だから、私はきみを呪う

ほし めぐま

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死んでしまった夜刀神、現れる蛇神

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それは職場の帰り道。
空に雄叫びを上げながら、
ちりじりになる夜刀神様が見えた。

ああ。なんてことだろう。
原因は分からないが、榊乃葉氏が死んだのだ。

これから私達はどう生きようか。
そう思いつつ、夜刀神としての魂が安らかに眠れるように氏神様に夜分遅くに申し訳ないのだが、やむを得ず祈った。

家に帰ってアリルを開けば、
これは…どなたが配信されているだろう。

榊乃葉氏のアイコンが配信中と表示されていた。
何があったのか知りたさにアイコンに触れた。

「はじめまして、いらっしゃい。
   榊 つぼみと申しますー。」

「にぃちゃんは山の王のヤマカガシで、
   ぼくぅは烏蛇なんですー。」

京都の訛りのある方が私に挨拶をしてくれた。

「兄の榊乃葉に代わって配信をしてますー。」

「この度、※強欲龍パフニールから分家の男を庇い、
   にぃちゃんは死にました。」

強欲龍パフニール
ハデスの治める冥界に居るとされる龍にして、
金に目が眩んだ占い師や霊媒師に憑くとされる龍
人間が使役しえきできる存在では無い。

「今、復活の理論構築とまじないをして、にぃちゃんを卵に戻してるんです。」

ああ。なるほど。
あの男か。問題行動が多いとは聞いていたが、
ここまで深刻な事態にまでなるとは…。
死ぬのはあの男だと思っていたのに。

「にぃちゃんを卵に戻したら、
   ぼくぅは猫と代わりますー。」

「理論構築の為に聞きますが、
   あの男。
   にぃちゃんに何をしたかご存知です?」

冷静に見えるが腹の底から怒っているとわかるような冷たい声色だった。そうせざる負えなかったから、私は知っている限りであの男がしたことを話した。

  あの男がケロベロスの幼体をケロベロスの親に無断で持ち帰って、ケロベロスを怒らせた事、
強欲龍パフニールを占い師の女の子に譲った事。その件を榊乃葉氏に叱られ、
自分で何とかすると言って、間違えて占い師の女の子の守護獣を祓っていた事を話した。

「そうですかぁ。教えて下さり、
   ありがとうございますー。」

「サンガナ!にぃちゃんの欠片かけらを回収しろ!」

ああ。なんて、光景だろう。
サンガナはあの男が榊乃葉氏に讓渡した、八咫烏と烏天狗のハーフの守護獣だと言うのに…。

サンガナが榊乃葉氏が治療した幻生物達の治療部位が元に戻されてゆく…。

片目を怪我したニプは再び片目を失い、
8割怪我をしていた龍は再び重症に戻る。
そうして、夜刀神の卵としての卵の栄養になる。

「レイラはん。
  にぃちゃんが優しい神様であるならば、
  ぼくぅは厳しい神様なん。」

「…長くて3日。
   にぃちゃんは配信べきまへん。」

「それじゃあ、猫に代わりますー。」

─すぅううう。

「にぁ…。」

「ぱぱ。」
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