子供っぽいところがありますからね。昔からなんですよ。旅から帰ってくると、新しい調理法を覚えたぜ、どうだすげぇかって。もう、五歳児みたいな顔でいうもんだから、おかしくって」
梅子は、姿勢を正し、黒羽の目を正面から見つめた。
「それで、黒羽さん。お願いがあります。夫が亡くなった場所まで、私を連れて行ってはもらえませんか」
(やっぱりそうなるよな)
黒羽は、咳払いをした。
「……その、信じられないかもしれませんが……」
「ええ」
「旦那さんは、異世界でお亡くなりになりました」
「いせかい?」
大いに戸惑う梅子に、黒羽はなんと言葉をかけて良いのか分からなくなってしまった。
「どういうことでしょう」
「言葉では、ちょっと上手く説明できませんね。そうですね……お時間がある時に、喫茶店アナザーという店にお越しください。
僕が経営している店で、琉花町にあります。そこに来てくだされば、分かると思います」
「? あなたのお店に行けば分かるんですね。でしたら、今すぐ行きましょう。今日はお店を休みますので」
「そうですか。では、車で来ているので乗ってください」
黒羽は立ち上がると、外で待っていると言い残して店を出た。
――さあ、どうなることやら。
異世界の存在を伝えているのは、親しい一部の人間だけ。恐れにも似た緊張感を胸に抱きながらも、黒羽は空を見上げ目を細めた。
※
電灯が照らす地下室で、梅子は不安そうに周りを見渡した。
「店の地下に、こんな空間があるなんて、ビックリ」
「ちょっと不気味ですよね。えっと、梅子さん。驚くのは、これからなんです」
「フー、はい。覚悟はできています」
梅子の目を見て、黒羽は頷くと、青い鍵を取り出し、大きな扉の鍵穴に差し込んだ。
――ガチャリ、ギイ。
地下室に開錠する音が響き、扉はゆっくりと開いていく。
梅子は、「アッ!}と驚きの声を上げる。
扉の先は、青々と生い茂った草原が広がる世界だ。梅子は、地下室では考えられない光景に、呆然と立ちすくむ。
「黒羽さん、ここは?」
「ここは異世界トゥルー。僕達の世界とは異なる世界です。映画やアニメみたいに、魔法を当たり前に使う人々がいます」
「……そんな御伽噺みたいな世界が、この目の前にある世界なんでしょうか」
「はい。信じられないのは、無理もありません。ただ、山城さんはこの世界にあるウトバルク王国にて命を落としました」
梅子は、戸惑いを感じた顔で目の前の世界をまじまじと見た。
「……わかりました。夫が亡くなった場所まで案内してください」
戸惑いよりも、夫が亡くなった場所に行きたい、その想いが強かったのだろう。
彼女は率先して扉をくぐった。
※
「なんて広い町」
「はぐれないように注意してください」
黒羽は梅子を、ウトバルク王国へと案内した。
高床式の建物が並ぶ景色、風に運ばれ来る町のニオイ。それらの情報は、自分が住む世界との違いを浮き彫りにする。
「こっちです」
商店が立ち並ぶ大通りを、人波をかき分けるように進むと、大きな階段が見えてくる。
「なんて大きな階段」
「この町は第一階層から第四階層で構成されています。ここは第三階層で、階段を昇ると第二階層に続いてます」
「まあ、移動が大変そう」
「ですね」
黒羽は後ろを振り返り微笑んだ。
「目的地はあと少しで到着します。……疲れたんじゃありませんか? ちょっと休憩してからでも」
「黒羽さん。お心遣い感謝します。でも、大丈夫。夫がどこで亡くなったか教えてください」
黒羽は、硬い表情で頷いた。胸の鼓動は、濁流の如く早く高鳴っている。ここに来ることは、梅子が望んだことだ。だが、傷つけてしまうだけでは、と思うと汗が溢れて服を濡らした。
「梅子さん。ここです」
階段を上り、辿り着いた場所は、第二階層へと通じる門の前だ。戦いの傷跡は地面にくっきりと残っている。……山城の血もその中には含まれている。
「ここで山城さんは、この国の女王であるソフィア陛下を守ってお亡くなりになりました」
梅子は、血の跡に指で触れると、そのままへたり込んでしまった。
「女王のことを、娘さんのように思っていたようです」
「……そうですか。私達、夫婦には子供はいません。若い頃はよく女の子が良いって、話し合ってましたけど、仕方のない人」
梅子は呆然と地面を眺めた。
黒羽は、心を整理する時間が必要だろう、と少し離れた位置で待つことにした。すると、
「黒羽様」
聞き覚えのある声が、真後ろから聞こえた。
「ん? あ、なぜこんなところに」
見れば、ソフィアがキースと共に階段を昇ってきていた。
「町の様子を確認していたのですわ。やはり、まだ普段通りとはいかないようで困りました。
アラ? そちらの女性は?」
ソフィアの視線に気付いた梅子は、気持ちを奮い立たせるようにゆっくりと立ち上がった。ジッと、ソフィアの瞳を見てから、言葉を発する。
「あなたは?」
「ワタクシは、ソフィア・アリスィース・ウト・バルク。この国の女王をしています」
梅子は、息を呑む。
「あなたが、誠が守った女王様」
「誠? なぜその名を。……もしやあなたは」
「私は山城梅子と言います。山城誠の妻です」
ソフィアは、アッとした顔で顔を覆った。
「あ、あなたが。……キース、黒羽様。申し訳ございませんが、二人っきりにしてくれませんか」
黒羽は梅子を見た。彼女は頷くと、ソフィアの近くまで歩いて行った。
梅子は、涙を拭うと恥ずかしそうに笑った。
「いえ、とんでもございません」
「あなたには、お礼を言わないといけない。どうもありがとう。おかげで、夫の最後の想いを知ることができました」
梅子は、一度言葉を切り、遠い目で天井を見た。
「昔のことなんですけどね。夫はチャンプルー料理が大好きだって、言ったんですよ。どうして、他に美味しい料理はあるでしょうって聞くと、首を振って肩をすくめたんです。
分かってねえな。チャンプルー料理は、ただうめえだけじゃねえよ。色んな食材を混ぜ合わせて、味を作るだろう。これって何だか、人間が目指すべき理想に感じねえか。助け合って、一つのことを成すのは素晴らしいもんだ。でも、現実は難しい。人は争ってばかりで、助け合えないことって多いだろう。スゲーよな、チャンプルー料理は、人ができねえことをあっさり実現しやがる。沢山の食材が喧嘩をせずに、美味い料理になってる。これって、平和な味っていえねえかって。
何を馬鹿なことをって思うんですけどね、何だかこの料理を食べると、その言葉が染みてくるんです」
黒羽は、深く頷いた。
「僕にも分かる気がします。山城さんはきっと、平和への想いと梅子さんへの想いを込めたんだと思います。
様々な国の食材と料理の技法を駆使することで、喧嘩しないでこの料理みたいに仲良くなれよって言ってるような気がしますよ。それに、そう」
俺ぇは、沢山の経験を得て、料理の腕前がこんなに上がったぜ。どうだ、すげぇだろ。
そんな言葉をいう山城の顔が、黒羽には見える気がした。
「ええ、黒羽さん。続きの言葉は言わずとも分かります。あの人は、子供っぽいところがありますからね。昔からなんですよ。旅から帰ってくると、新しい調理法を覚えたぜ、どうだすげぇかって。もう、五歳児みたいな顔でいうもんだから、おかしくって」
梅子は、姿勢を正し、黒羽の目を正面から見つめた。
「それで、黒羽さん。お願いがあります。夫が亡くなった場所まで、私を連れて行ってはもらえませんか」
(やっぱりそうなるよな)
黒羽は、咳払いをした。
「……その、信じられないかもしれませんが……」
「ええ」
「旦那さんは、異世界でお亡くなりになりました」
「いせかい?」
大いに戸惑う梅子に、黒羽はなんと言葉をかけて良いのか分からなくなってしまった。
「どういうことでしょう」
「言葉では、ちょっと上手く説明できませんね。そうですね……お時間がある時に、喫茶店アナザーという店にお越しください。
僕が経営している店で、琉花町にあります。そこに来てくだされば、分かると思います」
「? あなたのお店に行けば分かるんですね。でしたら、今すぐ行きましょう。今日はお店を休みますので」
「そうですか。では、車で来ているので乗ってください」
黒羽は立ち上がると、外で待っていると言い残して店を出た。
――さあ、どうなることやら。
異世界の存在を伝えているのは、親しい一部の人間だけ。恐れにも似た緊張感を胸に抱きながらも、黒羽は空を見上げ目を細めた。
※
電灯が照らす地下室で、梅子は不安そうに周りを見渡した。
「店の地下に、こんな空間があるなんて、ビックリ」
「ちょっと不気味ですよね。えっと、梅子さん。驚くのは、これからなんです」
「フー、はい。覚悟はできています」
梅子の目を見て、黒羽は頷くと、青い鍵を取り出し、大きな扉の鍵穴に差し込んだ。
――ガチャリ、ギイ。
地下室に開錠する音が響き、扉はゆっくりと開いていく。
梅子は、「アッ!}と驚きの声を上げる。
扉の先は、青々と生い茂った草原が広がる世界だ。梅子は、地下室では考えられない光景に、呆然と立ちすくむ。
「黒羽さん、ここは?」
「ここは異世界トゥルー。僕達の世界とは異なる世界です。映画やアニメみたいに、魔法を当たり前に使う人々がいます」
「……そんな御伽噺みたいな世界が、この目の前にある世界なんでしょうか」
「はい。信じられないのは、無理もありません。ただ、山城さんはこの世界にあるウトバルク王国にて命を落としました」
梅子は、戸惑いを感じた顔で目の前の世界をまじまじと見た。
「……わかりました。夫が亡くなった場所まで案内してください」
戸惑いよりも、夫が亡くなった場所に行きたい、その想いが強かったのだろう。
彼女は率先して扉をくぐった。
※
「なんて広い町」
「はぐれないように注意してください」
黒羽は梅子を、ウトバルク王国へと案内した。
高床式の建物が並ぶ景色、風に運ばれ来る町のニオイ。それらの情報は、自分が住む世界との違いを浮き彫りにする。
「こっちです」
商店が立ち並ぶ大通りを、人波をかき分けるように進むと、大きな階段が見えてくる。
「なんて大きな階段」
「この町は第一階層から第四階層で構成されています。ここは第三階層で、階段を昇ると第二階層に続いてます」
「まあ、移動が大変そう」
「ですね」
黒羽は後ろを振り返り微笑んだ。
「目的地はあと少しで到着します。……疲れたんじゃありませんか? ちょっと休憩してからでも」
「黒羽さん。お心遣い感謝します。でも、大丈夫。夫がどこで亡くなったか教えてください」
黒羽は、硬い表情で頷いた。胸の鼓動は、濁流の如く早く高鳴っている。ここに来ることは、梅子が望んだことだ。だが、傷つけてしまうだけでは、と思うと汗が溢れて服を濡らした。
「梅子さん。ここです」
階段を上り、辿り着いた場所は、第二階層へと通じる門の前だ。戦いの傷跡は地面にくっきりと残っている。……山城の血もその中には含まれている。
「ここで山城さんは、この国の女王であるソフィア陛下を守ってお亡くなりになりました」
梅子は、血の跡に指で触れると、そのままへたり込んでしまった。
「女王のことを、娘さんのように思っていたようです」
「……そうですか。私達、夫婦には子供はいません。若い頃はよく女の子が良いって、話し合ってましたけど、仕方のない人」
梅子は呆然と地面を眺めた。
黒羽は、心を整理する時間が必要だろう、と少し離れた位置で待つことにした。すると、
「黒羽様」
聞き覚えのある声が、真後ろから聞こえた。
「ん? あ、なぜこんなところに」
見れば、ソフィアがキースと共に階段を昇ってきていた。
「町の様子を確認していたのですわ。やはり、まだ普段通りとはいかないようで困りました。
アラ? そちらの女性は?」
ソフィアの視線に気付いた梅子は、気持ちを奮い立たせるようにゆっくりと立ち上がった。ジッと、ソフィアの瞳を見てから、言葉を発する。
「あなたは?」
「ワタクシは、ソフィア・アリスィース・ウト・バルク。この国の女王をしています」
梅子は、息を呑む。
「あなたが、誠が守った女王様」
「誠? なぜその名を。……もしやあなたは」
「私は山城梅子と言います。山城誠の妻です」
ソフィアは、アッとした顔で顔を覆った。
「あ、あなたが。……キース、黒羽様。申し訳ございませんが、二人っきりにしてくれませんか」
黒羽は梅子を見た。彼女は頷くと、ソフィアの近くまで歩いて行った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)
MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。
かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。
44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。
小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。
一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。
ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる