43 / 74
2章:セントフィリアの冒険
39話.古城の防衛戦⑤:協力
しおりを挟む
炎はとてつもない勢いで燃え盛っている。
人間の弱点はその耐久力の低さ。本当に大丈夫だろうか。
あの炎の中を耐える丈夫さが人間にあるとはとても思えなかった。
だが、その心配は杞憂だった。
いや、杞憂ならまだ良かったのだ。
どうやら敵は想像以上に強敵らしい。
炎が尽きた時、タナとモアが中心から姿を表した。
なんと、2人は無傷で炎の中から姿を現したのだ。
いや、正確には無傷ではない。
彼らの肌には軽い、本当に軽い火傷や傷跡が付いていたがそれだけだ。
「…まじっすか」
バーナードも驚きを隠せないようだ。
それもそうだろう。渾身の一撃だった筈だろうに。
「そう悲観する事もありませんよ。どうやら、無傷の理由はアレのようですね」
タナとモアの足元には大きな魔法陣が展開されていた。
どうやら、後方に待機させていた兵士達が結界魔法を編み込むように重ねがけしていたようだ。
見たところ10000人はいる。そいつら全員が魔法を使えるわけえではないだろうが、魔法陣から感じられる膨大な魔力をみるに
恐らく5000人はその魔法の構築に携わっているはずだ。
むしろその防御力を僅かにでも突破してタナやモアに傷をつけたバーナードの魔法がすごいと言える。
人間は種族間で協力することが得意な奴らだ。
人間、魔獣、魔族
この世界の生命体は3種に大別するとこうなる。
その3種は外見や知性などの面でその特徴に大きく差があり、それを指標に分類されている。
だが、その違いの中に魔法の使い方という指標も存在する。
魔法面で人間と魔獣の違いは魔力を後天的に使えるか先天的に使えるかだ。
魔獣が魔力が生まれつき感覚で操っているのに対し、人間は長き研鑽を積み、初めて魔力が扱えるようになる。
だが、その研鑽の過程で、多くの複雑な魔法を操る人間の魔法技術力は、魔獣では足元にも及ばない領域へと進化してしまった。
もっとも魔獣は先天的に魔力を使えることもあってか、魔力の量を示す単位、MPが人間のそれとは比べ物にならないほど高いという特徴があるが。
だが、それでも人間の魔力技術は敵対する時に非常に厄介になる。
現にあの魔法陣は、人間の技術の結晶だ。複雑な魔法術式を。組み立てる工程を複数に分割し、多人数がそれぞれ担当して結合させ作り上げる、魔法防御結界陣だ。
その魔法陣が、完璧とはいかないまでもバーナードの強力な炎魔法を防いだのだ。
「それだけじゃないよ」
その時、私の分析を察知したかのようにタナが話しかけてきた。
「この魔法陣にはもう一つ別の効果がある。これからわかると思うけど、ちょっと卑怯だと思うから、せめて先に伝えとくね」
「おい!」
自分達の魔法をバラしたことについて、モアがイライラしたようにタナを嗜めるが、タナは気に止めないといったようにモアを無視する。
タナはその大きな黒い目を見開き、中腰で鎌を構えた。
「さぁ、いくよ」
短くそう言い、ダンッとタナは強く地面を蹴り飛ばすように弾き、突進してきた。
速い。それもさっきよりも段違いに。
バーナードが瞬時に危機を察知し、突進してくるタナの前に立った。
再び大鎌とバーナードの炎の翼がぶつかり合い、鈍い音を立てた。
「…っ!おっも」
バーナードの反応から見るに攻撃力もかなり上がっているようだ。
「やっぱ悪くないね!この力があふれる感覚」
タナはブンブンと大鎌を振り回し、勢いをつけて何度もバーナードにぶつける。
ガンガンとうるさく鈍い音がした。
「いたっ…いっす」
炎の翼でバーナードは辛うじて受け止めてはいるが、分が悪そうだ。
「その変な炎でしょ。君が硬い理由は。からくり分からないけど。炎を纏ってない箇所を庇ってるのがバレバレだよ」
そして、ついにタナはさらに大鎌を何度もバーナードにぶつける。
そのすさまじい猛攻に手数がバーナードの炎の防御を潜り抜け、彼女の腹をえぐった。
「あっ!」
バーナードがたまらずに顔をゆがめる。
だがタナはその手を止めずに、ふらついたバーナードを何度も切りつけた。
そして、頭にトドメの一撃を加えようとする。
タナの鎌がバーナードの頭を割ったかに思えた瞬間。バーナードの姿が霧となって消えた。
「!…また幻術」
当然、私もただ見てるわけではない。
幻術でバーナードの身代わりを作り、糸でバーナードを引き寄せて優しく抱える。
バーナードの息遣いはかなり荒い。
「バ、バーナードさん、大丈夫ですか!」
「だ、だいじょぶ、っすよ。ドジやったっす。けど、このくらいの、傷なら私の能力なら5分あれば」
私がよく言葉に詰まるのは引っ込み思案な性格のせいだが、バーナードはそれと違い、明らかにしんどそうに見えた。
「ちっ、あの幻術。やっぱ厄介だな」
もう1人、後ろから見てた男、モアが毒付く。
「だが、もう待機の必要はないな。全隊、突撃!」
うおおおおお、と地面が揺れるかと思う程の大きな怒号が上がり、10000もの兵が一斉に襲いかかってくる。
やばい。このタイミングで突撃!?
