【悲報】俺氏、憑依される

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5話

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 もうすぐ暗くなってしまっている街中で、俺はギターを手に演奏をしていた。
 演奏するのはゆったりとした感じの静かなブルース。歌はない。
 そして特筆すべきは俺の格好だ。
 長髪のカツラに、カラフルなバンダナ、そして、手にしているのはクラシックギター。
 わかる人にはわかるそうだが、1970年代のフォークソングブームのときの格好らしい。俺の親父ですら世代じゃない。むしろじいちゃんの世代だ。
 案の定、街の中とはいえ音楽を聴くために足を止めてくれる人はそれほど多くない。
 ギター自体は下手ではないのでぽつぽつ足を止めてくれる人たちはいるが、これら演奏がツボに入る世代はなかなか足を止めてくれない。
(だからいったろ、時代が違うって……)
 俺は心の中でそのように呟く。
 憑依してきたのは古い音楽が好きだというギタリストで、古き良き音楽を、パンクするでもシャウトするでもない純粋な演奏を聴いてほしいとのことで。
 その心意気は確かに立派だと思う。Youtubeとかでちょっと見てみたが、これはこれで悪くない。
 だが、ゆったりとした音楽はストリートミュージシャンという形で外でやるにはインパクトが薄いし、ゆったりしているので長い時間その場にとどまってもらわないといけないし、と、条件が悪すぎる。
 じっくり聞いてくれればいいものだが、それを瞬間的な感性で伝えるというのは酷なものだ。
「……そうか、オレの時代は終わったんだな」
 幽霊はぽつぽつとしか集まってない人たちを見てそう呟く。
「ありがとう。時代は新しくなっているということを、オレは理解したよ」
(そりゃよかった)
 幽霊はすっと俺の体から抜け出して、そのまま消えてゆく。
 もう一度お礼の言葉が聞こえ、俺は息を吐いてギターを降ろす。この演奏だけのために中古の店から買ってきたクラシックギターはもう使うことはないだろう。また痛い出費だ。
 買って店にもっていったらいくらになるだろうか、と考えていると、演奏が終わったと思ったのかぽつぽつと集まった人たちから拍手が響いた。
 俺は小さく頭を下げてギターをケースにしまう。そうしているうちに拍手の音は少なくなり、周囲の人の気配も薄れてゆく。
 ギターケースを抱えて持っていこうとすると、最後のひとり、小さく手を叩いているひとりの女の子と目が合った。
 見覚えがある。
 それがどこでなのかを思い出す前に彼女は俺のほうへと歩を進め、
「ギター、上手なんだ」
 少し弾む声で俺に話しかけてきた。
「いや、別に、上手じゃないよ」
 それは客観的に聞けば単なる謙遜の言葉だ。自分でいうのもなんだが、あれほどの演奏をしていてそんなことをいうのはおこがましいとも思う。
 でも、彼女は。

「じゃ、さっきいた人が上手なんだね」

 そんな、不思議なことを口にした。

「え……?」

 その意味を理解できるのは、俺しかいないだろう。
 いや、正確には、俺以外にもいるのかもしれない。でも、俺はそんな可能性を、そもそも考慮はしていなかった。
「見えるんだ。あたしも」
 だから彼女のその言葉に、俺は驚きの表情を浮かべるほかなかった。
「なんて顔してんの?」
 彼女は笑っていう。
 そこで、俺はカツラやバンダナで変装していたことを思い出す。慌ててカツラを外してバンダナをとる。
