黄仁の花灯り

鳥崎蒼生

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神様はいじわる?

第1章 9話

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「さて、どういうことか説明してもらおうか。」
場所は客間である。
上座に座った宇航ユーハンの横には憂炎ユウエンが立っていた。
その前に跪かされ、宇航の護衛達に囲まれているのは、桜綾オウリンの父、李謙リケン、義母の春燕シュンエン、弟の文葉ブンヨウ、そして桜綾に手を下した4人。
その他の使用人も部屋の外で立たされた状態で、宇航から質問・・・というよりも取
り調べを受けている。

「私は昨日、確かにここに来てお前達に、親戚筋の嫁を探していると言ったはずだ。桜綾は今すぐ嫁に行かせるには無理がありそうだと判断し、朱有で貴族の教育を受けさせてから、その後の行き先を決めようと訪ねたのだが、何故あのような状態になっている?」
静かに話してはいるが、その表情は怒りに満ちていた。
「これにはわけがありまして・・・昨日、少し家族の間に誤解が生じ、桜綾が逆らった為、止めようとした使用人がやり過ぎたようで・・・」
李謙は額の汗を衣の袖で拭いつつ、必死に弁解をする。
「ほう。では、その誤解とは?」
「それは・・・」
言葉に詰まる李謙を見かねて、春燕が口を開く。
「誤解とは、桜綾の生母の事でございます。私は生前の生母、蘭花ランファとは幼なじみでございましたので、よく存じております。
それで、桜綾と蘭花が似ているという話しになりまして、蘭花の実家が没落してしまった話を私がしてしまった物ですから、桜綾が怒ってしまったのです。それでその言葉遣いがあまりにもひどかった物で、窘めると、さらに怒ってしまいました。4人が私を助けようと、勢い余って、あの様に・・・・」
春燕は涙を流し、それを手巾で拭いながら、さも自分には非がないような言い方をする。
「そうです。領主様。僕もその場にいました。お姉様に母上は首を絞められそうになったのです。」
文葉も母の言葉を援護する。
「では、そこの4人。本当にそうなのか?お前達が、命令もなしに止めようとして勝手に行きすぎた暴力を振るったと?」
急に話を振られた4人は互いの顔を見つめ合った後、春燕の方をチラ見する。

ぼそぼそと何かを話している様だが、宇航の耳には届かない。
「そこの4人!主の命なく、その家族に命を脅かすような危害を加えた場合の罰を知った上で、それでも桜綾に暴力を振るった・・・それで間違いないか?」
主の命なくその家族に害をもたらした場合、そしてそこに明確な理由がない場合の罰。それを行った本人は処刑され、家族は僻地へと移される。その後3代までは僻地から出ることは出来ない。それは家族にとって生き地獄でしかない事は誰でも知っていることだ。しかし、主の命で行ったとすれば、その責任は主へと移される。何故なら、使用人は主に逆らうことは出来ず、自分の意に反して手を下さなければならない事があるからだ。勿論、相応の罰は受けるが、滅多に処刑されることはなく、家族もその場にとどまれる。
全てにおいては、証拠や証人など確かな物がなければ認められないが、4人が果たしてどう出るかは見物だ

「待ってください、愚息は罪を犯しましたが、全て奥様の命令でやったことでございます!」
後ろで立っていた使用人の中から、初老の女性が、4人のうちの1人の男の前に来て跪き、宇航に訴えた。
どうやら、その者の母親の様だ。
「春燕の命令・・・だと?」
「はい。奥様を怒らせた桜綾様を死なない程度に痛めつけろと・・・その様子を李謙様も文葉様も止めずに見ていた。そう聞いております。」
母親は涙ながらに話す。それを皮切りに、他の3人も口を開きはじめた。
「桜綾様の生母様の事を、奥様が蔑んだことが原因です。」
「桜綾様はその言葉に怒り、その・・・少しきつい言葉で奥様に詰め寄りました。」
「止めても聞かないお嬢様を、旦那様が殴って止めたのです。」
そう口々に昨日あった出来事を話し始める。
「嘘を申すな!自分たちが罪を逃れたいから、私達に罪をなすりつけておるのであろう!」
春燕は叫ぶ。目は血走り、今にも4人を殴りかかりそうな勢いだ。
「黙れ!私は4人に話を聞いているのだ。春燕の申し開きは後で聞く!もし黙らねば、申し開きの機会はもうないと思え!」
宇航は肘掛けを叩きながら、春燕を黙らせる。
これにはさすがの春燕も口を閉じ、頭を下げた。