いくら私たちSランク魔獣でも、タナとモアを相手にしながらあれだけの軍勢を相手にするのは無理だ。
セレーネ様が連れて来てくださった軍勢を筆頭にここには多くの魔獣がいる。魔獣一体一体の強さは負けてないはずだ。けど。
ここで混戦になってしまえば、必ず多くの死者が出る。
死者を出すなという真蜘羅様からの命令は果たせそうもない。
それは紫苑にとっては何よりも屈辱的で恥ずべきことだった。
生捕りも無理だろう。
正直勝てるかもわからない。
そのくらい、万もの人間たちの能力底上げ魔法によって強化されたタナは脅威的だった。
申し訳ありません。
紫苑が、命令を破り人間達を殺す気で対処をする覚悟を決めた時、万もの軍勢のその足が止まった。
文字通りに、まるで時間が止まったようにピタリと止まったのだ。
それも1人残らず全て。
「どうしたんだ。お前達!?」
異様な事態にタナやモアも振り向く。
その時ぬるりとした全身を舐めまわされるような気持ち悪い気配を全身が感じた。
恐らくその場にいた全員が感じたそれは圧倒的存在感からくる気配なのか、あるいは強すぎる殺気なのか、
独特すぎて未だに紫苑には分からない。
だが、感じたことは今まで何度もある。
最も頼りになる存在からのものだとすぐに分かった。
「あらあら、元気な冒険者ちゃんたちやなぁ。人の家の前に蟻みたいにわらわらと。踏みつぶしてさしあげましょか?」
白い髪に、白装束の浴衣。真っ赤に光る眼。
紫の扇子で口元を隠し、クスクスと不敵に笑いながらゆっくりと歩いてこちらに近づいてくるその人物。
「真蜘羅マクラ様ぁ!!」
魔獣四王の一角である蜘蛛の王、真蜘羅の参戦に歓喜を押さえられず、思わず紫苑は主人の名を叫んでいた。
_____________________________
読んでくださり、ありがとうございます。
次回投稿は7月21日(金)の20時からになります。
もし少しでも気に入っていただけたのであれば
お気に入り登録お願いします。(>_<)
お気軽に感想も書いてくださると嬉しいです。
人間の弱点はその耐久力の低さ。本当に大丈夫だろうか。
あの炎の中を耐える丈夫さが人間にあるとはとても思えなかった。
だが、その心配は杞憂だった。
いや、杞憂ならまだ良かったのだ。
どうやら敵は想像以上に強敵らしい。
炎が尽きた時、タナとモアが中心から姿を表した。
なんと、2人は無傷で炎の中から姿を現したのだ。
いや、正確には無傷ではない。
彼らの肌には軽い、本当に軽い火傷や傷跡が付いていたがそれだけだ。
「…まじっすか」
バーナードも驚きを隠せないようだ。
それもそうだろう。渾身の一撃だった筈だろうに。
「そう悲観する事もありませんよ。どうやら、無傷の理由はアレのようですね」
タナとモアの足元には大きな魔法陣が展開されていた。
どうやら、後方に待機させていた兵士達が結界魔法を編み込むように重ねがけしていたようだ。
見たところ10000人はいる。そいつら全員が魔法を使えるわけえではないだろうが、魔法陣から感じられる膨大な魔力をみるに
恐らく5000人はその魔法の構築に携わっているはずだ。
むしろその防御力を僅かにでも突破してタナやモアに傷をつけたバーナードの魔法がすごいと言える。
人間は種族間で協力することが得意な奴らだ。
人間、魔獣、魔族
この世界の生命体は3種に大別するとこうなる。
その3種は外見や知性などの面でその特徴に大きく差があり、それを指標に分類されている。
だが、その違いの中に魔法の使い方という指標も存在する。
魔法面で人間と魔獣の違いは魔力を後天的に使えるか先天的に使えるかだ。
魔獣が魔力が生まれつき感覚で操っているのに対し、人間は長き研鑽を積み、初めて魔力が扱えるようになる。
だが、その研鑽の過程で、多くの複雑な魔法を操る人間の魔法技術力は、魔獣では足元にも及ばない領域へと進化してしまった。
もっとも魔獣は先天的に魔力を使えることもあってか、魔力の量を示す単位、MPが人間のそれとは比べ物にならないほど高いという特徴があるが。
だが、それでも人間の魔力技術は敵対する時に非常に厄介になる。
現にあの魔法陣は、人間の技術の結晶だ。複雑な魔法術式を。組み立てる工程を複数に分割し、多人数がそれぞれ担当して結合させ作り上げる、魔法防御結界陣だ。
その魔法陣が、完璧とはいかないまでもバーナードの強力な炎魔法を防いだのだ。
「それだけじゃないよ」
その時、私の分析を察知したかのようにタナが話しかけてきた。
「この魔法陣にはもう一つ別の効果がある。これからわかると思うけど、ちょっと卑怯だと思うから、せめて先に伝えとくね」
「おい!」
自分達の魔法をバラしたことについて、モアがイライラしたようにタナを嗜めるが、タナは気に止めないといったようにモアを無視する。