「やっぱり」
 すると彼女は俺の顔を見て、
「上杉翔くん、だよね」
 彼女は俺の顔を覗き込むようにして俺の名をいう。
「なんで、俺の名前を、」
 俺がいうと、
「やー、だってキミ、有名人だしね、大学で」
 彼女はいう。
「学校で歌ったり、スキップしたり。鬼気迫る表情で走っている姿が目撃されたり。結構、学校の中では有名だよ?」
「あああああぁぁぁぁぁ……」
 俺は頭を抱えた。
 もしかしてそうではないかと思ったが、いざその事実を口にされてみるとそのショックで走り出したくなる。
「でも、あたしはわかってたから」
 彼女の言葉に、俺は顔を上げる。
「キミはいつも、ひとりじゃなかった。見えていたから」
 彼女は明るい表情で口にした。
「イヤホン」
 そして、彼女は妙な単語を口にする。
「バイトで届けたよね、上杉くんの部屋に」
 そこで俺は思い出す。
 ノイズキャンセリングイヤホン。
 それを届けてくれた、配達の女性。
「あたし、柚木狭霧(ゆずき さぎり)。同じ大学だよ」
 彼女はわずかに首をかしげるようなしぐさを見せ、そして、そう名乗った。

 ちょうど帰り道は同じ方向だった。まあ、大学も一緒なんだから当然だ。
 それでもちょっと話をしていこうという彼女の言葉に従い、俺たちは川辺の草原に座り込んだ。
 明かりはほとんどない。それでも雲ひとつない空に浮かぶ月明りが、近くの橋にある街灯が、俺たちのいる場所をしっかりと照らしてくれている。
「しょっと」
 そこに彼女は座り込んで、隣の草原をぱんぱんと叩く。
 俺は彼女に従って、彼女の隣、ほんの少しだけ距離を置いて腰を下ろした。
「いつから?」
 彼女の最初の質問は唐突で、しかも、たった一言だ。
「小学校」
 それでもなんのことかはすぐにわかった。だから俺も一言で返す。
「そっかあ」
 彼女は草原に大の字に転がる。
「あたしもそのくらいだったかな」
 彼女はこちらを見ることなく口にした。
「どんなだった?」
 俺は足を抱えるようにして座っていた。そんな俺に、そんなふうに声をかける。
「いろいろあったなあ」
 が、一言ではさすがに言い表せない。
「カマ扱いされたり、シェイクスピアって呼ばれたり、バーサーカーって呼ばれたり」
 思えばロクな思い出がなかった。
 後ろ指をさされ、友達もできず。
 そういう生活を、俺はやめたいと思っていた。
 だからこそ、ここに来たというのに。
 今も、そういう生活をしている。
 そう考えると、なんだか笑えてしまった。
「いろいろあったんだ」
 わずかに笑ったのを、彼女がこちらを見ていて気付いたのかそういう。
「まあ、ね」
 俺は肩をすくめるようにしていった。
「いろいろ、あったんだ」
 彼女の声が少し遠くに感じた。彼女のほうを向く。
 彼女はこちらを見ていない。真上を、空を眺めている。
「いろいろあったのに、それなのに、まだ、彼らと一緒にいるんだね」
 彼ら。彼女はそういった。
「そうなんだよな」
 あきれるような口調で俺は答える。
「しかも、面倒なことをわざわざ」
「そうなんだよな~」
 彼女が続けた言葉に、俺はすぐさま返した。
 両手を地面につき、空を見上げる。
「やっぱ、すごいよ、上杉くん」
 その彼女の言葉は意外だった。
 思わず彼女のほうを眺める。
 彼女はこちらを見ていた。目が、合う。
 それも一瞬だ。彼女は再び空を見上げた。
「あたしは、それが憑依されているってことはわからなかった」
 空を見上げたまま、彼女は言葉を続ける。
「両親からすれば、小さい子のいたずらというか、気まぐれというか。そのくらいだったんだと思う。あたしに憑依する人も、そこまで悪いことはしなかったからね」
 それは彼女の思い出の話なのだろう。彼女はこちらを見ることなく、話を続ける。
「でも、小学校3年のときかな」
 そこで、少しのため息が聞こえた。
「突然、体を奪われた。憑依されてね。いじめられていた人の霊が、まだ幼かったころのあたしに入ってきた。それでね、いじめをしていた子たちをね、もう、ボッコボッコ」
 弾んだ口調で口にするが、それは彼女にとっては辛い思い出のはずだ。
 それでも彼女はまるで楽しい思い出でも語るかのような口調で、その話を続ける。
「あたしの通っていた学校からいじめはなくなった。でも、おかげであたしは、友達を失った」
 彼女は真上を向いている。俺もならって、上を見てみた。
 周りはそれなりに明るい。それでも、はっきりと星が見えていた。
「みーんなあたしのこと怖がってね。そりゃ、突然、クラスメイトをグーで殴り続けるやつなんて、仲良くなりたくないよね」
 でも、彼女は星なんか見ていなかった。
 もっと先。その、先を見ていた。
「だから、あたしは怖くなった。自分の中に誰かが入ってくるのが、あたしにとっては本当に恐怖。だから、」
 俺も、彼女の見ていたものを見ようとした。彼女と同じように、地面に寝転がる。
「あたしは、拒否したんだ」
 そうすると、彼女の声がすごく近くに感じられた。
 眼前に広がる、星空を見ながら、彼女の言葉に耳を傾ける。
「見えるのに。見えるのに、見えない、って思いこんで。こっちを見ているのに、見ていない、って思いこんで。今も、見えるよ? でも、それは見ちゃいけないものだから。見ないようにしている」
 星空はきれいだと思う。
 でも、今はそんな感傷的な気分にはなれない。
 星空の先を、彼女が見ているものを見ようとした。
 それはきっと、俺も見てきたものだから。
「でも噂はなかなか消えなくてね。高校を卒業したら、あたしは逃げたんだ」
 一瞬、彼女の見ているものが俺にも見えたような気がした。
 横を向く。
 彼女はまだ、空を見ていた。
「たぶん、あたしのことを知ってる人は誰もいない。そんな場所で、新しい生活を、一から始めよう、って思ったんだ」
 俺は、彼女のそんな横顔から目が離せなかった。
「結果は大成功。友達もできたし、毎日楽しいし。でも、でもね」
 星空なんて見えなかった。
 その先にあるものも、わからなかった。
 ただ、彼女のその横顔を、じっと見つめていた。
「わからなく、なったんだ」
 彼女はわずかに息を吐いて、口にした。
「あたしは、いつも逃げてた。噂から、見ちゃいけないものから。人を殴ってケガさせるような娘を疎ましく思う両親から、先生から」
 彼女の目が細まる。
 なにを思っているのだろう。
 知り合ったばかりの俺は、それを知る由もない。
「だから、あたしって、なんなんだろうって思ったら、さ。わかんなくなったんだ」
 それでもそれを知りたいと思った。
 彼女の感情を、痛みを、心の中を知りたいと思った。
「だから、試しに派遣会社に登録してね。いろいろ仕事したよー」
 それがどうしてかと聞かれても、わからない。
 でも、知りたかったんだ。
「コンビニ、スーパー、ホームセンター、カラオケ店、引越しの手伝い、配達、データ入力、家電PR。あー、あとなんだっけな」
 自分でもよくわからない。
 それでも俺は、彼女をじっと見ていた。
「いろいろやれば、なにかが見えてくると思ったんだ。あたしってどういう人間なのか、わかると思ったんだ」
 彼女はこちらを向かない。彼女の見ているほうを見る。
 空の上。星の先。人類は到底たどり着けない、遥か向こう。
 なにも、見えない。
 見えなかった。
「ぜーんぜん。むしろ、もっとわかんなくなったよ」
 笑い声が、耳に入ってくる。
 再び彼女のほうを向くと、
「そんなときだよ。上杉くんに会ったの」
 彼女は、こちらを見ていた。
「あたしが逃げたはずのものと、向き合っていた。戦ってた」
「戦ってたって」
「ううん」
 俺が笑いながら返すと、彼女は首を振る。
「戦っていた。ように、見えた」
 言葉を区切り、笑うような口調で彼女はいう。
「あたしが10年逃げ続けてきたものから、あなたは戦ってた」
 だから彼女の言葉を聞く。
「すごいなあ、って」
 その一文字すらを聞き逃さないように。
「ただ逃げてた。どうしたいか、とか。どうなりたいか、とか。そんなこと考える暇もないくらい、せわしなく逃げ回っていたあたしが恐れていたものに、あなたは向かい合っていたんだ」
 その言葉を、心に残すように。
「カツラをかぶって、ね」
 俺は笑う。彼女もわずかに、笑った。
「俺だってわからないよ。どうしたい、とか、どうなりたい、なんてぜんぜん」
 空を見上げてみる。なにか見えるかな、とか考える。
 星と、月と、わずかな雲と。
 それ以外に、なにか見えるだろうか。
 なにも、見えてこない。
 それでも、俺は上を見ていた。
 一瞬でも、見えると信じて。
「ただ流されて、すべてに身を任せて進んできただけだよ」
 そこに俺の意思はなかった。
 でも俺は、拒否しなかった。
 もちろん、したくなかったわけじゃないけど。
 そうせざるを得なかったんだ。
「逃げることもせず、向き合おうともせず。ただ、目の前にあるものと対立しないようにしてただけ」
「怖く、なかった?」
 少し彼女が身を起こして聞く。
「怖かったよ」
 俺は素直な気持ちを口にした。
「でも、そうするしかないかなって」
 できるだけ、穏便に。
 物事が最悪な方向へと進まないように。
 俺はそんな、楽な道を進んできたはずだ。
「すごいよ」
 でも、そんな俺に対して、彼女はそんなふうにいってくれた。
「すごいと思う」
 うれしい、のだろうか。
 その称賛の言葉を聞いて、俺はどう感じたんだろうか。
「あたしは――そう思うな」
 よくわからなかった。
「俺からすれば、柚木さんのほうがすごいと思うな」
 ちらりと彼女のほうを向くと、彼女はきょとんとした目でこちらを見ていた。
「自分がどうしたいとか、どうなりたいとかをちゃんと探したりしてさ」
 いうと、「ああ」という感じで彼女が小さくうなずく。
「俺なんて大学すらロクにいってないのに」
 口にすると、本当に自分が情けなくなってきた。
 俺はなんのために、大学に来たのか。
 彼女はすごいといってくれたが、俺だって逃げるためだ。
 必死に頑張って、逃げたつもりだ。
 でも、逃げきれなくて。結局、ダメで。
 それから流されて、ただ、日常を無為に過ごしている。
 なんて――情けない。
 彼女みたいに、強い意志を持って生きていけるか。
 彼女みたいに、強い目標をもって歩んでいけるか。
 俺には、絶対に無理だ。
「3年後、あなたはどうしてると思う?」
 突然、彼女がそう聞いてきた。
「3年後?」
 それは、大学を卒業してからのことだ。
 就職、進学、もしかしたら、公務員試験とか。
 作家デビュー? バンド結成?
 可能性、というのだろうか。
 俺の進む道。
 こうやって、幽霊たちと向かい合って、その先にある道。
「わかんね」
 それが、素直な回答だ。
「想像もできない」
 卒業できるかも含めて。
 それが、今の俺だ。
 目の前にあるものしか、見えていない。
 星と、月と、雲と。
 それだけ。
「そーだよねー」
 彼女も俺と同じように、空を見上げているのだろうか。
「あたしも、わかんないや」
 少し遠く聞こえる彼女の声。
 それでも視線を向けることだけはやめておいた。
 自分のことを考えると。
 彼女のほうに顔を向けるのは。
 なんとなく、なんとなくだけど。恥ずかしかったから。
「でも、あなたのしていることは、」
 それでも彼女は。
「きっと、誰かのためになることだよ」
 優しい、そんな言葉を、
「あたしはそう思うな」
 温かい言葉を。
 俺に、向けてくれた。
「柚木さんのしていることは、社会のためになることだね」
「そりゃあ、勤労少女ですから」
 笑い声が響いた。
 俺の声と、彼女の声と。
「お金にもなるしー」
「いいなあ、お金」
 俺は出費してばかりだ。本当に両親に申し訳ない。
「たいしたことしてないなー。あたし」
 彼女は空にも届きそうな声を放つ。
「立派になりたい」
 その吐き捨てるような言葉に、
「立派じゃん」
 俺は反論する。
「そーですかー?」
 彼女はおどけてそういうが、
「俺は、そう思うな」
 彼女の使った口調で。ちょっと意地悪な口調で。
 そう、返してやった。
「ふふ」
 笑い声が返ってくる。
「そういうなら、もうちょっと頑張ってみるか―」
 彼女が身を起こした。
「立派になれるように、逃げなくても戦えるように」
 言葉を続け、地に足をつける。
「俺も――頑張る」
 身を起こす。
 地に足をつけ、そして、両足で立ち上がる。
「本当に、誰かのために戦える人間になれるように、ね」
 その言葉はちょっと違うと思った。
 それでも、彼女が口にした言葉で、カッコつけたかったんだ。
 俺はまだまだ大人になれてない。
 立派でもないし、カッコよくもない。
 だからせめて、虚勢を張りたかった。
 本当の俺を知ってくれた、はじめての女性に。
 きっと、はじめてすべての物語を語ってくれた女性に。
 ちょっとだけ、カッコつけたかった。
 だからこそ、そんなふうに、言葉を選んだんだ。
「うん」
 そんな俺に対して、彼女は飛び切りの笑顔を見せて。
「どっちが先にそういうふうになるか、競争だね」
 そんなことを、口にした。

 携帯のタイマーを止め、ベッドから身を起こす。
 今日は1限から授業がある。
 冷蔵庫からペットボトルを取り出し、トーストを口に放り込む。
「なあキミ、妻を探してほしいんだが」
 ウチには来客が来ていた。もちろん、それは幽霊だ。
「あとで」
 が、俺はそう答えてペットボトルの水を飲み干す。
「授業が終わってから。いいだろ?」
 若くして事故で亡くなったとの若い男性は、少し悲しそうな表情を浮かべたが、うなずく。
 憑依はまださせない。俺は、やらなくちゃいけないことがある。
 幽霊を成仏させるのもそう。生前に叶えられなかったことを叶えてやるのもそう。
 でも、俺は。
 それ以前に、ひとりの生きている人間なんだ。
 大学を出て、それから――いや、それからはまだ、考えてないけど。
 誰かのために。
 今、俺の近くにいる、本当は見えていないはずの人たちだけではなく。
 俺の周りにいる人たちのため。
 俺を見てくれている人たちのため。
 そういう立派な人間に、俺はならないといけない。
 柚木さんとの約束でもあり、そして。
 俺自身が、そうしたい。
 逃げるのではなく、戦う。
 背を向けるのではなく、向かい合う。
 見えているものだけじゃなく、もっと先へ。
 今は見えていないものを見るために。
 俺は、歩む。
 後悔だらけだった道を振り返って嘆くなんて、もうやめだ。
 俺は、進む。
「授業が終わったらバイトだよね? なあ、妻に会いたいんだよ」
「授業は4限、それからバイトまで少し時間あるから」
 前を向いて。
 上を向いて。
 柚木さんも見ようとしていた、なにかを。
 俺自身も、見ることができるように。
「だから、それまで憑依は禁止」
 今は、見えているものをひとつずつ。
 こなしていこう。
 さあ、今日も1日が始まる。
 俺は部屋を飛び出した。
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