「これが初めてのことか?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
領主のこの質問に、使用人達はどよめき、動揺していた。誰も答えないことに業を煮やした宇航は、
「これが初めてかと聞いている!そこの女、答えよ!」
使用人の中で、一番前に立っていた中年の女を指さす。
「そこのお前、前へ出て名を名乗れ。」
差されたことに怯えながら、ゆっくりと前へ出ると小さな声で
玲季レイキと申します。」
と答えた。声は震え、身も縮んで見える。
「では、玲季。このような事は初めてのことか?言っておくが、私に嘘をつく事がどういうことか理解してから答えよ。」
玲季という女も、チラッと春燕を見た後、目をギュッとつぶってから答えた。
「ここまでひどいのは初めてでございます。いつもは私達と同じように暮らし、奥様や若様の呼び出しがあったときは、多少の事はあったかと・・・・思います。」
「多少とは?」
「私も詳しくは存じません。ただ聞いた話では、一日中、跪かされていたり、頬を平手で叩かれたり、仕事の量を増やされたりという事があったそうです。」
宇航は握った拳が白くなるほど握り絞め、その怒りを必死に抑えていた。
憂炎とて、腹が立つのを通り越してはいるが、宇航が我慢している手前、自分が感情を出すことを控えざるを得なかった。
「それでは、お前は桜綾には何もしていないのだな?」
「それは・・・・はい。手は出しておりません。」
「では、口は?その口で桜綾を罵ったり、傷つけるようなことをしたことはないのだな?」
・・・・・・・・・・・・・・・
「桜綾に食事を与えなかったり、労働を強いたことはないのだな?」
・・・・・・・・・・・・・・・
また沈黙。沈黙は肯定と同じだ。
「どうなのだ!!」
とうとう宇航は席を立ち上がって怒鳴った。
「はい、申し訳ございません。確かに手は出しておりませんが、桜綾様をお嬢様として扱ったりはしておりませんでした。それはここの使用人全員、そうでございます。ですから、多少の嫌みや叱責は申しておりました。奥様からの命令で、食事を運ばなかったこともございます。申し訳ございません!」
そう言って頭を床にぶつけるほどの勢いで頭を下げる。

つまり、街で聞いた噂や宇航が調べていた内容に近いが現実はよりひどかった。つまり、お嬢様であるにもかかわらず、重労働を強い、食も殆ど与えられず、家族や使用人から虐げられていた。そして義母や弟からも罰を受けていたという事だ。
ここには誰も桜綾の味方はいない。
「では、李謙、春燕、そなた達の申し分を聞こうか?」

宇航は深呼吸をし、もう一度冷静になる。ここで怒れば、屋敷ごと燃やしかねない。
憂炎もそれを察して、怒りを抑えているのだ。組んだ腕とこめかみには青筋が浮いている。
静かに腰を下ろすと、二人の方に視線を戻した。
「領主様・・・これは、家族間の問題でございます。ここは裁きの場でもありません。例え、使用人が言ったこと確かだとしても、それは躾けが行きすぎただけで、何もここまで大事にしなくても・・・・」
李謙が申し開くのを諦めたのか、宇航の取り調べ自体に意義を唱えた。
「そうだな。昨日までなら、そうだろうな。私が出る事もなかったであろう。」
「では、もうよろしいのでは。私どもも行きすぎたと反省しております故、これからの桜綾の待遇についても、改善して参りますので・・・・」
「昨日までなら、と言ったはずだ。」
「でも、これは昨日起きた事でございます。領主様、昨日の事であれば、何もこ・・・」
春燕が口を挟むが、宇航が一括する。
「昨日、私が桜綾を朱有に連れて行こうと決めるまでに起ったことならば、私も口は出さぬ!しかし、私が嫁を探していると知っていながら、その結果も待たず、候補を傷物にした。つまり、私の庇護下に入った者に、お前達は傷を付けたのだ。」
「そんな・・・そんなこと一言もおっしゃらなかったではないですか!領主様と言えど、勝手すぎではございませんか。そもそもあなた様が本当に領主様だと誰が判断できるのです?ここにいる誰もが顔など知り得ないのですから。」
春燕は納得出来ないと言う顔で、宇航にくってかかる。
「まさか、親がこんなことをすると誰が想像する?領主が親戚の嫁を探していると知り、自分の娘が選ばれるかもしれないと考えれば、大切にこそすれ、暴力まで振るうとは思うまい?違うか?それに、私が偽物だとお前は証明出来るのか?私は本物だと証明出来るが。」
そう言って懐から出した物を春燕の前へ放る。朱家の紋の入った朱牌だった。朱色の牌は朱有の領主のみが所持を許されている物だ。
その朱牌を見せられた瞬間に、今まで顔を赤らめていた春燕から血の気が引き、一瞬で青ざめた。
それは李謙とて同じである。しかも春燕よりも青ざめ、体は震えているのが分かるほどだ。
「それでは、聞こう。桜綾を罰したのは春燕で間違いないのだな?それともまだ4人が勝手にやったことだと言い張るか?それなら、命令していない証拠を出してもらわねばならぬ。桜綾がお前達に虐げられていた証人は大勢いるようだからな。」
李謙は震え上がっているせいか、言葉を発することが出来ないでいる。
「くっ・・・・」
春燕は苦虫をかみしめる様な顔で、それでも宇航を睨む。
自分が正しく一番であるという傲慢な考えにまみれた女。こんな女はいくらでも見てきた。
表向きはしおらしく、裏ではどんな手を使っても自分を守る。
(こいつら、そろいもそろって馬鹿なのか・・・)
宇航と桜綾の家族達の会話を端で聞いている憂炎は、かぶりを振る。
宇航の表情こそ変わりはしないが、手はもう天を差している。後は振り下ろすだけだ。
領主にたてつくと言うことがどういうことか、全く理解していない。ましてや偽物扱いするとは・・・

この国の4領主に意見出来る者など一握りの人間だけだ。領主が黒と言えば黒になる、それほどの権力と地位を持っている事を知らないはずはない。
それとも、自分たちは特別だとでも勘違いしているのだろうか?
確かにむやみやたらに権力を振りかざしたりはしないが、今は罪を問われている場なのだ。
憂炎はつくづく桜綾の環境を不憫に思う。
―ドッゴーン!!!!
突然、地響きと共に大きな音が頭上に降り注ぐ。
(とうとうやってしまった・・・・)
「領主に嘘をついた上に、侮辱し逆らうとは・・・お前達は自分がどれほど愚かなのか、気づきもしないのか?」
こうなったらもう止められはしまい。
外では赤く登る火と煙が見え始める。屋敷のどこかが燃えているのだろう。
この状況をズラリと並んだ胡家の人間は誰も理解できていない。
「お前達にこの力を使うのも悪くはない。いっそ、全てを焼き尽くしてやろうか?悪人に力を使うのだから、朱雀様も許してくださるだろう。」
領主がそう言ってもう一度手を振り上げたとき、李謙がようやく口を開いた。
「領主様、確かに私どもは罪を犯しました。もう結構です。これ以上、この話を長引かせても仕方がない。全ては家長である私の責任です。どうか私に罰をお与えください。」
「あなた・・・何言ってるの!あんなこむす・・・桜綾のために、そんな!」
「黙りなさい。もういい。お前は事の重大さを何も分かっていない!だからもう黙ってくれ。」
すがりつく春燕の手を振りほどいて、再度頭を下げる。
そして春燕の頭を掴み、無理矢理、地面に頭を下げさせた。
やっと手を下ろした宇航は、二人の前まで進み頭上から声を振り下ろす。
「では、認めるのだな。ならば・・・こうしよう。桜綾はこの家から、朱家へ引き取る事とする。もう胡家の者ではない。また、暴力を振るった4人については、採石でもしてもらおう。体力が余っているようだからな。そして、春燕並びに文葉については、平民権剥奪の上、私が選んだ屋敷で使用人として受け渡す。李謙は5年の強制労働を課す。胡家の商標権は今日をもって剥奪とする。もっと重い罪を架してやりたい所だが・・・・明日、役所から手配が来るまで、ここから誰1人出る事を禁ずる!」
李謙はひたすら頭を下げ続け、春燕はうなだれたまま動けなくなった。
頭を下げたところであっけなく、胡家は没落した。命があっただけいい方だ。
見えていた火はもう見えない。宇航の護衛達が消したのだろう。
(対応も早いことで・・・)
憂炎はチラリと李謙達を見る。
本当はこの場で、桜綾と同じ目に遭わせてやりたいが、いくら非道でも、李謙が桜綾の実の父親である以上、殺したりは出来ない。それにもう罰は下された。
この国で平民権を失えば、下人となる。下人は貴族の後見人がいれば平民権を得ることは出来るが、今回のように、罰として剥奪された場合は、最低でも3年は平民に戻ることは出来ない。それに、李謙には強制労働が課せられた。これは事実上の奴隷落ちという事になる。つまり、5年間は奴隷としての身分、その後最低でも3年は下人として生きて行かなくてはならない。
どちらにせよ、今までの生活とは雲泥の差がある。耐えられるかは本人次第だろう。
これを機に少しでも、李謙が心を入れ直してくれればいいと思うが、春燕はきっと反省はしないだろう。きっと実家にでも泣きつくのだろうが、実家にしても手を回すことは難しいだろう。逆恨みして桜綾に何かするかもしれない。
しかし、桜綾が朱家に保護さえされていれば、手出しは出来ない。
「では、医者と話し次第、桜綾は連れて行く。以上だ。後の使用人については、大理寺に任せる。」
そう言って、席を立つ。皆一様に頭は下げているが、気持ちはそれぞれだろう。
憂炎も何も言わず、宇航の後をついて部屋を出た。
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