タナはその大きな黒い目を見開き、中腰で鎌を構えた。
「さぁ、いくよ」
短くそう言い、ダンッとタナは強く地面を蹴り飛ばすように弾き、突進してきた。
速い。それもさっきよりも段違いに。
バーナードが瞬時に危機を察知し、突進してくるタナの前に立った。
再び大鎌とバーナードの炎の翼がぶつかり合い、鈍い音を立てた。
「…っ!おっも」
バーナードの反応から見るに攻撃力もかなり上がっているようだ。
「やっぱ悪くないね!この力があふれる感覚」
タナはブンブンと大鎌を振り回し、勢いをつけて何度もバーナードにぶつける。
ガンガンとうるさく鈍い音がした。
「いたっ…いっす」
炎の翼でバーナードは辛うじて受け止めてはいるが、分が悪そうだ。
「その変な炎でしょ。君が硬い理由は。からくり分からないけど。炎を纏ってない箇所を庇ってるのがバレバレだよ」
そして、ついにタナはさらに大鎌を何度もバーナードにぶつける。
そのすさまじい猛攻に手数がバーナードの炎の防御を潜り抜け、彼女の腹をえぐった。
「あっ!」
バーナードがたまらずに顔をゆがめる。
だがタナはその手を止めずに、ふらついたバーナードを何度も切りつけた。
そして、頭にトドメの一撃を加えようとする。
タナの鎌がバーナードの頭を割ったかに思えた瞬間。バーナードの姿が霧となって消えた。
「!…また幻術」
当然、私もただ見てるわけではない。
幻術でバーナードの身代わりを作り、糸でバーナードを引き寄せて優しく抱える。
バーナードの息遣いはかなり荒い。
「バ、バーナードさん、大丈夫ですか!」
「だ、だいじょぶ、っすよ。ドジやったっす。けど、このくらいの、傷なら私の能力なら5分あれば」
私がよく言葉に詰まるのは引っ込み思案な性格のせいだが、バーナードはそれと違い、明らかにしんどそうに見えた。
「ちっ、あの幻術。やっぱ厄介だな」
もう1人、後ろから見てた男、モアが毒付く。
「だが、もう待機の必要はないな。全隊、突撃!」
うおおおおお、と地面が揺れるかと思う程の大きな怒号が上がり、10000もの兵が一斉に襲いかかってくる。
やばい。このタイミングで突撃!?
いくら私たちSランク魔獣でも、タナとモアを相手にしながらあれだけの軍勢を相手にするのは無理だ。
セレーネ様が連れて来てくださった軍勢を筆頭にここには多くの魔獣がいる。魔獣一体一体の強さは負けてないはずだ。けど。
ここで混戦になってしまえば、必ず多くの死者が出る。
死者を出すなという真蜘羅様からの命令は果たせそうもない。
それは紫苑にとっては何よりも屈辱的で恥ずべきことだった。
生捕りも無理だろう。
正直勝てるかもわからない。
そのくらい、万もの人間たちの能力底上げ魔法によって強化されたタナは脅威的だった。
申し訳ありません。
紫苑が、命令を破り人間達を殺す気で対処をする覚悟を決めた時、万もの軍勢のその足が止まった。
文字通りに、まるで時間が止まったようにピタリと止まったのだ。
それも1人残らず全て。
「どうしたんだ。お前達!?」
異様な事態にタナやモアも振り向く。
その時ぬるりとした全身を舐めまわされるような気持ち悪い気配を全身が感じた。
恐らくその場にいた全員が感じたそれは圧倒的存在感からくる気配なのか、あるいは強すぎる殺気なのか、
独特すぎて未だに紫苑には分からない。
だが、感じたことは今まで何度もある。
最も頼りになる存在からのものだとすぐに分かった。
「あらあら、元気な冒険者ちゃんたちやなぁ。人の家の前に蟻みたいにわらわらと。踏みつぶしてさしあげましょか?」
白い髪に、白装束の浴衣。真っ赤に光る眼。
紫の扇子で口元を隠し、クスクスと不敵に笑いながらゆっくりと歩いてこちらに近づいてくるその人物。
「真蜘羅マクラ様ぁ!!」
魔獣四王の一角である蜘蛛の王、真蜘羅の参戦に歓喜を押さえられず、思わず紫苑は主人の名を叫んでいた。
_____________________________
読んでくださり、ありがとうございます。
次回投稿は7月21日(金)の20時からになります。
もし少しでも気に入っていただけたのであれば
お気に入り登録お願いします。(>_<)
お気軽に感想も書いてくださると嬉しいです。
0
あなたにおすすめの小説
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます
里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。
だが実は、誰にも言えない理由があり…。
※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。
全28話で完結。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる