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■第4章: キス! キス! キス!
【 第2話: キス! キス! キス! 】
しおりを挟むその何千という大勢の民衆は、興奮したのか、こんなやっかいなことを言い出した。
「ワァーーーーーーッ!! おめでとうございます! タロー様、ミャー様!
私たちにも、『誓いのキス』を見せて下さい!」
「キス! キス! キス!……」
おかしなことになっている……。
キスの大合唱じゃないか……。これは、あの有名なロックバンドの名前を大合唱しているわけじゃないよな……。
ニヤ国では、これが普通なのか……?
俺は、そんなことを思いながら、額から止め処なく汗が滴り落ちていた。
すると、ダガヤ王が俺たちに向かってこう言った。
「皆は、お前たちの『誓いのキス』を望んでおる。皆の前で、お前たちの気持ちを見せてやりなさい」
「えっ!? こんな大勢の人の前でですか……?」
「そうじゃ。民衆は、お前たちの愛を確かめたいのじゃろう」
「愛を、確かめたい……?」
俺は、またしても焦っていた……。
だって、そうだろう。何千もの民衆の前で、『公開キス』をするんだ……。
冷静にそんなこと、貴族じゃあるまいし、超庶民代表の俺ができるわけがない……。
俺は、咄嗟にミャーの方を見る。
やばい……。
こいつ、またしても、あの例のモジモジポーズしちゃってるじゃん……。
完全にこいつ、『おねだりタイム』に入っちゃってるじゃん……。
まずいぞ……。本格的に、これはまずいぞ……。
「キス! キス! キス!……」
民衆の『キスの大合唱』は、鳴り止まなかった……。
これは、もうやるしかない……。
だが、またミャーが俺の舌から、チュ~チュ~と血なんか吸っちゃうんじゃないか……?
怖い……。それが、怖い……。
俺は、ミャーにこう念押ししてみた。
「ミャー……?」
「何にゃ? タロー……」
「今から、キスするけど、今度は血吸わないよね……?」
「えっ? 吸っちゃダメにゃ……?」
「ああ~、できれば、血吸わないパターンのやつがいいな……」
「うん、分かったにゃ。じゃあ、頑張って吸わないようにするにゃ」
「あ、ありがとう……」
俺は、安心した……。
今度は、大丈夫だ。
そう思いながら、俺はミャーと向かい合い、ミャーの腰に手をあて、顔を少し傾けながらミャーのそのかわいい柔らかい唇にそっと触れた。
だが……。
「(あれっ? こいつまた興奮しているのか? ディープキスしてきやがる! そんな奥に行くとまた舌まで行っちゃうぞ……)」
『カプッ』
「(カプッ? あ、あれっ? 舌が痺れる……。こ、こいつ……、また舌から血吸っちゃってるじゃーーーーんっ!!)」
『チュ~、チュ~、チュ~……』
「(血ぃ吸わねぇって言ったのにぃーーーーーーっ!!)」
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